表1 血栓性微小血管障害(TMA)を示す 腎疾患の対比 Non-Neoplastic Kidney Diseases Atlas of nontumor pathology p481, Sliver spring, Maryland. 2005.
図1 HUS例の末梢血 Schistocyte を認める
図2 HUS例の糸球体病変1(血栓性病変;HE) 係蹄内のfragmented RBC Hilusに認められる血栓 3
図3 HUS例の糸球体病変2(内皮下領域の拡大;HE) 内皮下領域の拡大による糸球体係蹄壁のび漫性の肥厚 4
図4 HUS例の糸球体病変3(係蹄壁の二重化;PAM) 内皮障害に対するremodelingの結果としての係蹄壁の二重化 5
図5 HUS例の糸球体病変4(mesangiolysis;PAM) 二重化 Mesangium領域が粗になりaneurysma様に拡大 =Mesagiolysisを認める(様々な糸球体虚血や mesangium障害物質で認められる所見) 6
図6 TTP例の糸球体病変2(小血栓;PTAH) 7
図7 TTP例の糸球体病変2(glomeruloid lesion;PAS) 肥厚した 糸球体係蹄壁 Hilusのglomeruloid lesion; 内皮障害の修復機転として内皮細胞、myofibroblast smooth muscle cellが増殖して形成される糸球体を思わせる病変。HUSでも認めら れ、糸球体近接のarterioleでも認められることがある。 8
解説 HUSとTTPは腎生検像はTMA(Thrombotic microangiopathy) の像を示し、その区別は困難であるが後者では腎病変は比較的 軽度である。 2. 糸球体の病変は症例ごとまた糸球体ごとに異なっており、様々な病変を認める。急性期であれば血栓性病変や、糸球体内皮下領域の拡大(浮腫と血液成分のしみこみによる)を認める。時に半月体形成やmesangiolysisも認めることもある。 3. この様な糸球体障害に対するremodelingの結果として係蹄壁の二重化などの所見も認められる。