平面波 ・・・ 平面状に一様な電磁界が一群となって伝搬する波

Slides:



Advertisements
Similar presentations
大学院物理システム工学専攻 2004 年度 固体材料物性第 8 回 -光と磁気の現象論 (3) - 佐藤勝昭ナノ未来科学研究拠点.
Advertisements

1 運動方程式の例2:重力. 2 x 軸、 y 軸、 z 軸方向の単位ベクトル(長さ1)。 x y z O 基本ベクトルの復習 もし軸が動かない場合は、座標で書くと、 参考:動く電車の中で基本ベクトルを考える場合は、 基本ベクトルは時間の関数になるので、 時間で微分して0にならない場合がある。
1. 補間多項式 n 次の多項式 とは、単項式 の 線形結合の事である。 Definitions: ( 区間, 連続関数, abscissas (データ点、格子点、差分点), 多項 式 ) Theorem. (補間多項式の存在と一意性) 各 i = 0, …, n について、 をみたす、次数が高々 n.
情253 「ディジタルシステム設計 」 (3)Constellation3
電磁気学C Electromagnetics C 7/27講義分 点電荷による電磁波の放射 山田 博仁.
・力のモーメント ・角運動量 ・力のモーメントと角運動量の関係
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/5講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
プロセス制御工学 3.伝達関数と過渡応答 京都大学  加納 学.
スペクトル法による数値計算の原理 -一次元線形・非線形移流問題の場合-
電波分野での主たる 偏光測定原理 藤沢健太(山口大学) 研究会「次世代の多波長偏光サイエンスの開拓」 2011/09/28-29@三鷹.
9月27日 パラボラミラーによる ミリ波ビーム絞り

次に 円筒座標系で、 速度ベクトルと加速度ベクトルを 求める.
5.アンテナの基礎 線状アンテナからの電波の放射 アンテナの諸定数
電磁気学C Electromagnetics C 7/13講義分 電磁波の電気双極子放射 山田 博仁.
(ラプラス変換の復習) 教科書には相当する章はない
電気回路Ⅱ 演習 特別編(数学) 三角関数 オイラーの公式 微分積分 微分方程式 付録 三角関数関連の公式
3次元での回転表示について.
2.伝送線路の基礎 2.1 分布定数線路 2.1.1 伝送線路と分布定数線路 集中定数回路:fが低い場合に適用
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/15講義分 電磁場のエネルギー 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 7/7講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/11講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
5.3 接地アンテナ 素子の1つを接地して使用する線状アンテナ 5.3.1 映像アンテナと電流分布
分布定数回路(伝送線路)とは 電圧(電界)、電流(磁界)は回路内の位置に依存 立体回路 TE, TM波
演習問題解答例 3. Fパラメータが既知の二端子対回路に電圧源 Eとインピーダンス ZGが接続された回路に対する等価電圧源を求めよ。 I1
電磁波 アンテナ.
横磁化成分と歳差運動 M0 横磁化Mxy 回転座標系 90°RFパルスにより、縦磁化成分Moはxy平面に倒れる(横磁化生成)
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/19講義分 電磁場のエネルギー 山田 博仁.
大学院物理システム工学専攻2004年度 固体材料物性第7回 -光と磁気の現象論(2)-
電磁気学C Electromagnetics C 5/28講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
黒体輻射 1. 黒体輻射 2. StefanのT4法則、 Wienの変位測 3. Rayleigh-Jeansの式
6. ラプラス変換.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/30講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
コンピュータサイエンスコース、ナノサイエンスコース4セメ開講
電磁気学C Electromagnetics C 7/17講義分 点電荷による電磁波の放射 山田 博仁.
デザイン情報学科 メディア情報設計 河原英紀
3次元での回転表示について.
システム制御基礎論 システム工学科2年後期.
5.2 半波長アンテナ 5.2.1半波長アンテナ 同一方向に置かれた長さλ/4の2つの導体で構成される。
電気回路学Ⅱ コミュニケーションネットワークコース 5セメ 山田 博仁.
電磁気学C Electromagnetics C 6/5講義分 電磁波の偏波と導波路 山田 博仁.
電気回路学 Electric Circuits 情報コース4セメ開講 分布定数回路 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 8/4講義分 電気双極子による電磁波の放射 山田 博仁.
電磁気学C Electromagnetics C 6/17講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/9講義分 電磁場の波動方程式 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/23, 5/30講義分 物質中でのMaxwell方程式 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/9講義分 電磁場のエネルギー 山田 博仁.
pp-wave上の共変的超弦の場 における低エネルギー作用
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 8/11講義分 点電荷による電磁波の放射 山田 博仁.
大学院理工学研究科 2004年度 物性物理学特論第5回 -磁気光学効果の電子論(1):古典電子論-
速度ポテンシャルと 流線関数を ベクトルで理解する方法
偏光X線の発生過程と その検出法 2004年7月28日 コロキウム 小野健一.
4. システムの安定性.
「データ学習アルゴリズム」 第3章 複雑な学習モデル 報告者 佐々木 稔 2003年6月25日 3.1 関数近似モデル
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/14講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
解析学 ー第9〜10回ー 2019/5/12.
電磁気学C Electromagnetics C 7/8講義分 電磁ポテンシャルとゲージ変換 山田 博仁.
時間が進んでも,違う場所で引数の同じ場所がある。 一般の波動はいろいろな周波数wを持つ単振動の重ね合わせ!
C:開放,L:短絡として回路方程式を解く
電磁気学C Electromagnetics C 6/15講義分 電磁波の偏波と導波路 山田 博仁.
電気回路学Ⅱ 通信工学コース 5セメ 山田 博仁.
第 5 章 :周波数応答 5.1 周波数応答と伝達関数 周波数伝達関数,ゲイン,位相 キーワード : 5.2 ベクトル軌跡 ベクトル軌跡
電磁気学C Electromagnetics C 5/20講義分 電磁場の波動方程式 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/22, 5/29講義分 物質中でのMaxwell方程式 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/6講義分 電磁波の偏り 山田 博仁.
パターン認識特論 カーネル主成分分析 和田俊和.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 5/28, 6/4講義分 物質中でのMaxwell方程式 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
電磁気学C Electromagnetics C 7/10講義分 電気双極子による電磁波の放射 山田 博仁.
電磁気学Ⅱ Electromagnetics Ⅱ 6/7講義分 電磁波の反射と透過 山田 博仁.
電磁気学C Electromagnetics C 6/24講義分 共振器と導波路 山田 博仁.
Presentation transcript:

平面波 ・・・ 平面状に一様な電磁界が一群となって伝搬する波 平面波 ・・・ 平面状に一様な電磁界が一群となって伝搬する波 時間的正弦変化 時間的空間的正弦変化 複素ベクトル表記(フェ-ザ表記) ※ 実数部が物理的な意味を持つ。 時間因子exp(jwt)は全ての電磁界に共通なので省略して書く。 瞬時値は時間因子exp(jwt)を再び掛けて実部をとる。※)但し,積・商はベクトルとは異なることに注意! 複素表記を用いたMaxwellの方程式[補足-7] → 時間微分をjwで置き換えられる。 ベクトル恒等式 直角座標系では特に次のように書ける。 Helmholtsの方程式 式(8)”および(9)”をまとめて書くと式(10)の様になり,先に考えた平面波では式(2.9)より式(11)の様になる。 ただし,式(11)のV,Iは複素表記である。

式 (11)は一次元のHelmholts方程式であり,次のような一般解を持つ。 時間項を含めれば・・・ ・ 複素表記導入の根拠  1. 線形性がある場合に計算が簡単になる。  2. フーリエ積分が容易になる。  3. 電源の時間変化に単振動が多い。(複素表記が扱いやすい) 実数部分が物理的意味を持つ 複素表記でのポインティングベクトル [オイラーの公式]  時間平均すると残る ※工学的な意義が大きい 振動項(2倍周波数の項) 式(17)の時間平均を与える複素ベクトル → 複素ポインティングベクトル[補足-8] 式(18)中などの1/2が出てこないように E及びHの大きさにあらかじめ   を掛け ておく → 実効値 ∵時間平均の定義

瞬時値・・・時間の項を省略せずに書いた複素表記の実部をとる。 課 題  式(17)の最終式の第二項についてRe{ }の中身を計算し,式(17)が教科書p.29の式(2.46)と等しくなる事を確認しなさい。 [ヒント]                                                 を計算し,式(17)へ代入する。 電磁波の種類 次ページの表参照 電波 ・・・ 「電波法」の規定により3,000GHz(3THz)以下の電磁波 真空中での電磁波の伝搬速度 ・・・ 光速に等しい(測定では2.9979×108m/s) 重要 偏 波 ・・・ 電界の振動方向 x方向に伝搬する平面波の電界 yおよびz成分を持つ 重要 瞬時値・・・時間の項を省略せずに書いた複素表記の実部をとる。 [導出]

導出←問題 0 1 1 0 Ez Ey Ez 電界の 振動方向 Ey ・ 式(21)における電界のy, z成分をa及びbを分離した形で書き直すと次のようになる。 三角関数の加法定理 導出←問題 ・ 式(22)及び(23)を連立させて,                  の項を消去すれば次式が得られる。 0 1 Ez Ey -a a b -b E 1 0 a) 式(24)において,a-b=0の時,(同位相) 水平偏波 垂直偏波 大地に対して水平な電界 直線偏波 大地に対して垂直な電界 Ez Ey -a a b -b E 電界の 振動方向 b) 式(24)において,a-b=±p/2の時,(90°位相ずれ) ※長軸短軸の比を軸比 楕円の式 右旋楕円偏波;a-b=+p/2 左旋楕円偏波;a-b=-p/2 ※)特にa=bの時・・・円偏波 楕円偏波

紙面裏から見る! [補足-9]へ 紙面裏から見る! 式(20) 右:right 左:left 重要 [補足-10]の例題を 式(20)より ・単振幅の右旋円偏波;a=b&a-b=p/2 紙面裏から見る! ・単振幅の左旋円偏波;a=b,a-b=-p/2 [補足-9]へ 紙面裏から見る! 一般的な偏波 → 左旋円偏波,右旋円偏波の線形結合 r : 右旋円偏波の振幅,l :左旋円偏波の振幅 式(20) 右:right 左:left 重要 [補足-10]の例題を 理解しておくこと。 課 題 1.式(22)及び(23)を連立させて,式(24)を導出しなさい。 2.式(25)および(26)を導出しなさい。 3.A=1.0,B=2.0の楕円偏波の軸比と旋回方向を求めなさい。