漫画の実写映画化 ~リアリズム編~ 北村研究室 池田 波呂 野村
目次 調査目的 漫画の実写化の長所と短所 実例の分析 考察 まとめ
調査目的 最近ドラマや映画等でかなりの 数の漫画が実写化されている。 ↓ 優れた実写化とはどういったものかを検証し たい!
実写化することの利点 漫画の知名度 製作工程の簡略化 実写化することの問題点 キャスティング エピソード構成 漫画特有の表現 (例)スラムダン ク
実例の分析
ピンポン 原作者、松本大洋。卓球にすべてを注ぐ 熱い青年たちを痛快に描いたスポーツ漫 画作品。コミックス全5巻。
海猿 原作は人命救助を中心とした海上保安官の活躍 を描いた漫画 全 12 巻 映画1作目 → ドラマ → 映画2作目と映像化され、 海猿ブームを巻き起こしたほどの大ヒットを記 録。
NANA 原作(著者:矢沢あい)は、1350万 部を発行している大ヒット作品。いまだ に大ヒット連載中。
興行収入 ピンポン:14億円 海猿1: 17.4 億円 海猿2: 71 億円 NANA1 :40億円 NANA2 :11億円
分析 問題点をいかに解決するかが、 実写化を成功させるためのポイント ↓ ①キャスティング ②エピソードの絞り方、作品 構成 ③演出
①キャスティング(ピンポン) ペコ:窪塚洋介 スマイル: ARATA チャイナ:サム・リー ドラゴン:中村獅童 アクマ:大倉孝二
①キャスティング(NANA) NANA 大崎ナナ:中島美嘉 小松奈々:宮崎あおい NANA2 大崎ナナ:中島美嘉 小松奈々:市川由衣 →
②エピソードの絞り方(海猿) → 3・4巻 5~10 巻 11・12巻 長期にわたる映像化で駆け足のダイジェ スト的作品になるのをふせいだ。
②エピソードの絞り方 ( NANA ) NANA1 では、ストーリーが二人の主人公を中心 に展開された。 NANA2 ではそれぞれのキャラに起こる出来事も 複雑に絡み合うようになり、その大量のストー リーを 2 時間に収めきれていなかった。
③演出(ピンポン) ↓ ↓↓
③演出(NANA) ↓ ↓ ↓
③演出( NANA2 ) 膨大な内容を 2 時間の映画に収めるために ナレーションを多く使っている。 シリアスな会話のシーンが多すぎる。 話の焦点がズレてしまってわかりにくく なっている。
まとめ
ポイントごとの比 較 ピンポン ① ○ ② ○ ③ ○ 海猿 ① ○ ② ○ ③ ○ NANA2 ① × ② × ③△ NANA ①△ ②△ ③ ○ ↓ ※時間の都合上分析の説明を省 いた箇所もあります ピンポン・海猿は成功 NANA2 は失敗
成功例 ( ピンポン ) キャストが漫画のキャラにぴったり 漫画とほぼ同じシーンが再現されている ↓ 漫画をそのまま映画で見ている感じをうける。 ↓ 典型的な実写化成功の例
成功例(海猿) 原作のストーリーの完成度の高さ 長期にわたる映像化 ↓ 原作が漫画とは思えない作品になっている ↓ 漫画を脚本として利用して成功した例
失敗例( NANA2 ) 主要キャストの大幅変更 多くて複雑なエピソード エピソードをカバーするためのナレーション ↓ 漫画とは視点がズレてしまう ↓ 原作の面白さを活かせていない例
優れた漫画の実写化とは ①キャスティング ②エピソードの絞り方 ③演出 の条件を満たしていることが絶対条件!