PI補償器の出力を時変係数とする 定常発振制御系の安定性解析 長岡技術科学大学 小林泰秀
背景 発振は抑制するもの → 一定振幅に維持 定常発振制御系 PI補償器の出力を時変係数とする 発振は抑制するもの → 一定振幅に維持 燃焼振動(熱音響自励発振現象)の抑制 … ANC 熱音響システム(有効利用) … 制御応用少ない 定常発振制御系 熱音響システムの臨界温度比推定(本研究) 音響系の周波数応答計測 [24] 振動発電における負荷の制御 [25] PI補償器の出力を時変係数とする
背景(つづき) これまでの研究 課題:平衡点における線形近似 目的:非線形系の安定性解析 これまでの研究 PIゲインに関する安定条件(実験)[連合2014]他 安定条件の理論的妥当性 [連合2015,ACC2016]他 課題:平衡点における線形近似 目的:非線形系の安定性解析
実験装置 定在波型熱音響エンジン TC =27℃,TH を変化 約60Hzで発振
実験装置(つづき) 定常発振制御系 圧力振幅 P → P* (抑制 / 補助) 定常発振制御系 圧力振幅 P → P* (抑制 / 補助) phase-delay control: u(t) = G p(t-τ) G:正定数 ⇒ P=0 (抑制), G=0 ⇒ P: 正定数(発振) G(t) G 圧力振幅の推定値 P ^
^ 実験結果 時間応答の例(TH / TC = 1.0,P*=200Pa) G 約60Hzで定常発振 KP = 0.5, KI = 0.1, ωF = 1 1.3 1.2 TH / TC 1.1 -100 gain G 1 -50 ^ P Pressure (Pa),Gain 400 Pa p Pressure (Pa) G Time (s) Time (s) 臨界温度比
安定性解析 二次振動系モデル α < 0
安定性解析(つづき) 振幅の推定における仮定
安定性解析(つづき) 振幅の動特性
従来結果 線形近似による安定条件 ⇒
主要結果:LPFなし の場合 仮定: シミュレーション KP = 0 で一定値を取る リアプノフ関数の可能性 KP = 0:安定限界 の場合 仮定: シミュレーション KP = 0 で一定値を取る リアプノフ関数の可能性 KP = 0:安定限界 KP = -0.001:安定 KP = 0.001:不安定
主要結果:LPFなし(つづき)
主要結果:LPFなし(つづき) KP = 0 の場合 変数分離形
主要結果:LPFあり シミュレーション: LPFの を消去 LPFなしの場合と同一 :安定限界 :安定
主要結果:LPFあり(つづき) 従来の安定条件 ... 大域的漸近安定条件
まとめ PI補償器の出力を時変係数とする定常発振制御系の安定性解析 今後の課題:振動発電を含む一般の場合 比例係数が0(閉曲線)の解を利用 圧力振幅の対数項を含むリアプノフ関数 従来の安定条件=大域的漸近安定条件 今後の課題:振動発電を含む一般の場合