第7回 Q&A メール講座 Next Stage:翻訳力アップ自己トレ(1) <質問> 悩みに悩んだ末、結局英文の解釈を間違ってしまいます。辞書を丹念に調べる以外にも何か解決方法はありますか。 <回答> 解釈をまちがえる原因はいろいろありますが、主なものを考えてみましょう。 (1)単語の意味を理解しているつもりでいても、正確に理解できていない。 (2)構文がとれていない。 (3)それが慣用句・熟語であることに気づいていない。 (4)文脈の理解が足りない。 (5)英文の表現や発想になれていない。 (6)背景知識がたりない。 次に、原因別に一般的な対策を考えてみましょう。 (1)辞書を丹念に調べているつもりでも調べかたに問題はありませんか? 訳語をみる時は次の点に注意しましょう。 ・文中で使われている品詞(名詞、形容詞、副詞、自動詞、他動詞など)と同じ品詞のところを見ているか。 ・前置詞との組み合わせによって意味が変わらないか。 ・名詞の場合は冠詞や可算・不可算、単・複の問題も注意してみましょう。 ・例文も確認しましょう。 場合によっては複数の辞書を調べます。できれば、英英辞典もみると、訳語だけみたのではわからない、その言葉の定義が明確にわかります。 (2)文法のおさらいをしましょう。文法の知識は、構文の理解というだけでなく、 多くの点で助けとなります。カンに頼って訳すのは危険です。 (3)いくつか、キーワードを変えて、辞書やインターネットなどで調べてみましょう。 (4)文法的にまちがいはなくても、解釈を誤ることがあります。自分が作った訳文を何度も読み返してみて、話の流れに矛盾や無理がないか、よく考えてみましょう。読んでみて、ひっかかりを感じて間違いを発見することも少なくありません。 (5)日ごろから、新聞・雑誌・小説などで、英文に親しむようにしましょう。 (6)やはり、日ごろから英字新聞・雑誌・小説などに親しむことによって、自然に英語圏の文化が理解されます。また、Googleで調べると、いろいろな分野の背景知識が得られます。 英文をまちがえずに解釈することは、プロにとっても難しいことです。(1)〜(6)までの中に、自分の苦手なことや、やったことのない項目があれば、ぜひトレーニングでも意識して取り組んでみてくださいね。