壁式鉄筋コンクリート構造 ・図解「建築の構造と構法」 116 ~119ページ ・必携「建築資料」 76~77ページ
鉄筋コンクリート構造の種類 (1)ラーメン構造 ≒ 木造の在来軸組構造 ・柱と梁の構造体に,床スラブと壁が取付いて 空間を構成する。一般的なRC造構造。 (2)壁式構造 ≒木造のツーバイフォー構造 ・床スラブと壁という面で空間を創りながら 荷重を支える構造。集合住宅に多い。
鉄筋コンクリート造の種類
壁式RC構造の特徴 柱がなく,壁と床だけで鉄筋コンクリート造を 構成したもの。窓の上に,梁(壁と同じ厚さ)が配置。 柱がなく,壁と床だけで鉄筋コンクリート造を 構成したもの。窓の上に,梁(壁と同じ厚さ)が配置。 屋上スラブまでの高さは20m以下(5階建て以下)で,各階の階高は3.5 m以下とする。 → 階段で移動 施工が容易で経済的 → プレキャスト工法でも可能 低層の集合住宅に向いている
壁式RC構造の構成 壁梁 耐力壁 開口部
耐力壁の必要長さ
耐力壁の必要長さ 耐力壁は45cm以上の長さが必要
耐力壁の必要壁量 15cm 木造平屋建(重い屋根)の1階と同じ
耐力壁の必要壁量 耐力壁をL型・T型に接合させ,座屈を防ぐ >15cm/㎡ >15cm/㎡
耐力壁の最小厚さ ダブル配筋にするには厚さ180mm以上
耐力壁の最小厚さ ダブル配筋にするには厚さ180mm以上
耐力壁の必要配筋量 断面積の比 W18 D10 ダブル @200 2×π×5 鉄筋比= ×100 180 200×180 = 0.44(%) 2 2×π×5 鉄筋比= ×100 180 200×180 = 0.44(%) 200mm
耐力壁の交差部の配筋 耐力壁は座屈防止のため,L型やT型にする 耐力壁の交差部や端部には 柱の主筋のように 4本の縦筋を入れる
Precast Reinforced Concrete 壁式プレキャスト構造 Precast Reinforced Concrete PCa 壁パネル 床パネル 工場などでRC造の 床パネルや壁パネル を製作し,現場で組み立てる 基礎は現場打ち
プレキャスト構造の特徴
プレキャスト構造の特徴 工場生産なので,合理的に,良質で正確な 床パネルや壁パネルが作成できる 施工が容易で工期が短い 床パネルや壁パネルが作成できる 施工が容易で工期が短い パネルの接合は,突き出した鉄筋を溶接や機械式継手などで緊結して,モルタルなどを充填 構造の規模は,5階建以下で 軒高20m以下
セキスイハイムの工業化住宅 1962年 軽量鉄骨の ユニット工法 幅:2.4m 長さ:5.0m 高さ:2.7m
大成パルコンのRC造住宅
大成パルコンのRC造住宅
床パネルの接合方法 鉄筋を溶接
壁パネルの接合方法 鉛直鉄筋に壁パネル の鉄筋を溶接
床パネルと壁パネルの接合方法
鉄筋の機械式継手方法