Profit-enhancing parallel imports Joint work with Noriaki Matsushima Oligopoly Theory
Plan of the presentation (1) 並行輸入 (2) 戦略的コミットメント (3) The Model Formulation (4) Results and Implications Oligopoly Theory
並行輸入なし ウイスキー メーカー 正規輸入代理店 2 正規輸入代理店1 Country A Country B Upstream Firm Oligopoly Theory
並行輸入(代理店による) ウイスキー メーカー 正規輸入代理店 2 正規輸入代理店1 Country A Market 2 Upstream Firm Country A Market 2 Oligopoly Theory
並行輸入(代理店による) ウイスキー メーカー 余分な輸送費用がかかる→経済厚生は むしろ下がる Matsumura (2003) 正規輸入代理店1 正規輸入代理店 2 Upstream Firm Country A Market 2 Oligopoly Theory
並行輸入(arbitrage) ウイスキー メーカー 正規輸入代理店 2 正規輸入代理店1 Country A Market 2 Upstream Firm Country A Market 2 Oligopoly Theory
並行輸入(arbitrage) 並行輸入を停止させるようA国への出荷価格を下げ、B国への出荷価格を下げる→A国の経済厚生上がりB国の経済厚生下がる ウイスキー メーカー 正規輸入代理店1 正規輸入代理店 2 Upstream Firm Country A Market 2 Oligopoly Theory
並行輸入(arbitrage) ウイスキー メーカー 並行輸入を停止させるよう あえてB国への出荷価格やめることも 正規輸入代理店1 Upstream Firm Country A Market 2 Oligopoly Theory
並行輸入の構造 (a) Exclusive Territoriesとよく似た構造 (b) 価格差別 (b-2)並行輸入を自国の価格差別に使う (Anderson and Ginsburg,1999) Oligopoly Theory
strategic commitment P1 企業 1の 反応曲線 P2 Bertrand 均衡 企業 2の 反応曲線 P2* strategic complementsになることはあまり普通ではないがあり得なくはない P1* P1 Oligopoly Theory
strategic commitment P1 企業 1の 反応曲線 P2 Bertrand 均衡 企業 2の 反応曲線 P2* strategic complementsになることはあまり普通ではないがあり得なくはない P1* P1 Oligopoly Theory
Strategic Commitmentの例 (a) 費用削減投資を控える (Matsumura and Matsushima 2004) (b) わざと混雑させる (Matsumura and Matsushima 2007) (c) 差別化する(水平的製品差別化、垂直的製品差別化) Oligopoly Theory
Model 2国2企業モデル A国~先進国 B国~発展途上国 市場規模は同じとする A国~先進国 B国~発展途上国 市場規模は同じとする 企業a~A国の企業。研究開発に成功し特許を持ってA国では独占的に財を供給。品質1。 企業b~B国の企業。企業aのまねをして財を生産するが品質が落ちる。B国市場で企業aと並んで財を供給。品質sb<1。 消費者の支払意志額 θs。θの分布関数F(θ)は 一様分布(論文ではもう少し一般的)。 Oligopoly Theory
価格競争 企業aはA国向けの価格PaAとB国向けの価格PaB をつける。企業bはB国向けの価格PbBを付ける。 A国では企業aは独占企業、B国では複占。垂直的製品差別化のもとでの価格競争(A国でも複占でも同じような構造。Appendix B)。 Oligopoly Theory
並行輸入 企業a~B国で供給した財が費用τで並行輸入されてしまう。 →並行輸入があるとPaA > PaB + τとなる価格を付けられない。 →価格戦略が制限される τが十分高い→価格戦略に影響しない(その下限τ*) これ以外のケース→ PaA を下げPaB を上げる。 Oligopoly Theory
2国2市場モデル Firm b Firm a Country A Country B Oligopoly Theory
2国2市場モデル(Appendix B) Firm b Firm a Country A Country B Oligopoly Theory
並行輸入 Firm b Firm a Country A Country B Oligopoly Theory
並行輸入と企業利潤 並行輸入→ PaA を下げPaB を上げる。 ⇒企業bの利潤は並行輸入が存在することによって必ず上がる。 企業aは? ⇒A国からの利潤は減る。B国からの利潤は増える可能性がある。 ~PbBが上がるから。 Oligopoly Theory
strategic commitment(B国市場) 反応曲線 Pb Bertrand 均衡 企業 bの 反応曲線 Pb* 並行輸入のあるケース strategic complementsになることはあまり普通ではないがあり得なくはない Pa* Pa Oligopoly Theory
Proposition τがτ*に十分近ければ、並行輸入は両企業の利潤を増加させる。 (理由) τがτ*から少しだけ下がったとする。 PaA が下がる。企業aの利潤は減る。元々独占価格だからこの効果はsecond order(包絡線の定理) PaB が上がる。企業bの価格を所与として、企業aの利潤は減る。元々最適価格だからこの効果はsecond order(包絡線の定理) PbB が上がる。企業aの利潤は増える。この効果はfirst order。 全体で利潤増える Oligopoly Theory
Welfare 並行輸入によってA国の経済厚生は改善。 B国の経済厚生は一定の条件の下で悪化。 (消費者余剰の減少が生産者余剰の増加の効果を上回るから) Oligopoly Theory