風景にとって重要な 確からしい真実
風景は人間に始まる 風景は,あなたを中心にして創られる 世界像 「山があれば山の景色がある わけではない.」
京都の人は三十六の山を見分けられる!? 実は,一つ一つ全く違う「見られ方」を持ち,個性も様々.
わたしの場所 その人にとっての居心地のよい場所は,本質的に必要. ある人にとっての 居心地のよい場所は, もてなされる人も 居心地のよい場所は, もてなされる人も (コミュニケーションがあれば) 愉しい.
魅力的なオープンスペースのつながり ● J.アプルトンの「隠れ場と眺望」 ● C.アレグザンダーの「Hierarchy of Open Space」 屋外で人がつねに求めるのは,背後が守られていて,目前の 空間の先に何かより大きな空間が開けているような場所である. プライベートな空間 →街路・広場などの公共的なオープンスペース →大きな風景へ向けての開放
大規模な空間にこそ ヒューマンスケールの場所を
『場所との対話』 場所を体験する 場所を使う 場所を知る 場所はどう働くか 場所の政治学 場所を変える ジェイ・ファーブスタイン、 ミン・カントロウイッツ:著 高橋鷹志:訳
場所を体験する 場所を知覚し、感じ、記憶する際に、自分自身とその場所に敏感になろう。 例1:選んだ場所で静かに座ってみよう。はじめの数分は全体的な印象を感じ取り、次に3~5分間感覚器官を通して感じ取られる感覚に集中しよう。 視覚(印象、光、テクスチャ)、聴覚(音源、反響)、触覚(テクスチャ、温度、空気の動き)、嗅覚と味覚 例2:感じとったことを、キーワードや句で記述してみよう。5感のうちで特に強く働いたものはありましたか?
場所を使う 場所であなたがどんなふうに行動するのかを考える 例1:場所で同じ活動をしている人を少なくとも5人観察し、それに使われた空間の大きさを測ってください。どの程度心地良いかをたずねてみましょう。空間の大きさ以外に指摘されたことは? 例2:さまざまな場所の空間の大きさを比較し、行動のしやすさによって各場面を評価してください。その結果からある活動をするのに必要な空間の量を決定できるでしょうか?個人差は?その活動を行うのに必要な空間量の最小値、最大値を出してください。
場所はどう働くか 人々はさまざまな場所でどのように行動するのかに注目する。 例1:場所において、能率に重きをおいたことが設計にどう影響しているかを観察してください。もっと居心地よく、落ち着いた、ヒューマンスケールのものにするにはそこをどうかえればよいでしょうか? 例2:場所において全く使ったことのない施設(郵便ポスト、くずかご、バス停、公園、ベンチなど)を探して、その理由を考えてください。位置のためですか?あるいは他の要因のためでしょうか?別の場所に住み替えると使いたくなるでしょうか?
場所の政治学 場所の中で個人的、社会的、政治的な力がどのような形で場所によって示されるのか。 例1:あなたが長時間過ごしている場所を書き出し、共用されているものか専用のものかという点から分析して、それぞれの共用のされ方のパターンを説明してください。
場所を知る 環境がどのように成り立っていて、私たちがどのように理解しているのかを調べる。 例1:ある場所を選び、そこの使い方についての規則を集めてください。不文の規則や慣例を集めるには自分や他人にその場所ではどのような振る舞いが期待されているのかをたずねてみなくてはなりません。 例2:公共建築に入ってください。出会った境界それぞれに注意を払ってください(戸、門、守衛、受付、柵、階段など)。それぞれの境界を横切るとき、どのように感じましたか?
場所を変える あなたの場所についての理解が深め、現実の場所を変化させて新しい場所へと創造する。 トラブルを探す 評価基準 評価基準 ・ 感情:場所の感じ方 ・ 美学:場所の見え方 ・ 機能:場所の働き方 ・ 相互作用:場所における人々の関係の持ち方 ・ 政治:場所の管理の仕方 ・ 生態学:エネルギーや資源の使われ方 ・ 物理学:場所の物理的特長