情報社会における 法と個人の責任 081508 辻本 遼二郎
インターネットの普及によって 簡単に情報を世界中に向けて受信・発信できるようになった。 世界中の誰がその情報を見てるかわからない。 うっかり発信した個人情報が誰かに悪用されるかも… 知らず知らずのうちに犯罪を犯しているかも…
知的財産とは 知的財産法第二条より抜粋 この法律で「知的財産」とは、発明、考案、植物の新品種、意匠、 著作物その他の人間の創造的活動により生み出されるもの(発見又は 解明がされた自然の法則又は現 象であって、産業上の利用可能性 があるものを含む。) この法律で「知的財産権」とは、特許権、実用新案権、育成者権、 意匠権、著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定め られた権利又は法律上保護される利益に係る権利をいう。 ?
知的財産とは… 一定期間は作った人の物ですよ! 知的財産って… 家とか車のような財産とは違うの? 人間の知恵や工夫から生み出された発明や考案などの創造物 知的財産を生み出した創作者に一定期間の権利保護を与えるように した制度 → 知的財産制度 一定期間は作った人の物ですよ! 家とか車のような財産とは違うの? 知的財産って…
知的財産の特徴 物理的な実態をもたない財産 → 無体財産 ・容易に模倣が可能 ・利用による減少がない ♪音楽データ ♪音楽データ
知的財産権法の目的 一定期間の保護をすることで 創作者の利益の保護 社会全体の財産として共有 社会全体の創作活動の促進
出典:特許庁 知的財産権の概要 http://www.jpo.go.jp/indexj.htm
身近な知的財産権 出典:特許庁 産業財産権の概要 http://www.jpo.go.jp/indexj.htm
著作権は何を保護する? 著作権法第2条によると 「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学 術、美術、音楽の範囲に属するもの」 を「著作物」といい、保護の対象になる。 ex. 東京タワーは333m → 単なる事実なのでNG ex. 頭の中のメロディー → 「表現」してないのでNG 写真は??
著作権法(第10条)は以下の通りに、要件を充たす「著作物」 の種類を例示している。 一 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物 二 音楽の著作物 三 舞踊又は無言劇の著作物 四 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物 五 建築の著作物 六 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他 の図形の著作物 七 映画の著作物 八 写真の著作物 九 プログラムの著作物 これらの種類の著作物は 原則=著作物性あり、例外=著作物性無し
著作権の種類 1.著作者人格権 2.財産権としての著作権 著作者が精神的・感情的に傷つけられないようにする権 利 著作者が精神的・感情的に傷つけられないようにする権 利 ・公表権 ・氏名表示権 ・同一性保持権 2.財産権としての著作権 著作権者が○○できる権利 言い換えると、 正当な権利を有さない他者に無断で○○されない権利 ・複製権 ・上映権 ・二次的著作物の創造、利用 etc…
著作権の侵害 著作権の目的となっている著作物を著作権の 及ぶ範囲で利用する行為 その利用について正当な権限を有しない第三 その利用について正当な権限を有しない第三 者によって行われるもの。
著作権侵害にあたる事案の例 MADムービー 既存の音声・ゲーム・画像・動画・アニメーションなどを個 人が編集・合成し、再構成したもの
著作者人格権 ・同一性保持権 著作権(財産権) ・複製権 ・二次的著作物の創造権 著作物につき、著作者の意に反した変更、切除その他の改 著作物につき、著作者の意に反した変更、切除その他の改 変を禁止することができる権利を有する 著作権(財産権) ・複製権 著作権者は、その著作物を複製する権利を有する。 ・二次的著作物の創造権 著作権者は著作物の翻訳、編曲、翻案等により、2次的著作 物を作成する権利を有する
著作権侵害に対する制裁措置 損害賠償請求 懲役、罰金等の刑事罰 10年以下の懲役または1000万円以下の罰金(かなり重い!) 著作権侵害をした者に対して認められているもの (民事訴訟) 損害賠償請求 差止請求 故意に著作権侵害をした者に対しては… 懲役、罰金等の刑事罰 10年以下の懲役または1000万円以下の罰金(かなり重い!) 著作権侵害罪は親告罪 著作権者による告訴がなければ、検察官は公訴を提起する ことができない ※MADムービーは実際野放し
著作物の利用 利用許諾 著作権者から著作物の利用許諾(63条1項)を受けた場合、そ の利用許諾の範囲内で著作物を利用する限り、著作権侵害は 成立しない。 私的使用(第30条) 著作物を、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた 範囲内において使用すること。 使用する本人が複製する場合、著作権者の許諾が必要ない。 ・人から頼まれた 又は 人にプレゼントは? ・インターネットでの使用は?
肖像権とは 本人の同意が絶対条件 自己の肖像をみだりに公表されない権利 肖像権の侵害は 親告罪 肖像権を明文化した法律はない 肖像権を明文化した法律はない 肖像権の侵害は 親告罪 名誉毀損やプライバシー権の侵害のような不当な損害が発 生したとき 他者の肖像をインターネット上で使用する際には… 本人の同意が絶対条件
まとめ 情報の受発信が容易だからこそ法を意識した行動が必要 著作物を使用する場合、著作権者の許諾を得る必要がある。 著作権や肖像権の侵害は、親告罪だからひとまず大丈夫 常に民事訴訟、刑事罰を負う可能性がある危険な状態