少子高齢化社会の現状と今後 2312156 金子 拓矢
1.少子高齢化社会の現状 日本は、平均寿命、高齢者数、高齢化のスピードという三点におい て、世界一の高齢化社会といえる。日本の少子高齢化の原因は、出 生数が減り、一方で、平均寿命が延びて高齢者が増えているためで ある。日本の人口構成を人口ピラミッドで見ると、第 1 次ベビー ブームの 1947 年 年(昭和 年)生まれと第 2 次ベビーブー ムの 1971 年 年(昭和 46 年 - 49 年)生まれの 2 つの世代に膨らみ があり、出生数の減少で若い世代の裾が狭まっている。また、第 1 次ベビーブームの人達が、もうすぐ高齢者の仲間入りをするため高 齢化は進展する。 2005 年(平成 17 年)の総人口が 1 億 2765 万人で高齢者人口 2556 万人 だったのに対し、 2020 年(平成 32 年)の総人口が 1 億 2411 万人で高 齢者人口が 3456 万人と予測されており、 2005 年と比べると、 2020 年 には総人口が 300 万人ほど減るのに対し、 65 歳以上の高齢者はおよ そ 1000 万人増え、社会的負担は急増する。 総務省が発表した 2010 年 9 月 15 日現在の推計人口によると、 65 歳以 上の人口は前年より 46 万人多い 2944 万人となり、総人口に占める割 合は 23.1 %と過去最高を更新した。
2.少子高齢化による様々な問 題 社会保障制度の持続可能性 先進諸国の老人福祉制度は長らく人口安定的な少産少子 社会の到来を予測して設計されてきました。そのため、 一定程度までの高齢化は織り込んできましたが、少子化 による高齢化率の急上昇は福祉制度の持続可能性を揺る がす問題となっています。 また、高齢化は、一般歳出に占める社会保障関係費も大 きく増大させており、財政赤字の大きな原因となってい ます。
年金制度 少子高齢化により、扶養者数に対する被扶養者数の比率 が上昇し、現役世代の年金負担が増加します。少子化に より次世代育成負担は減少しますが、教育欲の高まりに より一部相殺されます。また公的支援が補助的役割にと どまる次世代育成負担を、公的支援が中心的役割を担う 老人福祉へ付け替える際には、名目上の可処分所得減少 が生じるため、国民の反発が強いと思われます。そのた め、年金負担の増加は抑制的となり、年金給付の減額が 必要となります。すると過渡的に年金負担額が高く年金 受給額が低い世代が生じ、年金制度への不信感が醸成さ れます。こうしたことから年金の未加入・未払いが増加 しており、世代間の扶養体制の維持が不安視されていま す。 負担の抑制と給付の維持を両立するためには、現役世代 を増やし引退世代を減らせばよいので、給付開始年齢の 引き上げ、定年の延長、安定した雇用環境の構築、失業 率の改善などが検討・実施されています。
医療保険制度 医療保険制度は一般に被扶養世代である、年少世代と高 齢世代に手厚い保障を行っていますが、一般に高齢化に よる医療費増大は少子化による医療費減少を大きく上 回っています。 そのため高齢世代の自己負担割合の増加、生活習慣病の 予防推進などの医療費削減策が検討・実施され、制度の 維持可能性を保持する努力が続けられています。
3.少子高齢化による環境の変 化 経済・雇用環境の変化 国内外の急激な経済情勢の変化に伴う企業活動や雇用環 境への影響など、企業や労働者を取り巻く環境が大きく 変化しています。 また、近年では仕事と生活の調和により、それぞれをバ ランスよく充実させる「ワークライフバランス」の考え 方が注目されており、家庭における家族の役割分担や社 会環境づくりが求められています。 こうした経済・雇用環境の変化に対応するため、新産業 の集積による産業基盤の強化など、働きやすく暮らしや すい社会づくりを進めることが求められています。
災害や犯罪など市民生活のリスクの拡大 地震、風水害などの自然災害、子どもや高齢者をねらっ た犯罪、食品・商品の安全性を巡る消費生活に関する問 題、交通事故の増大など、国民の日常生活において様々 なリスクが拡大しています。 複雑・多様化した生活に関する問題に対して、国民の生 命と財産を守り、社会において安心して安全に暮らせる よう、地域、事業者、行政など、それぞれの主体がお互 いに連携しながら問題の解決を図る取組が求められてい ます。
コンビニエンスストアの変化 皆さんがよくご利用されるであろう、コンビニエンスス トアも高齢化社会の影響を受けています。高齢化が進む ことで買い物難民が増加します。それに合わせて、近く のコンビニでもスーパーのように使える、普段使いでき るミニスーパー化を目指しています。 具体的には、日用品の強化、調味・調剤、野菜の強化な どがあげられます。また、価格帯をスーパーに近づける ため PB 商品を多数導入しています。
4.まとめ 自分の中でどこか他人事になっていた少 子高齢化でいたが、今回色々調べたこと で、たくさんの問題を抱えていること、 そして自分の世代にも身近な問題である こと、実を持って知ることができました。 またこの問題に対し、今現在の自分がで きること改めて考え直したいと思いまし た。