反対称化分子動力学で調べる ハイパー核構造

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反対称化分子動力学で調べる ハイパー核構造 本間裕明, 井坂政裕, 松宮浩志 (北大・理) 木村真明   (北大・創成) 土手昭伸 (KEK) 大西明 (京大・基研)

sdシェル領域や中性子過剰領域のハイパー核構造研究 ハイパー核構造研究の可能性 pシェルLハイパー核の研究 少数体問題の精密解法[1] LN相互作用とG-matrixによる有効相互作用[2] g線分光実験によるデータの蓄積[3] LN相互作用の理解が進展 Lハイパー核の定量的な構造研究を   系統的に行うことが可能 J-PARCやJLabでの実験 様々なLハイパー核を生成 sdシェルLハイパー核 中性子過剰Lハイパー核  など sdシェル領域や中性子過剰領域のハイパー核構造研究 [1] E. Hiyama, NPA 805 (2008), 190c, [2] Y. Yamamoto,et al., PTP Suppl. 117 (1994), 361., [3] O. Hashimoto and H. Tamura, PPNP 57 (2006), 564.

sdシェルLハイパー核構造 sdシェル通常核 20Ne cf. pシェル核 構造の違いによって、 基底・低励起状態にシェル構造・クラスター構造が共存 構造の違いによって、 L粒子の束縛エネルギーや核半径の変化の仕方が異なる可能性 0+(g.s.) 1- 2- 20Ne 例) 7LLi : クラスター間距離の収縮 [1,2] cf. pシェル核 L粒子によりクラスター構造が変化 [1] K. Tanida, et al., Phys. Rev. Lett. 86 (2001), 1982. [2]E. Hiyama, et al., Phys. Rev. Lett. 59 (1999), 2351.

T. Sakuda and H. Bandō, Prog. Theor. Phys. 78 (1987), 1317. sdシェルLハイパー核構造 構造の違いに着目した先行研究 例)20LNe:基底状態のパリティの逆転 クラスター模型に基づく構造研究 T. Sakuda and H. Bandō, Prog. Theor. Phys. 78 (1987), 1317.  20ΛNe 1 – 18.9MeV 0.275MeV 19Ne 1/2+ 1/2- クラスター構造(a + 15O) シェル構造 0+ 15.6MeV

反対称化分子動力学 Hamiltonian 試行波動関数 NN有効相互作用(low-momentum) Volkov, Modified Volkov, Gogny, etc (G-matrix oriented, local density approx. (kF dependence)) 試行波動関数 parityの固有状態に射影した Slater行列式 一粒子波束をGauss波束で記述 variational parameter : 波束の相空間での位置 : 各波束のスピン : 波束の変形 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

反対称化分子動力学 試行波動関数の概略 変分計算 エネルギー期待値を最小にする、波束中心・スピン・波束の変形を求める 量子数(パリティ,角運動量), 拘束条件(変形度, 半径等) に応じて波束が 離合集散 初期波動関数 変分計算 (変形) 一体場の形成 クラスター化 通常核で、中性子数の増加(中性子過剰核)や励起エネルギーの変化 (高励起状態)に伴う核構造の変化に主眼を置いた研究を中心として展開 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

中性子の増加に伴うクラスタの発現(2a+xn) Y. Kanada-En'yo, H. Horiuchi and A. Ono, Phys. Rev. C52, 628 (1995).

反対称化分子動力学 Angular momentum projection GCM Generator Coordinate: quadrupole deformation b Hill-Wheeler eq.

反対称化分子動力学 44Ti: shell → α+40Ca → 16O+28Si

AMDをハイパー核に拡張(HyperAMD) ハイパー核への拡張 AMDをハイパー核に拡張(HyperAMD) ハミルトニアン 変分の概要 変分 → 角運動量射影 → GCM計算 変分の概念図 NN間:Gogny D1S LN間:YNG-ND[1](中心力部分のみ) 波動関数 核子部分:スレーター行列式 1粒子波動関数: 空間部分をガウス波束として表現 L粒子の1粒子波動関数 ガウス波束の重ね合わせ L粒子のs軌道とp軌道の空間分布の違い LN相互作用がNN相互作用より弱い点 全波動関数: 初期波動関数 (ランダムに生成) エネルギー変分 クラスター構造 シェル構造 変分により配位を決定するため、 シェル構造・クラスター構造を仮定しない [1] E Y. Yamamoto, T. Motoba, H. Himeno, K. Ikeda and S. Nagata, Prog. Theor. Phys. Suppl. 117 (1994), 361.

Λ粒子が付け加わることによる核変形の変化 p-shellには、非常に弱く束縛されたクラスター状態が多数存在 sd-shellでは、基底状態には、密度が飽和したshell構造、励起状態に発達したクラスター構造が現れる シェル構造とクラスター構造でΛ粒子に対する応答が異なれば、例えば変形度やBΛの違いとなって現れるだろう sd-shell核では、Λ粒子のp-shellが束縛するため、s-shellとは異なった応答を示すだろう 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

9LBe Positive core ⊗L(s orbit, p orbit) 8Be (Pos.) ⊗ L(s, p) For the comparison, the curves of 9LBe are shifted by 3.0 MeV min.:b = 0.706 8Be (+)⊗L(p) 8Be (Pos.) ⊗ L(s, p) 8Be(+)⊗L(p) + 3.0 MeV min.:b = 0.650 8Be (+)⊗L(s) 8Be Pos. min.:b =0.680 8Be (+) 8Be(+)⊗L(s) + 3.0MeV Energy curve L in s orbit reduces the nuclear deformation L in p orbit enhances the nuclear deformation

13LC 12C(+, -)⊗L(s orbit, p orbit) 12C (Pos.) ⊗ L(s, p) For the comparison, the curves of 12C ⊗ L(s wave) are shifted by 8.0 MeV min.:b =0.275 12C (+) min.:b = 0.300 12C (+)⊗L(p) 12C (Pos.) ⊗ L(s, p) 12C (Neg.) ⊗ L(s) min.:b =0.452 12C (-) 12C Pos. 12C Neg. 12C(+)⊗L(p) min.:b = 0.401 12C (-)⊗L(s) min.:b = 0.000 12C (+)⊗L(s) 12C(+)⊗L(s) + 8.0MeV 12C(-)⊗L(s) + 8.0MeV Energy curve L in s orbit reduces the nuclear deformation L in p orbit enhances the nuclear deformation

13LC Binding Energy of L hyperon The reason of deformation change: The binding energy of L hyperon in p orbit has the peak around large b while that in s orbit become maximum at b=0. 13LC Binding energy of L 13LC Energy curves 12C(+)⊗L(s) 12C Pos. 12C(-)⊗L(s) Bindin g e energy of L (MeV) E energy (MeV) 12C(+)⊗L(p) 12C(+)⊗L(s) + 8.0MeV 12C(+)⊗L(p) Deformation change is decided by the competition of L binding energy and the energy curve of the core nucleus.

20LNe 19Ne(+, -)⊗L(s orbit, p orbit) For the comparison, the curves of 19Ne⊗L(s wave) are shifted by 12.0 MeV, that of 19Ne(+/-)⊗L(p wave) is shifted by 3.0/4.0 MeV min.:b = 0.450 19Ne(Neg.) 19Ne (Pos.) ⊗ L(s, p) 19Ne (Neg.) ⊗ L(s, p) min.:b = 0.273 19Ne(Pos.) 19Ne Neg. min.:b = 0.295 19Ne(+)⊗L(p) min.:b = 0.451 19Ne(-)⊗L(p) 19Ne Pos. 19Ne(-)⊗L(p)+4.0MeV 19Ne(+)⊗L(p)+3.0MeV min.:b = 0.448 19Ne(-)⊗L(s) min.: b = 0.249 19Ne(+)⊗L(s) 19Ne(-)⊗L(s) + 12.0MeV 19Ne(+)⊗L(s) + 12.0MeV

20LNe Binding energy of L in s orbit Parity inversion does not occur The present results show that the parity of g.s. of 20LNe is positive. Parity inversion does not occur BL = 16.06 (MeV) 19Ne Neg. Neg. ⊗ L (s) Pos.⊗ L (s) BΛ = 15.6MeV 1/2 + shell state 0+ 19Ne 19Ne Pos. BL = 16.72(MeV) Pos.⊗ L (s) 1/2 - cluster state 1 – BΛ =18.9 MeV Neg. ⊗ L (s) 20ΛNe 20ΛNe AMD with YNG[1] Calc. (Sakuda et al.) [2] [1] Y. Yamamoto, T. Motoba, H. Himeno, K. Ikeda and S. Nagata, Prog. Theor. Phys. Suppl. 117 (1994), 361. [2] T. Sakuda and H. Bandō, Prog. Theor. Phys. 78 (1987), 1317.

Parity inversion in 11Be 11Beは2αクラスター構造がより発達した正パリティ状態が基底状態と考えられる 通常のshell orderとは異なる順序 (N=8魔法数の破れ) 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

Parity reversion in 12ΛBe 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

Λ粒子が付け加わることによる核変形の変化 シェル構造とクラスター構造でΛ粒子に対する応答が異なれば、例えば変形度やBΛの違いとなって現れるだろう sd-shell核では、Λ粒子のp-shellが束縛するため、s-shellとは異なった応答を示すだろう 構造の違い(shell, cluster)からくるBΛの差は、おおよそ1MeVのオーダーである s-shellのΛ粒子は核変形を小さくする方向に作用する。変形が小さい状態の方がBΛが大きい p-shellのΛ粒子は核変形を大きくする方向に作用する。変形が大きい状態の方がBΛが大きい 実際にどの程度の変形の変化が起こるかは、元の核がどれだけβソフトであるかどうかでほとんど決まってしまう。 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

20Neの構造 20Ne(AMD) クラスターの発達・未発達により、 L粒子の束縛エネルギーに違いがあるか? 基底・低励起状態に様々な構造が共存する クラスターの発達・未発達により、 L粒子の束縛エネルギーに違いがあるか? 核半径の収縮にどの程度違いがあるか? 20Ne(AMD) 0+(g.s.) Kp=0I+バンド (クラスター構造が未発達) 1- Kp=0-バンド (発達したa + 16O構造) 21LNeの先行研究 T. Yamada, et al., PTP 71 (1984), 985. a + Oクラスター構造を仮定 L粒子の”glue-like role” 非束縛a + 16O回転帯の安定化  ただし、 束縛は基底状態の方がより深い 平均自乗半径の収縮 Parity coupling B(E2) reduction B(E2) reduction に大きな違いなし

21ΛNeのスペクトロスコピー 研究目的・課題 L粒子により、クラスター構造が発達した回転帯と未発達な回転帯では、L粒子の束縛エネルギーや核半径の収縮にどの程度の違いがあるか明らかにする 具体例:21LNe Kp=0I+バンド ・・・ (クラスター構造が未発達)⊗L(s) Kp=0-バンド ・・・ (発達したa + 16O構造)⊗L(s)

結果:21LNeの励起スペクトル Kp=0-⊗L(s) Kp=0- Kp=0I+ Kp=0I+⊗L(s) (a + O構造が発達) (クラスター未発達) Kp=0I+⊗L(s) Kp=0- (a + O構造が発達) Kp=0-⊗L(s)

L粒子の“glue-like role”により、 非束縛a + O回転帯Kp=0-の束縛 a +17LO 閾値 L粒子の“glue-like role”により、 1-状態は束縛状態になる AMD(present results) a decay threshold Yamada et al. [1] (クラスター模型) a decay threshold  [1] T. Yamada, K. Ikeda, H. Bandō and T. Motoba, Prog. Theor. Phys. 71 (1984), 985.

構造による違い:L粒子の束縛エネルギー 20Ne 21LNe 発達したa + O状態よりも、クラスターが未発達な状態の方が深く束縛 a + Oクラスター状態では、L粒子がOクラスター側に偏って存在 a + O状態の束縛が浅くなる BL=16.9 MeV Kp=0I+ バンド (1/2)+ 0+ Kp=0- バンド BL=15.9 MeV 1- (1/2)- 20Ne 21LNe

Quadruple deformation parameter b Kp=1-⊗L(s) state Energy (MeV) (1/2)- Quadruple deformation parameter b

Parity Coupling Kp=0-⊗L(s):約90% Kp=0I+⊗L(p):約10% p軌道のL粒子の寄与 “Kp=0-⊗L(s) ”状態のL(s)粒子はOクラスター側に偏って存在 系の重心から見るとs軌道とp軌道の混成 (Parity Coupling) Kp=0I+⊗L(p):約10% Kp=0-⊗L(s):約90% (1/2)-

構造による違い:核半径 核子部分の平均自乗半径 a + O構造が発達したKp=0-バンドの方がより平均自乗半径が小さくなる 主にクラスター間距離の収縮から Kp=0I+バンド (クラスター構造が未発達) 0+(g.s.) (1/2)+ 20Ne 21LNe Kp=0- バンド (発達したa + 16O構造) 1- (1/2)- 20Ne 21LNe

構造による違い:B(E2) reduction intra-band B(E2) reduction Kp=0I+ band (クラスター構造が未発達) Kp=0- band (AMD) (発達したa + O構造) [e2fm4] [e2fm4] 20Ne 21LNe 20Ne 21LNe Kp=0-バンドの方がB(E2) reductionの程度が大きい

21ΛNeのスペクトロスコピー研究 まとめ クラスター構造が発達した状態と未発達な状態に対し、L粒子の束縛エネルギーの違いと核半径の収縮程度の違いを調べるため、AMDにより21LNeハイパー核構造を調べた。 その結果、以下の点を明らかにした L粒子の”glue-like role”により、20Neの非束縛a + O状態1-が束縛状態になる L粒子の束縛エネルギーはクラスター構造が未発達な状態の方が大きい a + O構造を持つ状態では、L粒子はOクラスター側に偏って分布するため、束縛が浅い(Parity Coupling) 核半径の収縮はa + Oクラスター構造が発達した回転帯の方が大きい 主にクラスター間距離の収縮による・・・B(E2) reductionの違いとして現れる

Xi Hyper nuclei 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

Theoretical Framework of ccAMD An extention of AMD for the system with (multi) strangeness Trial Wave Function Parity projected wave function Superposition for each baryon channel under consideration Gaussian form of each single particle wave packets Hamiltonian Effective interaction for low-momentum model space NN: Volkov, Gogny, ... YN: G-Matrix interaction ESC04D, NHC-D, Ehime, etc..

Spectrum of 12ΞBe UΞ=-14MeVに矛盾しないESC04d, Ehime, NHC-Dで計算 spin-spin interactionの符号によって、ground doubletの順序が変化 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

Spectrum of 12ΞBe E. Hiyama et al., PRC78, 054316 (2008). クラスター模型(α+α+Ξ-+n) による計算も同じ結果 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

Intrinsic density distribution 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

Production cross section 12C(K-,K+) PWIA Fermi averaged elementally cross section nb/sr 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

12LC: Level Scheme EXP ccAMD 11C(g.s.) x s1/2 dominates ground state doublet Many core excited states appear (further detailed study is needed) EXP ccAMD Core excited states

12LC: (p+,K+) spectrum Λハイパー生成反応でのテスト計算 Peak from the core excited states appears between sL and pL Core excited states

Production cross section 12C(K-,K+) ESC04dでは、強い imaginary potentialの為 ピーク構造は見えなくなる Ehime, NHC-Dは非常に 小さいconversion width Spin-flipとspin-non-flip のピークの位置は, spin-spin 相互作用の符号による 10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

10/11/18 J-PARC ハドロンサロン

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