農業生産物の選択の幅を 広げる 「ノーバ (Nober,(農場))」 ~日本の農業を魅力あるものにするIT利活用~ 1.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
1 ( 様式8 ) 提案書雛型ア 資料2 - 1 (提案者名を記載) ○○○○ 受付番号 ア.地域見守りサービス創出における調査 平成 23 年度医療・介護等関連分野における規制改革・産業創出実証事業 ( IT 等を活用した医療・介護周辺サービス産業創出調査事業) 提案書 (提案事業のタイトルを記載:
Advertisements

事業名 氏名. 2 ①事業内容 どんな事業をおこなうのかを誰にでもわかる ように簡潔に説明する。 今風なアレンジとこだわりをプラスした、 アツアツほかほかのコロッケ屋の開業.
運動の重点推進事項(期間:10年間) (1)普及啓発 (2)資源循環システムづくり (3)土壌診断の実施 (4)環境にやさしい農業技術の実証・普及 (5)「有機の郷づくり地域」の拡大 1.
EDI 接続によるメーカー側 のメリット 2003 年 9 月 4 システム部会 所属企業 : ジョンソン・エンド・ジョンソン株式 会社 仁瓶 太郎.
卸売流通 卸の変化 1. 卸売業とは 生産者や同業者から商品を仕入れ同業 者や小売業者へ販売する業者 消費者は販売の対象としない メーカと小売を結ぶ結節点 集荷分散機能・在庫調整機能を持つ 2.
(社)日本画像医療システム工業会 会長 桂田 昌生
プッシュ型メディアによる広告 2012/10/15 情報管理論 関係継続の実践 川村洋次 教科書ページ 経営情報論.
③新たな作目や品種の特徴を活かした需要拡大
SCM for IT.
市場機会の発見・評価・選択.
第2章競争戦略 梶田 真邦 桑原 雪乃 斉藤 晋世.
農産物一貫流通システム 農業・農村の活性化と安全・安心の確保のために
産地パワーアップ事業の取組事例 (北海道)
平成24年度オープンデータ実証実験 水産物情報(概要)
第2章 経済生活とビジネス 1 経済のしくみとビジネス 5秒間待つか,クリックすると次の画面に変わります。
サイゼリヤの戦略 経営学部市場戦略学科  MR9092 奈良坂舜.
SAMPLE SAMPLE 1.誰に(ターゲット戦略) b.流通戦略(Place) ①誰に(ターゲット戦略) ・・・・・・・・・・・・・・・
卸売市場の現在・過去・未来 徳田 博美 (三重大学).
流通と営業.
スポーツウエア等の 調達、物流、販売システム に関する課題
第六章 コモディティ化をいかにして回避するか
事業名: 栃木県産のトマト等をベースに活用した万能ソースの開発と販売
穀物はなぜいつも店先にあるのか? ~主要穀物の生産、流通、管理~ 第6班.
ワークシート6 社会科.
葬られた野菜たち ~そして大根は闇の中へ~
電子行政オープンデータ推進のためのロードマップ(工程表)
FOODS eBASE Cloudプラットフォームで構築
特産品販売促進委託事業 【大阪府能勢町】 ふるさと雇用再生基金事業 実績報告 産業振興分野 事業概要 委託先 事業実施 事業実績額 期間
秋田県における「一社一村運動」の取り組み
第2回 バリューチェーン1 【 Value Chain(価値連鎖) 】
規格外野菜 ~安定供給プロジェクト~ 明治大学 商学部 二瓶ゼミナール E-thmar.
商品のソフト化 商品とは何だろう? 【商品の特性】
④新規用途開拓による地域農林水産物の需要拡大、ブランド向上
虎の門サポ-ト会議のご案内 虎ノ門サポート会議とは?? -自社の商品について10分程度プレゼンテーションをしていただきます。
SMSを利用した コミュニケーションシステムの開発
(1)大 阪 産(もん)チャレンジ支援・表彰事業
製品ライフサイクルと マーケティング戦略.
空間メタデータ整備 における課題 園山 実 三菱総合研究所.
公益財団法人オホーツク地域振興機構食品加工技術センター
消費者は食品の安全性についてどのように感じているのか?
クレーム管理、動画教育 システムご参考資料
日本大学経済学部 三井泉ゼミナール ベンチャー班.
援農者の農業技術向上と農家の作業負担低減<<大阪府羽曳野地域>>
米トレーサビリティシステムのご紹介 日通情報システム 平成23年11月.
Net de sample 茉莉花茶.
国産農林水産物・食品への理解増進事業 平成28年度補正予算(農林水産省)国産農産物消費拡大対策事業のうち 【事業目的】 【補助対象事業】
(事業名) 事業概要を表す図・イラスト等を記載 提案者 (株)○○、○○大学、○○市 事業費 ○○,○○○千円 (千円未満切り捨てで記載)
需要・供給曲線のシフト.
稲WCS(稲発酵粗飼料)って、何ですか?
平成23年度「農商工連携」関連予算(113億円) ○中小企業の輸出促進 ○地域産品の販売促進・新商品の開発支援 ○地域人材の育成・交流の強化
チームN班 Present’s   タブレット菓子に注目 新たな広告戦略 2009年10月11(日) 栗原友香 小野智也          南ヘス 片寄瑛士.
2017年度版  フード連合 産業政策.
ニッポントラベルレストラン おいしいものが そこにある。 tue..
顧客関係性マネジメント.
管理的側面 管理者に必要な経営知識 経営学の基本 ②環境と戦略と競争優位.
一人暮らしの男性のための料理検索システムの設計
④ 新規用途開拓による地域農林水産物の需要拡大、ブランド向上
ジャストインタイム農業システム (JITAS; Just In Time Agriculture System)
しごと創生:農林水産品の輸出拡大等の農林水産分野
(提案事業のタイトルを記載:80文字以内) ○○○○○○○○○○○○ (提案者名を記載) ○○○○
代表:鈴木実樹 副代表:浜中元嗣 田邉圭紘 守屋亮平 聞博
企業と企業の出会いに密着 ~緊急指令! 企業の婚活を成功させよ!~
②生産履歴の明確化や減農薬栽培等による付加価値向上
顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得られるようにする活動
新製品開発戦略.
産地パワーアップ事業の取組事例 (北海道)
JA出資型法人(コスモスアグリサポート)
府営公園における収益事業の考え方について
資料 1 コンテンツの 取引市場形成について ~データベース議論の概観と、議論の進め方について ~
マーケティング・チャンネル戦略.
Presentation transcript:

農業生産物の選択の幅を 広げる 「ノーバ (Nober,(農場))」 ~日本の農業を魅力あるものにするIT利活用~ 1

ITによって農業のイノベーションを起こす 提案 生産物に対する情報体系を整理し、オープンな仕組みを作る。 (生産コード、品種情報、平成27年度から開始される機能性野菜表示等を付加) 生産者、消費者間の双方向情報流通を実現する仕組みとする 流通機構へもオープンとし、きめ細かな新しい流通に寄与。 食材活用情報サイトへもオープンとし新しいサービス展開に寄与 ・農家はIT武装しているのにITを活用しているという実感がない。 (約80%はPCを、約90%は携帯電話を所持。) ・『農家が「本当に」知りたい情報が得られない。』 ・消費者も食材に関する情報が知らされていなし、入手できない。 現在は両者を結びつけるITの仕組みが無いか、機能していない。 2 農水省「農業分野における IT 利活用に関す る 意識・意向調査結果」( 2012 年 9 月 28 日公 表)

・双方の 思いが伝 わっていな い。 ・情報の 双方向性 の実現が 必要 生産者の声 生産者・消費者が得たい伝えたい情報とは 3 得たい情報 ・安くて安心な食材のありか ・ 高付加価値品のありか ・食品情報(安全性、見分け 方、栄養素、アレルギ、 メニューや調理法、価格、カロ リー量なと) ・こだわり食材、特売情報他 ・産地ならではの食べ方や使い 方 伝えたい情報 ・欲しい作物 得たい情報 ・売り先をしりたい。 ・利用の仕方を知りたい。 ・消費者の評価(満足度、 味、大きさ、鮮度、見ため) ・評価のフィードバック得て インセンティブの向上 (新しい品種への取り組み ・ブランド力向上) 伝えたい情報 ・産地ならではの食方や使い方 ・新しい販売網を作りたい 消費者 生産者

Nober スマベジ時代 の双方向評価 サービス 新しい品種が 作れた。 沢山 出荷した。 反応は? ノーバに登 録しよう ノーバで 調べよう 農家 Aさん やりがいがでる。 もっといいものつく ろう。 感想を 伝えよう こんな評価 がきた スマベジ:スマートベジタブル 双方向評価の先進サービスへ 4 皆、アノ食材は自分 も使いたいって大喜 び。Aさんに伝えま しょう 今度のパーティは食 材にこだわり ましょう。

品種 A 品種C品種C 品種E品種E 消費 Xさんは今日はトマトパスタ を作ることにした。が、 店先では最適な品種を 確認することは出来ず、 トマトとして選ぶことになる。 生産 品種D 品種 B 品種D 品種Z 作物情報の現状 流通 品種 A トマト全体 生産者は品種に基づいて 生産しているが 品種 A 品種B 流通段階では品種を表す 情報コードがなくトマトという 野菜名で扱われる。 トマト パスタに 適した品 種 5

品種情報の便利さ(一例) 6 農林認定品種データベースより

+ 生産段階生産段階 流通段階流通段階 生鮮共通商品コード体系(食品流通情報化基盤開発事業より) 野菜4922 3XXXX P 00 C/D 果実4922 4XXXX P 00 C/D 生鮮フラグ 標準品名コード P :栽培方法 区分等 生産と流通のデータ関連 品種登録番号と標準表品コードを組み合わせることで、生産者の作っている作物を データ化し、消費者には食材の選択を円滑に行なえることを提案する。 青果標準商品コード (ベジフルコード) XXXXX 品種登録番号 XXXXX 7 は表には出さないで データベース上に所 持する

+ 生産者(農家名、場所、連絡先等)、 機能性表示、収穫・出荷時期、収穫量、 販売価格 等 生産情報 生産者は品種情報を含む生産物情報に加え生産者情報、収穫時 期、収穫量、販売価格などの情報を付加して生産情報を作成する。 生産情報 生産物情報 + 商品コードに対応する商標をと品種登録番号との紐付けが課題 + メタ情報 活用法、機能性表示 等 品種登録番号 XXXXX 青果標準商品コード (ベジフルコード) XXXXX 8

生産者の期待 ・消費者ニーズが見えることに よるマーケティング力の向上と 品種改良(付加価値増) ・販売機会の拡大による安定 供給と収益増 ・消費者レスポンスによるブラン ド力・差別化の強化 ・評価によるやりがいの向上 加工・外食の期待 ・安心・安全 ・専門性のある食材の選択確保 ・消費者への付加価値の提供 消費者の期待 ・安心・安全 ・生産物の情報比較の充 実(調理向け、味、) ・ブランド店使用と同じ作 物の選択可能 ・農家からの情報提供によ る消費価値の高まり Nober 農業における生産・消費者・加工/外食間の 直接コネクトする情報システムの新たな仕組み ・ 感想を伝えたい。(SNS) 流通業者 ・ 消費者ニーズと生産者の選択 ・安定供給 (卸業者・小売業者) トレーサビリティとの整合 登録 検索 収集 検索 収集 9

生産者 ・情報提供 ・評価の受取り 加工・外食の期待 検索と活用、 活用の評価 消費者 検索と活用 活用の評価 Noberの機能概要 ・評価 流通業者 ・ 生産物の状況 トレーサビリティとの整合 登録 検索 収集 検索収集 ・評価 10

生産者 ・事業継承(定質) ・安定供給(定時、定量) ・規模拡大 ・収量増加 ・収益増加 (付加価値増) ・マーケット情報 ・投資判断 流通・外食 ・安心・安全 (作業の透明性) ・安定供給(定時、定量) ・高品質(定質) ・低価格(定価) ・高付加価値 (グローバルギャップ) 消費者 ・安心・安全 ・低価格(定価) ・品質(定質) ・農家のこだわり 流通 (バイヤー) 11 流通・小売における バイヤーの新たな役割(1/2) 現システムは大手流通・小売サイドであり、生産者の活用によるメリットまでは想定さ れていない。 流通の役割は、農家の悩み=売り先が無い、と 消費者の悩み=欲しいものが売っ て無いとの要望をマッチングするもの

Nober 流通・小売における バイヤーの新たな役割 (2/2) 農協 卸売小売 仲卸 生産情報の登録 新たな流通網 需給情報 生産情報の登録 多種 多方 面・少 量 リクエス ト :物流 :情報 バイヤのマッチングをシステムが補完する。生産者と消費者間の コネクトが形成されると小量・多品種・多方面の特性に適した 流通ネットワークが必要となる。 12

13 各プレイヤーのメリット 消費者情報が見えることによるマーケットの拡大 販売機会の新規発見による収入増 消費者評価によるやりがいの向上 生産者の メリット 少量多品種多方面流通ネットワークの誕生 付加価値サービスの増加 バリューチェーンの確立 流通・外食 の メリット 安心安全 適切な食材・ブランド食材の選択が可能 レシピの増加 消費者の メリット

例:トマトを煮込んだイタリアン料理を作りたい。 cookpad との連携 cookpad 生産者 消費者 ニタキコマという品 種がある。生産者 Aさん、近くのBスト アで買える トマトの使 い方 生産情報 を登録 14 Nober

例:アレルギーのある方が友人と食事をするレストランを探す ぐるナビとの連携 ぐるナビ 生産者 消費者 低カリウム野菜を扱っ ているレストラン 食材の情 報が分か るお店 生産情報 を登録 レストラン 15 Nober

消費者同士の情報交換を促進させ生産者を盛り上げる 消費者同士の連携 生産者 消費者 データベースかつ ファンクラブ的なつながり ソーシャル メディア 16 Nober 生産者への フィードバック の見える化

消費者 小売 卸 物流 加工メーカ 農林水産業 Nober マッチィング プラットフォーム 食農インフラ 農産物分野におけるIT利活用による 食のバリューチェーン構築 17 食・農業の分野を俯瞰した IT 利活用のゴールは、食のバリューチェーンに関わる すべてのプレイヤーが共通のデータベースにアクセスし、それぞれが必要な情報 をタイムリーに利活用出来るシーンの実現である

参考:Uberification(ウーバリフィケーション)/シェア経済 とNober(ノーバ、農場) 近年、「シェア」を価値観とするサービス がいくつも登場 例:Uber(ウーバー) – スマホアプリによる予約システムや事前登 録によるクレジットカード決済などを利用し たタクシー配車サービス – uberX: 一般車・ドライバーの時間と空 間を有効活用 – 運転者と乗客を識別し、マッチングし、 双方向評価をする 例:Airbnb(エアビーアンドビー) – 一般人の所有する空き部屋や空間を活 用した宿泊予約サービス – 宿泊場所提供者と宿泊者を識別し、 マッチングし、双方向評価をする 先進事例は、これまで十分に活用され ていなかったものを識別(区別)し、 それぞれ双方向に評価情報を付加す ることで、これまでにないマッチングを生 んでいる 農産物も、いままで消費者の選択肢に はなっていなかった「品種」をより細かく 識別し、消費者とマッチングし、双方向 に評価情報を付加することで、新たな 流通が生まれるのではないか