“ペットボトルを利用した 簡単な温室効果実験” 1999年 川村教授 日本理科教育学会 「理科の教育」 Vol.48,No.9,pp.46-48 川村研究室 修士2年 横山 昇平
はじめに 地球環境問題 平成6年時点で 物理Ⅱ・・・課題研究 教員 物理ⅠB・・・自由研究 小学生・中学生でも可能 ・・・ 実験教材によって身近に!! 生徒 ・・・ 小学生・中学生でも可能 地球環境問題との接点
今回の温室効果実験について 先行研究 平成6年度より継続 ・ 問題点 実験器具の入手が困難 (対象:小学校高学年,中学生) 本論文 ・ 問題点 実験器具の入手が困難 (対象:小学校高学年,中学生) 本論文 ペットボトルと白熱電球によって解決 * 「ガリレオ工房」 関登氏 ・・・ 異なる実験教材 * 上越環境センター展示物 ・・・ 筆者によるアドバイス 本論文は新規性・独自性あり
CO2 実験の準備(用具) 比較対象実験 2セット分の実験器具は 個体差などのズレをなくす CO2温室効果の実証 比較対象実験の必要性 普通の空気 温室効果あり 温室効果なし ・ 2Lのペットボトル ・ 温度計(デジタル) 1つずつ必要 2セット分の実験器具は 個体差などのズレをなくす
実験器具の選定 40.0℃ 40℃水温 等々 にて測定 0.1℃以上の差がない2つ 乾燥した 同じ体裁・銘柄の ペットボトル 同時間での 温度変化が 等しいもの 40℃水温 等々 にて測定 0.1℃以上の差がない2つ
CO2 実験前の下準備 それぞれに ・普通の空気 ・二酸化炭素 を入れる 栓と温度計 をセットする 二酸化炭素 ボンベによる 断熱膨張 空気 で冷やされる 空気 “うちわ”であおぐ しばらく放置し 温度差をなくす
測定例 ① 屋外実験(青空教室) によって温室効果実験を行う 一回ごとに温度計を交換 3回測定 次ページに 1997年12月18日木曜日 測定例 ① 屋外実験(青空教室) によって温室効果実験を行う 空気 CO2 一回ごとに温度計を交換 3回測定 次ページに 1997年12月18日木曜日 晴れ, 午後1時30分~2時30分 での測定データを示す
拡大図③ 拡大図① 拡大図② 曇った 赤:CO2 青:空気 熱源に太陽光を使用した場合
測定例② 熱源に白熱電球を用いる(屋内) 雨天などに有効 空気 CO2 光源強度のばらつき 当たり方等によるズレ 上手くいかない・・・
うまくいかない問題を回避するために 温度計をよむ 倒して 長さ50cm幅10cm の棒をつける 扇風機の羽を外す スライダックで12rpm 空気 CO2 スライダックで12rpm の低速回転をさせる 回転により、均一 に光を当てる ペットボトルと電球 を組み合わせる 温度計をよむ
測定結果 空気のペットボトル:現在の空気のままの地球モデル 二酸化炭素ペットボトル:二酸化炭素が増加した地球モデル 測定例 1998年 8月28日金曜日 午後1時~午後4時 ただし 市販の回転板および、白熱電球によって実験を行った 次ページに結果を示す
拡大図④ 拡大図⑤ 拡大図⑥ 赤:CO2 青:空気 熱源に白熱電球を使用した場合
まとめ ・ たしかに二酸化炭素を封入したモデルの方が温室効果 が確認できた。 ・ 二酸化炭素の吸収帯域から考え、 赤外線ランプを利用 ・ たしかに二酸化炭素を封入したモデルの方が温室効果 が確認できた。 ・ 二酸化炭素の吸収帯域から考え、 赤外線ランプを利用 ・ よりイメージしやすいように球形に ・ 入手や取扱の簡単な 実験教材の開発が重要である ・ 手間を省き、かつリサイクルと 関連付け、 より効果的に環境教育を行う 空気 CO2 赤外線ランプ
本論文を読んで ・ 先日、空気中の二酸化炭素濃度が400ppmを超えた 環境問題を身近にとらえ、革新的な発想で考えられる 次世代の育成を推進 環境問題を身近にとらえ、革新的な発想で考えられる 次世代の育成を推進 ・ 学習の流れを読み、流れに沿った形で簡略化できる 技術、手法の習得 (リサイクルによって費用、難易度をおさえる かつ 環境問題を考えられるテーマに仕立てる) ・ 実験教材をあらゆるところから生み出す発想力 ppm: Parts per million(1/100万)≒mg/L 不純物濃度