<就労分野(就労移行支援・就労継続支援)>

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社会福祉法人 しがらき会. 職場適応援助者(ジョブコーチ) 支援 障害者の円滑な就職及び職場適応を図るため、 ジョブコーチが事業所へ一定期間出向き、障 害者及び事業主に対して、職場適応に関する 様々な直接的支援や専門的助言等を行います。 最終的に事業所内部の自然な支援体制(ナ チュラルサポート)の中で職業を継続してい.
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Presentation transcript:

<就労分野(就労移行支援・就労継続支援)> サービス管理責任者研修テキスト 分野別演習     「サービス提供プロセス         の管理に関する演習」 <就労分野(就労移行支援・就労継続支援)> 平成25年9月26日・27日

サービス提供プロセスの管理の実際(分野別演習) (目 次) 1.演習のねらい、内容、実施方法 2.演習1:サービス提供プロセスの管理の実際(アセスメントと個別支援計画の作成)   (1)アセスメントの実施と課題の整理   (2)時間軸に配慮した到達目標を含む個別支援計画の作成 3.演習2:サービス提供プロセスの管理の実際(中間評価と計画修正)   (1)中間評価と計画修正の演習のガイダンス   (2)演習事例の情報提供、変更要因の検討(モニタリング)   (3)個別支援会議のロールプレイ演習   (4)個別支援計画の修正 4.演習3:マネジメントの実際(サービス管理責任者の役割と業務の検討)   (1)サービス提供者への指導助言(サービス提供プロセス全般の評価)   (2)サービス管理責任者の業務整理   (3)関係機関との連携   (4)サービス管理責任者の役割と業務の総括 5.参考資料

1.演習のねらい、内容、実施方法

分野別演習のねらい ・サービス提供プロセス全般の流れ(手順)について、事例を活用しながら検証する。 ・アセスメント、目標設定、個別支援計画の作成、モニタリングや評価による支援方針の  変更などに関する具体的な技術を習得する。 ・サービス提供職員への助言や指導のあり方を理解し、指導・助言の方法を学ぶ。 (1) 研修受講者全員が主体的に参加する。 (2) 多様な職種の受講者間での意見交換により幅広い視点を持つ。 (3) グループごとの結論を導くための協働作業を展開する。 (4) 司会進行、記録、発表等の役割を分担して担う。 (5) 効果的なプレゼンテーション技術を学ぶ。 (6) 他者への助言をする者としての配慮や深い洞察力を養う。

分野別演習の内容 ○演習1「サービス提供プロセスの管理の実際 :事例研究①」  ※ 標準的なサービス提供のプロセスに沿って支援が実施された分野別の事例に基づき、支援方針     の基本的な方向性やサービス内容を左右する利用者像の把握や目標設定などの事項に重点を置    いて演習を展開する。 ・正確な利用者像の把握のために必要となるアセスメントの実際について検討     ・時間軸の設定(標準的な支援モデルを参考に達成に要する期間を設定)     ・短期目標や到達すべき目標(ゴール)などの段階的な目標設定の必要性     ・サービス等利用計画の目標に沿った個別支援計画の作成 ○演習2「サービス提供プロセスの管理の実際 :事例研究②」  ※ 個別支援計画に基づいてサービスが提供されている状況から、何らかの変動要因を導入し、    個別支援計画を修正する。 ・サービス開始後のモニタリング結果を踏まえ、個別支援計画書を適切に修正 ・次のステージへの移行も想定した終了時評価の実施 ○演習3「サービス内容のチェックとマネジメントの実際」  ※ 模擬支援会議を開催し、サービス管理責任者としての姿勢を確認する。また、サービス管理責任者の業務内容について話し合い、確認する。

演 習 の 展 開 イ メ ー ジ ・各演習では、事例を用いながらサービス提供プロセス全般を扱う。 ・各演習では、プロセスのどこにウェイトを置くか、演習課題の難易度の設定、事例を検証する際の視点など、事例を取り扱うことをとおして知識や技術を学ぶ。 一連のサービス提供プロセス 2日目午後 演習1 演習用事例1 アセスメントや到達目標の設定などから個別支援計画の作成 4時間 演習2 3日目午前 個別支援計画の変更・修正に重点 モニタリングシート作成 3時間 3日目午後 演習3 見直し案を作成 模擬支援会議を通じサービス管理責任者の姿勢を確認し、サービス管理責任者の役割の確認 4時間

演 習 の 実 施 方 法 (1)グループに分かれて実施 研修者を6人程度のグループに分けて実施。 演 習 の 実 施 方 法 (1)グループに分かれて実施    研修者を6人程度のグループに分けて実施。    メンバー構成は、出身地、職種などにより偏りがでないように事前に組み分けする   (幅広い視点を養う観点から演習ごとにメンバーを組み直して良い)。    また、各グループでは、演習ごとに司会進行、記録、発表の担当者を決める。 (2)演習方式    研修参加者全員が参加意識をもち、相互の意見交換により効率的に研修効果を挙げ   るよう小グループで検討するバズセッション方式を基本とする。    展開に応じて個別支援会議のロールプレイを取り入れる。 (3)演習スタッフ    講師となる演習スタッフは、全体進行と助言を担当する統括する演習リーダー1名、   会場内で各グループに対する助言などサポートを担当する者(ファシリテーター)を配置   する。 (4)プレゼンテーションと全体総括    各演習とも、途中で1~2回の全体発表(プレゼンテーション)を実施し、グループ間で   の意見交換と演習リーダーからの助言に基づいて総括を行う。

分野別(就労)演習のポイント (アセスメント等) ○ 本人や、本人を取り巻く生活環境要因(親や医療等関係者)のアセスメントが不十分なため、 ○ 本人や、本人を取り巻く生活環境要因(親や医療等関係者)のアセスメントが不十分なため、   本人の希望を具体化できていない。 → 本人の生活状況や環境(親の意識・理解)なども考察し、ニーズを把握するアセスメント   について理解する演習内容とする。 (目標や将来像が不明確な支援) ○ 本人自身が、「働きたい」という希望を描けるような、支援内容を検討する。 → 「働きたい」という希望を抱き、自己実現を可能とするためには、一つの事業所内で完結   することなく、親及び地域関係者の理解・協力を得られながら情報提供(成功事例など)、   職場体験や実習などを取り入れ、着実に就労に向けたステップアップができる支援内容   を検討する。 (教育・福祉・労働との連携) ○ 就労支援に当たっては、労働施策をはじめとする地域の関係機関や、企業との連携が大切で   ある。    事業所内で自己完結することなく、ハローワーク、障害者職業センター、障害者就業・生活支   援センターなどとの連携支援で、職場の開拓や就労・定着支援が実施可能となる。 → 切れ目のない継続した支援の必要性について、演習事例を通して学ぶとともに、地域に   おける就労支援ネットワークの構築や、幅広いニーズにそった支援の必要性についての   理解を深める。

演習講師一覧 理事長 氏 名 所 属 役職等 演習での役割 酒井 京子 サテライト・オフィス平野 所長 リーダー (演習の統括) 荒川 輝男 氏 名 所  属 役職等 演習での役割 酒井 京子 社会福祉法人 大阪市障害者福祉・スポーツ協会  サテライト・オフィス平野 所長 リーダー (演習の統括) 荒川 輝男 社会福祉法人 そうそうの杜 理事長 ファシリテーター 奥西 利江 社会福祉法人 維雅幸育会 ひまわりデイセンター「ふっくりあ」 統括管理者 金塚 たかし NPO法人大阪精神障害者就労支援ネットワーク JSN門真 統括所長 城 貴志  社団法人 滋賀県社会就労事業振興センター 事務局長 東馬場 良文 社会福祉法人 神戸光の村授産学園 施設長 村上 和子 社会福祉法人 シンフォニー 就労継続支援A型事業所「ネバーランド」 管理者 山科 正寿 厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部障害福祉課 就労支援専門官 サポーター

2.演習1:サービス提供プロセスの管理の実際 (アセスメントと個別支援計画の作成)

演習1:サービス提供プロセスの管理の実際 事例研究① 〔4h〕 《獲得目標》  アセスメントや個別支援計画の作成に関する知識と技術を習得する。 《内 容》  受講者には、事前課題として、事例①の概要を読み込んだ上で、「支援のための課題整理」を課す(指定様式)。グループ内でその共有を図るとともに、個別支援計画の作成のための演習を行う。 《研修企画運営のポイント》 □ 事前課題の事例選定等、十分な準備を行い実施する。 □ 演習1の目的・手順を明確にして演習に入る。 □ 本人の状態やニーズの把握というアセスメントと支援の課題整理に演習の力点を   置く。 □ 個別支援計画の作成には、十分なアセスメントと支援の課題整理が必要であるこ   とを明確にする。 □ 演習がスムースに進行出来るよう、アイスブレイクも疎かにしない。

「サービス提供プロセスの管理の実際:事例研究①」 4 時 間 演習1 「サービス提供プロセスの管理の実際:事例研究①」 11:50 12:00 13:00 13:10 13:20 14:20 14:50 15:10 15:20 15:30 昼休憩 休憩 自己紹介 ガイダンス 事前説明 ロールプレイ 個別支援計画の作成 個別支援計画作成 発表 総括 (60分) (30分) (20分) (10分) (10分) (10分) (10分) (10分) (60分) ○事前送付の事例を元に作成 ○G内で議論して個別支援計画を作成  日程・目標 自己紹介等 アイスブレイク

アイスブレイクと自己紹介 ①演習を進めるにあたって、場の雰囲気を和らげる ②グループ内で、地域資源マップを使用して、自己紹介をする

ロールプレイ(模擬支援会議) ①ロールプレイ 模擬支援会議を開催(演習事例を用いる) ②設定 個別支援計画を本人や家族等に説明して同意を得る    模擬支援会議を開催(演習事例を用いる) ②設定    個別支援計画を本人や家族等に説明して同意を得る ③フィードバック     サービス管理責任者の役割や機能、本人や家族の気持ちなどについて、サービス管理責任者役、本人・家族役、観察者などから意見や感想を述べてもらいグループとしてフィードバックする。 

個別支援計画の作成 ①到達目標の設定   (長期目標や短期目標等) ②時間軸(サービス提供期間)等の設定 ③基本的な支援方針の策定

~3日目の演習の進め方、留意すべき事項等の説明~ (1)演習に関するガイダンス ~3日目の演習の進め方、留意すべき事項等の説明~ ① 各グループそれぞれが別の事例をもとに演習をします。 ② 今から配布する事例を明日までに必ず熟読してきてください。 ③ 明日のこの事例をもとに個別支援計画作成会議を実施します。

ロールプレイについて(概 要) 1.ロールプレイとは 2.ロールプレイのメリット 3.ロールプレイの方法 ロールプレイについて(概 要)  1.ロールプレイとは    ○現実に起こる場面を想定して、複数の人がそれぞれ役を演じ、疑似体験を通じて、ある     事柄が実際に起こったときに適切に対応できるようにする学習方法の一つである。    ○学習者は、役割を演じなければならないが、演じ方はたいてい演者の自由である。    ○対人関係や態度・行動を通して行われる学習に用いられる。 2.ロールプレイのメリット    ○意志決定過程にみられるような物事のプロセスについて学ぶ可能性が高くなる。 3.ロールプレイの方法   1)事前準備     ○シナリオ:準備の段階でシナリオを作成するか、役割だけを決めて自由に行うか、目的      によって決定する。    ○時間:決まっているわけではない    ○オリエンテーション:実施する前に学習者にその目的を十分に説明する。   2)実施    ○実施中にロールプレイをビデオに録画しておけば、後で見直すことができる。   3)フィードバック    ○ロールプレイ終了後、気づきや学びを話し合うことで、学習を深め、広げることが大切

ロールプレイ(ロールプレイイング)の目的 ロールプレイ(ロールプレイイング)の目的    日常生活の中で、人は必ず様々な役割を背負って暮らしていることを考えますと、人生はまさにドラマと言えます。その中で、常に同じような役割ばかりをこなしていますと、新たな人間関係を作り出すことは大変難しくなります。  ロールプレイとは、参加者が自由な雰囲気の中で、あるテーマについて即興的に役割を演じ、 協同して、役割行動の変容を図るもので、日常生活におけるそれぞれの役割を見直し、新しい状況に応じられるようになることを目的としています。 (1) 日常生活における自分の役割を見直し、日常生活での課題を解決する手がかりを得ます。 (2) 参加者全員が、感情の解放をします。 (3) 新しい、突発的な状況に応ずることができます。  したがって、ロールプレイは日常生活のリハーサルとも言えるでしょう。参加者はうまく演ずる 必要はありません。大切なのは、いかに自分なりに自発性を発揮して演ずるかです。  自発性が回復されれば、ロールプレイでの新鮮な役割体験は、新しい役割を日常生活に取り入れる原動力となります。  自発性とは、新しい状況においても、周囲と自分自身にとって、より適切な、望ましい対応ができるということです。一般に、人は、新しい状況に対しては、他人の意見や自分の既有の体験をよりどころとして対応してしまいがちです。自発性は、そのような自分の外側から規制してしまうのではなく、自然に自分の中から自分を動かしていくことです。   自発性は、まず役割をとること(役割取得)から、自発的に個性的に演ずること(役割演技)、  さらに、新しい役割を創造すること(役割創造)へと段階的に高まっていきます。

<時間配分の参考例>(決まっているわけではありません) ロールプレイを行う上での注意   1) ロールプレイを理解しているファシリテーターをグループごとに配置すること  2) 事前準備(オリエンテーション):参加者が主体的に関われるように情報や知識の整理  3) 役割別の準備:各役割ごとに自分たちの役作りを行い、場面設定を話し合う  4) 役割演技・討議:役になりきって演ずる。時間内で場面を変えて複数回実施しても良い  5) 誰か一人が時間を独占しないこと  6) 振り返り(フィードバック):必ず自分の役やほかの役について感じたこと、考えたことを振り     返る時間をとり、ロールプレイの後、他の人へ感情・しこりが残らないよう配慮 <時間配分の参考例>(決まっているわけではありません)  1) 知識の整理(5分)  2) 役割別の準備(5分)  3) ロールプレイの実施     ① 1回目の演技(20分):個別支援会議の準備の支援者だけの話し合い        振り返り(5分)     ② 2回目の演技(20分):本人や家族も含めた関係者が参加した個別支援会議

3.演習2:サービス提供プロセスの 管理の実際 (モニタリングシート作成)

演習2:サービス提供プロセスの管理の実際 事例研究②(個別支援計画編) 〔90分〕 《獲得目標》  個別支援計画の中間評価(モニタリング)を行い、個別支援会議の運営、個別支援計画の修正に関する知識と技術を習得する。 《内 容》  事例を使用して、グループ毎に変更要因を検討し、本人や環境の変化等に対応した個別支援計画の修正のポイントを明確にする。 《研修企画運営のポイント》 □ 事例選定、必要な参考資料等、十分な準備を行い実施する。 □ 演習2の目的・手順を明確にして演習に入る。 □ 新たな事例②を使用して各グループで検討する変更要因の例を予め想定して、必     要な指導ポイントを確認しておく。

演習2 「サービス提供プロセスの管理の実際 :事例研究②」 2時 間 15:30 16:25 16:55 17:15 17:30 モニタリングシート作成 発表 まとめ 個別支援計画 見直し案作成 個別ワーク(15分) グループワーク(45分) (55分) (30分) (20分) (15分) 個別支援計画の変更修正 モニタリングと支援目標の見直しの検討 課題整理表作成

(参考様式) 個別支援計画の中間評価

中間評価のための確認表 (参考様式) 中間時の評価等 (1)当初目標の達成状況とそれに要した期間  中間時の評価等 (1)当初目標の達成状況とそれに要した期間 (2)次のステップとして利用者が希望する生活とその後の実際 ① 本人の希望 ② 評価時の実際の生活状況 (3)サービス提供事業者との連携状況

4.演習3:サービス管理責任者の役割と 業務の検討

【獲得目標】 【内 容】 【研修企画のポイント】 ・ 模擬支援会議を通じて、サービス管理責任者の視点、あり方について学ぶ。 ・ 模擬支援会議を通じて、サービス管理責任者の視点、あり方について学ぶ。 ・ これまでの演習を通じて、サービス提供プロセスの管理、サービスの質の確保、関係機関との連携(地域自立支援協議会への参画)等、サービス管理責任者の業務と役割について再確認する。 【内 容】  演習1又は2において作成した個別支援計画を、本人・家族に説明する場面を想定して模擬支援会議を実施し、利用者本人の意向を踏まえた計画になっているか確認する。  サービス管理責任者としてのサービス内容チェック、マネジメント方法について検討する。    ・アセスメントから終了時評価までの支援全体を振り返り評価する    ・関係機関との連携等について討議する    ・今回の事例を通じて、サービス管理責任者としての役割と業務の総括 【研修企画のポイント】 □ 演習に必要な参考資料等、十分な準備を行い実施する。 □ 演習の目的・手順を明確にして演習に入る。 □ 業務と役割の検証に際して、「実施出来た業務や役割」、「課題となった業務や役割」といった視点から実施出来るよう、例示資料を明示する。

演習3 「サービス内容のチェックとマネジメントの実際」 1時間30分+2時 間20分 演習3 「サービス内容のチェックとマネジメントの実際」 9:00 10:30 10:40 12:00 13:00 14:00 休憩(10分) 昼休憩(60分) 都道府県研修の企画運営について (演習の総括) 発表 グループワーク (サービス管理責任者の役割) (90分) (60分) (60分) ○研修全体を振り返り、各都道府県で研修を実施するときに工夫する点などをG内で話し合う。 ○G毎に話し合いの結果を発表 ○講師陣によるコメント。  ○G内でサービス管理責任者の役割などについて議論 ○G毎に話し合いの結果を発表 ○講師陣によるコメント。  ○サービス管理責任者の役割についても、G内で話し合う。

(1) 個別支援計画作成会議 ① 前日に配布した事例をもとに個別支援計画作成会議を開催します。 (1) 個別支援計画作成会議 ① 前日に配布した事例をもとに個別支援計画作成会議を開催します。 ② グループのメンバーで事例について議論をしたあと、個別支援計画を各グループ事に作成をします。後ほど発表をしていただきます。 ③ 個別支援計画が作成できたグループは、「サービス管理責任者の役割とは?」についても議論し、あわせて発表資料を作成してください。

(2)全体発表と意見交換 発表に対する質疑応答と総括(意見交換) ①作成した個別支援計画、ならびにサービス管理責任者の役割について、各グループから発表(10分×6グループ) ②各グループの個別支援計画に関する発表に対する意見交換、質疑とコメント

(3)都道府県研修の企画運営について (演習総括) ①研修全体を振り返り、各都道府県で研修を実施するときに工夫する点などをG内で話し合う。 ②G毎に話し合いの結果を発表 ③講師陣によるコメント

都道府県研修の 企画運営について

PDCAサイクルの実効 【サービス管理責任者研修編】 カリキュラム及びスケジュールの作成等 P(計画) 研修の実施(準備段階を含む) D(実行) 研修結果の検証 C(確認) 検証結果をもとに、改善を図る。 A(行動)

P(計画): 計画策定までの流れ(その1) Ⅰ-ア:研修目標の設定(ビジョン) Ⅰ-イ:これまでの研修結果の検証 Ⅰ-ウ:本県の特性の検証 P(計画): 計画策定までの流れ(その1) Ⅰ-ア:研修目標の設定(ビジョン) 県としてどのようなサービス管理責任者を養成したいのか。 Ⅰ-イ:これまでの研修結果の検証 アンケート結果 事業所の声 Ⅰ-ウ:本県の特性の検証 本県独自の特性に関して検証する。

P(計画): 計画策定までの流れ(その2) Ⅱ:研修カリキュラム(案)の作成 Ⅲ:研修スケジュール(案)の作成 P(計画): 計画策定までの流れ(その2) Ⅱ:研修カリキュラム(案)の作成 ①の検証を踏まえ研修カリキュラム(案)を策定する Ⅲ:研修スケジュール(案)の作成 ②をベースにスケジュール(案)を作成。 Ⅳ:カリキュラム・スケジュールの調整 研修目的が達成される内容か。

Ⅰ-ア:目標の設定 (どのようなサービス管理責任者を養成したいのか) Ⅰ-ア:目標の設定  (どのようなサービス管理責任者を養成したいのか) 研修目標 ・あなたの県の就労支援の状況は? ・障害福祉計画との関連は?

Ⅰ県の特性の検証 本県の特性 対応策 ※○○県の場合 対応 旧法法定施設の整備率が全国的にも低い。 その役割を補填してきたのが、小規模作業所であり、平成18年当時は県内に160ヵ所弱存在した。 旧法施設からの新体系移行は3割弱。 小規模作業所から新体系移行(就労継続支援B型)が進んでいる。 小規模作業所からの移行が多いため、支援計画に基づき、支援を行える事業所の数は少ない。 対応策 小規模作業所から新体系に移行した事業所のサービス管理責任者に関しては、より丁寧に個別支援計画の必要性、組み立て方を説明しなければならないだろう。 対応

Ⅱカリキュラム案作成における留意事項 ポイント① メインテーマ ポイント② テーマ・内容 ポイント③ 講 師 ポイント④ 事例研究 研修目標と同じ。どのような成果を得るための研修かを設定する。 ポイント① メインテーマ 研修目標を達成するための、研修内容にする。 時間配分を調整 ポイント② テーマ・内容 予算にもよるが、適材の講師を配置し、講義の質を高める。 ポイント③ 講 師 その地域にあった演習科目を構築する。 ポイント④ 事例研究 受講者が納得し理解を深めながら、講義を受けられるよう、講義の順番にも気を配る。 ポイント⑤ 全体の流れ

カリキュラム例

Ⅲスケジュール案作成における留意事項 無理のない準備期間を設定し、研修までのスケジュールを構成する。 担当者との打合せは密に行うように設定 ポイント① 準備期間 担当者との打合せは密に行うように設定 ポイント② 担当者と打合せ その研修目標が達成されるよう、必要な手段は前もって行う。 ポイント③ 事前準備 研修当日までのスケジュールではなく、その後の展開も踏まえて作成する。 ポイント④ 研修後

D(計画)、C(確認)、A(行動)に係る 留意事項 スケジュールをベースに実行 D(実行) 研修結果の検証 C(確認) 検証結果をもとに、改善を図る。 A(行動)

~サービス管理責任者の地域展開のために~」 参考資料 特定非営利活動法人全国就業支援ネットワーク 発行 平成21年度厚生労働省受託事業・障害者保健福祉推進事業報告書 「就労支援サービス  ~サービス管理責任者の地域展開のために~」 http://www.sien-nw.jp/menber_enrollment2.html よりダウンロードできます。

5.参考資料

課題の整理表 № 記入様式 1 グループ 利用者名 さん 意向等ニーズの把握 初期状態の評価 (利用者の状況 ・環境の状況) 記入様式 1 課題の整理表         グループ                                            利用者名              さん № 意向等ニーズの把握 初期状態の評価 (利用者の状況 ・環境の状況) 支援者の気になること ・推測できること (事例の強み・可能性) 解決すべき課題

課題整理のポイント 課題整理の目的 具体的指導のポイント 利用者の意向に沿っているか 人生の一部分としてとらえているか 全体像をとらえているか 多面的にとらえているか 複数の立場、職種の意見が反映されているか 課題は検証可能か

課題整理の記入についての工夫 事例研究①では、(1)アセスメントの実施と課題の整理 (2)時間軸に配慮した到達目標を含む個別支援計画の作成が目的である。 都道府県の研修では、ケアマネジメントのアセスメント、課題整理、ご本人の希望に即した個別支援計画の作成について、再確認する機会となる。 全体像の把握(要約)は記入様式に示していないが、全体像の把握、要約の有効性を確認するため、以下の要領を参考にして記入すると、その差異が確認出来る。 アセスメントでは、できることとできないことをチェックしているうちに、ご本人の全体像がぼやけてしまうことがある。⇒アセスメントを100字程度で要約してみる。 ご本人の意向等のニーズを、一つひとつ整理しながらも、支援課題を全体的に整理する。⇒全体像の把握のために、課題整理表のニーズごとの横線を省いた。 ご本人の能力、家族、インフォーマルな支援等の状況等は、利用者の状況、環境の状況に整理する。 支援者の気になることや推測できることには、ご本人の強さ、可能性、揺れ具合も含めた見立てとして整理する。 支援者の見立てのうえで、ご本人の希望に即した支援を行うためには、もう一度、ご本人の全体像を確認する。⇒「○○さんって、どんな人」ということを、100字程度でまとめてみる(箇条書きでも可)。 ご本人の全体像をふまえて、ご本人の希望に即した支援を行うための解決すべき課題を整理する。

個別支援計画 記入様式 2 利用者名 作成年月日: 年 月 日 グループ 総合的な支援方針 ○到達目標 長期(内容、期間等) 記入様式 2  個別支援計画         グループ 利用者名                                  作成年月日:    年  月  日   ○到達目標 長期(内容、期間等) 短期(内容、期間等) ○具体的な到達目標及び支援計画等 項 目  具体的な 到達目標 支援内容 (内容・留意点等) 支援期間 (頻度・時間・期間等) サービス提供機関 (提供者・担当者等) 優先順位 総合的な支援方針 平成   年   月   日   利用者氏名                  印    サービス管理責任者                 印                               

サービス管理責任者の役割(まとめ) グループ 記入様式 5 サービス管理責任者の役割(まとめ)                                    グループ 事 項 サービス管理責任者の 備考 留意すべき点 具体的役割 支 援 経 過      相談支援時 アセスメント時 個別支援計画                                                                                      作成時 個別支援計画                                                                                                 実施時 中間評価と修正時 終了時評価時 その他

サービス管理責任者の役割(まとめ) グループ 記入様式 6 サービス管理責任者の役割(まとめ)                                     グループ 事項 サービス管理責任者の 備考 留意すべき視点 具体的役割 研修 会議運営 連絡調整 その他

-都道府県研修を実施するための事前の準備- 都道府県研修の企画運営にあたって -都道府県研修を実施するための事前の準備- 分野別講義と演習の重点ポイントを明確に示す 事前学習会などの実施 講師は教示すべき内容を理解する ロールプレイの事前学習を行う ファシリテーターの役割を確認する 演習事例は自前で準備する 演習の流れを意識したスケジュール(進行表)を作成 受講者が主体的に参加出来る工夫を検討する

ファシリテーターを担っていただく皆さんへ・・・ (参考資料) ファシリテーターを担っていただく皆さんへ・・・  参加者の心の動きや状況を見ながら、実際にプログラムを進行して行く人のことをファシリテーター(促進者)と呼びます。ファシリテーターの媒介によって、参加者の本来的な学びが促進され、体験したことを次のステップへと、結びつけることが容易になります。 ファシリテーターとして求められること  その人の力、グループの力を引き出すために、ファシリテーターとしては、以下のような視点を持つことが望まれます。 参加者の主体性を引き出すこと 知識と体験を統合できるような素材の提供をすること 体験をより大きな気づきへと導くこと 参加者自らが主体的に考えられるような援助をすること 状況を見ながら適切な“介入”を行うこと ファシリテーターは指導者ではないので、全ての解答を用意している必要はありません。「葛藤を誘う場面を用意すること」と、「主体的な発言を促すこと」ができる促進者の役割です。 H21年度サービス管理責任者指導者研修資料を一部改編 50

ファシリテーターが介入するということ ファシリテーターの基本姿勢  介入とは、何等かの意図をもって相手にかかわっていくプロセスのこと。たとえば、ロールプレイが円滑に進行していない時、実施のルールが守られていない時、グループでの課題達成が難しいと判断された時、ふりかえり・わかちあいが進んでいない時、参加者から質問を受けた時、などが考えられます。  介入はあくまでもその立場でおこなわれるものであって、主体的な学びのプロセスを妨げないように配慮してください。ファシリテーターとしては、何らかの目的や意図をもってかかわっているので、つい自分の思いを達成したいあまりに、気づきを押し付けるような、ある種の“操作”をしがちです。その意味では、介入とは「しなくてはならないこと」ではなくて、「必要があった時にあえて行なうもの」と考えていいかもしれません。進行が自然であれば「何もしない介入」もあるという認識が大切です。 ファシリテーターの基本姿勢  参加者の主体性を尊重し、操作的な言動はつつしむこと。 どのような過程を経て現在の討議があるのか・・・・・・といったプロセスが見えていること、または理解しようと努めること。 開放的な雰囲気作りを心がけること。 問題の解答を教えるのではなく、解決は参加者自身にまかせること。  良き促進者とは、何でも教えてくれる人ではなくて、迷った時に解決までの道筋を、さりげなく示してくれる人のこと。参加者自身の成長の姿に、陰ながら満足できる人のこと・・・・・・と言うことができます。 H21年度サービス管理責任者指導者研修資料を一部改編