2018.10.22 連合東京「2018安全衛生セミナー」  ストレスチェック結果、集団分析の活かし方 ~メンタルヘルス対策推進のポイント~ ストレスチェック後のメンタルヘルス対策 ソフト面快適職場スケール 気持ちよく働いていい仕事をする 独立行政法人労働者健康安全機構  東京産業保健総合支援センター.

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1  連合東京「2018安全衛生セミナー」  ストレスチェック結果、集団分析の活かし方 ~メンタルヘルス対策推進のポイント~ ストレスチェック後のメンタルヘルス対策 ソフト面快適職場スケール 気持ちよく働いていい仕事をする 独立行政法人労働者健康安全機構  東京産業保健総合支援センター 労働衛生関係法令担当相談員    火午後  古山善一 本日のスライドを差し上げます。 古山まで日付とスライドタイトルを入れて お申し込みください。折り返しお届けします また、ご質問などもお待ちしています 田中論文 グラフ差し替え

2 トピックス 建災防パンフレット 建設現場のメンタルヘルスと職場環境改善 「建災防方式健康KYと無記名ストレスチェック」
健康KYは、KY活動において睡眠、食欲、体調に関する3つの問いかけを職長から各作業員に毎日繰り返し行い、日々の体調の変化を把握する取組です。 無記名ストレスチェックは、安全朝礼等、現場に従事する元請社員、作業員全員が集合する場で一斉に実施するもので、その分析結果を踏まえて、より働きやすい職場環境を実現するための取組で、工期内に複数回実施します。

3

4 建設現場における不安全行働・ビヤリハット体験に関する実態績査 建設業労働災害防止協会による初めての大規模調査
調査期間 から4.30 対象 建設労務安全研究会会員企業の建設現場作業従事者 実施者 東京大学大学院医学系研究科 精神保健学分野 回収数 18,683 結果 1 ヒヤリハット体験があったもの58.2% 2 自分に原因があったもの59.9% (自分以外の原因) 3 2のうち睡眠に問題があった61.9% (49.3%) 疲労感があった 78.4% (59.9%) 不安感があった 68.4% (49.6%) 抑うつ感があった 66.9% (45.4%)

5 ヒューマンエラーの労働災害 見ない 見えない 聞こえない 一般型 心ここにあらず 新人型 知らない できない 気づかない
一般型 心ここにあらず 見ない 見えない 聞こえない  新人型 知らない できない 気づかない ベテラン型 手を出す 手を抜く 早合点 加齢型 見たはず するはず できたはず 未知との遭遇型 戸惑う 慌てる 立ちすくむ

6 職業生活でのストレス等の状況 強い不安、悩み、 ストレスの内容 (3つまでの複数回数) 強い不安、悩み、 (%) ストレスの内容
出典 厚労省 労働者健康状況調査  強い不安、悩み、     ストレスの内容  (3つまでの複数回数) 強い不安、悩み、  (%)        ストレスの内容 (3つまでの複数回数) 強い不安、悩み、ストレスがある労働者の推移 出典 厚労省 労働者健康状況調査

7 平成24年労働者健康状況調査【労働者調査】 第28表ストレスを実際に相談した人がいる73.8%の 相談相手別労働者割合
また、相談の有無について、「実際に相談した人がいる」労働者の割合は73.8%となっており、 実際に相談した相手(複数回答)としては「家族・友人」が82.1%と最も多く、次いで「上司・同僚」 (66.9%)となっている(第28 表)。

8 実際相談した後のストレス解消状況別労働者割合の推移

9 職場のストレスモデル ・ ストレスチェック 個人要因 ストレス反応 疾 病 仕事外の要因 緩衝要因 仕事のストレス要因 適切な対処行動
 職場のストレスモデル ・ ストレスチェック 性格・価値観・考え方 問題行動 ミス,事故 個人要因 (6) 活気 イライラ感 疲労感 不安感    ストレス性疾患 抑うつ感 身体愁訴    (9) 心身症・胃潰瘍 仕事のストレス要因 ストレス反応 疾 病 仕事負担量・質 コントロール度   身体的負担 対人関係 職場環境 技能の活用 適正度 適切な対処行動 ストレス軽減 健康に戻る (3) 仕事外の要因 緩衝要因 サポート・緩衝要因の役割は大きい 家族・友人関係 借金・家庭の問題 子育てや介護など 上司・同僚・家族や友人からのサポート  (仕事の満足度) 出典:原谷隆史、川上憲人:労働者のストレスの現状 産業医学ジャーナル 1999;22(4):23-28を基に作成 9

10 ストレスチェックと面接指導の実施に係る流れ
実施前 事業者による方針の表明 衛生委員会で調査審議 労働者に説明・情報提供 ※一定の研修を受けた看護師、精神保健福祉士が含まれる。 実施者(医師、保健師等※)によるストレスチェックを実施 ストレスチェック ※以下は努力義務   ストレスチェックの結果を労働者に直接通知     相談窓口等についても情報提供  ストレスチェックの結果を   職場ごとに集団的分析 (実施者)   (実施者)  結果の事業者への通知に 同意の有無の確認 集団分析 (労働者) セルフケアと 相談窓口の利用      集団的分析結果を 事業者に提供 (実施者) (実施者) <面接指導の対象者> 同意有りの場合 (実施者)面接指導の申出の勧奨 (実施者) 事業者に結果通知 職場環境の改善のために活用  労働者から事業者へ面接指導の申出   面接指導 事業者から医師へ面接指導実施の依頼 必要に応じて 医師による面接指導の実施 相談機関、専門医への紹介 医師から意見聴取 ※労働者の実情を考慮し、就業場所の変更、作 業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減 少等の措置を行う  ※不利益取扱いの禁止 必要に応じ就業上の措置の実施 全体の評価 ストレスチェックと面接指導の実施状況の点検・確認と改善事項の検討

11 「職業性ストレス簡易調査票」の57項目 (青字は23項目)
「職業性ストレス簡易調査票」の57項目  (青字は23項目) A あなたの仕事についてうかがいます。最もあてはまるものに○を 付けてください。 非常にたくさんの仕事をしなければならない 時間内に仕事が処理しきれない 一生懸命働かなければならない かなり注意を集中する必要がある- 高度の知識や技術が必要なむずかしい仕事だ 勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない からだを大変よく使う仕事だ 自分のペースで仕事ができる 自分で仕事の順番・やり方を決めることができる 職場の仕事の方針に自分の意見を反映できる 自分の技能や知識を仕事で使うことが少ない 私の部署内で意見のくい違いがある 私の部署と他の部署とはうまが合わない 私の職場の雰囲気は友好的である 私の職場の作業環境(騒音、照明、温度、換気など)はよくない 仕事の内容は自分にあっている 働きがいのある仕事だ B 最近1か月間のあなたの状態についてうかがいます。最もあて はまるものに○を付けてください。 活気がわいてくる 元気がいっぱいだ 生き生きする 怒りを感じる 内心腹立たしい イライラしている ゆううつだ 何をするのも面倒だ 物事に集中できない 気分が晴れない 仕事が手につかない 悲しいと感じる めまいがする 体のふしぶしが痛む 頭が重かったり頭痛がする 首筋や肩がこる 腰が痛い 目が疲れる 動悸や息切れがする 胃腸の具合が悪い 食欲がない 便秘や下痢をする よく眠れない C あなたの周りの方々についてうかがいます。最もあてはまるものに○を付けてください。 次の人たちはどのくらい気軽に話ができますか? 上司 職場の同僚 配偶者、家族、友人等 あなたが困った時、次の人たちはどのくらい頼りになりますか? あなたの個人的な問題を相談したら、次の人たちはどのくらいきいてくれますか? ≪説明ポイント≫  スライドの内容を読みあげる    <57項目の紹介> 心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック) 企業でよく使われている「職業性ストレス簡易調査票」の項目 A あなたの仕事についてうかがいます。最もあてはまるものに○を付けてください。(17) B 最近1か月間のあなたの状態についてうかがいます。最もあてはまるものに○を付けてください。(29) C あなたの周りの方々についてうかがいます。最もあてはまるものに○を付けてください。 次の人たちはどのくらい気軽に話ができますか?(9) 上司   2. 職場の同僚   3.配偶者、家族、友人等 あなたが困った時、次の人たちはどのくらい頼りになりますか? 上司   5.職場の同僚   6.配偶者、家族、友人等 あなたの個人的な問題を相談したら、次の人たちはどのくらいきいてくれますか? 上司    8.職場の同僚    9..配偶者、家族、友人等 D 満足度について(2) 仕事に満足だ   2  家庭生活に満足だ 【回答肢(4段階)】 A そうだ/まあそうだ/やや違う/ちがう B ほとんどなかった/ときどきあった/しばしばあった/ほとんどいつもあった C 非常に/かなり/多少/全くない D 満足/まあ満足/やや不満足/不満足 ※労働省委託研究「労働の場におけるストレス及びその健康影響に関する研究」(平成7年度~11年度)(班長 加藤正明) 【回答肢(4段階)】1~4 A そうだ/まあそうだ/ややちがう/ちがう B ほとんどなかった/ときどきあった/    しばしばあった/ほとんどいつもあった C 非常に/かなり/ 多少/全くない D 満足/まあ満足/ やや不満足/ 不満足 ひどく疲れた へとへとだ だるい 気がはりつめている 不安だ 落着かない D 満足度について 仕事に満足だ 家庭生活に満足だ ※労働省委託研究「労働の場におけるストレス及びその健康影響に関する研究」(平成7年度~11年度)(班長 加藤正明)

12 【量―コントロール判定図】 12 量的負担 8.9 コントロール 7.2 (A)健康リスク 108 【量―コントロール判定図】
「仕事の量的負担」(横軸)と 「仕事のコントロール(仕事に対する裁量権あるいは自由度)」(縦 軸)をストレス要因とした場合のストレス度を、プロットして表現しています。 図上の斜めの線は、 仕事の量的負担とコントロールから予想されるストレスの状態や疾病の発生などの健康問題の危険 (リスク)を標準集団の平均を 100 としてあらわしたものです。仕事の量が多くコントロールが低 いほど右下にプロットがあり、白い範囲から黄色、オレンジ、さらに赤へ近づくほど、ストレスが 生じ易い環境にあると考えられます。 ◇は全国平均(さまざまな企業の従業員計約 3 万人の平均)、 集計部署のストレス度を●で表しています。 量的負担 8.9 コントロール 7.2 (A)健康リスク 108 12

13 【職場の支援判定図】 上司の支援 7.6 同僚の支援 7.0 (B)健康リスク 110 総合健康リスク 118 13

14 企業はメンタルヘルスに取り組む価値をどこに求めるか
1.取り組みそのものにリターンを求める対投資効果 -見返りとしての短期的な利益を重視する -経営層には訴えやすい実利主義的な考え方 2.経営を総合的に見た生産性向上 -メンタルヘルスへの取り組みが経営の様々な場面に影 響を与えるという認識に立つ -健康を企業活動の基盤・資源とする見方 3.「人間尊重」重視の経営思想の具現化 -人間尊重を重視し、安全や健康(疾病予防)、やりがいや 、従業員満足に価値を置く -社会的評価を勝ち取ることは可能だが、厳しい環境に置 かれたときは、合理的・効率的視点との折り合いのつけ 方が問われる 最後には、現実問題としての企業の(社会的)存在価値の向上と経済合理性 の追求のバランスが問われる(コンプライアンス的視点がポイントとなる)

15 経営幹部に「健康と生産性の関係」をどう説明するか
健康だから生産性が高まる 心身ともに健康であることで、良質な労働力が提供できる。 その根底には、「人間尊重の経営」という思想があり、単なる投資効果以上の従業員への信頼に基づいたモチベーション向上を期待できる。 ここには生産性の質への問題意識がある。品質や安全、従業員のやりがい、組織のサステイナビリティ(持続可能性)などが担保される。 この考え方は即座にリターンが得られる確証がなく、経営の現実からは漠然とした「単なる考え方の一つ」という見られ方を受けやすい。 生産性が高いから健康度が上がる 生産性が高いために所得が上がり、企業福祉が充実する。そのことで健康増進にお金がかけられる。 生産性の向上という目標を従業員と共有する前提の上で、その成果の恩恵を労使がともに享受すると考える。従業員が成果配分を信頼できれば、この考え方は成立する。 この考え方も健康投資の枠の中に入る。しかし、より成果主義の色彩が強いために、プロセスや質の価値よりも結果に力点が置かれる。

16 企業経営を「城」に例えるならば 本丸は「組織の活性化」、出城は「不調者対策」
不調者対策が活力のある職場をつくるのか、それとも活力ある職場づくりが不調者を減らしていくのか・・・ 従業員への働きやすさの提供は、従業員満足を上げさらには企業価値を上げる。副次的に採用に有利な状況を生み出す。しかしそこに集まるのは働きやすさに惹かれる人たちで、その人たちが自分が持つ実力以上の力を発揮してくれるかは未知数である。 従業員と組織の関係は一方的な貢献ではなく、互いを生かし合う互恵関係を生み出すことが理想である。 キーワードは「サステイナビリティ(持続可能性)」。従業員が健康と活力を持続することで、組織が活力を持続できるようになることこそが目的である。

17 職場環境改善の進め方 1.主として事業者や衛生委員会が行う職場環境改善 事業者が自ら、あるいは(安全)衛生委員会においてストレスチェックの集団分析の結果をもとに労働者のメンタルヘルスに影響を与える職場環境等を評価し、対策を立案し実施します。 2.主として管理監督者が行う職場環境改善 管理監督者に対して担当部署のストレスチェックの集団分析の結果を示し、それぞれの職場で職場環境等を評価し、自主的に対策を立案し実施するように求めます。 3.従業員参加型の職場環境改善 当該部署のストレスチェックの集団分析の結果をもとに、管理監督者が従業員と話し合いながら、職場環境等の評価と改善のための計画を検討する方法です。従業員参加型の職場環境改善ワークショップなどを行い、従業員の意見を反映した改善計画を作成し実施します。 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル2015より

18 メンタルヘルスを職場活性化に結びつけるアプローチ
一般的には 「問題を解決し不安をなくす→精神の安定化→職場が活性化する」と いう考え方により、カウンセリングや治療が有効とされ、それにより 個人は仕事に集中でき、職場が活性化すると考えらえる。  しかし現実に人間は生きる上での苦悩や問題から完全に解放されることはありえず、それを本当に望んでいるとも限らない。むしろそうした苦悩や問題を抱えながらも楽しいことや嬉しいことを求めているのではないか。  その楽しいこと、嬉しいことは何かといえば、自己効力感(何かが出来るという確信に包まれること)や有用感(自分が何かの役に立つという実感)を味わい、人に大切にされ必要とされることに気づき、生きていることの素晴らしさを実感することであろう。それならば次のロジックも成り立つ。 「問題や不安に目を向け過ぎない→むしろ楽しいこと、わくわくすることに目を向ける→精神の活性化→職場が活性化する」  職場の活性化を考えるときに「治療モデル」から「成長モデル」を用いて考えればメンタル・ヘルスのアプローチが全く別な展開になる。

19 組織・職場の事実の認識・共有からスタートする
集団分析を職場改善に生かすポイント 解決の単位を「職場」と捉え、自己修復・自己改善を促す。 「善悪」「優劣」「責任」を極力持ち込まない。 今以上のレベルを目指すなら、「反省」よりも「修正」を。 一つの答えを探すよりも、答えの解き方を学ぶ。 特別な何かをするよりも、仕事自体が楽しくなるように。 現場の事実把握は労組との連携で。 「明るく楽しく仲良く働ける職場づくり」が職場の課題。 管理者としての課題は、「従業員がいきいきすることをいか に自部門の生産性向上につなげること」。 組織・職場の事実の認識・共有からスタートする

20 メンタル・ヘルスの視点からのアプローチ どうしたら強い職場を作れるのか
メンタル・ヘルスの視点からのアプローチ   どうしたら強い職場を作れるのか 環境変化の中で、環境要因の影響を受けないために、 一人ひとりの主体性・自律性を育てること 良き人づくり・良き職場づくりには、管理者の資質向 上は不可欠 従業員一人一人が、この職場だからこそ、自分らしさ を出せて、成長を実感できる、と言える職場を作るこ と キーワードは、                      「誇り」と「使命」と「絆(仲間意識)」

21 いきいきとした職場づくりのより良き展開のために
うつ病対策の治療的アプローチだけでは、いきいきとし た職場づくりの目的達成は難しい。 組織の経営ビジョンをベースにした人づくりビジョンを 明らかにし、職場の課題解決能力向上の支援を通し、ス トレス耐性の高い管理者・従業員を育成する。 座学による一般的な知識教育だけではなく、実態調査に 基づいて、それぞれの職場の固有の問題を明らかにし、 現実の課題解決能力を高め、組織を強くする。 「働きやすさ(ストレスを減らす環境づくり)」と「働 きがい(ストレスに打ち克つ喜び)」というふたつのア プローチで取り組む。 以上の視点で「集団(職場)分析」をいかに活用する か、その重要性が浮き彫りになる。      21 21

22 自殺者数の推移 H29年/総数:21、321人(男:14、826人 女:6、495人)
○ 平成29年の自殺者数は21,321人となり、対前年比576人(約2.6%)減。   平成22年以降、8年連続の減少となっている。 ○ 職業別でみると、「被雇用者・勤め人」は6,432人で全体の30.2%。対前年108人増 3万人ライン ≪説明のポイント≫ 下記の通り、数値は(人) 〇 平成29年中における自殺者の総数は21、321人(前年に比べ 576人(2.6%)減少)。 ○ 職業別でみると、「被雇用者・勤め人」は6,432人で全体の30.2%。 〇平成29年の自殺者数は21,321人となり、対前年比576人(約2.6%)減。  平成22年以降、8年連続の減少となっている。 ○男女別にみると、男性は8年連続の減少であり、平成7年以来、22年ぶりに1万5,000人を下回った。女性は6年連続で減少し、 昭和53年から始めた自殺統計で過去最少となっている。また、男性の自殺者数は、女性の約2.3倍となっている。 [人] [%] 出典:警察庁 自殺統計

23 精神障害等の労災補償状況 (件) (1)請求件数は1,732件で前年度比146件の増となり、うち未遂を含む自殺件数は前年度比23件増の221件であった。【P13 表2-1】 (2)支給決定件数は506件で前年度比8件の増となり、うち未遂を含む自殺の件数は前年度比14件増の98件であった。【P13 表2-1】 23 ※ 年度集計 1999年に精神障害等の判定基準が策定された (注:自殺には未遂を含む)

24 精神障害の出来事別決定(請求)・上位項目
(7)出来事(※)別の支給決定件数は、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」88件、「仕事内容・   仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」64件の順に多い。【P24 表 2-8】  ※「出来事」とは精神障害の発病に関与したと考えられる事象の心理的負荷の強度を評価するために、    認定基準において、一定の事象を類型化したもの 24

25 休業・退職者の割合 メンタルヘルス理由の休業者・退職者が常用労働者に占める業種別状況比較 業種別状況 規模別状況
出典 2017 平成29年 労働安全衛生調査(実態調査)事業所調査 2016 平成28年 労働安全衛生調査(実態調査)事業所調査第5表 2015 平成27 年 労働安全衛生調査(実態調査)事業所調査第5表 2007 平成19年労働者健康状況調査 事業所統計調査第35表)

26 業種区分ごとの% 2017 休業 退職 2016 2015 2007 計 林業 0.2 0.1 鉱業 0.3 建設業 0.4 0.0 製造業
0.5 電気・ガス・水道 0.9 0.8 0.6 0.7 情報通信業 1.2 1.3 1.5 2.0 運輸業(郵便業) 卸売・小売業 金融・保険業 1.0 不動産業(物品賃 飲食店・宿泊業 医療・福祉 教育・学習支援業 複合サービス事業 他に分類されない 全業種 自社の状況と比べてみましょう。

27 休業・退職者は増加 事業所規模が小さいほど増加率は高い
ごとの% 2017 休業 退職  2016 休業 退職 2015 2007 全産業 0.4  0.3 0.4 0.2 0.3 0.1 5000人以上 ー  ― ー- 0.6 0.0 1000人以上 0.8  0.2 0.7 0.8 500人以上 0.6  0.2 300人以上 0.5 100人以上 0.5  0.2 50人以上 0.3  0.3 30人以上 10人以上 0.4  0.4 中小企業のほうが従業員のメンタル面は良好と言える ポイントは気持よく働いていい仕事をする 同じ統計表で規模別の状況が明らかにされています。中小規模より大企業のほうが休業・退職者の比率が高いという結果になっています。つまり、不調者の発生頻度は規模が大きくなるほど高いのです。皆様はどうごらんになりますか。 古山の考えでは、次のようなことが指摘できると思います。 中小企業の労働力は流動性が高く、労働者が自分に合わない仕事だと判断すると簡単に退職してしまうことがあると思います。職場に踏みとどまる必要がない、キャリアの選択肢が多いことは、心の健康状態を高めます。「いつでも辞めてやる」と思っていると仕事が楽しくできることは、私が退官してから感じていることでもあります。 経営者と労働者の距離の近さから、経営者がちょっとした労働者の状態の変化に対して適切な手を打てることが挙げられます。そのことが生産性に直結していることを熟知しているからです。早期発見の効果です。 中小企業の経営者は従業員が生き生きと働くために様々な工夫をしています。膨大な資金が必要というわけではありませんから、人間関係面(ソフト面)からの快適職場づくりは、中小企業の得意分野と言えます。予防の効果です。

28 2017年/メンタルヘルス対策への取組の有無及び取組内容別事業所割合
第3図 (%)第3図                  29   28   差 事業所内での相談体制の整備       39.4  35.5   3.9 職場環境等の評価及び改善        33.1  26.6   6.5 管理監督者への教育研修・情報提供   33.7  29.2   4.5 (2) メンタルヘルス対策への取組状況 メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は 58.4%[平成 28 年調査 56.6%]となっている。 メンタルヘルス対策の取組内容(複数回答)をみると、「労働者のストレスの状況などについて調査票を用いて調査 (ストレスチェック)」が 64.3%[同 62.3%]と最も多く、次いで「メンタルヘルス対策に関する労働者への教育研修・情報 提供」が 40.6%[同 38.2%]、「メンタルヘルス対策に関する事業所内での相談体制の整備」が 39.4%[同 35.5%]となっ ている。(第2図、第3図、第5表)

29 働くことで健康になる快適職場 生涯現役の時代は働くことによって健康になるという考え方が注目されています。 また、ストレスチェック集団分析への関心の高まりが職場のあり方を見直す動きにつながっています。 産業医の立場からも、働き甲斐のある職場とはどういう職場かを考え、提案していくことが求められていると思います。 働くことで、成長できる、チームとして動ける、創意工夫を発揮できる、相当の処遇を受ける、社会的に評価されるとはどういうことなのか考えます。

30 元気だから働いているのではなく、 働いているから元気なのだ
約10年前、筆者は産業医の学会に招かれ て、パネルディスカッションに参加した。筆者の役割は、働く人たちがどのような制度の もとに置かれているのかを報告することであ った。筆者の他に数人の産業医が症例報告 をされたが、その方々が異口同音に主張しておられたのが「元気だから働いているので はなく、働いているから元気なのだ」という 点だった。働くことは健康維持に効果があるというのが産業医の共通理解のようである。 働いているとたくさんの刺激を受ける。 藤村 博之 (法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科教授) 連合総研雑誌 No 年7・8月号 合併号 巻頭論文から

31 働く喜び 働き甲斐 毎朝決まった時間に起き、身支度を整えて会社に行く。会社に行くと仲間がいて、様々な話が出る。会社には自分がやるべき仕事があり、それをすると顧客や同僚から「ありがとう」と言ってもらえる。人間は社会的な動物であり、他者との関わりの中で、自らの存 在感を得ることができる。働くとお金をもらえることも重要だ。働くことは、いちばん手っ取り早い社会参加の方法なのである。

32  生涯現役社会実現のための能力開発を考える 藤村 博之 (法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科教授) 連合総研雑誌 No 年7・8月号 合併号 巻頭論文から  生涯現役という言葉を聞くと、次のような 印象を持たれる読者は多いかもしれない。 「60歳定年後も何らかの形で65歳まで働き続 けなければならないことになったと思ったら、次は生涯現役と言うのか。勘弁してほし いな。」 確かに、逃げ水のように引退年齢が先に 延びていくという印象は否めない。しかし、 働き続けることが健康に良く、社会の活力維 持につながるとなったら見方は変わるはず だ。65歳以降も働き続けることは強制すべき ものではなく、各人の自由に任せるべきもの である。しかし、高齢社会の課題を解決するには、働いて社会を支える側に居続ける 人を減らさないことが必要である。気力、体力、知力が許すなら、年齢に関係なく働き続けることを多くの人が実践しているのが生涯現役社会だと言える。

33 働くことが医療費の抑制になる 日本社会のあり方に批判的な学者の中に は、仕事にしか生きがいを見出せないこと自体が問題だと主張する。しかし、働きたいという人がいて、雇おうという企業があるなら、 働き続けることを否定する必要はない。しかも、働くことが健康維持に役立つなら、増え続ける医療費の抑制にもつながる。 高齢者 の有業率の高い県は老人医療費が低くなるのである。働くことは健康にいいという産業医たちの主張を裏付けている。

34 社会を支える側にいる人たちを減らさない  高齢化が進む日本社会の深刻さを表現するために、次のような数値が示されることが ある。「1950年には現役世代(15-64歳)12.1 人で65歳以上の高齢者1人を支えていた。この数値は、その後一貫して減少し、1970年 には9.8人、1990年には5.8人、2010年には2.8人になった。このままの状況で推移すると2020年に2.0人、2030年に1.8人になっていく。

35 総人口に占める就業者の割合 他方、一般には語られないが、次のよう な事実もある。総人口に占める就業者の割合は、この60年間ほとんど変化していない。 1953年の45.0%から多少の変動はあるものの上昇傾向を示し、1997年に52.0%になった。その後、やや低下 しているが、2015年でも50.2%である。 私たちの社会は、働いて社会を支えている人たちと、そういった人たちに支えられている人たちに大別される。就業者とは、社会を支える側にいる人たちである。働いて収入を得ることによって、本人や家族の生活を支えている人の割合は、この60年間、50パ ーセントの近傍で推移しているのであるこの事実は、先に示した現役世代と高齢者の比率とまったく異なっている。

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37 生涯現役社会連合総研雑誌 巻頭論文 http://rengo-soken.or.jp/dio/pdf/dio317.pdf
生涯現役社会連合総研雑誌 巻頭論文  もちろん、今のままでいいと言うつもりは ない。このままの状況で推移すると、支える側の数も割合も今後確実に低下していく。 そうなると、日本社会は活力を失いかねない。 いま私たちが考えなければならないのは、多くの人たちにできるだけ長く、「支える側」 にいてもらうにはどうすればいいかという点である。働く意欲と能力があり、年齢にかかわりなく雇用したいという企業があるのなら、何歳まででも働き続けてもらうのが最も良い施策である。これを象徴的に表す言葉が生涯現役社会なのである。

38 50歳代の能力開発が問題だ キャリア形成 従業員が65歳を超えて働き続けるには、 企業が雇いたいと思う能力を維持しておかなければならない。企業は、福祉政策として高齢者を雇うことはしない。企業にとって必要な能力を持っており、賃金に見合った結果を出してくれると期待しているから高齢者 を雇うのである。企業側からすれば、自社の従業員が60歳を過ぎても成果を出せるだけの能力を維持するにはどうすればいいかを 考える必要がある。能力維持は、企業か従業員のどちらか一方の責任ではなく、両者の協力によって実現できるものである。  能力の維持には不断の能力開発が欠かせない。何歳になっても新しいことを学ぶ機会があることが重要である。

39  企業の存在意義 企業の存在意義は、世の中の困っている 人に解決策を提供することである。その解決策を顧客が利用し、支持するからこそ、売上が立って従業員に給料を払えるのである。企業である以上、利益を出すことは必要だが、利益は結果であって目的ではない。 もし、企業が利益をあげることを第一の目的として行動するならば、その企業は顧客からの支持を失い、早晩衰退していくだろう。 日本企業の経営者が高齢者雇用の持つ可能性と重要性をしっかりと受け止め、先頭を 切って挑戦するようになれば、日本は世界中から尊敬される国になるはずである。

40 メンタルヘルスと快適職場 ソフト面の快適職場づくりの目的 気持ちよく働く 従業員のやる気を引き出し生産性をさらに向上させると同時に、職務経験を通して従業員が自らの成長・発達を実感できるような、生きがいや働きがいのある職場、組織を創ることを目指している 労働安全衛生法第71条の2に快適職場づくりに向けて事業者の講ずる措置が定められている。また、ソフト面の快適職場づくりは、従業員のやる気を引き出し生産性をさらに向上させると同時に、職務経験を通して従業員が自らの成長・発達を実感できるような、生きがいや働きがいのある職場、組織を創ることを目指している。人が意欲をもち、仕事に動機づけられるための要件として、単に金銭による報酬のみならず、むしろ職場の人間関係やコミュニケーションが重要な要因となっている。 適度なストレスはむしろ働く人に緊張感を与え、自分の目的、目標達成に向け努力し、困難が多少あってもそれらを乗越えようと動機づける機能を果たす。しかし、一方で人に意欲、やる気を失わせ、生産性が向上せず、メンタルヘルス不調者を出すようなストレスは、無用な悪いストレスと言える。こうした無用な悪いストレスを職場環境からできる限り排除する努力が大切である。無用なストレスから意欲、やる気を削ぎ、生産性を低下させ、メンタルヘルス不調者をだすようであれば、それは快適な職場とはいえない。 職場での職務を通して、自分が活かされ、成果を上げ、周囲から評価され、社内外から信頼される存在であること、そして、自分が職務を通して成長し発達していることの実感が得られることなど、働く人達が精神的な充足感、達成感、満足感と安心感を得ることができているかどうかが重要である。そのためは、よいコミュニケーションを通した目標や課題の共有、意思の疎通、互いの気持ちや感情の共有が必要であり、従業員同士、互いの心が通い合い、信頼関係を通して職務が遂行され、温かい助け合いのある職場づくりが求められる。 昨今、働く人のメンタルヘルス不調が大きな課題となっているが、その予防のためには、心身ともに健康で働くことが可能な快適な職場づくりを進めることが重要である。

41 働くことで健康になれる快適職場 働く喜びが感じられる職場の条件 自分が成長できる 領域1
 働くことで健康になれる快適職場 働く喜びが感じられる職場の条件 自分が成長できる       領域1  人間関係が良い        領域2 創意工夫が生かせる     領域3 働きに見合った報酬がある 領域4   社会に貢献できる       領域5 生活を大事にできる      領域6    労働負荷が適当である    領域7

42 ソフト面の快適職場づくり 快適職場づくりは、従業員のやる気を引き出し生産性をさらに向上させると同時に、職務経験を通して従業員が自らの成長・発達を実感できるような、生きがいや働きがいのある職場、組織を創ることを目指している。人が意欲をもち、仕事に動機づけられるための要件として、単に金銭による報酬のみならず、むしろ職場の人間関係やコミュニケーションが重要な要因となっている。 適度なストレスはむしろ働く人に緊張感を与え、自分の目的、目標達成に向け努力し、困難が多少あってもそれらを乗越えようと動機づける機能を果たす。

43 職場での職務を通して、自分が活かされ、成果を上げ、周囲から評価され、社内外から信頼される存在であること、そして、自分が職務を通して成長し発達していることの実感が得られることなど、働く人達が精神的な充足感、達成感、満足感と安心感を得ることができているかどうかが重要である。 そのためには、よいコミュニケーションを通した目標や課題の共有、意思の疎通、互いの気持ちや感情の共有が必要であり、従業員同士、互いの心が通い合い、信頼関係を通して職務が遂行され、温かい助け合いのある職場づくりが求められる。

44 規模別従業員調査集計結果 規模別の従業員調査を一覧にしました。 すべての規模で人間関係の快適度が高くなっている。
○事業場規模 1 1~49 人・・・8 件、2 50~99 人・・・6 件、3 100 人~299 人・・・7 件 4 300~499 人・・・5 件、5 500~999 人・・・0 件、6 1,000 人以上・・・3 件

45 業種別従業員調査集計結果 従業員の回答を業種別に比較すると建設業の快適度が高く、運輸業の快適度が低い結果となっている。
業種別 製造業13 件、運輸交通業2 件、建設業2 件、保健衛生業3 件、商業5 件 その他の事業4 件

46 領域1 キャリア形成・人材育成 【ポイント】 この職場では従業員を育てることが大切だと考えられている
(教育・訓練、キャリア形成、キャリア・コンサルティング、自己啓発、経営方針、組織風土など) 【ポイント】  この職場では従業員を育てることが大切だと考えられている  この領域は、教育・訓練や人材育成など、労働者のキャリア形成への取組みがテーマである。 人材育成は企業にとって永続的に取り組むべき経営上の基幹課題のひとつであり、人材の成長は企業の成長を支え、企業の成長が人材の成長機会を拡大する。90年代に入り、長期雇用システムの維持が困難になりつつある経営環境の下、社外でも通用する能力を保有する強い個人を育成していくことが企業としての責任であるとの考えが拡がっているが、労働者も自らのキャリアのあり方、キャリアデザインに強い関心を持ち、自分を活かし成長させることができる組織を求める傾向が強くなっている。 これまで、教育・訓練、人材育成は、企業側のニーズに基づき、所属する企業において成果を上げ、貢献する人材を育てることを目的として実施されてきた。しかしながら、近年は個人のキャリア意識・成長志向の高まり、企業側のエンプロイヤビリティ(雇われる能力/市場価値)向上支援の考え方の拡がりの中で、「労働者の自立支援・強化」といった新たな位置づけをもって、その重要度が増しつつある。

47 領域1 キャリア形成・人材育成 1 意欲を引き出したり、キャリア形成に役立つ教育が行われている。 2 若いうちから将来の進路を考えて人事管理が行われている。 3 グループや個人ごとに、教育・訓練の目標が明確にされている。 4 この職場では、誰でも必要なときに必要な教育・訓練がうけられる。 5 この職場では、従業員を育てることが大切だと考えられている。

48 (1) 意欲を引き出したり、キャリア形成に役立つ教育が行われている………………………………全体229社
全く あてはまらない どちらかと言えばあてはまらない どちらとも 言えない どちらかと言えばあてはまる かなりあてはまる 無回答 ◇領域1キャリア形成・人材育成 (1) 意欲を引き出したり、キャリア形成に役立つ教育が行われている………………………………全体229社 26 (11.4) 52 (22.7) 92 (40.2) 5 (2.2) 2 (0.9) (1) 意欲を引き出したり、キャリア形成に役立つ教育が行われている………………………全体783人 103 (13.2) 230 (29.4) 287 (36.7) 142 (18.1) 18 (2.3) 3 (0.4) (2) 若いうちから将来の進路を考えて人事管理が行われている……………………………………全体229社 20 (8.7) 69 (30.1) 88 (38.4) 47 (20.5) (1.3) (2) 若いうちから将来の進路を考えて人事管理が行われている………………………………全体783人 138 (17.6) 235 (30.0) 316 (40.4) 84 (10.7) 6 (0.8) 4 (0.5) (3) グループや個人ごとに、教育・訓練の目標が明確にされている…………………………全体229社 23 (10.0) 48 (21.0) 75 (32.8) 68 (29.7) 11 (4.8) (3) グループや個人ごとに、教育・訓練の目標が明確にされている…………………………全体783人 99 (12.6) 217 (27.7) 282 (36.0) 150 (19.2) 31 (4.0) (4) 誰でも必要なときに必要な教育・訓練がうけられる ……………………………………………全体229社 27 (11.8) 76 (33.2) 56 (24.5) 16 (7.0) (4) この職場では、誰でも必要なときに必要な教育・訓練がうけられる……………………全体783人 109 (13.9) 209 (26.7) 285 (36.4) 34 (4.3) (5) 従業員を育てることが大切だと考えられている 8 (3.5) 13 (5.7) 36 (15.7) 107 (46.7) 63 (27.5) (5) この職場では、従業員を育てることが大切だと考えられている…………………………全体783人 94 (12.0) 140 (17.9) 252 (32.2) 229 (29.2) 64 (8.2)

49 日本産業カウンセリング学会桐村晉治名誉会長
自己効力感を高める秘訣 (1)今日、自分にとって意味のあることをしたか          一歩前進大成功 (2)声を掛け合おう、感謝の言葉を言おう          世の中は支えあう関係にある (3)新しい自分を発見しよう         自分は成長していると思える                                                      日本産業カウンセリング学会桐村晉治名誉会長  自己効力感を高める秘訣 法政大学で桐村先生が学生たちに教えていました。 キャリアを自ら形成するための前提条件です。 (1)今日、自分にとって意味のあることをしたか      一歩前進大成功 (2)声を掛け合おう、感謝の言葉を言おう         世の中は支えあう関係にある (3)新しい自分を発見しよう                  自分は成長していると思える

50 キャリア形成支援のための 5つの視点 (1) 期待されると想像以上の力を発揮する (2) 少し背伸びをすると伸びる (3) より高い責任を負ったとき成長する (4) その人の能力開発計画を立て、着実に実行する (5) 大失敗などの修羅場を乗り越えたとき大きく伸びる 法政大学諏訪康雄教授 5 部下のキャリア形成支援のための5つの視点 (1) 期待されると想像以上の力を発揮する 上司の期待が成長の糧   養育の3原則 とりあえず、続けて、忘れず、  褒める (2) 少し背伸びをすると伸びる      少し高い水準の仕事にチャレンジさせる (3) より高い責任を負ったとき成長する               仕事や地位が人をつくる (4) その人の能力開発計画を立て、着実に実行する      個人に焦点を当てた支援により成長する (5) 大失敗などの修羅場を乗り越えたとき大きく伸びる    プログラム化はできない 

51 個人の側から見た キャリア形成の心得 (1)自分のやりたいことを見つけて会社を選んだ人はほとんどいない
(2)私たちは他人の労働に支えられて毎日生きている (3)人間は柔軟性を持っているのでたいていの会社や仕事は自分にあっている (4)予期せぬ出来事を前向きに受け止める (5)必要なのは小さな達成感の積み重ね                 法政大学藤村博之教授 個人の側から見たキャリア形成の心得 (1)自分のやりたいことを見つけて会社を選んだ人はほとんどいない    働く中で自分の適性ややりたいことが明確になってゆく (2)私たちは他人の労働に支えられて毎日生きている 社会の連鎖の中で自分はどの役割を果たすのか、果たせそうか (3)人間は柔軟性を持っているのでたいていの会社や仕事は自分にあっている        隣の芝生、青い鳥 (4)予期せぬ出来事を前向きに受け止める    たまたま起こったことを、あたかも計画されていたかのように受け止める    「計画された偶然性」キャリア開発のきっかけとする (5)必要なのは小さな達成感の積み重ね    目の前の小さなことをひとつずつ積み重ねていくとキャリアとなる

52 領域2 人間関係 【ポイント】 上司は部下の状況に理解を示してくれる (仕事上の支援、協調、職場の雰囲気など)
 上司は部下の状況に理解を示してくれる この領域は、企業組織の管理者が、部下とどうかかわるか、どのような人間関係や組織風土を作り、組織や人材をどう管理していくかという管理者の組織・人材マネジメントのあり方がテーマである。 企業組織において、タテ、ヨコの職場の人間関係は、働き易さを左右する重要な要素であるが、特に、上司と部下の関係は、評価者と被評価者であることにも起因して、能力の発揮と成長、成果産出、組織への帰属意識の醸成等に大きな影響を与えるもので、組織運営上、最も重視すべき要素である。自由闊達なコミュニケーションに基づく良好な関係、互いに支援協力する関係、権威に縛られない民主的な関係等を基盤として、個の尊重、部下理解の視点を重視した支援型のマネジメントを実践することで、より働き易い快適な職場が形成されていくものと思われる。 参考URL

53 領域2 職場の人間関係 上司は最大の職場環境 1 上司は、仕事に困ったときに頼りになる 2 上司は、部下の状況に理解を示してくれる 3 上司や同僚と気軽に話ができる 4 この職場では、上司と同僚が気兼ねのない関係にある 5 上司は、仕事がうまく行くように配慮や手助けをしてくれる

54 挨拶、声かけ、聴く、つなぐ メンタルヘルス対策では管理監督者の役割が大きい 日ごろから部下に関心を寄せている 部下の変化を見逃さない
声をかけ、話を聴くだけでも効果がある 手に負えないときは産業保健スタッフ等に相談して対応する 病気にかかわるな 事実にかかわれ 不調者が出たら主治医との信頼関係づくり 目指すのは気持ち良く働いて、いい仕事をする職場 メンタルヘルス特効薬です。 管理者がこれを実践できれば、メンタルヘルス不調の予防になります。悪くても早期発見にはなります。 挨拶はポジティブストローク、肯定的な働きかけです。管理職手当のうちと思ってください。自分がここにいることを認めてもらえるのは誰でも嬉しいものです。 声かけは『あなたのことを気にしているよ』という意味があり、やはりポジティブストロークです。気になったら声をかけましょう。 「実は・・・」と話しだしたら、自分の考えは脇に置いて、「そうかそうかと」傾聴しましょう。これが「受容」です。3分で話は区切りがつきます。 そこで「君はこういうことが言いたいんだね」『それは分ったよ』とひと言。これが共感的態度です。悩みは聴いてもらうだけで解決することも多いのです。 職場で解決できる問題ではないと感じたら、管理者自身が人事や産業保健スタッフに相談します。これが、「つなぐ」です。

55 気づく 気にする 気にかける 不調が表情や態度にとどまらず、遅刻、無断欠勤、ミスなど、仕事にかかわる影響が出たときには、断固として介入しなければなりません。ここで見て見ぬふりをすると問題がこじれます     病気にかかわるな、事実にかかわれ メンタル不調の変化が見られるときの対応は   労働契約に基づき提供する労働に関して「自己保健義務」を果たし、自己管理に務めてくださいという指示です 断固介入すべき時 受診の勧め方をロールプレイしておくことも。

56 領域3 仕事の裁量性 【ポイント】 自分のやり方と責任で仕事ができる (仕事上の自由度、責任・判断の裁量性など)
 自分のやり方と責任で仕事ができる この領域は、仕事の任せ方、権限委譲のあり方に基づく従業員の裁量性が中核的テーマとなっている。 激しい企業間競争の時代において、各企業にとっては、いかにして新しい価値(商品、サービス等)を社会に提供できるかが成長のキーファクターであるが、それは、従業員のワークモチベーションの喚起・向上と独自性、創造性を発揮させる環境作りによるものである。すなわち、人材マネジメントのあり方として、意欲を高め、独自性、創造性を発揮させる仕事の任せ方、裁量の与え方ができているかどうかに関わると言える。従業員としては、自分に一定の裁量と責任が付与され、自らの独自性や創造性を発揮することで、新たな価値を生み出すような仕事ができれば、大いにやりがいや満足感が得られるものである。 参考URL

57 領域3 仕事の裁量性 11 自分の新しいアイデアで仕事を進めることができる。 12 仕事の目標を自分で立て、自由裁量で進めることができる。 13 自分のやり方と責任で仕事ができる。 14 仕事の計画、決定、進め方を自分で決めることができる。 15 自分の好きなペースで仕事ができる。

58 領域4 処遇 【ポイント】 給料の決め方は公平である (賃金に代表される労働条件、雇用保障など)
 給料の決め方は公平である この領域は、経営状況を踏まえた上での賃金等に関する満足度・納得度がテーマである。 賃金に関しては、制度運用面における総額賃金コストや賃金水準の適正性、個別社員間差異の公正性、評価の妥当性等に加え、設計面における賃金構成、賃金体系、賃金形態等に着目する必要がある。賃金額の決定においては、社員の生計費、会社の業績・生産性に基づく支払い能力、労働力の需給関係、労使間の交渉、従業員の満足感やモチベーション、世間相場等様々な要素を考慮しながら決定しなければならないし、賃金構成や賃金体系の設計には、経営として何を重視しているのかという企業経営の根幹となる考え方が反映されるものである。 参考URL

59 領域4 処遇 16 世間的に見劣りしない給料がもらえる。 17 働きに見合った給料がもらえる。 18 地位に合った報酬を得ている。 19 給料の決め方は、公平である。 20 この会社の経営は、うまくいっている。

60 領域5 社会とのつながり 【ポイント】 今の職場やこの仕事にかかわることを誇りに思っている (仕事の社会性、組織の社会性など)
 今の職場やこの仕事にかかわることを誇りに思っている この領域は、自分の仕事が、所属する企業組織の中だけでなく、外の社会との繋がりにおいて、どのような意義を持ち、それを感じることができるかどうかがテーマである。 近年、企業の社会的責任(CSR)に注目が集まっているが、言うまでもなく企業は社会の一員、あるいは社会の公器として大きな役割を担って存在している。そして、企業組織に所属する一人ひとりの従業員もまた、自らの仕事に社会的意義が感じられること、仕事を通じて社会に貢献することを望んでおり、その有無が労働者の満足感や充実感にも影響を与えるようになってきている。しかしながら、日常場面における仕事は、必ずしも直接的に外の社会との繋がりを感じられるものばかりではない。よって、経営理念や経営ビジョンの中に、自社が社会の中でどのような役割を担おうとしているのか、何によって社会に貢献していこうとしているのか等に関する理念や考え方が明示され、それを従業員の十分な理解が得られる水準まで、浸透させることが必要となる。

61 領域5 社会とのつながり 21 自分の仕事は、よりよい社会を築くのに役立っている。 22 自分の仕事が、社会と繋がっていることを実感できる。 23 自分の仕事は、世間から高い評価を得ている。 24 自分の仕事に関連することが、新聞やテレビによくでる。 25 今の職場やこの仕事にかかわる一員であることに、誇りに思っている

62 領域6 休暇・福利厚生 【ポイント】 この職場では年次有給休暇を取りやすい制度や雰囲気がある
(休暇、労働時間、仕事と家庭の分離、サポートシステムなど) 【ポイント】  この職場では年次有給休暇を取りやすい制度や雰囲気がある この領域は、休暇制度とメンタルヘルスケア体制がテーマである。 現代の職場においては、激しい企業間競争・成果重視の評価・雇用人材の多様化等を背景に、従業員のストレスが高まっており、メンタル疾患の発症者数も増加の一途を辿っている。これに対応して、相談体制の整備など、企業としての対応措置も推進されている。 休暇については、大企業を中心に、育児や介護を支援する休暇制度の充実、実取得の促進等が積極的に行われているが、年次有給休暇の取得については、企業や職場、階層によって、取得のし易さが異なり、取得率に大きな差異がある。 参考URL

63 領域6 休暇・福利厚生 26 この職場には、世間よりも長い夏期休暇や年次休暇がある。 27 この職場では、産休、育児休暇、介護休暇がとりやすい。 28 この職場では、年次有給休暇を取りやすい制度や雰囲気がある。 29 この職場には、心や身体の健康相談にのってくれる専門スタッフがいる。 30 心や身体の健康相談のために、社外の医療機関などを気軽に利用できる

64 領域7 労働負荷 【ポイント】 残業、休日、休暇を含めて今の労働は適当だと思う
(過剰または不足の労働、仕事の量と質、身体的、心理的疲れなど) 【ポイント】  残業、休日、休暇を含めて今の労働は適当だと思う この領域は、疲労やストレスと密接な関係を持つ労働負荷がテーマである。 恒常的な長時間労働は、結果として、従業員のパフォーマンスにマイナスの影響を与える。また、疲労やストレスが蓄積していくと、仕事上でのミスや業務品質の低下を招くことになり、労働災害や過労死という重大な問題に繋がる可能性もあることから、管理者は適正に労働負荷のコントロールをしなければならない。ワークライフバランスを考慮した仕事の管理を的確に行い、従業員が家庭生活とのバランスを保ちながら、常に良いコンディションで勤務できるよう労働負荷の調整を行うことが必要である。 参考URL

65 領域7 労働負荷 31 仕事はいつも時間内に処理できる。 32 全体として仕事の量と質は、適当だと思う。 33 残業、休日、休暇を含めていまの労働は適当だと思う。 34 翌日までに仕事の疲れを残すことはない。 35 家に仕事を持ち帰ったことはめったにない。

66 人間関係からの快適職場づくりデータ 快適職場領域ごとのポイント 快適職場平成22年度報告書 快適職場平成22年度報告書続編 快適職場取り組み事例

67 附録 人間関係づくり  誰でもできる傾聴の基礎 あなたを心から歓迎し,あたたかく,まじめに聴いていますの気持ちで とりあえず自分の価値観は脇に置いて    一生懸命聴いているよ
①出会いの雰囲気づくり    相談場所・時間の設定、自由に話せる第一印象、服装なども重要 ②姿勢,態度,動作    リラックス 目線の高さを合わせる 身振り手振りを豊かに 腕組は拒絶のサイン  ③表情 ,目の動き,声の調子・抑揚   にこやかに、視線は口許目許を中心に全体を視野にいれておく アイコンタクトの機会 ④うなずき、相槌   「あなたの話を聴いていますよ」の気持ちを込めてすこしオーバーに ⑤つぶやき    相手の感情のこもった言葉、単語を捉えて口にしてみる 「こんなふうに感じているのですね」という気持ちで これができれば相手は話を聴いてくれていると思います。

68 アサーティブネス 自分をわかってもらえる話し方
① 自分が対応しようとする状況や相手の行動を描写する          客観的事実 ② そのことによって起こる自分の気持ちを表現する             主観的感情 ③ 相手に望む行動,妥協案,解決策などの提案をする            提案 ④ 肯定的,否定的結果を考えて,行動の選択肢を示す            選択肢 参考図書 平木典子 アサーショントレーニング 日本精神技術研究所  自分をわかってもらえる話し方 問題解決のためのセリフづくり  自己表現のポイント 客・主・堤・選 で言葉を考えます。 相手との葛藤を少なくしつつ自分の要求を伝える方法です。 ① 自分が対応しようとする状況や相手の行動を描写する。  問題となっている客観的事実         例 あなたがそこでタバコを吸っていると煙で    ② そのことによって起こる自分の気持ちを表現する。        主観的感情         例 私は胸が苦しくてつらくなります ③ 相手に望む行動,妥協案,解決策などの提案をする。       解決策提案         例 お願いですからタバコをやめていただけませんか ④ 肯定的,否定的結果を考えて,行動の選択肢を示す。       別の選択肢提案       例 それが無理なら窓を開けても良いですか

69 一人一人に対応したリーダーシップのあり方 (状況対応 Situational Leadership理論)
① 技能が未熟で仕事に対する意欲も感じられない部下  仕事を具体的に指示し、事細かに監督する ② 技能は未熟だが仕事に対する意欲は高い部下 話し合ったり、説明したりして、上司が主導する ③ 技能は優れているが仕事に対する意欲が感じられない部下  上司の支援のもとで部下が決める ④ 技能が優れており仕事も意欲的に取り組んでいる部下  上司は口出しせず部下が決定する 参考図書「行動科学の展開」新版 ポール・ハーシィほか 山本成二、あずさ訳 生産性出版から作成 部下指導の考え方です。 参考図書「行動科学の展開」新版 ポール・ハーシィほか 山本成二、あずさ訳 生産性出版から作成 基本は部下の話を聴くところにあり、コーチングとも通じるものがあります。 このリーダーシップが最適なものとされています。

70 コーチング 対象者の能力・技術を 改善向上させるコミュニケーションスキル
コーチング  対象者の能力・技術を 改善向上させるコミュニケーションスキル      基本 答えは相手が持っている。 傾聴 観察しつつ話を引き出す 質問 はい、いいえで答えられない質問をする   どうして、なぜ 承認 認め、ほめ、感謝する 提案 コーチの自己表現、提案の仕方  アイメッセージ  コーチング  対象者の能力・技術を改善向上させるコミュニケーションスキル      基本 答えは相手が持っている。 傾聴 観察しつつ話を引き出す 質問 はい、いいえで答えられない質問をする   どうして、なぜ 承認 認め、ほめ、感謝する 提案 コーチの自己表現、提案の仕方  アイメッセージ

71 リフレーミング 相手の訴えを肯定的に解釈して応答する
たとえば 私の父はケチで口やかましいのです。 という訴えに対して そうかあなたのお父さんは お金を大切にする人であなたのことを大事に思っているのだね。 このように違う見方を示すことで気づきを促す。

72 仕事は楽しく創意工夫をこらして仕事に集中する いきいき職場 人を大切にするノウハウを持つ
みんな元気で みんなが 家族も含めて 職場は愉快に 人間関係を良くして 仕事は楽しく創意工夫をこらして仕事に集中する いきいき職場 人を大切にするノウハウを持つ いきいき職場づくりのお手伝い   独立行政法人 労働者健康安全機構 産業保健・賃金援護部               産業保健総合支援センター


Download ppt "2018.10.22 連合東京「2018安全衛生セミナー」  ストレスチェック結果、集団分析の活かし方 ~メンタルヘルス対策推進のポイント~ ストレスチェック後のメンタルヘルス対策 ソフト面快適職場スケール 気持ちよく働いていい仕事をする 独立行政法人労働者健康安全機構  東京産業保健総合支援センター."

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