理想的なポイントカード ~ R ポイントカードから見るポイント市場 ~ 名古屋市立大学経済学部 森田ゼミ 1
共通ポイントカードを 企業が導入する意味は? 共通ポイントカード市場での Rポイントカードの動向はどうなる か? 2 研究動機
「共通ポイント制度」と呼ばれる、さ まざまな業種の企業が共通のポイント を付与、使ったりする制度 T カード、 Ponta カード、 R ポイント カードの 3種類のカードが対象 3 研究対象
相互送客を活用することで、今まで取 り込めていなかった消費者を新規顧客 として呼び込める 会員数の大きい楽天との直接的な繋が りが、 R ポイントカード利用者数を増 やす 4 まとめ
共通ポイントシステム 概要 ポイントカードの仕組み 大手ポイントカード 比較 R ポイントカードの強み まとめ 5 目次
商品・サービスの購入金額や利用頻度に応じて消 費者に『ポイント』を提供 ⇒次回以降の利用時にお金の代わりとして支払 い可 特定のポイントを貯めることで、賞品や優 待を獲得 様々な業種の企業が互いに提携し、独自のポイン トではなく1つ(共通)のポイントを提供 ⇒幅広い市場でより多くの顧客獲得を目的 消費者が個人情報を登録して会員になる。 ⇒顧客情報が記録され、 購買履歴等の情報が管理される 6 共通ポイントシステムとは
アメリカンエアライン発祥 商品購入者やサービス利用者に対し、利用金額に 応じたポイントや割引クーポン(特典プログラ ム)を提供するマーケティング方式 7 FSP(フリークエント・ショッパー・プ ログラム) ~共通ポイントシステムの原点~ 日本ヨーロッパアメリカ ポイントの提供 ↓ 精算に充当 商品券・景品と交換 ポイントの提供 ↓ 景品との交換が主流 会員価格制 ↓ 特別価格で 商品購入・サービス利 用 ★利用すれば利用するほどお得になるプログラム ⇒顧客の長い期間における継続利用を促 進している
ポイントカードの仕組み 8 利用者が個人情報(氏名・住所など)を登録 『ポイントカード』と呼ばれるポイントの記録用カードや 会員証を取得 獲得したポイントは次回以降の支払い時や、物品との交換に利用可 能 利用者:支払い額に応じて ポイント獲得 企業:購買履歴を管理
利便性が高い ⇒顧客獲得の可能性が高い 様々な顧客の購買情報を獲得できる ⇒市場のリアルタイムな需要がわかる 途中参入する企業においては 複雑な業務を行 わなくてもよい 加盟企業間の相互相客効果 ⇒自社の商品やサービスを より多くの顧客に アピールできる 9 ポイントカード導入のメリット
ポイントカード導入による変化 ~ファミリーマートの場合~ 出典:FamilyMart Annu al Report
ポイントカード導入による変化 ~ローソンの場合~ 出典:財務分析.jp 2010 年 3 月 Ponta 提携開始
新たに立ち上げる際に設備コストや複雑な 業務が必要 個人情報の取り扱い ⇒情報漏洩のリスクはゼロで はない ポイント還元に対するコストの発生 ⇒利益の一部により負担 12 ポイントカード導入のデメリッ ト
三つのカードの概要 Tカード Ponta Rポイント カード サービス開始年月 2003 年 10 月 2010 年 3 月 2014 年 10 月 加入者数 5,061 万人 6,584 万人 提携店舗数 8 万 5,071 店舗 2 万 3,400 店舗 1 万 2,600 店舗 ポイント利用単位 1 ポイント単位 ( 50 ポイント以 上) 保有可能枚数原則 1 枚 1 人最大 3 枚 ポイントの合算不可グループ登録によ り可 3 枚で同じポイント を貯められる
R ポイントカードの強み 14
15 ポイントカード不使用理由グラ フ 出典:レポセン ポイントカードに関する調 査 %
16 利用経験のある ネットショッピングサイト 出典:インターネットショッピング利用状況 調査 20代~50代 の 利用経験第1位 10代で1位
17 選んだサイトを使う理由 出典:インターネットショッピング利用状況調査
18 10代が重視すること 出典:インターネットショッピング利用状況調査
19 選んだサイトを使う理由 重視されている! 出典:インターネットショッピング利用状況調査
20 Tカード会員年代分布図 50代以上の会員 数が圧倒的に少な い!
★提携他社との相互送客 ポイントプログラムを提供する企業間において ポイントの相互交換、相互付与による提携 ⇒・他社が提供するポイントの利用 ・他社サービス利用時に自社ポイントの利用 が 可能になる 21 相互送客 他社と自社の顧客を相互に送り込む 新たな顧客獲得 利用率や利用価値の高上
〈自社ポイント利用時〉 〈共通ポイント利用時〉 22 相互送客 ( つづき ) 自社 利用 ポイント付与 自社 他社 ポイント付与 利用 ポイント付与 利用
〈企業側〉 共通のポイントを利用し、他社と提携する ⇒それまで取り込めていなかった消費者を 新規顧客として呼び込むチャンス増 〈消費者(顧客)側〉 ポイントの獲得・利用可能な店舗・規模の拡 大 ⇒より効率的なポイントの収集・利用が可 能 23 それぞれのメリット
〈企業側〉 共通のポイントを利用し、他社と提携する ⇒それまで取り込めていなかった消費者を 新規顧客として呼び込むチャンス増 〈消費者(顧客)側〉 ポイントの獲得・利用可能な店舗・規模の拡 大 ⇒より効率的なポイントの収集・利用が可 能 24 メリットと新規加盟への誘因 ~企業側~ ポイント(カード)会員が 多ければ多いほど 加盟することによる 集客効果が大きくなる? & 加盟企業増加で 利用者の利便性 UP の 相乗効果?
強力な基盤 R ポイントの強力な基盤とは・・ 圧倒的会員数 『圧倒的会員数』 R ポイントカードの発展元の楽天には 約 9000 万人もの会員が存在 ⇒その内、アクティブ会員は 6026 万人( 2013 年 9 月時点) ★初期段階でこれほどの楽天会員が送客されるこ とは 企業にとっては魅力的だろう
〈カード加入者(アクティブユーザー)数比較〉 ※ T ポイントは 2014 年 7 月末時点の加入者(アクティブユー ザー)数 ※ R ポイントは 2013 年 9 月時点の楽天会員(アクティブユー ザー)数 ★既存共通ポイントカードをはるかに凌ぐ加入者が 予想される R ポイントカード ⇒既存カードの市場に追いつき それ以上の市場拡大することは もはや時間の問題では ないだろうか T ポイント R ポイント 4918 万人 6026 万人
相互送客を活用することで、今まで取 り込めていなかった消費者を新規顧客 として呼び込める 会員数の大きい楽天との直接的な繋が りが、 R ポイントカード利用者数を増 やす 27 まとめ
ポイントカード不使用理由:レポセン ポイント カードに関する調査 ( reposen.jp/3193/4/52.html) ネットショッピング : インターネットショッピング 利用状況調査 ( ) Tカード会員分布図 : CCC公式HP ( million.pdf) 営業利益 : 財務分析.jp( FamilyMart Annual Report ( 28 参考・引用文献