資料 1 コンテンツの 取引市場形成について ~データベース議論の概観と、議論の進め方について ~ 2008.2.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
2.一極集中と多極分散. 連携の在り方 都市の発生 分業の発生規模の経済 ・地域特化の経済 ・都市化の経済 集積 大都市の形成.
Advertisements

事業計画フォーマット 応募書類「事業計画書」の作成・提出にあたっての留意事項 – 事業計画書は、一人一事業計画をご提出ください。 – 目次は変更しないでください。 – 収支計画などエクセルで作成いただいたものはサマリーをページに貼付ください。 エクセルを別添いただいた場合は評価の対象外となる場合があります。
テレビと YouTube 1DS05174T 有光慶祐 1DS05198N 野尻順子 1DS05178S 山下大二.
証券取引所の 再編方法のあり 方 立教大学 北原ゼミナール. 2 本論文の構成 第1章 証券取引所の必要性 第3章 日本の取引所の現状と問題点 第4章 海外の証券取引所 第2章 証券取引所を取り巻く環境変化 第5章 証券取引所の再編方法.
アイセックジャパン研修生受け入れ企業交流会 企画書
愛媛大学法文学部法学特講 「現代社会と著作権」 前文化庁長官官房審議官 吉田 大輔
知的財産権を考えよう! 社会と情報 ⑪.
法律行為(契約) 民法上の法律行為の代理 商法行為の代理
城原川ダム問題に対する方向性について 平成16年11月22日(月) 佐賀県知事 古川 康.
GKB48 ステージアップへの提案  ソーシャルエデュケーションへ向けて 渡 邉 純 一.
空売り規制について 09BD135D  柿沼健太郎.
地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン および手引書の見直し(案)
現代の金融入門   -第1章 金融取引- 08BA210Y  一二三 春菜.
現代の金融入門 第5章 3節 企業統治の変質と再生
オムニチャネル、グローバルリスク対応 R&Dコンサルティングのご提案 オムニチャネル、グローバルリスク対応
証券取引所の再編方法のあり方について 立教大学北原ゼミナール 新井・村杉・工藤・野村.
本日の内容 ・ 取組内容(オープンデータの経緯) ・ 取組んだ際及び運用上の課題 ・ 今後取組む自治体へのアドバイス
電子行政オープンデータ推進のためのロードマップ(工程表)
【資料3】 条例検討会議について 平成28年8月30日 福岡市障がい者在宅支援課.
Linked e-Stat インディゴ株式会社 STAT DASH グランプリ 2016 行政サービス開拓部門 2016/3/5
4 第3次障害者基本計画の特徴 障害者基本計画 経緯等 概要(特徴) 障害者基本法に基づき政府が策定する障害者施策に関する基本計画
インターネットの規制   最近の話題から メディアコミュニケーションⅢ 6/20/08.
監査とは テキスト第8章 田宮治雄.
Ⅲ.サービス開発の方法.
第三章 会社のグループを形成する.
電力自由化の是非 肯定派.
安心してネット上でコンテンツを流通できる環境の形成
動画で見る 全国がん登録 2016年1月から始まる「全国がん登録」について、ご紹介します。.
地方におけるデータ活用人材の育成について
SS2009 形式手法の適用ワーキング グループの報告
いば旅プラン作成シート(企画提案書) チーム名 学校名 学部名 学科名 タイトル テーマ
コンテンツ海外展開施策説明会 平成30年2月15日(木) ■総務省施策の説明 ■経済産業省施策の説明 ■農林水産省施策の説明
浜中 新吾(山形大学) イスラーム地域研究 東京大学拠点グループ2 パレスチナ研究班 研究会
地域未来投資促進法に基づく千歳市基本計画及び支援策
新規学卒者等の募集・採用にあたり、 「地域限定正社員制度」 の導入を検討しませんか?
経済学とは 経済学は、経済活動を研究対象とする学問。 経済活動とは? 生産・取引・消費 等 なぜ、経済活動を行うのか?
研修は、事前課題の内容を踏まえて、進行します 記入の上、事前に提出して下さい
2012年11月1日 CCJPシンポジウム 出版社の新しい著作隣接権 を考えるシンポジウム
平成30年9月11日 内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室
大船渡学<1年生> 夏休みフィールドワーク企画書 組 チーム名: メンバー 私たちが取り組んでみたいこと・興味のあること
①新規の需要を求めた海外展開(自国内展開 →EU域内展開 →EU域外展開) ②収益性の高い事業への参入・集中(再エネ電源への投資 等)や、
資料 このマークが当日メモして追加したもの PHR協会 拡大戦略委員会 :00-17:00.
SNSに 画像を投稿するときは・・・ がぞう とうこう 情報セキュリティ(流出・漏洩),自他の権利(肖像権) ■指導のねらい
介護分野における人材確保のための雇用管理改善推進事業
資料1-5 平成26年度 第1回データガバナンス委員会資料 平成26年度検討事項(案)
資料6 平成24年度活動報告と平成25年度活動計画案 オープンデータ流通推進コンソーシアム事務局.
「政府標準利用規約(第2.0版)」の概要 「政府標準利用規約(第2.0版)」の概要は以下のとおり。 1.基本的なコンテンツの利用ルール
会社名 ビジネス プラン プレゼンテーション.
フィランソロピー都市宣言について 資料3 フィランソロピー都市宣言(宣言文)
優良顧客維持  北口順也.
生活支援 中央研修 H26.9.4(木)~5(金) 品川フロントビル会議室 H26.9.6(土)~7(日) JA共済ビルカンファレンスホール
研究開発名称 対象とする技術のイラストや図 【事業番号:001】 提案者:◯◯株式会社 研究開発の概要 年度毎概算経費
広島県商工労働局イノベーション推進チーム
地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの概要
「政府標準利用規約(第1.0版)」の概要 「政府標準利用規約(第1.0版)」の概要は以下のとおり。 1.基本的なコンテンツの利用ルール
ダウンロード違法化(文化庁案) ○法改正するとされていること ○権利者団体がするとされていること
公共データWGにおける 利用条件等に関する検討状況等について
ご要望をお聞きし、最適な検証環境をご提案します お客様のデータを使いながら検証環境を構築します
電子行政オープンデータ推進のためのロードマップの概要
(平成25年6月25日 各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定)
労働市場 国際班.
資料3-2 平成26年度 第3回技術委員会資料 次年度テーマの検討
「投資」の新たな展開 -株式会社以外に…-
実施地域: サービス等領域:( ⅰ)/ ⅱ/ ⅲ / ⅳ) / ⅴ)から選択 ) コンソーシアム等名称:
第2回実務者会議の議論を受けた検討(データWG関係)
第2回実務者会議の議論を受けた検討 資料14 1 第2回実務者会議での議論の概要 (○:有識者意見、●:関係府省意見) 1
資料2 2 政府標準利用規約(1.0版)の見直し.
代表申請社名:〇〇 実施体制:〇〇〇/〇〇〇/…
著作権とライセンス.
Ⅲ 地球地図アプリケーション戦略の施策案(2)
Presentation transcript:

資料 1 コンテンツの 取引市場形成について ~データベース議論の概観と、議論の進め方について ~ 2008.2

放送事業者が製作した放送コンテンツについて 議論の出発点   ・放送コンテンツの流通を促進するため、何らかの「制度」が必要ではないか。       (例)「事前の許諾に代替し得る簡便な手続」の制度が必要ではないか。       (例)コンテンツ製作に係る何らかの制度が必要ではないか。      「民間主導による、トライアルをトリガーとした取引市場の創出」      「許諾権を前提とした、権利関連情報の集約、公開」 ← (海外と日本の状況の比較) 放送事業者が製作した放送コンテンツについて ○ 前回までの委員会及びWGでの議論を復習したいと思います。   議論の出発点として、放送コンテンツの流通を促進するために、何らかの「制度」、例えば「事前の許諾に代替しうる簡便な手続」や、コンテンツ製作に係る何らかの制度などが必要ではないか、ということがありました。   このため、委員会において、海外のコンテンツ流通に関する制度との比較を行い、我が国の状況を踏まえ、まずは「民間主導によるトライアル」を実施してみるべきではないか、「許諾権を前提とした、権利関係情報の集約、公開」が必要ではないかということを基本的な立ち位置として確認したと認識しております。 ○ トライアルについて、まず放送事業者が製作したコンテンツについて検討いたしました。   この点について議論となったのは、こうしたコンテンツについて、放送事業者が、多数の者がアクセスできる市場に出すとすれば、自らの収益機会の損失を招く行為となり得るのではないか、という点でした。   こうした状況の中で、自らコストとリスクを負担して放送コンテンツの流通市場を立ち上げる意思のある者はいるのか。仮にいないとすれば、現在の相対取引が最も適切な取引のあり方ではないか、というご意見もあったところです。 ○ 市場の立ち上げに必要なリスクやコストのあり方については、ブロードバンド事業者の方々の意見をまず伺いました。基本的には、「リスクやコストの負担が可能であるのは、効果が確実に見込まれる範囲である。」という趣旨のご意見が大勢であったと考えております。 ○ 前回申し上げましたとおり、この点については、ブロードバンド事業者以外の方々で、コンテンツの流通を手がけられている方々にもご意見を伺う必要がございます。   前々回は、この委員会に東北新社、テレビバンクにお越しいただいたところです。主なご意見としては、  1)「放送コンテンツのネット配信について、消費者ニーズは高いのではないか。こうしたニーズや事業性を確認   する意味で、トライアルが必要ではないか。」というご意見がある一方で、  2)「著作権関連情報の集積が即取引につながるわけではなく、そうしたデータベースの運営によっては、既存   事業者の脅威となることもあるのではないか。」    「データベースの構築によって、どの程度の収益が期待でき、そのために誰が、どの程度のコストを負担する   のか、未だ不明確。」    「そもそも、違法流通を放置したままで、ネット配信等の拡大に努めても、どの程度の市場拡大効果が見込ま   れるのか。」  等のご指摘もあったと記憶しております。 ○ 本日は、番組製作者の方々にお出でいただいておりますので、具体的には、  1)コンテンツ取引の現状についてどのように考えるか。相対取引を基本とする現状をどのように評価するか。  2)コンテンツ流通を促進することに係るリスクとコストの負担について。自ら、流通の主体となって取り組むこと    についてどのように考えるか。  3)取引市場データベースの構築や、それを検証するトライアル、といったコンテンツの取引市場の形成に向け    た取組みに対し、どのような意向をお持ちか。  といった点について、お伺いできればと思います。 ○ なお、皆様お聴きのとおり、これまでの委員会の議論におきまして、「コンテンツ取引市場」のトライアルとして、三つ程のパターンが出てきたことになります。  すなわち、  ①本日話題とされている、コンテンツ取引に必要な情報を集約・公開する機能を持つ「バーチャルな市場」に関するトライアル  ②現在AMDの方で実施しておりますような、コンテンツの新たな製作・流通のあり方に関するトライアル  ③コンテンツの現物を「マーケット」として一同に集め、取引を行う「リアル市場」に関するトライアル の三点であります。   次回又は次々回には、私の方から、三つのトライアルの相互関係と、今後の進め方につきましては、私の方で 改めて整理し、ワーキングでご議論いただいた上、この委員会の場でご報告いたしたいと考えております。  一定のリスクとコストを負担して、市場の立ち上げを望む者はいるのか?現状の相対取引で十分ではないのか?  →「効果に見合ったコスト負担」 = 「リスクとコストは負担しない」?  「MGがついて売れる可能性のあるコンテンツをDBに出すということは、収益機会の損失を自ら招く行為。」 ① コンテンツ流通に係る取引の現状。  相対取引に係る評価。 ② コンテンツ流通に係るリスクとコストの負担について。 ③ 取引市場形成に向けた取り組みはどのようなものがあるのか。 ④ 将来的にさらにコンテンツ流通を発展、拡大するための課題、またその解決策はどのように考えているのか。 「取引市場」形成に資するオプション (1)ブロードバンド事業者以外のプレイヤーの立場ではどのように考えられるか? (2)番組製作者が著作権情報を持つ放送コンテンツに係るデータベースは考えられるか? (3)現在稼働中の著作権関連データベースを連携させるデータベースは考えられるか?