チャネル結合AMDによる sd殻Ξハイパー核の研究 北海道大学 松宮浩志 前川秀基 椿原康介 大西明 KEK 土手昭伸
チャネル結合AMD (ccAMD) + (K-,K+)反応でのΞハイパー核生成でどの標的が有望か? AMD:clusterの存在や形を仮定しない + + チャネルの coupling 各チャネル:Gauss 波束のSlater determinant 変分パラメータ 線形結合で全系の波動関数を表現 我々は結合チャネルAMDという枠組みを開発しました。 本研究のモチベーションと致しましては、 (K-K+)スペクトロスコピーで見ることの出来るΞハイパー核を探したい、というところにあり、 そのためにまずΞ核の構造から調べていきます。 ハイパー核においては、核子との間にパウリ原理が働かないために 核の構造に大きな変化が起こることが考えられます。 そこで、クラスターやシェルモデルなどの構造のモデルを仮定しない枠組みであるAMDを用いることとします。 またΞハイパー核においては、 核内でΞ粒子がΞ0になっている状態とΞ-になっている状態が、 混合して存在しうる(チャネルカップリング)、という特徴があります。 そこで従来のAMDをチャネルの混合しうる系にも適用できるよう拡張したccAMDを開発しました。 ccAMDの枠組みを説明していきたいと思います。 まず各チャネルでの波動関数をスレーター行列式で用意します。 ここでのaはチャネルをあらわしていて、 たとえば12XiBeでは11B+Xi- 11B+Xi0を意味しています。 一粒子の波動関数は空間部分がガウス波束であらわされ、 それにスピン、アイソスピン、フレイバー波動関数をあわせて表現します。 これらの各チャネルの波動関数を線形結合で重ね合わせたものを 全系の波動関数として準備します。 この波動関数からハミルトニアンの期待値を計算し、 波束の中心zと重ね合わせの係数xとを 変分パラメータとして変分をとって波動関数を求めていきます。 ハミルトニアンは全運動エネルギー、重心の運動エネルギー、 相互作用項と、各チャネルでのバリオンの総質量を入れたものを用います。
matter中でのΞpotentialの深さ ccAMD with ESC04d[1] matter中でのΞpotentialの深さ ESC04dを現象論的に 2-Range Gaussianで表せるか? 運動量依存が 正しく再現されない AMD ESC04d 密度 相互作用 = 0.118 fm-3 0.159 fm-3 さて、Ξ粒子と核子との間の相互作用として、ESC04dを用いました。 核物質中でのΞのポテンシャルの密度依存を見たものがこちらです。 この密度依 現象論的に2体の相互作用の強さに密度依存のない2レンジのガウス型ポテンシャルを用意しました。 ESC04dでは運動量が上がるにつれポテンシャルが深くなっていきますが、TRGの方ではポテンシャルが浅くなっていきます。 このようなTRGでESC04が再現できないため、ここでは土手さん、赤石さんらの取った方法で計算します。 つまり、まず適当な密度から相互作用の強さを求め、それから計算したAMDの密度から相互作用を修正し、 またAMDで密度を計算…とselfconsistentになるように解いていきます。 これで得られた密度はこのようになっており、立体角平均した密度分布がこちらです。 [1] A.Rijken Y.Yamamoto nucl-th/0608074
Result 表面付近では 14MeV Woods-Saxon と合う to do… ccAMD DDHF (A 20) DDHF: A.Rijken Y.Yamamoto target: 12C 20Ne 24Mg 27Al28Si ccAMD DDHF (A 20) (couplingは非常に小さい) 表面付近では 14MeV Woods-Saxon と合う これからΞのセパレーションエナジーを計算したものがこちらです。 DDHFでの計算と、質量数が大きいほうで合ってきています。 またAMDの波動関数からポテンシャルをfoldしてかいたものがこちらです。 Be12Xのcore-Xポテンシャル14MeVのWSと比較すると、表面付近での一致が見えます。 今後と致しましては、… Jπprojection, multi Gauss AMD, ΞN-ΛΛcoupling to do…