ボールと選手に着目したディジタルカメラワークの実現法 -- ディジタルシューティングによるサッカー解説映像生成システムに向けて -- M.Kumano (Ryukoku University), Y.Ariki (Kobe University), K.Tsukada, (Mainichi Broadcasting System, Inc) 研 究 目 的 素人にとってサッカーは野球より試合進行がわかりにくく、 面白さがわかりにくいと言われる 様々な状況に合わせた ディジタルコンテンツ生成技術 <問題> 映像メディアの増加による放送コンテンツの不足 プロの放送技術者の不足 視聴者層が増えない もととなる素材から異なる映像を生成する技術 試合進行をわかりやすく伝える表現技術が必要 ディジタルシューティング 必ずしもプロを必要としないコンテンツと撮影技術 個人・同好者の思考・熟知度に合わせ解説するシステム 部分システムとしての ディジタルカメラワークの実現法 民間のスポーツの中でサッカーに注目 目標とするサッカー解説映像生成システム サッカーの撮影システム例 ディジタルシューティング ディジタルシューティング(クリッピングフレームをあるサイズにマッピング) ロボットカメラシステム [加藤(NHK)] ディジタルカメラワーク [大西(大阪府立大)、MIRU‘00] クリッピング位置を連続移動 パン クリッピングサイズを連続変化 ズーム ディジタルスイッチング クリッピング位置とサイズを大きく変化 カット クリッピング映像 HD3つ分の実映像を用いるバーチャルスタジアム(2次元) HDTV映像フォーマット 次世代 3840x2160 16:9 SD x 24 1080i 1920x1080 16:9 SD x 6 1080p 1920x1080 16:9 720p 1280x720 16:9 SD x 3 480p 720x480 16:9 480i 720x480 16:9, 4:3 SD 同サイズにマッピング Megavision 全体を見せることのメリット・デメリット 玄人にとっては、試合進行がみやすい。 ディジタルシューティングのメリット・デメリット 素人にとってはどこを見ていいかわからない 自由視点バーチャルスタジアム(3次元) 1つの素材映像から幾通りもの映像を生成できる (取り直しが可能とも言える) TVのメリット・デメリット [斎藤(慶応大)] [大田(筑波大)] TVの映像は、試合のどこを見るべきかガイド していることになる TV映像の2次利用より、生成できる映像の自由度が高い 玄人の意見:スーパープレーに依存しすぎで、 見たい部分が必ずしも見れない。 個人・同行者・嗜好・認知度に合わせた映像の生成が 期待できる 撮影していない部分は復元できない どのようにフレームを制御するべきかがわかっていない
AHP による評価 実験条件 ディジタルカメラワークの実現法1: 選手の密集領域の追跡 ディジタルカメラワークの実現法2: ボールの追跡 ディジタルカメラワークの実現法1: 選手の密集領域の追跡 ディジタルカメラワークの実現法2: ボールの追跡 ボールは小刻みに激しく動く 重み は軌跡 の 画素数 Start しかし、カメラワークは滑らかに動かさなければならない ・小刻みな動きにはあまり反応しない 背景差分 ・大きな動きには早くから追従する 外枠と内枠を導入 先読みによる 時間背景差分 最も大きな動きを持つオブジェクト 軌跡が長く密集する 領域を撮影の中心へ 小刻みな動きへの対応 選手軌跡の重心 大きな動きへの対応 選手軌跡の重心 の重心線形回帰軌跡 をパンの軌跡とする The start of panning at 先読み範囲 カメラワークの決定範囲 AHP による評価 実験条件 問題 実験映像 全国高校サッカー選手権大会京都大会 京都朝鮮高級学校 対 桂高等学校 被験者 10名の被験者に上記のサッカー試合に対するTV映像と 同じ時間区間について、HDで半コートを撮影したもの、 HD映像上からディジタルカメラワークでクリッピングした 映像、それぞれ10秒程度のショットをランダムに見せた 評価方法 主観評価 TV、HD、実験1、実験2の4種類の映像で比較評価(AHP法) 提案手法の映像がサッカー映像として許容できるかどうかに 対するアンケート 好みのサッカー映像を選択 評価項目 A1:PANの軌跡の自然さ A2:PANの早さの自然さ A3:画質の良さ A4:試合進行のわかりやすさ 代替案 M1:TVの映像 M2:HDの映像 M3:実験1の映像 M4:実験2の映像 5: 十分許容できる 4: まあ許容できる 3: 普通 2: 少し厳しい 1: 許容できない 1 2 3 4 5