計算力学技術者2級 (熱流体力学分野の解析技術者) 認定試験対策講習会 計算力学技術者2級 (熱流体力学分野の解析技術者) 認定試験対策講習会
計算力学技術者2級 (熱流体力学分野の解析技術者) 認定試験対策講習会 - 3章・2 伝熱学の基礎 - 計算力学技術者2級 (熱流体力学分野の解析技術者) 認定試験対策講習会 - 3章・2 伝熱学の基礎 -
認定レベル 認定を取得した技術者は,基本的な流体力学,熱力学(伝熱学を含む)の問題に対して,単相の非圧縮性流/圧縮性流/層流/乱流の範囲において正しく解析問題を設定することができ,解析方法の内容を理解しており,さらに解析結果の信頼性を自分自身で検証することができる.よって,いずれかの信頼のおけるCAE ソフトウエアを用いて適切な解析機能を選択しながら,基本的な熱流体問題を大はずれを出すことなく解けるものと期待できる.
伝熱基本3形態 JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」より抜粋
3章(伝熱学)の代表的なキーワード 熱伝導 フーリエの法則 熱伝導率 無次元数(プラントル数,グラスホフ数等) 温度境界層 ヌッセルト数 強制対流 自然対流 ブシネ近似
伝熱学の基礎(伝導、対流、ふく射) 熱伝達 断面 熱伝導 l :熱伝導(W/mK) qx:熱流束(W/m2) 図2.1 温度勾配と熱流束 l :熱伝導(W/mK) qx:熱流束(W/m2) JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」より抜粋
x+Dx の位置で微小体積から流出する熱流束 図2.5 直交座標系の微小検査 体積と熱伝導 (a) (b) x の位置で微小体積に流入する熱流束 x+Dx の位置で微小体積から流出する熱流束 その差し引きに面積をかけると蓄積あるいは放出熱量となる JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」より抜粋
[問題3-11]厚さ10mmの広い鉄板の2面をそれぞれ25℃と5℃に保って定常状態とした。この場合の鉄板内部の温度分布と1時間あたりに1m2のこの鉄板を通過する熱量について正しい組み合わせを下記より選択せよ。ただし、熱伝導率は、65W/(m・K)とする。 25 20 15 10 5 ℃ 0 5 10 mm A B ①温度分布:B、熱量:4.68×108J ②温度分布:A、熱量:1.30×105J ③温度分布:B、熱量:1.30×105J ④温度分布:C、熱量:4.68×108J C
l :熱伝導率(W/mK) qx:熱流束(W/m2) JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」より抜粋 図2.1 温度勾配と熱流束 図2.1 温度勾配と熱流束 図2.9 平板内の定常伝熱 l :熱伝導率(W/mK) qx:熱流束(W/m2) JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」より抜粋
[問題3-11]厚さ10mmの広い鉄板の2面をそれぞれ25℃と5℃に保って定常状態とした。この場合の鉄板内部の温度分布と1時間あたりに1m2のこの鉄板を通過する熱量について正しい組み合わせを下記より選択せよ。ただし、熱伝導率は、65W/(m・K)とする。 25 20 15 10 5 ℃ 0 5 10 mm A B ①温度分布:B、熱量:4.68×108J ②温度分布:A、熱量:1.30×105J ③温度分布:B、熱量:1.30×105J ④温度分布:C、熱量:4.68×108J C
[問題3-12]標準状態における物質の熱伝導率を考える。 A:ガラス、B:アルミニウム、C:水銀、D:純銀、E:空気 を熱伝導率の高い順に並べたものを下記より選択せよ。 ①D, C, B, A, E ②B, A, D, C, E ③D, B, C, A, E ④B, C, D, E, A
熱伝導率 物性値 JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」より抜粋
[問題3-12]標準状態における物質の熱伝導率を考える。 A:ガラス、B:アルミニウム、C:水銀、D:純銀、E:空気 を熱伝導率の高い順に並べたものを下記より選択せよ。 ①D, C, B, A, E ②B, A, D, C, E ③D, B, C, A, E ④B, C, D, E, A
対流熱伝達 相変化を伴う伝熱 JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」より抜粋
[問題3-13]次の無次元数のうち、動粘性率と熱拡散率の比を表すものを選択せよ。 ①ヌッセルト数 ②レイノルズ数 ③プラントル数 ④グラスホフ数 [問題3-14]プラントル数が他の流体と大きく異なるものを選択せよ。 ①空気 ②ヘリウム ③水銀 ④二酸化炭素 [問題3-15]流体と壁面との熱伝達を考える。主流の温度がT、壁面の温度がTw (>T)、熱伝達率が h、熱伝導率がlで表されるとき、単位面積当たり壁面から伝えられる熱量Qを求める式は以下のどれか。 ①Q=l(T-Tw) ② Q=l(Tw-T) ③ Q=h(T-Tw) ④ Q=h(Tw-T)
[問題3-16]一様流中に置かれた、温度が一様な平板の層流熱伝達を考える。以下の速度境界層厚さと温度境界層厚さの関係を記述した文章のうち、正しいものを選択せよ。 ①流体のプラントル数に関係なく、速度境界層の厚さと温度境界層 の厚さは常に一致する。 ②流体のプラントル数が1より大きい場合、温度境界層の厚さは、速度境界層の厚さよりも薄くなる。 ③流体のプラントル数が1より小さい場合、温度境界層の厚さは、速度境界層の厚さよりも薄くなる。 ④流体のプラントル数が1より大きい場合、温度境界層の厚さは、速度境界層の厚さよりも厚くなる。
対流による熱伝達と境界層 JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」より抜粋
加熱された平板上の温度境界層と速度境界層 連続の式 (質量保存式) 運動量保存式 エネルギー保存式 伝熱工学資料 P.28
加熱された平板上の温度境界層と速度境界層 連続の式 (質量保存式) 伝熱工学資料 P.28
x y 加熱された平板上の温度境界層と速度境界層 流線 u v u q v q 伝熱工学資料 P.28 定常においても 運動量保存式 境界層近似 v u q v q x 伝熱工学資料 P.28
加熱された平板上の温度境界層と速度境界層 (対流による流出入熱=熱伝導による流出入熱) エネルギー保存式 伝熱工学資料 P.28
加熱された平板上の温度境界層と速度境界層 無次元化すると、 ここで、 速度と温度を壁面と一様流での値で無次元化すれば、 であるので、 の条件では、速度分布と温度分が全く同じ、つまり境界層厚みが同じとなる。したがって、 温度境界層<速度境界層 温度境界層>速度境界層
加熱された平板上の温度境界層と速度境界層 温度境界層<速度境界層 液体金属: (水銀: 0.025) 気体: (空気、ヘリウム: ~0.7) 水: (潤滑油): ~7000) 油:
[問題3-13]次の無次元数のうち、動粘性率と熱拡散率の比を表すものを選択せよ。 ①ヌッセルト数 ②レイノルズ数 ③プラントル数 ④グラスホフ数 [問題3-14]プラントル数が他の流体と大きく異なるものを選択せよ。 ①空気 ②ヘリウム ③水銀 ④二酸化炭素 [問題3-15]流体と壁面との熱伝達を考える。主流の温度がT、壁面の温度がTw (>T)、熱伝達率が h、熱伝導率がlで表されるとき、単位面積当たり壁面から伝えられる熱量Qを求める式は以下のどれか。 ①Q=l(T-Tw) ② Q=l(Tw-T) ③ Q=h(T-Tw) ④ Q=h(Tw-T)
[問題3-16]一様流中に置かれた、温度が一様な平板の層流熱伝達を考える。以下の速度境界層厚さと温度境界層厚さの関係を記述した文章のうち、正しいものを選択せよ。 ①流体のプラントル数に関係なく、速度境界層の厚さと温度境界層 の厚さは常に一致する。 ②流体のプラントル数が1より大きい場合、温度境界層の厚さは、速度境界層の厚さよりも薄くなる。 ③流体のプラントル数が1より小さい場合、温度境界層の厚さは、速度境界層の厚さよりも薄くなる。 ④流体のプラントル数が1より大きい場合、温度境界層の厚さは、速度境界層の厚さよりも厚くなる。
乱流の概念と抵抗および伝熱特性
平板上の熱伝達率の変化
28 乱流による抵抗低減 u 抗力係数 流れの剥離 層流 乱流 速度境界層 前方よどみ点 後方よどみ点 1 102 104 106 0.1 圧力抵抗 前方よどみ点 後方よどみ点 1 乱流境界層出現 102 104 106 0.1 0.4 1.0 4.0 10 40 4×102 103 円柱の抗力係数
円柱周りの局所熱伝達率の変化
30 x 乱流境界層のはく離点 層流から乱流への遷移点 p
31 自然対流 x y 上昇流 ブシネ近似(Boussinesq approximation)を適用 ここで、 b 体膨張係数
32 自然対流 x y 上昇流 無次元化すると、 したがって、特に動き始めにおいて、Grは浮力と粘性力との比となる。 グラスホフ数
レイリー数(Reyleigh number) 水平円管内の熱伝達 Re 102 103 104 105 106 107 108 109 1010 乱流強制対流 層流複合対流 乱流複合対流 層流強制対流 自然対流 レイリー数(Reyleigh number)
熱伝達率のおおよその大きさ 物性値ではない 相変化を伴う伝熱は 熱輸送に効果的 JSMEテキストシリーズ「伝熱工学」より抜粋
[問題3-17]自然対流を解析する場合、密度変化による浮力の効果を考慮に入れる必要がある。密度を完全に温度のみの関数と考え、基準状態roからの密度変化は小さく、対流項などに含まれる密度は基準状態の密度に等しいとする近似をブジネ(Bussinesq)近似と呼ぶ。この近似を用いた場合、運動量保存式(Navier-Stokes方程式)の外力項として正しいものを選択せよ。ただし、Toを基準温度、bを体積膨張係数、gを重力加速度とし、流体の密度と温度をそれぞれrおよびTとする。 ①gb(T-To) ②gb(r-ro) ③gbrT ④gb (r-ro)(T-To)
[問題3-17]自然対流を解析する場合、密度変化による浮力の効果を考慮に入れる必要がある。密度を完全に温度のみの関数と考え、基準状態roからの密度変化は小さく、対流項などに含まれる密度は基準状態の密度に等しいとする近似をブジネ(Bussinesq)近似と呼ぶ。この近似を用いた場合、運動量保存式(Navier-Stokes方程式)の外力項として正しいものを選択せよ。ただし、Toを基準温度、bを体積膨張係数、gを重力加速度とし、流体の密度と温度をそれぞれrおよびTとする。 ①gb(T-To) ②gb(r-ro) ③gbrT ④gb (r-ro)(T-To)
[問題3-18]水平管内の熱伝達について記述した下記の文章のうち、正しいものを選択せよ。ただし、Reをレイノルズ数、Raをレイリー数とする。 ④Ra>1700では、Re数の影響は無視でき、自然対流として取り扱えばよい。
[問題3-18]水平管内の熱伝達について記述した下記の文章のうち、正しいものを選択せよ。ただし、Reをレイノルズ数、Raをレイリー数とする。 ④Ra>1700では、Re数の影響は無視でき、自然対流として取り扱えばよい。