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2009年10月7日 企業ファイナンス(2) 株式と債券の評価 佐々木 隆文
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永久債(Perpetuity) 1年後から毎期C円がもらえる永久債の現在価値(PV)
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永久債:成長する場合 1年後にC円、その後年率g%で増えるPerpetuityの価値
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債券価格評価の基本 現在価値(PV)算出の考え方を用いる T年後に償還する債券の価格 クーポンC円、償還額L円、割引率(資本コスト)rの場合
償還の前年までに 受け取れるキャッシュ フローの現在価値 償還の年に受け取れるキャッシュ フローの現在価値 債券価格=将来受け取れるキャッシュフローの現在価値 r:投資家が債券のリスクを考慮して要求するリターン
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債券価格評価の例題1 5年後に100円で償還する利付債 クーポン1.5%→実際に受け取れるリターン
5年物の定期預金の価値と同じ 5年後に100円で償還する利付債 クーポン1.5%→実際に受け取れるリターン 割引率1%→要求リターン(ほしいリターン) 債券価格は? 安全資産の金利が上がると割引率も上がるので債券価格は下がる 信用リスクが高まると割引率が上がるので債券価格は下がる
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債券価格評価の例題2 5年後に100円で償還する割引債 割引率1% 債券価格は?
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金利(割引率)と債券価格
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株式とは 公開企業の所有権 法的な株主の権利 経営権 残余財産請求権 利益請求権→配当を受け取る権利
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株式投資のリターン インカム・ゲイン(配当利回り) キャピタル・ゲイン(ロス) 配当金の受け取り
株式を売却することによって得られる利益(損失) キャピタルゲインはCFのPVの変化 経済所得として、実物資産にも援用できる (その場合のPVは再取得価値=機会費用の現在価値) インカムゲイン、キャピタルゲインの合計が、(リスクの対価として) 要求するリターンより高ければ投資を行う
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株式のリターン:例 現在の株価1000円 1年後の予想配当金50円 1年後の予想株価:1100円 予想される株式リターンは?
=50/1000+( )/1000 =0.15(15%)
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株式のリターン:例題 1年後10円、2年後に12円、3年後に14円の配当金が予想される株式 当該株式の割引率(資本コスト)は10%を仮定:
割引率(資本コスト)=投資家が株式に要求するリターン 3年後の予想株価は1000円 現在の株価は?
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Perpetuityと株価 翌期の株価は何によって決まるか? →翌期以降の予想配当金 配当割引モデル(DDM)
→翌期以降の予想配当金 配当割引モデル(DDM) 株価=ΣDivt/(1+r)t 株式を保有することによって得られるリターンは将来の配当金に依存 将来に亘り、Divの配当が予想される株式の価格は?(割引率はrとする). P=Div/r(Perpetuityの公式から)
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成長性の考慮 配当金が成長率gで増加することが予想される場合
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成長性の考慮(続) P=Div/(r-g) r=Div/P+g →キャピタルゲインの源泉は成長
株価が正しく形成されている場合、要求期待リターンは配当利回りと成長率の和に等しくなる 予想されるリターン
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日本の現状 昨日(10月6日)の東証一部上場企業の配当利回りは1.8%である.
安全資産利子率を0.5%,株式のリスクプレミアムを5%とすると,市場は何%の成長を期待していることになるか?
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成長性の考慮:例題 現在の株価は1000円 1年後の配当金は20円 割引率は10%
配当割引モデルで株価を評価する場合,市場は何%の成長を考慮してことになるか? これをレポート課題にする? 1000=20/(0.1-g) g=0.1-20/1000=0.08 市場は8%の成長を予想していることになる
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再投資と成長 配当性向=配当金D÷当期利益E(税引後利益) 内部留保率=1-配当性向 Sustainable growth rate
=ROE*内部留保率 →ΔE=(E-D)*ROE ΔE/E= (E-D)/E*ROE=(1-D/E)*ROE
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再投資と成長:例題 50円の一株当たり利益 割引率は10% 設備投資に使った場合のリターンは20%
全額配当として支払う場合の株価は?(1) 40%を内部留保し設備投資に使う場合の株価は?(2) 投資家は10%で同程度のリスクがある企業に投資できる 設備投資は企業全体と同じリスク
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