Marco Ruggieri 、大西 明(京大基研)

Slides:



Advertisements
Similar presentations
1 宇宙は何からできてくるか ? 理学部 物理 森川雅博 宇宙を満たす未知のエネルギー:暗黒エネル ギー 局在する見えない未知の物質:暗黒物質 銀河・星・ガス 何からできているか … 2006/7/25.
Advertisements

QCD Sum rule による中性子電気双極子 モーメントの再評価 永田 夏海(名古屋大学) 2012 年 3 月 27 日 日本物理学会第 67 回年次大会 共同研究者:久野純治,李廷容,清水康弘 関西学院大学.
相対論的場の理論における 散逸モードの微視的同定 斎藤陽平( KEK ) 共同研究者:藤井宏次、板倉数記、森松治.
Generalized Form Factors of the Nucleon in the Chiral Quark Soliton Model カイラルクォークソリトン模型に基づく 核子の一般化形状 大阪大学 原子核理論研究室 D 1 中小路 義彦.
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
ニュートン重力理論における ブラックホール形成のシミュレーション
自己重力多体系の 1次元シミュレーション 物理学科4年 宇宙物理学研究室  丸山典宏.
Orbifold Family Unification in SO(2N) Gauge Theory
第1回「アインシュタインの物理」でリンクする研究・教育拠点研究会 2008年10月11日 (土) 高エネルギー物理学研究室 清矢良浩
(Fri) Astrophysics Laboratory MATSUO Kei
有限温度QCD計算と 摂動・HTL計算との比較
木村 匡志 極限ブラックホール近傍の 高速粒子衝突における “バックリアクション“の影響について (YITP 元OCU)
原始惑星系円盤の形成と進化の理論 1. 導入:円盤の形成と進化とは? 2. 自己重力円盤の進化 3. 円盤内での固体物質の輸送
クラスター変分法による 超新星爆発用 核物質状態方程式の作成
クラスター変分法と確率的情報処理 --Belief Propagation と画像処理アルゴリズム--
確率モデルによる 画像処理技術入門 --- ベイズ統計と確率的画像処理 ---
BRST対称性とカイラル対称性の破れの 格子QCDシミュレーションによる検証 scirqcd 帝京大学理工学部 古井貞隆
はじめに m 長さスケール 固体、液体、気体 マクロスコピックな 金属、絶縁体、超伝導体 世界
京都大学21COE主催市民講演会 「素粒子」の溶ける話
Is ``Quark-Gluon Plasma = Black Hole'' in string theory?
数値相対論の展望        柴田 大 (東大総合文化:1月から京大基研).
高エネルギー物理学特論 岡田安弘(KEK) 2007.1.23 広島大学理学部.
行列模型を用いたR×S3上のN=4 SYMにおける相関関数の数値的解析
原子核物理学 第4講 原子核の液滴模型.
質量数130領域の原子核のシッフモーメントおよびEDM
RHIC-PHENIX実験での 直接光子測定
現実の有限密度QCDの定性的な振る舞いに
現実の有限密度QCDの定性的な振る舞いに
課題研究 Q11 凝縮系の理論  教授  川上則雄 講師 R. Peters 准教授 池田隆介  助教 手塚真樹  准教授 柳瀬陽一.
課題 1 P. 188.
1次元電子系の有効フェルミオン模型と GWG法の発展
非エルミート 量子力学と局在現象 羽田野 直道 D.R. Nelson (Harvard)
Dissociative Recombination of HeH+ at Large Center-of-Mass Energies
研究開発課題(素粒子分野)の紹介 筑波大学計算科学研究センター 藏増 嘉伸.
複素ランジュバン法の正当化と正しい収束のための条件
山岡 哲朗 (共同研究者:原田 正康、野中 千穂)
銀河風による矮小銀河からの質量流出とダークマターハロー中心質量密度分布
一次元光学格子中の冷却気体Bose-Einstein凝縮系 における量子輸送方程式による数値シミュレーション
QMDを用いた10Be+12C反応の解析 平田雄一 (2001年北海道大学大学院原子核理論研究室博士課程修了
1次元量子系の超伝導・ 絶縁転移 栗原研究室 G99M0483 B4 山口正人 1.1次元量子系のSI転移 2.目標とする系
Azimuthal distribution (方位角分布)
研究課題名 研究背景・目的 有機エレクトロニクス材料物質の基礎電子物性の理解 2. 理論 3. 計算方法、プログラムの現状
D中間子崩壊過程を用いた 軽いスカラー中間子の組成の研究
担当教官 理論: 菅沼 秀夫 実験: 成木 恵 藤岡 宏之 前期: それぞれ週1回のゼミ 後期: 理論ゼミ + 実験作業
担当教官 理論: 菅沼 秀夫 実験: 成木 恵 前期: それぞれ週1回のゼミ 後期: 理論ゼミ + 実験作業
2次元系における超伝導と電荷密度波の共存 Ⅰ.Introduction Ⅱ.モデルと計算方法 Ⅲ.結果 Ⅳ.まとめと今後の課題 栗原研究室
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
Charmonium Production in Pb-Pb Interactions at 158 GeV/c per Nucleon
課題演習B1 「相転移」 相転移とは? 相転移の例 担当 不規則系物理学研究室 松田和博 (准教授) 永谷清信 (助教)
Why Rotation ? Why 3He ? l ^ d Half-Quantum Vortex ( Alice vortex ) n
原子核の殻構造の相対論的記述 n n n σ ω n σ ω n 柴田研究室 石倉 徹也 1.Introduction n n
有限クォークおよび有限アイソスピン化学ポテンシャル
高エネルギー物理学特論 岡田安弘(KEK) 2008.1.15 広島大学理学部.
課題演習B1 「相転移」 相転移とは? 相転移の例 担当 不規則系物理学研究室 八尾 誠 (教授) 松田和博 (准教授) 永谷清信 (助教)
QCDの有効理論とハドロン物理 原田正康 (名古屋大学) at 東京大学 (2006年11月6日~8日)
? 格子QCDシミュレーションによる南部-ゴールドストン粒子の 質量生成機構の研究 質量の起源 ドメインウォールフェルミオン作用
志垣 賢太 ( ) “日本の核物理の将来” 高エネルギー重イオン分科会 2011 年 5 月 1 日 於 東京大学
格子ゲージ理論によるダークマターの研究 ダークマター(DM)とは ダークマターの正体を探れ!
原子核物理学 第7講 殻模型.
課題研究 P4 原子核とハドロンの物理 (理論)延與 佳子 原子核理論研究室 5号館514号室(x3857)
課題演習B1 「相転移」 相転移とは? 相転移の例 担当 不規則系物理学研究室 松田和博 (准教授) 永谷清信 (助教)
第29回応用物理学科セミナー 日時: 11月10日(木) 16:10 – 17:10 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
相の安定性と相転移 ◎ 相図の特徴を熱力学的考察から説明 ◎ 以下の考察
媒質中でのカイラル摂動論を用いた カイラル凝縮の解析
現実的核力を用いた4Heの励起と電弱遷移強度分布の解析
J-PARC-HI 提案書へのコメント 高エネルギー原子核実験グループの立場から
実数および純虚数化学ポテンシャル領域における 2+1フレーバーPNJL模型を用いた QCD相構造の研究
重心系エネルギー200GeVでの金金衝突におけるPHENIX検出器による低質量ベクトル中間子の測定
? リー・ヤンの零点 これまでの格子QCD計算の結果 今年度の計画 リー・ヤンの零点分布から探る有限密度QCDにおける相構造の研究
Penta Quark Search in sNN=200 GeV Au+Au Collisions at RHIC-PHENIX
Presentation transcript:

Marco Ruggieri 、大西 明(京大基研) PQM模型による 非対称物質の相図 上田 宏史(M2) 京都大学 原子核理論研究室 共同研究者 中野 嵩士(京大理、京大基研) Marco Ruggieri 、大西 明(京大基研)

Outline 1.導入 ‐ 背景 ‐ 研究目的 2.PQM模型 3.結果 ‐ 解析結果 ‐ 議論 4.まとめ 2/15

1.導入 QCD相図 QGP相 温度 カラー超伝導 RHIC QCD臨界点 ハドロン相 化学ポテンシャル カイラル対称性は回復 1次相転移 crossover QCD臨界点 1次相転移 ハドロン相 カイラル対称性は破れている Quarkyonic カラー超伝導 中性子星 化学ポテンシャル 3/15

QCD臨界点の位置の特定 重要性 相図の構造を決める モデルへの制限 理論計算 モデルに強く依存 格子QCDは符号問題 重要性  相図の構造を決める  モデルへの制限 理論計算  モデルに強く依存  格子QCDは符号問題 実験 重イオン衝突による探索しかし相関長が発散する効果が十分に見えない可能性。 Ref. M. A. Stephanov, PoS LAT2006 (2006) 024. 十分大きな体積を持ちQCD臨界点の影響が見える現象は? 4/15

・重い星の重力崩壊 重い星の重力崩壊で高温高密度の物質の生成 理論的計算 このとき臨界点を含む領域を通過するか? 非対称物質の相図が必要 40M の星の重力崩壊からブラックホール形成へ。 このとき臨界点を含む領域を通過するか? 非対称物質の相図が必要 β非平衡 NJL01 T(MeV) 3NJL05 t=680ms NJL89a t=500ms 外側 中心 μ (MeV) B 1次元(球対称)流体計算 厳密なν輸送 ハイペロンを含む相対論的状態方程式 (T, ρB、Ye)における数値テーブル Ref. K. Sumiyoshi , C. Ishizuka , A. Ohnishi , S. Yamada, H. Suzuki, ApJL690(2009) L43

非対称物質の相図を調べ、ブラックホール形成時に 研究の目的 非対称物質の相図を調べ、ブラックホール形成時に QCD臨界点を通過する可能性を調べる 研究手法  相図 ・・・ PQM模型 Merit   ・Simple   ・Baryon を取り入れることが可能 Demerit ・パラメータが多い。  ブラックホール形成過程 K. Sumiyoshi et al.の結果を利用。 Ref. B.-J. Schaefer, J. M. Pawlowski and J. Wambach, Phys.Rev. D76, 074023(2007) Ref. J. Steinheimer, S. Schramm and H. Stocker, arXiv:0909.4421 [hep-ph]. 6/15

2.Polyakov Quark-Meson(PQM)模型 Ref. B.-J. Schaefer, J. M. Pawlowski and J. Wambach, Phys.Rev. D76, 074023(2007) PQM模型とは・・・クォークにメソンを結合させ、ポリヤコフループを取り入れた模型。 Nf=2 閉じ込め非閉じ込め相転移の 近似的な秩序変数 K. Fukushima, Phys. Lett. B 591, 277 (2004). ポリヤコフループ

有効ポテンシャル 平均場近似、クォークの積分を実行 有効ポテンシャルの最小化によって平均場の値を決める 8/15

ポリヤコフループポテンシャル 特徴 Z3対称性 T→∞でStefan-Boltzmann limit Pure gauge QCD thermodynamics を再現      で無限大 相転移は1次 K. Fukushima, Phys. Lett. B591, 277 (2004) S. Roessner, C. Ratti, and W. Weise, Phys. Rev. D75, 034007 (2007) Haar measure から

・メソンポテンシャルとゼロ点エネルギー メソンポテンシャルだけではカイラル極限で相転移の次数が1次に ゼロ点エネルギーを入れる必要あり V. Skokov, B. Friman, E. Nakano, K. Redlich and B.-J. Schaefer, arXiv:1005.3166 [hep-ph]. をあらわに破る項 メソンポテンシャルだけではカイラル極限で相転移の次数が1次に ゼロ点エネルギーを入れる必要あり パラメータは真空で以下の値を持つように決める。

への拡張 ブラックホール形成時でのuクォーク、dクォークの密度が異なる場合を考える。 またβ非平衡であるので、 11/15

3.結果 秩序変数の温度依存性( MeV) μ=0MeVでcross over μ=323MeVで二次相転移 μ=340MeVで一次相転移 preliminary

δμ依存性 cross over QCD臨界点 1次相転移 T(MeV) QCD臨界点は低温・高密度側に移動。 (MeV) (MeV) 矢印 q (MeV) (MeV) preliminary

議論 PNJLの結果との比較 ブラックホール形成時にQCD臨界点を通過するか δμ依存性はPQM、P‐NJLで同じ傾向。 preliminary δμ依存性はPQM、P‐NJLで同じ傾向。 14/15 NJL,PNJL+vector、 PQM は通過している。

4.まとめ PQM模型を用いて非対称物質の相図を解析した。 →δμが増加するとQCD臨界点は低温高密度へ 今後の研究 ‐繰り込みを行う。 ‐ベクトル結合を取り入れる。 ‐SU(3)への拡張。 ‐バリオンを取り入れ、飽和性などの性質を満たす状態方程式を構築する。 ‐上の状態方程式を用い重力崩壊でのQCD臨界点の影響を考察する。 15/15

QHM(Quark-Hadron-Mix)模型 Ref. J. Steinheimer, S. Schramm and H. Stocker, arXiv:0909.4421 [hep-ph].