薬品分析学3 第1回:概論・液体クロマトグラフィー1 導入・液クロ1 2019/7/18 薬品分析学3 第1回:概論・液体クロマトグラフィー1
薬品分析学3の教科書・参考書 教科書 「パートナー分析化学Ⅰ改訂第3版」、南江堂(2017)(昨年度使用) 導入・液クロ1 2019/7/18 教科書 「パートナー分析化学Ⅰ改訂第3版」、南江堂(2017)(昨年度使用) 「パートナー分析化学Ⅱ改訂第3版」、南江堂(2017)(要購入) 古い教科書を先輩から貰った、再履修している等の人は、旧版で構いません。 参考書 「よくわかる最新分析化学の基本と仕組み」 津村ゆかり著、秀和システム(2009) 「イメージから学ぶ分光分析法とクロマトグラフィー」 定金豊著、京都廣川書店(2009)
授業の進め方 PowerPointスライドと板書の併用 講義の試験を受けるために2/3以上の出席が必要 出席をとります。 導入・液クロ1 2019/7/18 PowerPointスライドと板書の併用 講義の試験を受けるために2/3以上の出席が必要 出席をとります。 講義の終わりに復習のための宿題を出します。 (国家試験等の問題を元にした問題) 評価法 試験の成績で評価します。 演習問題を中心に(約60%)試験問題を出します。
連絡事項 レポート用紙で提出(B5)。×ノート、△ルーズリーフ 氏名、学籍番号、クラスをレポート用紙上部に記載 正解のときは丸をつけておいて下さい。 解答後に後から自分で加筆する場合は色ペンで記載して下さい。後から鉛筆書きで加筆されると、どこまで理解できていたかが私に解りません(講義の重要参考データ)。 複数の方で一緒に解答を考えた場合は、共同解答者の氏名も書いておいてください。 Web情報等の他人の情報を利用して解答した場合は、情報源も書いておいてください。 提出場所: 21号館7階0709号室前の「白いレターケース」
学習の到達目標 クロマトグラフィー:分離メカニズム 導入・液クロ1 学習の到達目標 2019/7/18 クロマトグラフィー:分離メカニズム (教科書 p.149) 「この表に書かれている内容が理解できる(説明できる)ようになること」がこの講義の主要目的です(この表の理解できればこの講義の70%を理解したことになる)。
学習の到達目標 分離法の原理を説明できる。 各種分離法を例を挙げ、それぞれの方法論を説明できる。 導入・液クロ1 学習の到達目標 2019/7/18 分離法の原理を説明できる。 各種分離法を例を挙げ、それぞれの方法論を説明できる。 化合物ごとの適切な分離法を選択し、その理由を説明できる。 各種クロマトグラフィーの種類、それぞれの特徴と分離機構、用いら れる代表的な検出法を説明できる。 クロマトグラフィーによる定量法について習得する。 クロマトグラムに基づき、カラムの性能/性質を数値化して説明でき る。 電気泳動の原理を説明できる。
講義の目的 化合物Aの溶液と化合物Bの溶液を誤って混ぜてしまいました。あなたなら、どうやって化合物Aと化合物Bを分別(分離)しますか? 導入・液クロ1 講義の目的 2019/7/18 7 化合物Aの溶液と化合物Bの溶液を誤って混ぜてしまいました。あなたなら、どうやって化合物Aと化合物Bを分別(分離)しますか? それに答えられるようになるのがこの講義の目的です!
講義の目的 化合物Aの溶液と化合物Bの溶液を誤って混ぜてしまいました。あなたなら、どうやって化合物Aと化合物Bを分別(分離)しますか? 導入・液クロ1 講義の目的 2019/7/18 8 化合物Aの溶液と化合物Bの溶液を誤って混ぜてしまいました。あなたなら、どうやって化合物Aと化合物Bを分別(分離)しますか? その方法の一つがクロマトグラフィーです! その他の単離精製法:再結晶、昇華、蒸留、分液、遠心分離、ろ過、分子ふるい等
クロマトグラフィー:何が出来る? 目的 混ざり物 クロマトグラフィー 分画1 分画2 分画3 分画4 混ざり物 → 分画(選り分けた物) 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:何が出来る? 2019/7/18 9 目的 混ざり物 クロマトグラフィー 分画1 分画2 分画3 分画4 fraction 1 fraction 2 fraction 3 fraction 4 混ざり物 → 分画(選り分けた物)
クロマトグラフィー:何が出来る? 目的 混合物を各化合物ごとに分離する 混ざり物 クロマトグラフィー 分画1 分画2 分画3 分画4 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:何が出来る? 2019/7/18 10 目的 混合物を各化合物ごとに分離する 混ざり物 クロマトグラフィー 分画1 分画2 分画3 分画4 fraction 1 fraction 2 fraction 3 fraction 4 混ざり物 → 分画(選り分けた物)
クロマトグラフィー 語源 Chroma (色) + graphy (図) → Chromatography 用語(言葉の定義) 導入・液クロ1 クロマトグラフィー 2019/7/18 11 語源 Chroma (色) + graphy (図) → Chromatography 用語(言葉の定義) Chromatography → 分析法 Chromatograph → 分析装置 Chromatogram → 溶出曲線 局方: (昔)クロマトグラフ法 →(今)クロマトフラフィー
クロマトグラフィー:何が出来る? クロマトグラフィーの目的 混合物を各化合物ごとに分離する手法の一つ クロマトグラフィーの応用 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:何が出来る? 2019/7/18 12 クロマトグラフィーの目的 混合物を各化合物ごとに分離する手法の一つ クロマトグラフィーの応用 天然資源からの抽出物の分画 (混合物の分離) 合成品の精製 (不純物との分離) 単離化合物の純度試験(検定) 分析対象化合物の定量
クロマトグラフィー:原理&構成 カラム 化合物(混合物) 溶媒 (移動相) 溶媒 充填剤 粒子 カラム 充填剤 溶媒 同時注入 溶媒の流れ 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:原理&構成 2019/7/18 13 カラム 化合物(混合物) 同時注入 溶媒 (移動相) 溶媒 充填剤 粒子 溶媒の流れ カラム 充填剤 固定(くっついたり) 溶離(離れたり) フィルター 溶媒
クロマトグラフィー:原理&構成 カラム 化合物(混合物) 溶媒 (移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) カラム 充填剤 溶媒 同時注入 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:原理&構成 2019/7/18 14 カラム 化合物(混合物) 同時注入 溶媒 (移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) 溶媒の流れ カラム 充填剤 固定(くっついたり) 溶離(離れたり) フィルター 溶媒
クロマトグラフィー:原理&構成 カラム 化合物(混合物) 溶媒(移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) カラム 充填剤 化合物ごとに吸着 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:原理&構成 2019/7/18 15 カラム 化合物(混合物) 同時注入 溶媒(移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) 溶媒の流れ カラム 充填剤 固定(くっついたり) 溶離(離れたり) 化合物ごとに吸着 の強さが異なる フィルター 溶媒 カラムから出てくる 時間 が異なる
クロマトグラフィー:原理&構成 カラム 化合物(混合物) 溶媒(移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) カラム 充填剤 化合物ごとに吸着 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:原理&構成 2019/7/18 16 カラム 化合物(混合物) 同時注入 溶媒(移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) 溶媒の流れ カラム 充填剤 固定(くっついたり) 溶離(離れたり) 化合物ごとに吸着 の強さが異なる フィルター 溶媒 カラムから出てくる 時間 が異なる
クロマトグラフィー:カラム カラム カラム 溶媒 溶媒 カラム 充填剤 カラム 充填剤 溶媒 フィルター フィルター 導入・液クロ1 2019/7/18 17 カラム カラム 溶媒 溶媒 カラム 充填剤 カラム 充填剤 フィルター 溶媒 フィルター
クロマトグラフィー 固定相との相互作用による移動速度の違いにより分離する方法 0分 5分後 10分後 15分後 20分後 25分後 30分後 導入・液クロ1 クロマトグラフィー 2019/7/18 固定相との相互作用による移動速度の違いにより分離する方法 0分 5分後 10分後 15分後 20分後 25分後 30分後 35分後 分画1 分画2 分画3 分画4 分画5 分画6 分画7 分画8
「ある化合物とカラムの充填剤が結合する」 導入・液クロ1 化合物とカラム担体の結合力とは 2019/7/18 「ある化合物とカラムの充填剤が結合する」 って何(どういうこと)? 「ある化合物と別の化合物が結合する」 って何(どういうこと)?
化合物とカラム担体の結合力とは 結合力(相性)を左右する因子 極性の高低 高極性 静電相互作用 低極性 疎水性相互作用 結合原則 導入・液クロ1 化合物とカラム担体の結合力とは 2019/7/18 結合力(相性)を左右する因子 極性の高低 高極性 静電相互作用 低極性 疎水性相互作用 結合原則 性質の似たもの同士 が結合しやすい 高極性同士、低極性同士が結合しやすい 水素結合の可否
化合物とカラム担体の結合力とは 結合力(相性)を左右する因子 極性の高低 高極性 静電相互作用 低極性 疎水性相互作用 結合原則 導入・液クロ1 化合物とカラム担体の結合力とは 2019/7/18 結合力(相性)を左右する因子 極性の高低 高極性 静電相互作用 低極性 疎水性相互作用 結合原則 性質の似たもの同士 が結合しやすい 高極性同士、低極性同士が結合しやすい 水素結合の可否
導入・液クロ1 極性 2019/7/18 「極性」って何(どういうこと)? そもそも「極性」の「極」って何?
化合物とカラム固定相の結合力とは 高極性分子A-B間の静電相互作用 分子内で分極 分子A 分子A, Bともに分子内に+/−が生じる 導入・液クロ1 化合物とカラム固定相の結合力とは 2019/7/18 高極性分子A-B間の静電相互作用 分子内で分極 分子A δ− δ+ 分子A, Bともに分子内に+/−が生じる (移動相) 分子A δ− δ+ δ− δ+ 分子B (固定相) 互いのδ+とδ−部位が向き合うと 高極性分子同士は静電相互作用によって安定化 =高極性分子同士は相性が良い
化合物とカラム固定相の結合力とは 高極性分子A-B間の静電相互作用 分子内で分極 分子A 分子A, Bともに分子内に+/−が生じる 導入・液クロ1 化合物とカラム固定相の結合力とは 2019/7/18 高極性分子A-B間の静電相互作用 分子内で分極 分子A δ− δ+ 分子A, Bともに分子内に+/−が生じる (移動相) 分子A δ− δ+ δ− δ+ 分子B (固定相) 互いのδ+とδ−部位が向き合うと 静電相互作用 高極性分子同士は静電相互作用によって安定化 =高極性分子同士は相性が良い 似たもの同士
導入・液クロ1 極性 2019/7/18 分子の「極性」はどうすれば解る?
電気陰性度 1 H He Li Be B C N O F Ne Na Mg Al Si P S Cl Ar K Ca Sc Ti V Cr 導入・液クロ1 電気陰性度 2019/7/18 1 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 57 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 H He Li Be B C N O F Ne Na Mg Al Si P S Cl Ar K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Ni Cu Zn Ga Ge As Se Br Kr Co Rb Sr Y Zr Nb Mo Tc Ru Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe Rh Cs Ba Hf Ta W Re Os Pt Au Hg Tl Pb Bi Po At Rn Ir Fr Ra La Ce Pr Nd Pm Sm Gd Tb Dy Ho Er Tm Yb Lu Eu Ac Th Pa U Np Pu Cm Bk Cf Es Fm Md No Lr Am 電気陰性度上昇 周期表 2 3 4 5 6 L 電気陰性度が下がる 7 A L A 電気陰性度 Na < Al < Hの電気陰性度
電気陰性度 1 H He Li Be B C N O F Ne Na Mg Al Si P S Cl Ar K Ca Sc Ti V Cr 導入・液クロ1 電気陰性度 2019/7/18 1 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 57 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 H He Li Be B C N O F Ne Na Mg Al Si P S Cl Ar K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Ni Cu Zn Ga Ge As Se Br Kr Co Rb Sr Y Zr Nb Mo Tc Ru Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe Rh Cs Ba Hf Ta W Re Os Pt Au Hg Tl Pb Bi Po At Rn Ir Fr Ra La Ce Pr Nd Pm Sm Gd Tb Dy Ho Er Tm Yb Lu Eu Ac Th Pa U Np Pu Cm Bk Cf Es Fm Md No Lr Am 電気陰性度上昇 周期表 2 3 4 5 6 L 電気陰性度が下がる 7 A L A 電気陰性度 Na < Al < B < C < N < O < F ≈ Hの電気陰性度 H
極性はどのような時に生じるか? 電気陰性度 導入・液クロ1 極性はどのような時に生じるか? 2019/7/18 電気陰性度 F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na δ− δ+ 電気陰性度: O > H (電荷が偏る=分極) O−H これらの結合を 有する化合物 δ− δ+ N−H 電気陰性度: N > H 極性化合物 δ+ δ− C=O 電気陰性度: O > C δ+ δ− C/H−N/O/F CHのみの化合物 (炭化水素) 分極しない: C-Hの電気陰性度が ほぼ同じ C−H 極性化合物
極性はどのような時に生じるか? 電気陰性度 導入・液クロ1 極性はどのような時に生じるか? 2019/7/18 電気陰性度 F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na δ− δ+ 電気陰性度: O > H (電荷が偏る=分極) O−H これらの結合を 有する化合物 δ− δ+ N−H 電気陰性度: N > H 高 極性化合物 δ+ δ− C=O 電気陰性度: O > C δ+ δ− C/H−N/O/F CHのみの化合物 (炭化水素) 分極しない: C-Hの電気陰性度が ほぼ同じ C−H 低 極性化合物
永久双極子モーメント 分子内の全部の双極子モーメントのベクトル量を合成したもの 永久双極子モーメント H H 永久双極子モーメント大 解答 永久双極子モーメント 2019/7/18 分子内の全部の双極子モーメントのベクトル量を合成したもの 永久双極子モーメント H H 永久双極子モーメント大 →高極性 双極子 モーメント) 双極子 モーメント) O 極性(双極子モーメント):「ベクトル量」 合成ベクトルが互いにキャンセル O C O 永久双極子モーメント無し
極性関連用語 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 低極性 高極性 GC・電気泳動 極性関連用語 2019/7/18 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 低極性 高極性
極性関連用語 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 低極性 高極性 親水性 GC・電気泳動 極性関連用語 2019/7/18 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 低極性 高極性 親水性
極性関連用語 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 低極性 高極性 親水性 GC・電気泳動 極性関連用語 2019/7/18 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 低極性 高極性 親水性 (水と親しい性質)
極性関連用語 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 低極性 親油性 GC・電気泳動 極性関連用語 2019/7/18 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 低極性 親油性 (油と親しい性質) 高極性 親水性 (水と親しい性質)
極性関連用語 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 無極性 GC・電気泳動 極性関連用語 2019/7/18 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 無極性 (低極性の極み。全く極性が無い性質) 低極性 親油性 (油と親しい性質) 高極性 親水性 (水と親しい性質)
極性関連用語 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 無極性 GC・電気泳動 極性関連用語 2019/7/18 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 無極性 (低極性の極み。全く極性が無い性質) 低極性 親油性 (油と親しい性質) 疎水性 (水を疎んじる性質) 高極性 親水性 (水と親しい性質)
極性関連用語 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 無極性 GC・電気泳動 極性関連用語 2019/7/18 以下の用語を「高極性」と「低極性」に大別するといずれに 属するか? 親水性 親油性 無極性 疎水性 無極性 (低極性の極み。全く極性が無い性質) 低極性 親油性 (油と親しい性質) うと 疎水性 (水を疎んじる性質) 高極性 親水性 (水と親しい性質)
講義の目的 化合物Aの溶液と化合物Bの溶液を誤って混ぜてしまいました。あなたなら、どうやって化合物Aと化合物Bを分別(分離)しますか? 導入・液クロ1 講義の目的 2019/7/18 38 化合物Aの溶液と化合物Bの溶液を誤って混ぜてしまいました。あなたなら、どうやって化合物Aと化合物Bを分別(分離)しますか? 「混合物からの各化合物の分離法」を修得 それに答えられるようになるのがこの講義の目的です!
講義の目的 化合物Aの溶液と化合物Bの溶液を誤って混ぜてしまいました。あなたなら、どうやって化合物Aと化合物Bを分別(分離)しますか? 導入・液クロ1 講義の目的 2019/7/18 39 化合物Aの溶液と化合物Bの溶液を誤って混ぜてしまいました。あなたなら、どうやって化合物Aと化合物Bを分別(分離)しますか? 「混合物からの各化合物の分離法」を修得 その方法の一つがクロマトグラフィーです! その他の単離精製法:再結晶、昇華、蒸留、分液、遠心分離、ろ過、分子ふるい等
クロマトグラフィー:カラム カラム カラム 溶媒(液体) 溶媒 カラム 充填剤 カラム 充填剤 (固体) 溶媒 フィルター フィルター 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:カラム 2019/7/18 40 カラム カラム 溶媒 溶媒(液体) カラム 充填剤 カラム 充填剤 (固体) フィルター 溶媒 フィルター
クロマトグラフィー:原理&構成 カラム 化合物(混合物) 溶媒(移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) カラム 充填剤 化合物ごとに吸着 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:原理&構成 2019/7/18 41 カラム 化合物(混合物) 同時注入 溶媒(移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) 溶媒の流れ カラム 充填剤 固定(くっついたり) 溶離(離れたり) 化合物ごとに吸着 の強さが異なる フィルター 溶媒 カラムから出てくる時間が異なる
クロマトグラフィー 固定相との相互作用による移動速度の違いにより分離する方法 0分 5分後 10分後 15分後 20分後 25分後 30分後 導入・液クロ1 クロマトグラフィー 2019/7/18 固定相との相互作用による移動速度の違いにより分離する方法 0分 5分後 10分後 15分後 20分後 25分後 30分後 35分後 分画1 分画2 分画3 分画4 分画5 分画6 分画7 分画8
クロマトグラフィー:原理&構成 カラム 化合物(混合物) 溶媒(移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) カラム 充填剤 化合物ごとに吸着 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:原理&構成 2019/7/18 43 カラム 化合物(混合物) 同時注入 溶媒(移動相) 溶媒 充填剤 粒子 (固定相) 溶媒の流れ カラム 充填剤 固定(くっついたり) 溶離(離れたり) 化合物ごとに吸着 の強さが異なる フィルター 溶媒 カラムから出てくる時間が異なる
固定相(シリカゲル) 充填剤粒子(固定相) 溶媒(移動相) 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) 導入・液クロ1 固定相(シリカゲル) 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) 充填剤粒子(固定相) シリカゲル: SiO2(代表例) (細粒化したもの) 溶媒の流れ H O H O 表面 O Si O Si O O O 内部 O Si O Si O O O 溶媒(移動相)
固定相(シリカゲル) 充填剤粒子(固定相) 溶媒(移動相) 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) 導入・液クロ1 固定相(シリカゲル) 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) 充填剤粒子(固定相) シリカゲル: SiO2(代表例) (細粒化したもの) 化合物はここと相互作用する 溶媒の流れ H O H O 表面 O Si O Si O O O 内部 O Si O Si O O O 溶媒(移動相)
化合物分離の例 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル: SiO2(代表例) シリカゲル表面 (細粒化したもの) 導入・液クロ1 化合物分離の例 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル: SiO2(代表例) シリカゲル表面 (細粒化したもの) ヒドロキシ基(OH) 表面 H O H O 高極性 O Si O Si O O O 内部 と強く結合 O Si O Si O (相互作用) O O 溶媒(移動相)を流した時は、 高極性化合物のほうが 後から 出てくる 化合物の性質(極性)に応 じて分別できる!!!
化合物分離の例 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル: SiO2(代表例) シリカゲル表面 (細粒化したもの) 導入・液クロ1 化合物分離の例 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル: SiO2(代表例) シリカゲル表面 (細粒化したもの) ヒドロキシ基(OH) 表面 H O H O 高極性 O Si O Si O O O 内部 高極性化合物 と強く結合 O Si O Si O (相互作用) O O 溶媒(移動相)を流した時は、 高極性化合物のほうが 後から 出てくる 化合物の性質(極性)に応 じて分別できる!!!
化合物分離の例 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル: SiO2(代表例) シリカゲル表面 (細粒化したもの) 導入・液クロ1 化合物分離の例 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル: SiO2(代表例) シリカゲル表面 (細粒化したもの) ヒドロキシ基(OH) 表面 H O H O 高極性 O Si O Si O O O 内部 高極性化合物と強く結合(相互作用) O Si O Si O O O (化合物溶出順による分類) 溶媒(移動相)を流した時は、 高極性化合物のほうが後から 出てくる
化合物分離の例 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル: SiO2(代表例) シリカゲル表面 (細粒化したもの) 導入・液クロ1 化合物分離の例 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル: SiO2(代表例) シリカゲル表面 (細粒化したもの) ヒドロキシ基(OH) 表面 H O H O 高極性 O Si O Si O O O 内部 高極性化合物と強く結合(相互作用) O Si O Si O O O (化合物溶出順による分類) 溶媒(移動相)を流した時は、 高極性化合物のほうが後から 出てくる 順相クロマトグラフィー
クロマトグラフィー:原理&構成 カラム 化合物(混合物) 溶媒 溶媒(移動相) 充填剤 粒子 (固定相) カラム 充填剤 化合物ごとに吸着 導入・液クロ1 クロマトグラフィー:原理&構成 2019/7/18 50 カラム 化合物(混合物) 同時注入 溶媒 溶媒(移動相) 充填剤 粒子 (固定相) 溶媒の流れ 固定(くっついたり) 溶離(離れたり) カラム 充填剤 化合物ごとに吸着 の強さが異なる フィルター カラムから出てくる(溶出)時間が異なる
固定相(シリカゲル) 充填剤粒子(固定相) 溶媒(移動相) 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) 導入・液クロ1 固定相(シリカゲル) 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) 充填剤粒子(固定相) シリカゲル: SiO2(代表例) (細粒化したもの) H O H O 表面 溶媒の流れ O Si O Si O O O 内部 O Si O Si O O O シリカゲル構造 (非結晶質固相) 溶媒(移動相)
シリカゲル:分離メカニズム 充填剤粒子(固定相) 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル: SiO2(代表例) 導入・液クロ1 シリカゲル:分離メカニズム 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) 充填剤粒子(固定相) シリカゲル: SiO2(代表例) (細粒化したもの) 溶媒の流れ H O H O 表面 O Si O Si O O O 内部 固定相が固体(固相)の 場合の分離メカニズム O Si O Si O O O シリカゲル構造 (非結晶質固相) 化合物が固体(固相)に吸着
シリカゲル:分離メカニズム 吸着クロマトグラフィー 充填剤粒子(固定相) 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) 導入・液クロ1 シリカゲル:分離メカニズム 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) 充填剤粒子(固定相) シリカゲル: SiO2(代表例) (細粒化したもの) 溶媒の流れ H O H O 表面 O Si O Si O O O 内部 固定相が固体(固相)の 場合の分離メカニズム O Si O Si O O O 吸着クロマトグラフィー シリカゲル構造 (非結晶質固相) 化合物が固体(固相)に吸着
分離メカニズムによる液体クロマトグラフィ分類 クロマトグラフィー:分離メカニズム 導入・液クロ1 2019/7/18 分離メカニズムによる液体クロマトグラフィ分類 吸着クロマトグラフィー 吸着クロマトグラフィー 水素結合、静電相互作用 分配クロマトグラフィー 2相間の分配平衡 イオン交換クロマトグラフィー 静電相互作用 サイズ排除クロマトグラフィー (ゲルろ過クロマトグラフィー) 分子サイズ 水素結合、静電相互作用 疎水性相互作用、配位結 合を総合的に使用 アフィニティークロマトグラフィー 電気泳動 電荷(荷電粒子と電場の 相互作用)
導入・液クロ1 クロマトグラフィーの各種分類法1 2019/7/18 (教科書 p.148) (教科書 p.149) 4
導入・液クロ1 クロマトグラフィーの各種分類法2 2019/7/18 (教科書 p.150) 4 (教科書 p.149)
導入・液クロ1 クロマトグラフィーの各種分類法3 2019/7/18 (教科書 p.150) 7
シリカゲル:分類まとめ 移動相の種類による分類 液体クロマトグラフィー 移動相:液体(低極性溶媒) 移動相と固定相の関係 導入・液クロ1 シリカゲル:分類まとめ 2019/7/18 移動相の種類による分類 液体クロマトグラフィー 移動相:液体(低極性溶媒) 移動相と固定相の関係 固−液クロマトグラフィー 固定相:固体;移動相:液体 分離メカニズムによる分類 吸着クロマトグラフィー 固定相:固体(固相) 溶出順による分類 順相クロマトグラフィー 低極性 → 高極性 極性 固定相: 高極性 移動相: 低極性
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 1 導入・液クロ1 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 1 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル表面 ヒドロキシ基(OH)多数 (高極性) 高極性化合物と強く結合(相互作用) OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 順相クロマトグラフィー 表面 O Si O Si O 疎水性化合物 をより強く 保持するクロマトグラフィー O O 内部 O Si O Si O O O シリカゲル: SiO2
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 1 導入・液クロ1 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 1 2019/7/18 液体クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィー) シリカゲル表面 ヒドロキシ基(OH)多数 (高極性) 高極性化合物と強く結合(相互作用) OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 順相クロマトグラフィー 表面 O Si O Si O 低極性化合物 をより強く 保持するクロマトグラフィー O O 内部 O Si O Si O O O 逆相クロマトグラフィー シリカゲル: SiO2
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 2 導入・液クロ1 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 2 2019/7/18 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) 化合物はここと相互作用する オクタデシル基: -(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 飽和炭化水素(低極性化合物) 低極性化合物と強く相互作用 表面 O Si O Si O 溶出順: 高極性 → 低極性化合物 O O 内部 O Si O Si O O O 逆相クロマトグラフィー シリカゲル: SiO2
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 2 導入・液クロ1 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 2 2019/7/18 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) 化合物はここと相互作用する オクタデシル基: -(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 液体(的) マリモの毛みたいな 表面 固定相:液体(液相) O Si O Si O 移動相:液体 O O 内部 液−液間の分配平衡で分離 O Si O Si O O O シリカゲル: SiO2
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 2 導入・液クロ1 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル 2 2019/7/18 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) 化合物はここと相互作用する オクタデシル基: -(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 液体(的) マリモの毛みたいな 表面 固定相:液体(液相) O Si O Si O 移動相:液体 O O 内部 液−液間の分配平衡で分離 O Si O Si O O O 分配クロマトグラフィー シリカゲル: SiO2
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) 導入・液クロ1 液体クロマトグラフィー:分配モード 2019/7/18 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) シリカゲル: SiO2 マリモの毛のような 液体的炭化水素に化合物が解 けたり、また溶媒に戻ったり OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 分液操作の油水分配に類似 H O H O O Si O Si O O Si O Si O O O O O 固体 O Si O Si O O Si O Si O O O O O 化学的に液体が固体に固定
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) 導入・液クロ1 液体クロマトグラフィー:分配モード 2019/7/18 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) シリカゲル: SiO2 マリモの毛のような 液体(的) 液体的炭化水素に化合物が解 けたり、また溶媒に戻ったり OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 分液操作の油水分配に類似 H O H O O Si O Si O O Si O Si O O O O O 固体 O Si O Si O O Si O Si O O O O O 化学的に液体が固体に固定
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル:分類まとめ 導入・液クロ1 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル:分類まとめ 2019/7/18 分離メカニズムによる分類 分配クロマトグラフィー 固定相:液体(液相) 溶出順による分類 逆相クロマトグラフィー 高極性 →低極性 移動相の種類による分類 液体クロマトグラフィー 移動相:液体(高極性溶媒) 移動相と固定相の関係 液−液クロマトグラフィー 固定相:液体;移動相:液体
導入・液クロ1 2019/7/18 薬品分析学3 向流分配法編
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) 導入・液クロ1 液体クロマトグラフィー:分配モード 2019/7/18 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) シリカゲル: SiO2 マリモの毛のような液体(的) 液体的炭化水素に化合物が解 けたり、また溶媒に戻ったり OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 分液操作の 油水分配 に類似 H O H O O Si O Si O O Si O Si O O O O O 固体 O Si O Si O O Si O Si O O O O O 化学的に液体が固体に固定
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) 導入・液クロ1 液体クロマトグラフィー:分配モード 2019/7/18 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) シリカゲル: SiO2 マリモの毛のような液体(的) 液体的炭化水素に化合物が解 けたり、また溶媒に戻ったり OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 分液操作の 油水分配 に類似 H O H O O Si O Si O O Si O Si O O O O O 固体 O Si O Si O O Si O Si O O O O O 化学的に液体が固体に固定
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 下層の濃度 分配係数 Kd = = 1 の場合 上層の濃度 分液ロートを沢山用意 各分液ロートに番号を振る 教科書P159-161 図3-6
オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) 導入・液クロ1 液体クロマトグラフィー:分配モード 2019/7/18 オクタデシルシリル(ODS)化シリカゲル (C18) シリカゲル: SiO2 マリモの毛のような液体(的) 液体的炭化水素に化合物が解けたり、また溶媒に戻ったり OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 分液操作の油水分配に類似 H O H O O Si O Si O O Si O Si O O O 固体 O O O Si O Si O O Si O Si O O O O O 化学的に液体が固体に固定
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 下層の濃度 分配係数 Kd = = 1 の場合 上層の濃度 分液ロートを沢山用意 各分液ロートに番号を振る 教科書P159-161 図3-6
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 下層の濃度 最初は液層Aに化合物の 全てが解けている。 分配係数 Kd = = 1 の場合 上層の濃度 数値: 化合物の分配割合 1.000 0.000 液層A 液層B 0.000 1.000 液層A 液層B 分液&静置 0.500 液層A 液層B
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 下層の濃度 分配係数 Kd = = 1 の場合 上層の濃度 0.500 0.000 液層A 液層B 液層A 0.000 液層A 0.000 0.500 液層B 分液&静置 液層A 0.250 0.250 液層B
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 下層の濃度 分配係数 Kd = = 1 の場合 上層の濃度 分液操作を順次繰り返す 分液操作6回目の 各分液ロートに含 まれる化合物の割合
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 分液操作をもっと 沢山繰り返すと 下層の濃度 分配係数 Kd = = 1 の場合 上層の濃度 10回 0.2 0.1 0.0 5 10 0.10 100回 0.05 0.00 50 100 1000回 0.02 0.01 0.00 500 1000
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 分配係数 Kd = 1 の時 分配係数 Kd = 0.5 の時 10回 10回 0.2 0.2 0.1 0.1 0.0 0.0 5 10 5 10 0.10 100回 0.10 100回 0.05 0.05 0.00 0.00 50 100 50 100 1000回 1000回 0.02 0.02 0.01 0.01 0.00 0.00 500 1000 500 1000
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 Kd = 1 Kd = 0.5 Kd = 2 10回 10回 0.2 0.2 0.1 0.1 0.0 0.0 5 10 5 10 0.10 0.10 100回 100回 0.05 0.05 0.00 0.00 50 100 50 100 1000回 1000回 0.02 0.02 0.01 0.01 0.00 0.00 500 1000 500 1000
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 図3-7 Kd = 2 Kd = 1 Kd = 0.5 10回 0.2 0.1 0.0 5 10 0.10 100回 0.05 0.00 50 100 1000回 0.02 0.01 0.00 500 1000
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 Kd = 2 Kd = 1 Kd = 0.5 10回 0.2 分液ロートの数 (段数) が 増えるほど、全ロ−ト数に 対する相対的ピーク幅が 細くなる 0.1 0.0 5 10 0.10 100回 = 分離がよくなる 0.05 0.00 分離がよいカラムでは、 仮想的に分液ロートの 段数= が多いと考える 50 100 1000回 0.02 0.01 0.00 500 1000
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 Kd = 2 Kd = 1 Kd = 0.5 10回 0.2 分液ロートの数 (段数) が 増えるほど、全ロ−ト数に 対する相対的ピーク幅が 細くなる 0.1 0.0 5 10 0.10 100回 = 分離がよくなる 0.05 0.00 分離がよいカラムでは、 仮想的に分液ロートの 段数= 理論段数 が多いと考える 50 100 1000回 0.02 0.01 0.00 500 1000
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 Kd = 2 Kd = 1 Kd = 0.5 0.02 分液回数 1000回 0.01 = 理論段数 0.00 500 1000 向流分配法による分液操作を繰り返すと、分配係数 Kd が異 なる化合物を分離できる。 = 分配クロマトグラフィーの原理 液-液 クロマトグラフィーのため 分液ロートの数 (段数) =理論段数の概念の元
向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 導入・液クロ1 向流分配法 (分配クロマトグラフィーの原理) 2019/7/18 分液回数 1000回 Kd = 2 = 理論段数 1 : 2 0.02 0.01 0.00 500 1000
導入・液クロ1 向流分配法装置 2019/7/18 ここに並んでいるのが 分液ロート 各列30個の分液ロート 向流分配法の装置
導入・液クロ1 2019/7/18
予習項目 1 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。ただし、NaCl については、Na 原子1個と Cl 原子1個が結合したNaCl 液クロ2 予習項目 2019/7/18 1 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。ただし、NaCl については、Na 原子1個と Cl 原子1個が結合したNaCl 分子として考えること。 ヘキサン 水 エタノール NaCl 酢酸エチル
液クロ2 2019/7/18 薬品分析学3 液体クロマトグラフィー2
導入・液クロ1 2019/7/18
連絡事項 レポート用紙で提出(B5)。×ノート、△ルーズリーフ 氏名、学籍番号、クラスをレポート用紙上部に記載 正解のときは丸をつけておいて下さい。 解答後に後から自分で加筆する場合は色ペンで記載して下さい。後から鉛筆書きで加筆されると、どこまで理解できていたかが私に解りません(講義の重要参考データ)。 複数の方で一緒に解答を考えた場合は、共同解答者の氏名も書いておいてください。 Web情報等の他人の情報を利用して解答した場合は、情報源も書いておいてください。 提出場所: 21号館7階0709号室前の「白いレターケース」
構造式を書いてから解答すること! 演習問題(解答) (3) 次の溶媒を低極性溶媒と高極性溶媒に分けなさい。 エタノール 水 ヘキサン 2019/7/18 (3) 次の溶媒を低極性溶媒と高極性溶媒に分けなさい。 エタノール 水 ヘキサン ジメチルスルホキシド δ+ δ− δ− δ− δ+ δ+ δ+ アセトン クロロホルム 酢酸エチル ベンゼン δ− δ− δ+ δ+ δ+ δ− δ− δ− δ− 電気陰性度 F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na 構造式を書いてから解答すること! 低極性 ヘキサン < ベンゼン < クロロホルム < 酢酸エチル < 高極性 アセトン < エタノール < ジメチルスルホキシド < 水
解答(宿題) 構造式を書かずに解答した人は構造式を今書いて下さい! 以下の溶媒に関する問いに答えなさい。 導入・液クロ1 解答(宿題) 2019/7/18 以下の溶媒に関する問いに答えなさい。 エタノール、水、ヘキサン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、 ジメチルスルホキシド、ベンゼン、ジエチルエーテル 構造式を書かずに解答した人は構造式を今書いて下さい! (1) 水と任意の割合で混和する溶媒を答えなさい。 答: エタノール、アセトン、ジメチルスルホキシド (2) 酢酸エチルと任意の割合で混和する溶媒を答えなさい。 答: ヘキサン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、ジエチルエーテル
演習問題(解答) (1) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと > > (2) 2019/7/18 (1) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと δ+ δ− δ− > > δ+ δ+ (2) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと δ− δ− δ+ δ+ δ+ > δ+ > δ− δ− 電気陰性度 F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na 炭化水素化合物にはC,Hしかないので、電荷の片寄り(極性) が生じない。 炭化水素>無極性;それ以外>極性基
連絡事項 レポート用紙で提出(B5)。×ノート、△ルーズリーフ 氏名、学籍番号、クラスをレポート用紙上部に記載 正解のときは丸をつけておいて下さい。 解答後に後から自分で加筆する場合は色ペンで記載して下さい。後から鉛筆書きで加筆されると、どこまで理解できていたかが私に解りません(講義の重要参考データ)。 複数の方で一緒に解答を考えた場合は、共同解答者の氏名も書いておいてください。 Web情報等の他人の情報を利用して解答した場合は、情報源も書いておいてください。 提出場所: 21号館7階0709号室前の「白いレターケース」
演習問題(解答) (3) 「水と油」という観点で大雑把に分類した時、油に属する化合物は 何化合物と呼ばれるか。 狭義:飽和炭化水素 2019/7/18 (3) 「水と油」という観点で大雑把に分類した時、油に属する化合物は 何化合物と呼ばれるか。 狭義:飽和炭化水素 広義:(低極性)有機化合物 日本語解説 狭義:狭い意味のこと。厳密な意味。 広義:広い意味のこと。 用例 広義の「みかん」:みかん類一般のこと。 狭義の「みかん」:温州みかんのこと。
演習問題(解答) (3) 「水と油」という観点で大雑把に分類した時、油に属する化合物は 何化合物と呼ばれるか。 狭義:飽和炭化水素 2019/7/18 (3) 「水と油」という観点で大雑把に分類した時、油に属する化合物は 何化合物と呼ばれるか。 狭義:飽和炭化水素 広義:(低極性)有機化合物 (4) 「水と油」は性質が異なるが、その性質の違いは何に由来するか。 違い:極性 性質の違いの由来:電気陰性度 電気陰性度 F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na 炭化水素化合物にはC,Hしかないので、電荷の片寄り(極性) が生じない。 炭化水素>無極性;それ以外>極性基
解答(先週の演習) (3)化合物を水と油という観点で大雑把に分類した時、油に属する化合物は何と呼ばれるか。 狭義の油 飽和炭化水素 導入・液クロ1 解答(先週の演習) 2019/7/18 (3)化合物を水と油という観点で大雑把に分類した時、油に属する化合物は何と呼ばれるか。 狭義の油 飽和炭化水素 ヘキサン(軽油成分) オクタン(ガソリン成分) 有機化合物の代表例 広義の油 有機化合物 水に解けない低極性有機化合物 大部分の有機化合物 (広義の)油 ≈ 有機化合物の代名詞的に使われることもある
解答(先週の演習) 水、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、クロロホルム、ジエチルエーテル 導入・液クロ1 解答(先週の演習) 2019/7/18 水、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、クロロホルム、ジエチルエーテル (2) 化合物を水と油という観点で大雑把に分類した時、油に属する化合物はどれか。 狭義の油 ヘキサン、オクタン 広義の油 ヘキサン、オクタン、ベンゼン、クロロホルム、ジエチルエーテル 水に解けない低極性有機化合物 広義の油に入らない有機化合物 エタノール(低級アルコール類)、ジメチルスルホキシド 酢酸(低級カルボン酸)等 水に解ける高極性有機化合物
極性はどこに生じる (1) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと > > (2) 解答 極性はどこに生じる 2019/7/18 (1) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと δ+ δ− δ− > > δ+ δ+ (2) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと δ− δ− δ+ δ+ δ+ > δ+ > δ− δ− 極性の生じる場所:「結合」 結合で隣り合う原子の電気陰性度が異なると、 その結合の両端に電荷の偏り(極性)が生じる 電気陰性度 F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na
極性はどこに生じる (1) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと ただしい例 > 間違った例 > 解答 極性はどこに生じる 2019/7/18 (1) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと δ+ δ− δ− ただしい例 > δ− δ+ δ+ δ+ δ− δ− δ+ δ+ 間違った例 δ+ > δ+ δ+ δ− δ− 極性の生じる場所:「結合」 δ− 結合で隣り合う原子の電気陰性度が異なると、 その結合の両端に電荷の偏り(極性)が生じる 電気陰性度 F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na
予習項目(次回講義開始前に提出) (1) シリカゲルの化学構造を描きなさい。 (2) シリカゲルの化学構造から考えて、シリカゲルは高極性か、 解答 予習項目(次回講義開始前に提出) 2019/7/18 (1) シリカゲルの化学構造を描きなさい。 (2) シリカゲルの化学構造から考えて、シリカゲルは高極性か、 低極性か説明(論述)しなさい。
宿題(追加) 2 静電相互作用の元になるクーロン力を求める 式を書きなさい 3 高極性分子Aと無極性分子B間の相互作用は 導入・液クロ1 宿題(追加) 2019/7/18 2 静電相互作用の元になるクーロン力を求める 式を書きなさい 3 高極性分子Aと無極性分子B間の相互作用は どのようになるか答えなさい。 分子A δ− δ+ 無極性 分子B
連絡事項 宿題をプリントで渡しているときは、プリントに 直接解答を書いて、提出してください。 プリントがあるときは、レポート用紙は不要です。 導入・液クロ1 連絡事項 2019/7/18 宿題をプリントで渡しているときは、プリントに 直接解答を書いて、提出してください。 プリントがあるときは、レポート用紙は不要です。
シリカゲルクロマトグラフィー (コミック編) 導入・液クロ1 2019/7/18 シリカゲルクロマトグラフィー (コミック編) 僕たち似たもの同士だね シリカゲールちゃん 極性高男君 (化合物)
宿題(追加) 2 静電相互作用の元になるクーロン力を求める 式を書きなさい 3 高極性分子Aと無極性分子B間の相互作用は 導入・液クロ1 宿題(追加) 2019/7/18 2 静電相互作用の元になるクーロン力を求める 式を書きなさい 3 高極性分子Aと無極性分子B間の相互作用は どのようになるか答えなさい。 分子A δ− δ+ 無極性 分子B
宿題(追加):解答 静電相互作用の元になるクーロン力を求める (1) 式を書きなさい 電荷q1及びq2を有した粒子が距離rに位置している時 導入・液クロ1 宿題(追加):解答 2019/7/18 (1) 静電相互作用の元になるクーロン力を求める 式を書きなさい 電荷q1及びq2を有した粒子が距離rに位置している時 q1 q2 q1q2 r クーロン力 = k r2
宿題(追加):解答 (1)の式に基づいて、電荷が+1 C(クーロン)と−1 C (2) (クーロン)の点電荷の間に働く力を答えなさい。 導入・液クロ1 宿題(追加):解答 2019/7/18 (2) (1)の式に基づいて、電荷が+1 C(クーロン)と−1 C (クーロン)の点電荷の間に働く力を答えなさい。 クーロン力の比例定数はkのままで良いものとする。 計算過程も書くこと。 q1q2 1(C)×(−1(C)) k クーロン力 = k = k = − r2 r2 r2 k − Nの引力が働く。 r2
宿題(追加):解答 (1)の式に基づいて、電荷が+1 C(クーロン)と0 C (3) (クーロン)の点電荷の間に働く力を答えなさい。 導入・液クロ1 宿題(追加):解答 2019/7/18 (3) (1)の式に基づいて、電荷が+1 C(クーロン)と0 C (クーロン)の点電荷の間に働く力を答えなさい。 クーロン力の比例定数はkのままで良いものとする。 計算過程も書くこと。 q1q2 1(C)×(0(C)) クーロン力 = k = k = 0 r2 r2 粒子間にはまったく力が働らいていない。 間違い例: 斥力が働く
宿題(追加):解答 3 高極性分子Aと無極性分子B間の相互作用は どのようになるか答えなさい。 分子A 無極性 分子B δ− δ+ q1q2 導入・液クロ1 宿題(追加):解答 2019/7/18 3 高極性分子Aと無極性分子B間の相互作用は どのようになるか答えなさい。 分子A δ− δ+ 無極性 分子B q1q2 q1×0 q1 q2 クーロン力 = k = k = 0 r2 r r2 分子Bの電荷が0のため、 クーロン力 = 0 となり、 静電相互作用は働かない。 q1q2 クーロン力 = k r2 このように極性分子と無極性分子には、安定化(静電相互 作用)が働かないので、親和性が低い(混和しない、結合 が極めて弱い)。
宿題(追加):解答 クーロンの法則に基づいて、高極性分子同士が (4) 結合しやすい(なじみやすい、混じり合いやすい) 理由を説明しなさい。 導入・液クロ1 宿題(追加):解答 2019/7/18 (4) クーロンの法則に基づいて、高極性分子同士が 結合しやすい(なじみやすい、混じり合いやすい) 理由を説明しなさい。 高極性分子では分子内で分極し、δ+とδ−の部位ができる。 従って、高極性分子のδ+の部位と別の高極性分子のδ−の 部位にクーロン力が働いて、互いに引きつけあうことが可能。 溶液内では分子は運動しているので、δ+とδ−の部位がい つも向き合っている訳ではないが、δ+とδ−の間にはクーロ ン力が働くので、反発するδ+/δ+やδ−/δ−の組合せより δ+とδ−の部位が向き合っている確率のほうが高い
宿題(追加):解答 3 高極性分子Aと無極性分子B間の相互作用は どのようになるか答えなさい。 分子A 無極性 分子B δ− δ+ q1 導入・液クロ1 宿題(追加):解答 2019/7/18 3 高極性分子Aと無極性分子B間の相互作用は どのようになるか答えなさい。 分子A δ− δ+ 無極性 分子B q1 q2 r q1q2 クーロン力 = k r2 誘起双極子は小さいので、クーロン力(静電相互作用) は小さい。むしろ、無極性分子と極性分子の相互作用が 極めて弱いことを意識することのほうが重要。
導入・液クロ1 演習講義解答 2019/7/18
解答 極性はどこに生じる 2019/7/18 (1) 以下の化合物の化学式中、電気陰性度の異なる元素同士が結合している共有結合に丸をつけなさい。また最も強く分極している結合の両端の原子にδ+、δ−を書き入れなさい。 (δ+) δ− δ+ δ− δ− δ− δ+ δ+ 極性の生じる場所:「結合」 結合で隣り合う原子の電気陰性度が異なると、 その結合の両端に電荷の偏り(極性)が生じる 電気陰性度 F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na
導入・液クロ1 2019/7/18 クロマトコミックス オバケ?
導入・液クロ1 2019/7/18 クロマトコミックス
クロマトコミックス 塩対応の ソルティちゃん 気のおおい アミンちゃん ゆうきちゃん (ちょっとラリってます) 導入・液クロ1 2019/7/18 クロマトコミックス 塩対応の ソルティちゃん 気のおおい アミンちゃん ゆうきちゃん (ちょっとラリってます)
導入・液クロ1 解答 2019/7/18 以下の分子について構造式を描きなさい。最も正電荷を帯びているところにδ+を、最も負電荷を帯びているところにはδ−を書きなさい。なお、ほとんど分極していない分子にはδ+とδ−は描かないこと。 メタノール ベンゼン 水 ペンタン δ+ δ− δ− δ+ δ+ 酢酸 アンモニア アセトン アセチレン δ− δ− δ− δ+ δ+ δ+ δ+ δ+ ジメチルエーテル 酢酸メチル δ− δ− δ+ δ+ δ+
===演習問題解答=== 1 オクタデシル基の化学構造を骨格構造式で書きなさい。 18 オクタデカン オクタデシル基
===演習問題解答=== 1 オクタデシル基の化学構造を骨格構造式で書きなさい。 18 オクタデシル基 炭素18個 (C18) 隣の原子との結合の印
===演習問題解答=== 直鎖アルカンおよび直鎖アルキル基の名前を例(1 メタン メチル基、2 エタン エチル基)にならって炭素数3~18まで書きなさい。 2 1 メタン メチル基 11 2 エタン エチル基 12 3 13 4 14 5 15 6 16 7 17 8 18 9 10
===演習問題解答=== 直鎖アルカンおよび直鎖アルキル基の名前を例(1 メタン メチル基、2 エタン エチル基)にならって炭素数3~18まで書きなさい。 2 1 メタン メチル基 11 ウンデカン ウンデシル基 2 エタン エチル基 12 ドデカン ドデシル基 3 プロパン プロピル基 13 トリデカン トリデシル基 4 ブタン ブチル基 14 テトラデカン テトラデシル基 5 ペンタン ペンチル基 15 ペンタデカン ペンタデシル基 6 ヘキサン ヘキシル基 16 ヘキサデカン ヘキサデシル基 7 ヘプタン ヘプチル基 17 ヘプタデカン ヘプタデシル基 8 オクタン オクチル基 18 オクタデカン オクタデシル基 9 ノナン ノニル基 10 デカン デシル基
===演習問題解答=== 直鎖アルカンおよび直鎖アルキル基の名前を例(1 メタン メチル基、2 エタン エチル基)にならって炭素数3~18まで書きなさい。 2 1 methane methyl 11 undecane undecyl 2 ethane ethyl 12 dodecane dodecyl 3 propane propyl 13 tridecane tridecyl 4 butane butyl 14 tetradecane tetradecyl 5 pentane pentyl 15 pentadecane pentadecyl 6 hexane hexyl 16 hexadecane hexadecyl 7 heptane heptyl 17 heptadecane heptadecyl 8 octane octyl 18 octadecane octadecyl 9 nonane nonyl 10 decane decyl(デシル)
導入・液クロ1 宿題 2019/7/18 3 論理力問題 ヒント:開発の順序に着目(固定相の名前にも注目)
導入・液クロ1 宿題 2019/7/18 1 シリカゲルを固定相として使用したクロマトグラフィーを順相と分類(命名)され、オクタデシルシリル化(ODS)シリカゲルを固定相として用いたクロマトグラフィーが逆相に分類(命名)された理由を答えなさい(洞察しなさい)。 なお、「シリカゲル:逆相、ODS:順相」とはならなかった理由まで明確に説明すること。 ヒント:開発の順序に着目(固定相の名前にも注目)
逆相と順相(歴史) 順相クロマトグラフィー 担体:未修飾シリカゲル 逆相クロマトグラフィー 担体:修飾シリカゲル(オクタデシルシリル化) 導入・液クロ1 逆相と順相(歴史) 2019/7/18 順相クロマトグラフィー 担体:未修飾シリカゲル 逆相クロマトグラフィー 担体:修飾シリカゲル(オクタデシルシリル化) 未修飾シリカゲルを使っている順相のほうが先に行われた。 順相とは逆に疎水性化合物と強く相互作用する修飾シリカゲ ルができた時、逆相という言葉が生まれた。 順相という言葉は、逆相の逆という意味で、順相という言葉 が生まれた(逆方向の対義語は順方向)。
逆相と順相(まとめ) 逆の逆は順 順相 逆相 担体 未修飾シリカゲル 修飾シリカゲル(ODS化) 歴史 古い 順相より後にできた 固定相 導入・液クロ1 逆相と順相(まとめ) 2019/7/18 逆の逆は順 順相 逆相 担体 未修飾シリカゲル 修飾シリカゲル(ODS化) 歴史 古い 順相より後にできた 固定相 (表面) 高極性 低極性 特徴 乾燥剤(水を結合) 疎水性 化合物 親水性 > 疎水性 化合物 親水性 < 親和性 移動相 低極性溶媒 ヘキサン, 酢酸エチル, クロロホルム 高極性溶媒 水、メタノール、アセトニトリル
逆相と順相(Point in check!)1 1. 問い(順相/逆相と名付けられた理由)について答えていないレポートがかなりの数あった 導入・液クロ1 逆相と順相(Point in check!)1 2019/7/18 1. 問い(順相/逆相と名付けられた理由)について答えていないレポートがかなりの数あった 単純なクロマトグラフィーの歴史のみ クロマトグラフィーの定義になっている(例:〜のようなクロマトグラフィーを順/逆相クロマトグラフィーという。) クロマトグラフィーの特徴を述べて終わっている(例:逆相クロマトグラフィーでは疎水性化合物に対する親和性が高い。) 下記2点への言及が必須。 1) 開発順: 順相→逆相 2) 順相と逆相で原理が逆
導入・液クロ1 逆相と順相(Point in check!)2 2019/7/18 2. 単に、逆相は順相とは逆の原理(または溶出順が逆等)と述べただけでは、もう一押し足りない!「歴史的に順相のほうが先に出来ていた」ことに言及していないと、なぜ順相に「順」とつき、逆相のほうが「逆」と名付けられたかの理由が不透明。もし逆相のほうが先に開発されていたら、順相と逆相が逆転していた可能性もあるんです。 より正確には、逆相クロマトグラフィーの出現で、従来型(今で言う順相)と「逆」の原理のクロマトグラフィーが出現したことで、それが逆相と名付けられた。その後、さらに従来型のクロマトグラフィーと逆相と区別する必要が出てきて、順相と名付けられた。 スマホとガラケーの命名の経緯と類似:スマートフォンが出てきたことで従来型の携帯電話を区別する必要が出てきて、ガラパゴス携帯(ガラケー)という言葉が出来た。
宿題 シリカゲルが乾燥剤として使用できる理由を、シリカゲルの化学的性質に基づいて説明しなさい。 2 導入・液クロ1 宿題 2019/7/18 2 シリカゲルが乾燥剤として使用できる理由を、シリカゲルの化学的性質に基づいて説明しなさい。 ヒント:「乾燥剤」という言葉にとらわれると、いつ までも解答にたどり着けないぞ!「乾燥剤」が実際に 何をやっているかを考えよう。
宿題 シリカゲルが乾燥剤として使用できる理由を、シリカゲルの化学的性質に基づいて説明しなさい。 2 導入・液クロ1 宿題 2019/7/18 2 シリカゲルが乾燥剤として使用できる理由を、シリカゲルの化学的性質に基づいて説明しなさい。 ヒント:「乾燥剤」という言葉にとらわれると、いつ までも解答にたどり着けないぞ!「乾燥剤」が実際に 何をやっているかを考えよう。
======演習問題修正====== 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 導入・液クロ1 ======演習問題修正====== 2019/7/18 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 (3) シリカゲルが充填されたカラムクロマトグラフィーでの溶出順を予想
======演習問題解答====== 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 導入・液クロ1 ======演習問題解答====== 2019/7/18 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 (1) オクタデシルシリル化シリカゲルが充填されたカラムクロマトグラフィーでの溶出順を予想 表面 疎水的 (低極性) オクタデシルシリル化シリカゲル (逆相) OSiR2(CH2)17CH3 OSiR2(CH2)17CH3 低極性化合物:高親和性 (遅く溶出) 極性順:(低) 3→2→1→4→5 (高) O Si O Si O ベンゼン環が増える程→低極性 水酸基が増える程→高極性 O O O Si O Si O 溶出順:(早) 5→4→1→2→3 (遅)
======演習問題解答====== 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 (2) (1)の解答の根拠を書きなさい。 導入・液クロ1 ======演習問題解答====== 2019/7/18 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 (2) (1)の解答の根拠を書きなさい。 オクタデシルシリル化シリカゲルは表面に疎水性のオクタデシルシリル基が結合しており、低極性化合物に親和性が高い(強く結合)。そのため、低極性化合物の固定相への保持時間が長くなる(溶出がおそくなる)。化合物1,2,3ではベンゼン環が増える程、低極性、化合物1,4,5では水酸基が増える程、高極性となる。よって、極性順は(高) 5→4→1→2→3 (低) となる。その結果、溶出順は(早) 5→4→1→2→3 (遅) となる。
======演習問題解答====== 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 導入・液クロ1 ======演習問題解答====== 2019/7/18 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 (3) シリカゲルが充填されたカラムクロマトグラフィーでの溶出順を予想 表面 シリカゲル (順相/表面→高極性) 親水的 (高極性) 高極性化合物に高親和性 (遅く溶出) H O H O 極性順:(低) 3→2→1→4→5 (高) O Si O Si O ベンゼン環が増える程→低極性 O O 水酸基が増える程→高極性 O Si O Si O 溶出順:(早) 3→2→1→4→5 (遅) O O
======演習問題解答====== 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 (2) (1)の解答の根拠を書きなさい。 導入・液クロ1 ======演習問題解答====== 2019/7/18 1 以下の化合物について、下記の問いに答えなさい。 (2) (1)の解答の根拠を書きなさい。 シリカゲルの表面は親水性のシラノール(Si-OH)基となっており、高極性化合物に親和性が高い(強く結合)。そのため、高極性化合物の固定相への保持時間が長くなる(溶出がおそくなる)。化合物1,2,3ではベンゼン環が増える程、低極性、化合物1,4,5では水酸基が増える程、高極性となる。よって、極性順は(低) 3→2→1→4→5 (高)となる。その結果、溶出順は(早) 3→2→1→4→5 (遅) となる。 溶出順は逆相(オクタデシルシシル化シリカゲル)と逆。
===質問回答等=== オクタデシルシリル化シリカゲルカラムで、溶出順が解答のようになる理由を答えなさい。 2 解答例 親水性→疎水性の順に溶出するから。 その理由を答えるのがこの問題の題意です。 問題を読むと、そもそも親水性→疎水性の順に溶出する理由 を聞いています(解答になっていません)。 大事なのは現象を覚えることでなく、 「その現象が引き起こされる理由を理解すること」です。
===演習問題解答=== 3 シリカゲルの化学構造を書きなさい。
===演習問題解答(訂正)=== 1 シリカゲルの化学構造を書きなさい。 H O H O H O O Si O Si O Si O O O