学年 名列 名前 物理化学 第2章 2-1、2-2 Ver. 2.1 福井工業大学 原 道寛 HARA2005
2-1. 2-2. 物理化学:2章化合物の構造 (メニュー) 化学結合 2-1-1.イオン結合 2-1-2.共有結合 2-1-3.配位結合 2-1. 化学結合 2-1-1.イオン結合 2-1-2.共有結合 2-1-3.配位結合 2-1-4.金属結合 2-1-5.水素結合-電気陰性度と分極 2-2. 共有結合と軌道の重なり 2-2-1.分子軌道 2-2-2.混成軌道
共有結合と軌道の重なり 分子軌道 2-2-1. 混成軌道と分子の形 2-2-2.
2-2-1-01分子軌道(水素の場合) + 軌道: 重なる 電子: 存在確率(増) 卵型 1s軌道 1s軌道 Hの原子軌道の 重なり B A 水素の分子軌道 (molecular orbital) C σ電子 σ結合 (σ-bond) F 結合性軌道 反結合性軌道 D E
2-2-1-02分子軌道 (フッ素の場合) + + HFの分子軌道 1s軌道 Fの2p軌道 Fの2p軌道 Fの2p軌道 F2の分子軌道 σ電子 σ結合 (σ-bond) σ電子 σ結合 (σ-bond) A B
共有結合と軌道の重なり 分子軌道 2-2-1. 混成軌道と分子の形 2-2-2.
2-2-2 混成軌道と分子の形 sp3混成とメタン・エタン sp3 sp2混成とエチレンの構造 sp2 sp混成とアセチレンの構造 sp
2-2-2-01 混成軌道と分子の形 C―H間の距離: 等しい H―C―H間の角度: 等しい メタン(CH4) 2-2-2-01 混成軌道と分子の形 C―H間の距離: 等しい H―C―H間の角度: 等しい A メタン(CH4) 炭素原子の電子配置(1s22s22p2) B 対をなしていない電子 2個 C 昇位 2pX 2pY 2pZ 2s 水素1s軌道と重なって 結合を作る CH2:非常に不安定!! 1s Why?
2-2-2-02 混成軌道と分子の形 sp3混成とメタン 2pX 2pY 2pZ 2s sp3混成軌道 Hybrid orbital 1s 2-2-2-02 混成軌道と分子の形 sp3混成とメタン sp3混成 B C D E 2pX 2pY 2pZ 2s sp3混成軌道 Hybrid orbital F 1s 1s 炭素原子の 電子配置(1s22s12p3) 4つの水素の1s軌道 H c c しかし 1sと重なった場合 結合4本は等価ではない!! 結合の 生成 炭素の4つのsp3混成軌道 A G メタン I
2-2-2-03 混成軌道と分子の形 + sp3混成とエタン c c 6つの水素の1s軌道 c c 結合の 生成 σ結合 エタン 2-2-2-03 混成軌道と分子の形 sp3混成とエタン c c B 6つの水素の1s軌道 c c + 結合の 生成 σ結合 エタン C 炭素のsp3混成軌道 自由回転 Free rotation D プロパン(CH3CH2CH3) ブタン(CH3CH2CH2CH3) も同様に。 E F A
2-2-2-04 混成軌道と分子の形 H―C―H H―C―Cの結合角: 120° エチレン(C2H4):平面構造 2-2-2-04 混成軌道と分子の形 H―C―H H―C―Cの結合角: 120° エチレン(C2H4):平面構造 A B 炭素原子の電子配置(1s22s22p2) 対をなしていない電子 2個 C 昇位 D E 2pX 2pY 2pZ 2s 水素1s軌道と 重なって結合を作る 1s
2-2-2-05 混成軌道と分子の形 sp2混成とエチレン 2pX 2pY 2pZ 2pZ sp2混成軌道 2s 遠ざかるように 2-2-2-05 混成軌道と分子の形 sp2混成とエチレン sp2混成 C J B D H I G A 2pX 2pY 2pZ 2pZ K sp2混成軌道 E 2s F 遠ざかるように 正三角形の 頂点方向に広がる。 L sp2混成に対して垂直に配置 M N 1s H 4つの水素の1s軌道 O H H c + c c c H H C-C σ結合 π結合:Pz軌道 P Q
2-2-2-06 混成軌道と分子の形 sp2混成と2-ブテン 二重結合 回転できない π結合の切断が必要 =大きなエネルギーが必要 2-2-2-06 混成軌道と分子の形 sp2混成と2-ブテン 二重結合 A 回転できない B π結合の切断が必要 =大きなエネルギーが必要 2-ブテン:二つの異性体がある シスートランス体 C D E F
Conjugated double bond 2-2-2-07 混成軌道と分子の形 sp2混成と1,3-ブタジエン H H C3 C4 H H C1 C2 H H 共役二重結合 Conjugated double bond H2C=CH―CH=CH2 A + ・・- H2C―CH=CH―CH2 B … … … D H2C―CH―CH―CH2 + H ・・- 非局在化 delocalize H2C―CH=CH―CH2 C G 共鳴構造 局在化 localize 共鳴混成体 E F
2-2-2-08 混成軌道と分子の形 sp2混成とベンゼン H H C1 C2 C3 C3 H H C1 C2 H H H H C1 C2 2-2-2-08 混成軌道と分子の形 sp2混成とベンゼン A H H B C1 C2 C3 C3 H H C1 C2 H H H H C1 C2 D:板書 C3 H C3 H C C1 C2 H H
2-2-2-09 混成軌道と分子の形 アセチレン(C2H2):直線状構造 炭素原子の電子配置(1s22s22p2) 2pX 2pY 2pZ 2-2-2-09 混成軌道と分子の形 A アセチレン(C2H2):直線状構造 B 炭素原子の電子配置(1s22s22p2) E 対をなしていない電子 2個 昇位 H I J C G 2pX 2pY 2pZ D 2s 水素1s軌道と重なって 結合を作る F 1s
2-2-2-10 混成軌道と分子の形 sp混成とアセチレン 2pX 2pY 2pZ 2py 2pZ sp混成軌道 2s 遠ざかるように 2-2-2-10 混成軌道と分子の形 sp混成とアセチレン sp混成 2pX 2pY 2pZ 2py 2pZ B C sp混成軌道 A 2s 三重結合 (triplet bond) 0.120 nm 遠ざかるように 180° の角度に配置 E D H 2つの水素の1s軌道 F c + c H c c H C-C σ結合:sp混成軌道 π結合:p軌道の側面での重なり G H