サービスデザイン思考による行政サービス(論点ペーパー)

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スマートフォン、タブレット端末、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の普及等を背景に、多種多様な情 報を相互に連携させて新たな価値を生み出すことが期待されている。 地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要 0.ガイドラインの位置付け 国が掲げるオープンデータ取組の意義 1.経済の活性化、新事業の創出.
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世界最先端IT国家創造宣言 の見直しについて 資料1 2016 年3月 10 日(木) 内閣官房 情報通信技術( IT )総合戦 略室.
電子行政分野での 利用者視点での情報整理の考え方 (電子行政分科会の議論を踏まえて)
〇泉佐野丘陵緑地 H26中地区開放に向けた検討 ~広報計画(案)について~
資料3-7 NIEM等 海外調査報告 経済産業省 CIO補佐官 平本健二.
資料1-4 平成27年度 第1回技術委員会 2015年度技術委員会の目標と 検討項目(案)
平成28年度SCOPE(重点領域型研究開発(先進的通信アプリケーション開発型)) 研究開発課題 ○○の研究開発
地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン および手引書の見直し(案)
これまでの取組から得られた示唆① ①ニーズ把握・課題抽出 ②データ提供 ③技術・法制度 1.ニーズ把握の重要性
電子行政オープンデータ推進のためのロードマップ(工程表)
共同調査研究事業 地方公共団体におけるコンピュータ利用及び住民サービスの向上に資する研究を、複数の地方公共団体が主体となって行う事業
1.情報通信技術(IT)の利活用に関する制度整備検討会の概要
4 第3次障害者基本計画の特徴 障害者基本計画 経緯等 概要(特徴) 障害者基本法に基づき政府が策定する障害者施策に関する基本計画
低炭素社会創出ファイナンス・イニシアティブ
これまでのオンライン利用の促進に関する取組の概要    これまでのオンライン利用の促進に関する取組の概要      参考資料1 ■ e-Japan戦略(平成13年1月IT戦略本部決定)   「2003年までに、国が提供する実質的にすべての行政手続きをインターネット経由で可能とする」とした。 ● オンライン利用拡大行動計画(旧計画)(平成20年9月IT戦略本部決定)
地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要
2016年3月10日(木) 内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室
これまでのオンライン利用の促進に関する取組の概要    これまでのオンライン利用の促進に関する取組の概要      参考資料1 ■ e-Japan戦略(平成13年1月 IT戦略本部決定)   「2003年までに、国が提供する実質的にすべての行政手続きをインターネット経由で可能とする」。  ● オンライン利用拡大行動計画(平成20年9月.
事業の全体概要図イメージ例 事業区分:①新たなヘルスケアサービス創出支援事業 コンソーシアム等名称; 1-① 事業の背景・目的
公共データの2次利用と経済活性化 <経済活性化>
フランスの年金調整会議 年金調整会議は、2000年に創設された。常設の団体であり、メンバーは国会議員、経営者・労働組合の代表、専門家、国の代表である。その主たる目的は、フランスの年金制度を監視すること、年金に関連する公的政策への勧告をすることであり、専門的知識と全ての参加者による協議に基づいている。
新たな電子行政の方針の 目指す方向性について (論点ペーパー)
新しい電子行政の方針を考える ワークショップ報告
デジタル・ガバメント推進方針 1.デジタル技術を徹底活用した利用者中心の行政サービス改革 2.官民協働を実現するプラットフォーム
「沖縄におけるスポーツサイエンスの拠点化に向けた
ワークショップ型研修の進め方 .
両国の現状 スウェーデン 日本 インターネット普及率 インターネット普及率 More than 50% 30.6% Eコマース浸透率
プラットフォームの高度化・共有化、 価値を生み出すITガバナンス (論点ペーパー)
長期滞在型テレワークの誘致及び導入検討調査
新たな電子行政の方針の 目指す方向性について (論点ペーパー)
平成19年度青年部会「第2回~第4回研修会」(人材育成研修会)実施計画書
4.新たな価値を生み出す市政改革 52.
IoT活用による糖尿病重症化予防法の開発を目指した研究
新たな電子行政の方針の 目指す方向性について (論点ペーパー)
「沖縄におけるスポーツサイエンスの拠点化に向けた
1.保有データを自治体Webサイトで公開しよう①
最先端ICT都市の実現に向け、「ICTの徹底活用」と「ICTの適正利用」を基本に取組をすすめます
資料1-5 平成26年度 第1回データガバナンス委員会資料 平成26年度検討事項(案)
「政府標準利用規約(第2.0版)」の概要 「政府標準利用規約(第2.0版)」の概要は以下のとおり。 1.基本的なコンテンツの利用ルール
(提案事業のタイトルを記載:80文字以内) ○○○○○○○○○○○○ (提案者名を記載) ○○○○
「地域経済産業活性化対策調査(沖縄市が整備するアリーナ施設を核としたまちづくり等に関する基礎調査)」
平成25年度オープンデータ実証実験 自治体行政情報実証(概要)
資料2-2 平成26年度 第2回技術委員会資料 次年度検討テーマ案
事業区分: 課題調査事業 コンソーシアム等名称: ○○ 事業名: △△ 代表団体名: □□ 参加団体: ▲▲、■■ 協力団体: ●●、◎◎
地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要(案)
平成29年10月30日 内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室
平成25年度オープンデータ実証実験 社会資本実証(概要)
地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要
1業務の実施方針等に関する事項 【1.1調査内容の妥当性、独創性】
単独事業者での応募にあたっては、コンソーシアム等名称、参加団体の記入は必要ありません。 事業区分: 課題調査事業 コンソーシアム等名称:
行政保有データ(手続等関連)の棚卸結果概要 (平成30年3月とりまとめ)
1業務の実施方針等に関する事項 【1.1事業実施の基本方針、業務内容等】
社会的側面からの事業背景・目的を記載すること。 当該分野における個別事業化、及び産業創出の視点からの事業背景・目的を記載すること。
公共データWGにおける 利用条件等に関する検討状況等について
地方創生に向けた自治体SDGs推進事業 平成30年度予算案5億円(平成30年度からの新規事業) 実施期間:平成30年度~(新規)
電子行政オープンデータ推進のためのロードマップの概要
オープンデータ活用の推進に関する基本的な考え方 オープンデータ活用の推進に関する取り組み
これまでのオンライン利用の促進に関する取組の概要
(平成25年6月25日 各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定)
資料3-2 平成26年度 第3回技術委員会資料 次年度テーマの検討
(別紙1) 提案書雛型 令和元年度 沖縄型テレワーク実装推進調査 ー提案書ー                        (日付)                        (企業名)                        (連絡先等)
調査項目:(事業環境/健康投資/品質評価から選択) コンソーシアム等名称:
実施地域: サービス等領域:( ⅰ)/ ⅱ/ ⅲ / ⅳ) / ⅴ)から選択 ) コンソーシアム等名称:
第2回実務者会議の議論を受けた検討(データWG関係)
1.保有データを自治体Webサイトで公開しよう①
第2回実務者会議の議論を受けた検討 資料14 1 第2回実務者会議での議論の概要 (○:有識者意見、●:関係府省意見) 1
これまでのオンライン利用の促進に関する取組の概要
政府機関におけるセキュリティ・IT人材育成総合強化方針(案) 【概要】
内部統制とは何か.
行政保有データ(行政手続等関連)の棚卸結果概要 (平成31年3月とりまとめ)
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サービスデザイン思考による行政サービス(論点ペーパー) 資料7 サービスデザイン思考による行政サービス(論点ペーパー) 2016年11月24日 電子行政分科会事務局

実現に向けた方針(案) ITを活用した 利用者視点の サービスデザイン 1.利用者視点のサービス改革 2.デジタル情報の活用 「サービスデザイン思考による行政サービス」の実現に向けて、以下の通り取組の観点(方針)を整理してはどうか ⇒次頁以降方針(案)の詳細と論点 ITを活用した 利用者視点の サービスデザイン 1.利用者視点のサービス改革 2.デジタル情報の活用 3.新技術の活用 情報提供の充実と 国民参加・協働 4.情報提供方法の改善・充実 5.国民参加・協働

「ITを活用した利用者視点のサービスデザイン」 方針(案) <基本的な考え方> デジタル社会に向けて、デジタル情報や新技術を活用し、利用者の視点を基点とした行政サービスの再設計を実施 国内外の行政サービスや民間サービスとの比較を通じたサービス向上を図る <方針(案)> 1.利用者視点のサービス改革 提供者視点ではなく、利用者(職員を含む。)視点での価値の最大化 個々の手続が一連の処理として繋がることを目指したサービスデザイン 自治体サービス・民間サービスとの連携も視野に入れたサービスデザイン デジタル技術を活用するという視点からの制度・業務の見直し 国民から提出される情報が原則としてデジタルであるとの前提のもと、行政サービスの設計を行う(デジタルファースト) 行政機関へと提出する情報について、行政機関が既に保有している情報に関しては、可能な限り再提出を求めない(ワンスオンリー)。 デジタルデータの入手から行政内の活用、公開までの一連の流れを確立 IoTやAI等の新技術を効果的に導入し、利用者の利便性向上性等につながるイノベーションの創出を促進 新技術の採用により内部業務のフローを見直し、抜本的に効率化を図る 2.デジタル情報の活用 3.新技術の活用

「ITを活用した利用者視点のサービスデザイン」 実現に向けた論点① 利用者視点のサービスデザインを実現するに当たり、当初から全ての行政サービスで取組を進めるのではなく、いくつかの行政サービスを選定し、パイロット的にサービスの再設計を実施してはどうか。 行政サービス選定に当たって考慮すべき事項は何か。 選定の単位(単一のサービスか、一連の分野か)、システム更改の時期、ユーザ数・手続数、政府目標における位置づけ、国民や企業からの要望… 短期間で成果が得られるものを先行的にプロトタイプとしてサービス改革を実施し、成功実績を展開していくという進め方も考えられるのではないか。 より使いやすく、ストレスフリーなサービスを提供するために、どのような観点でITを活用し、個々のサービスの設計を行うべきか。また、利用者体験の分析と、分析を踏まえたサービス改善のためにどのような手法が有効か。 <観点の例> Webフォームの積極的な活用 モバイル対応を前提としたサービスの構築 APIの活用による自治体・民間サービスとの情報連携、行政サービスへの取り込み(マッシュアップ)の推進 職員を利用者として見た際の、画面のシンプル化、ガイダンス機能の充実による内部業務の効率化 架空のユーザー像を設定し、サービスを受ける際の一連の利用者体験を思考・感情等も含めて可視化(ペルソナ分析、カスタマージャーニーマップ) サービスの将来像を想定し、サービスに関する諸要素(顧客行動、顧客との接点、バックオフィス作業等)のマッピングと相互作用の可視化(サービスブループリント) <手法の例>

「ITを活用した利用者視点のサービスデザイン」 実現に向けた論点② デジタル視点(デジタルファースト・ワンスオンリー)でのサービス見直しに向けて、どのような取組から着手していけばよいか。 <取組の例> 紙が原則となっているサービスや、印鑑を必要としているサービスについてデジタル化の可否を検討 書類の再提出に関する考え方の整理 組織の縦割りを越えた機関間での情報共有・再利用の推進 プレプリント(既に把握している情報を行政側で事前に記入)の推進 様式(法定帳票を含む)に関する考え方の整理 Webフォーム、APIの様式上の扱い サービスデザインという新しい視点での取組を進めるに当たっては、ノウハウの共有や支援体制の整備が必要ではないか。(次回分科会でのテーマと関連) 例えば内閣官房や総務省において、各府省のサービス改革の取組を支援する体制の整備が必要ではないか。 日本版GDS(※)についての検討   ※:英Government Digital Service 先駆的なサービス改革や新技術へのパイロット的先行投資を行う枠組みの検討が必要ではないか。 テストベッドの整備・提供 行政版クラウドファンディング 先行分野以外も含む全てのサービス・情報システムを対象とした、全体的な品質の底上げをどうするか。 <取組の例> サービスデザイン思考による行政サービスの実施に当たり検討が必要な内容・留意点等をまとめたガイドや事例集の作成(必要な場合はツールも作成)及び各府省への展開 その他、ITを活用した利用者視点のサービスデザインの実現に向け、どのような取組が有効か。

「情報提供の充実と国民参加・協働」 方針(案) 「情報提供の充実と国民参加・協働」 方針(案) <基本的な考え方> 利用者視点での行政サービスの基盤となる情報提供の改善・充実と、官民協働を可能とする開かれた政府の実現 <方針(案)> 4.情報提供方法の改善・充実 提供情報の分かりやすさや利便性向上の点から各種情報提供方法の多様化・改善を実施 各種Webサイトの改善、ソーシャルメディアの積極的活用、オープンデータの推進等 IT以外も含めた全体の広報戦略の中での位置付けと、各種情報提供方法の有機的連携 モバイルを前提とした情報提供 APIによる情報利用環境の整備 オープン化による国民からの信頼性の向上とビジネス創出 国民意見の積極的取り入れによる行政サービスの改善 マーケティングテクノロジーの導入 行政だけで全てを実施することは困難との考えのもと、行政オープン化による官民協働を推進 5.国民参加・協働

「情報提供の充実と国民参加・協働」 実現に向けた論点 「情報提供の充実と国民参加・協働」 実現に向けた論点 「分かりやすく」「使いやすい」を原則とし、情報提供の質・量双方を向上させるために、どのような取組が有効か。 <取組の例> Webサイトガイド群(Webサイトガイド、モバイルガイド、APIガイド等)の整備 (例)モバイルでの操作を前提とした簡素で入力項目の少ないWebデザインや、APIの整備に関するガイド   ⇒上記Webサイト群の各府省への展開をどう担保するか。 オープンデータの一層の推進 これまでの取組(機械判読性の高いファイルでの公開等を含む)に加え、一億総活躍社会の実現やオリパラ等の強化分野における公開及び活用の加速 Webサイト、SNS等、行政が保有する情報提供手段を全体として有機的に機能させるために、情報提供ビジョンの策定や各手段の役割の再整理が必要ではないか。 関係部門との連携を図りつつ、Webサイトを中核とした情報提供の全体ビジョンや技術進歩・市場動向に対応した情報提供計画の策定が必要ではないか。 政府全体レベルでの情報発信チャネルの再整理(各種ポータルサイトの役割再整理等)に向けた検討が必要ではないか。 国民意見の収集⇒有効な意見の抽出⇒行政サービスの改善というサイクルをどのように確立するか。また、官民協働を加速させる仕組みをどう構築するか。 <取組の例> オープンガバメントに関する事例集の作成・展開 API集の提供や政策コンテストやワークショップ