出射光学系レビュー その2 防振系 Junko Kasuya.

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出射光学系レビュー その2 防振系 Junko Kasuya

Contents 前回レビューのアクションアイテムと進捗状況 アルミブレッドボード 3本吊り or 4本吊り 問題 板バネ 上クランプ変更点 下クランプ変更点 ブレッドボードの向き フレーム ワイヤ径 ダンピング アクチュエータ スケジュール 参考文献 2019/5/15 Junko Kasuya

前回レビューのアクションアイテムと進捗状況 # Action Items 状況 備考 1 フレームの設計(光学系を上面にするか下面にするかの検討を含む) 完了 P12 2 ダンピング方法の見直し P15 7 特殊金属エクセルにマレージング板の見積もりを依頼 11 3本吊と4本吊のどちらにするか検討する P5 12 下クランプの方法を再検討 P10 14 ANSYSで板バネの機械共振を正確に見積もる P7 17 OMCのアクチュエイタの検討 一部保留 P19 2019/5/15 Junko Kasuya

アルミブレッドボード 第一弾としてアルミブレッドボードを使用したOMCを製作する 今後石英に入れ替えることを考慮して石英定盤と同じ11kgのアルミを使用 それに伴いブレッドボードの厚さが変更となるがフレームの設計は石英に変更することを考慮する 石英 アルミ(A6061) 比重 2.201g/cm^3 2.7g/cm^ 厚さ 50mm 40mm 質量 11kg 10.8kg 熱膨張 0.6ppm 24ppm 1次共振 1138Hz 812Hz 2次共振 1691Hz 1154Hz 3次共振 2968Hz 2166Hz 2019/5/15 Junko Kasuya

3本吊り or 4本吊り 問題 3本の利点 4本の利点 第一弾としてアルミブレッドボードを使用したOMCを製作する LIGOのVOPO等板バネ3本吊りの例も存在する(新井さん) 正三角形に近いなら可(新井さん) 正三角形ではなく三角形が大きいほど良い(John@UWA) クランプ位置についての議論はまだ 結論として最初の提案と同じ3本吊りを採用 3本の利点 4本の利点 バランス取りやすい 構造が少なく予測不可能なモードが出にくい 対称性によりカップリングが少ない 2019/5/15 Junko Kasuya

板バネ 1.5mmのMAS-1材が購入できないことが分かり多少の設計変更が生じた 1.3mmの材料を購入 再度マセマティカで解析計算後,Nastranで解析し補強 安全率 ~3 2019/5/15 Junko Kasuya

ANSYS Analysis ANSYSの harmonic analysis 機能を使用 共振周波数は 1.35 Hz(1st), 58 Hz(2nd), 107 Hz(3rd), 209 Hz(4th), 361 Hz(5th). 2019/5/15 Junko Kasuya

板バネ まとめ Material MAS-1 Mass 4.3 kg Length 220 mm Width ~52.5 mm @bottom Thickness 1.3 mm Initial angle 45 deg Radius of blade 190 mm Number of blade 3 Working stress 661 MPa Resonant freq. 2.23 Hz 2019/5/15 Junko Kasuya

上クランプ 第一回レビューでワイヤブレーカは不要との意見が出た 一方でUWAレビューで再度必要と言われた LIGO OMC SUSにもついていないので今のところ無しの予定 旧デザイン 2019/5/15 Junko Kasuya

下クランプ 第一回レビューでかしめはKAGRAでの使用の例がないため不可(麻生さん) 板で挟んで固定する仕組みに変更 ブラケットはアルミでブレッドボードにはエポキシ接着 ワイヤクランプの上部には円錐形の構造がありブラケットとの位置出しができる アルミ ブラケット ワイヤ 旧デザイン ワイヤ クランプ コーン 2019/5/15 Junko Kasuya

ブレッドボードの向き 共振器面が上の利点 下の利点 フレームの製作難易度と共振をおさえることを重視し,共振器面が上の構造を採用 フレームがコンパクト 下にダンピング機構が取り付けやすい 設置が楽バランス取りやすい 下クランプが横から外せる シリカに穴を開けない 共振器面にワイヤがないのでバイオリンモードが出ない HIGH LOW ビーム 高さ スタックテーブル 2019/5/15 Junko Kasuya

フレーム 古典的な天板と柱を上と下から固定する方法は剛性が悪い(新井さん) 溶接は精度が悪い コーナープレートを使用した固定が望ましい Bosch Corner Join Plate この固定方法を採用 ×剛性悪い 〇剛性良いい 2019/5/15 Junko Kasuya

フレーム I型ステンレス棒をコーナープレートで固定 コーナープレートは合成強化のためコーナーキューブとプレートの機能を持つモノリシック構造 共振の要求値に合わせてプレート部分のサイズを変更 出来るだけ背を低く ビーム高さからフレームまで40mm 2019/5/15 Junko Kasuya

ワイヤ径 宗宮先生の論文 “Conceptual design of an interferometer with a sub-SQL sensitivity ver. 2.0“ を参考にした タングステンのワイヤを使用 15.63 g/cm^3 バイオリンモードが出現する周波数はワイヤの半径に依存し,以下の式で表される  いま,最初のバイオリンモードが1kHzになるようなワイヤ径を選ぶと,  dw~300um dw: ワイヤの直径 l: ワイヤの長さ 200mm m: ワイヤにかかる重さ =4.3kg ρ: ワイヤの密度 =15.6g/cm^3 2019/5/15 Junko Kasuya

ダンピング 第一弾としてエディカレントダンピングを採用 下クランプのブラケットのアルミと下に置いた磁石でダンピング 磁石はコイルスプリングで防振 磁石の高さは敷板で調節 ブレッドボードの 下クランプ (アルミ) マグネット 敷板 (アルミ) コイル スプリング 2019/5/15 Junko Kasuya

全体像 2019/5/15 Junko Kasuya

全体像 2019/5/15 Junko Kasuya

全体像横から 310 ビーム高さ 210 2019/5/15 Junko Kasuya

アクチュエータ アライメントを取るために必要(道村さん) 散乱光が問題になった際に振って変化を見るのに必要(新井さん) Type-Cのコイルと取り付けたらどうか(新井さん) 散乱光の件については携帯のバイブのようなものを取り付けて必要があればそれを揺らせばよいか(John@UWA) 結論として第一弾では実装しないがフレームに取り付けられる場所は残しておく 2019/5/15 Junko Kasuya

スケジュール 板バネ 設計  済 材料入手  済 東工大のマシーンショップに発注  8月中 熱処理とメッキ 9月中 (8月中に会社側と話を付ける) 板バネの性能測定  10月後半 (ダンピング含む) フレームなどその他パーツ 設計 大まかに済 材料入手  まだだがすぐにできる OMCブレッドボード全体の防振性能評価  11月 2019/5/15 Junko Kasuya

参考文献 LIGO BLADE SUS [1] “Design Equations for Initially Flat Blade Springs at Arbitrary Mounting Angles” T0900324-v2 LIGO OMC [2] “Output Mode Cleaner Suspension (OMCS) Assembly Instructions” T080117 [3] ”OMCS Installation Procedure” E070271-v2 [4] “OMC Assembly Procedure” E1300201-v1 KAGRA TMS [5] KAGRA20170314_UraguchiF_TMSVISDesignReview [6] KAGRA20170213_UraguchiF_BladeSpringDesignNote 2019/5/15 Junko Kasuya

LIGO OMCSUS

全体 2019/5/15 Junko Kasuya

フレーム 2019/5/15 Junko Kasuya

板バネ 2019/5/15 Junko Kasuya

上クランプ 2019/5/15 Junko Kasuya

下クランプ 2019/5/15 Junko Kasuya

セーフティバー 2019/5/15 Junko Kasuya