スライダー放球装置の動作試験 ISAS 大気球実験室 高田淳史,飯嶋一征, 秋田大輔, 福家英之, 井筒直樹,加藤洋一, 河田二朗, 松坂幸彦, 水田栄一,並木道義, 野中直樹, 太田茂雄, 斎藤芳隆,瀬尾基治, 田村啓輔,鳥海道彦, 山田和彦, 山上隆正, 吉田哲也 ダイコー 児玉康資, 本間容博 藤倉航装 末永誠, 佐藤誠 丸由工材 大山哲 大樹航空宇宙実験場 小柳清, 船戸健二, 斎藤悦幸, 吉田忠
大樹町での放球作業 スライダー放球装置の開発 大きな格納庫でのガス充填 ⇒ 充填中の気球を突風から守れるため 安全・確実なガスの充填が可能 安全・確実なガスの充填が可能 スライダー放球装置の開発 浮力の付いた気球を移動: 大きな荷重がかかった状態で、 スプーラーと放球装置の間隔を保って移動 ⇒ 安全・確実な放球作業ができるか、検証
スライダー放球装置を用いた放球法 格納庫内でガス充填 充填後、2台の間隔を保ちつつ屋外に移動 スプール解放後、観測機を風下に向けて放球 大型放球装置 観測器
放球台車 アーム 観測機台 ターンテーブル 台車 吊り下げ荷重:2ton 浮力荷重:3ton 立ち上げ角度:-20~77deg 立ち上げ速度:10deg/sec 放球後77degまで 自動的に立ち上がる 4m 観測機台 3m×4m 8.3m ターンテーブル Φ6m 回転速度:1RPM 台車 1.5m 高速走行:30m/min 低速走行:3m/min 電力(走行):バッテリー 電力(装置駆動):AC 3相 200V 10m
スプール台車 スプーラー 台車 浮力荷重:3ton ロードセル内蔵 気球の浮力をモニタ 高速走行:30m/min 低速走行:3m/min 気球の浮力をモニタ 台車 高速走行:30m/min 低速走行:3m/min 同期走行:3m/min 走行はリモコンで操作 電力:バッテリー 1m 5.8m 5m
初期走行試験 放球台車荷重走行 スプール台車荷重走行 最大荷重:3.7ton 最大荷重:4.0ton 同期走行 前進方向 ⇒ 荷重走行試験 同期走行の際、台車間隔はどのくらいずれるか ⇒ 同期走行試験 初期走行試験 放球台車荷重走行 スプール台車荷重走行 低速走行 低速走行 停止 停止 最大荷重:3.7ton 最大荷重:4.0ton 同期走行 前進方向 30m走行して誤差0cm 後進方向 30m走行して誤差9cm 300m 低速走行 低速走行
地上試験 スライダー放球装置を用いた放球試験 基本的には三陸での放球作業手順と同じ ウレタン気球(B15u) 1回目 総浮力:500.4kg スライダ-放球装置の走行および操作訓練試験 気球:335.9kg 荷姿:14.0kg ゴンドラ:105.0kg 自由浮力:45.5kg (10%) 2回目 総浮力:1500.3kg 1.5tonの総浮力を保持した状態での走行試験 ゴンドラ:1014.0kg 自由浮力:136.4kg(10%)
放球作業(ガス充填)
放球作業(同期走行) 8倍速再生
放球作業(スプール解放)
放球作業(レリーズ)
地上試験の結果 スプール台車 放球台車 走行:浮力のついた状態での単独走行・同期走行とも問題なし スプール解放:安全ロックの解放・スプールの解放とも問題なし 気球頭部配置:作業上困難な点はなし 走行:問題なし 観測機台・マスト:上昇・下降動作は良好 アーム:速度が速いため、観測機が吊られた状態で動かすと観測機が振れる。観測機が観測機台にのった状態で動かす レリーズ:動作は良好 レリーズ後のアームの動作:良好
まとめ 大樹町での放球作業の体制が整った B08-01/B08-02の放球作業も問題なく行われた スライダー放球装置が完成した 大きな荷重がかかった状態でもスムーズな走行が可 同期走行の誤差は非常に小さい(<10cm/30m) 地上放球試験を(総浮力:500kg/1500kg)行い、 確実な放球作業ができることを確認した 大樹町での放球作業の体制が整った B08-01/B08-02の放球作業も問題なく行われた
今後の検討事項 より安全・確実に、より使いやすく 気球引きずり対策: 同期走行速度 無風状態での放球方法 作業用照明の設置 方向制御用荷姿 大きな気球ではガス充填後の気球の一部は地面に着いたまま ⇒ 小さな台車の上に載せて移動 (B08-02で実証済) 同期走行速度 現状の3m/minはゆっくり過ぎ? 無風状態での放球方法 完全な無風の場合、観測機がアームに絶対に衝突しないで 放球できる方法が必要 作業用照明の設置 方向制御用荷姿 放球装置の浮力計測 より安全・確実に、より使いやすく
おわり