住宅耐震化の促進 地域でつくるコミュニティカフェ 藤田理恵 松本利一 中野ちさと 野地惟一 折坂なつみ 程晨 南山大学 寳多康弘研究会.

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土木構造物の点検の流れ 平成24年11月28日 大阪府都市整備部 事業管理室 平成24年11月28日(水) 09:30 ~ 第1回南海トラフ巨大地震土木構造物耐震対策検討部 会 資料-3 1.
住宅耐震化の促進 地域でつくるコミュニティカフェ 2014 年 12 月 6 日 藤田理恵 松本利一 中野ちさと 野地惟一 折坂なつみ 程晨 南山大学 寳多康弘研究会.
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平成18年10月1日から 療養病床に入院する高齢者の入院時の食費の負担額が 変わり、新たに居住費(光熱水費)の負担が追加されます
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住宅耐震化の促進 地域でつくるコミュニティカフェ 藤田理恵 松本利一 中野ちさと 野地惟一 折坂なつみ 程晨 南山大学 寳多康弘研究会

災害原因別死者・行方不明者数の推 移 出典:日本の災害対策 内閣府 1 阪神淡路大震災

日本の地形 2 出典:防災科学技術研究所

世界と比較した日本 左:内閣府 「平成 18 年度版防災白書」より著者作 成 右:内閣府 「我が国で発生する地震」より著者作 成 3

地震の被害予想 30 年以内に 70% の確率で発生 4 首都直下地震南海トラフ地震 死者数約 23,000 人約 59,000 人 倒壊数約 175,000 棟約 1,346,000 棟 被害額約 95 兆円約 94 兆円 出典:内閣府 HP

地震被害 【阪神淡路大震災】 死者数 6,432 人 負傷者数 43,792 人 住宅被害数 468,000 棟 ⇒ 77% が住宅倒壊による 窒息・圧死 5 出典:国土交通省 近畿地方整備 局 震災復興対策連絡会議

耐震改修促進法 国地方公共団体 耐震改修促進法耐震改修促進法 ○ 基本方針の作成 ・耐震化の目標の 設定 ・耐震診断・耐震 改修の方法(指針) の策定 ○ 耐震改修支援 センターの指定 ○ 耐震改修促進 計画の作成 ・耐震化の目標の 設定 ・目標達成のため の具体的な施策 ○ 特定建築物の所 有者に対する指導 ・助言等 ○ 建築物の耐震改修の 計画の認定 6 国土交通省「住宅・建築物の耐震化の促進」より著者 作成

耐震化率の阻害要因( 1/4 ) 7 国土交通行政モニターアンケート調 査 ( H21 )より著者が作成

耐震化率の阻害要因【意識】 ( 2/4 ) 8 国民に耐震化の必要性を浸透させる ・地域防災マップの 策定、公表 ・セミナー等の開催 ・戸別訪問 ・パンフレット、広報 等

耐震化率の阻害要因【コスト】 ( 3/4 ) 9 実際の負担額を支払い可能額に近づけ る ・補助制度の拡充、整 備 ・税制、融資による支 援 ・住宅エコポイントに よるエコリフォームと 耐震改修

耐震化率の阻害要因【信頼性】 ( 4/4 ) 10 信頼性を補完する ・リフォーム貸し保険 ・相談体制の整備 ・耐震アドバイザーの派 遣 ・業者登録、閲覧

問題意識 阻害要因に対する支援策 目標の 90% に達していない 既存不適格建築物に着目 11

既存不適格建築物について 既に建っている建物のうち、建築基準法 や消防法、都市計画法や条例など、法の 改正後の新しい基準を満たさない建物 既存不適格 建築物 耐震基準が制定された 1981 年以前の住宅 のうち、新耐震基準レベルの耐震性能を 有していない建物 本政策で 使用する既存 不適格建築物 12

先行研究( 1/2 ) ① 目黒・高橋 (2001) 「既存不適格建築物の耐震補強推進策に関する基礎研 究」 「しかるべき耐震補強を済ませた建物が被災した場合に、 建て直しを含めた被災建物の補修費用の一部を行政が負担 することを保証する」という政策が有効であることが証明 されている。 ① 本政策との類似点 政策を行なう主体・対象双方にインセンティブがある ② 本政策との相違点 有効な政策であるが、これを導入するためには住民への情 報提供が必要不可欠 13

先行研究 (2/2) ② 総務省消防庁国民保護・防災部 防災課 (2010) 「災害対応能力と地域コミュニティの基盤・機能に関 する検討会」 ・地域コミュニティの活性化・地域住民の連携強化が必要 ・地域コミュニティにおいて、「基盤」や「機能」を強化する ことが 重要 地域コミュニティの有効 性 14

現状の政策 では目標に 達しない 地域コミュ ニティの有 効性 新しい要因を見つける これまでのまと め 15

▼ 分析手法:都道府県別の重回帰分析 【推計式モデル】 Y=α+β1X1+β2X2+β3X3+β4X4+β5X5+β6X6+β7X7+β8X8+β9X9+β10X10+β11X11+u Y :被説明変数 ( 住宅耐震化率 ) X1 :説明変数 ( 一人当たり県民所得 ) X2 :説明変数 ( 高齢化率 ) X3 :説明変数 ( 住宅密集度 ) X4 :説明変数 ( 健康寿命男性 ) X5 :説明変数 ( 健康寿命女性 ) X6 :説明変数 ( 木造住宅率 ) X7 :説明変数 ( 経常収支比率 ) X8 :説明変数 ( 地震保険加入率 ) X9 :説明変数 (3 世代世帯数 ) X10 :説明変数 ( 自主防災組織カバー率 ) X11 :説明変数 ( コミュニティカフェ設置数 ) u :誤差項 16

【新たな要因として考えられる仮 説】 将来性を考え安全に長く過ごせる家に 住む → 上がる 3 世代世帯数 自宅で過ごす時間が長くなる → 上がる 健康寿命 被害が起こりやすい認識が多い → 上が る 住宅密集度 耐震改修工事に回す費用がない → 下が る 経常収支比率 防災意識が高い世帯が多い → 上がる 自主防災組織活動 カバー率 地域コミュニティが強化されている → 上がる コミュニティカ フェ 設置数 17

コミュニティカフェについて 【コミュニティカフェ】 運営主体: NPO 、個人、任意団体が中心 運営目的:地域活性化(運営主体によって様々) 立地:商店街、住宅街が中心⇒比較的小規模 活動内容:地域にあった内容 利用者:主婦や無職の方が中心 【コミュニティカフェ設置数を変数に利用した理 由】 コミュニティカフェは比較的小規模なものが中心 ↓ 数が多いほど人数が集まりやすい=地域での活動の活 発化 18

変数名出典 被説明変数住宅耐震化率 (2008) 国土交通省にて推計 説明変数一人当たり県民所得 ( 千円 )(2008) 内閣府 高齢化率 (2008) 同上 住宅密集度 (2008) 著者作成 健康寿命男性 (2010) 厚生労働科学研究 健康寿命女性 (2010) 同上 木造住宅率 (2008) 著者作成 経常収支比率 (2008) 総務省統計局 地震保険加入率 (2007) 損害保険料率算出機構 3 世代世帯数 (2005) 総務省統計局 自主防災組織活動カバー率 (2008) 総務省消防庁 コミュニティカフェ設置数 (2010) 公益社団法人長寿社会文化協会 19

分析結果 20 変数名 回帰 1 回帰 2 回帰 3 回帰 4 自主防災組織活動カバー率 3.276e-02 (3.202e-02) 2.848e-02 (2.862e-02) コミュニティカフェ設置数 2.562e-04 (3.512e-04) 5.344e-04** (1.595e-04) 地震保険加入率 8.553e-02 (9.760e-02) ** ( ) 経常収支比率 7.847e-02 (1.397e-01) ( ) 健康寿命男性 e-03 (1.063e-02) e-03 (6.909e-03) 健康寿命女性 e-03 (8.066e-03) e-03 (6.017e-03) 一人当たり県民所得 e-06 (2.210e-05) 4.625e-05** (1.556e-05) 高齢化率 e-01** (2.967e-01) 1.316e+00*** (2.036e-01) 住宅密集度 3.329e-04 (7.855e-04) *** ( ) 木造住宅率 e-02 (5.222e-02) e-01*** (3.348e-02) 3 世代世帯数 3.226e-07 (4.015e-07) e-09 (3.213e-07)

分析結果の考察 21 地域コミュニティ強化 地域住民が集まる コミュニティカフェの設置 「コミュニティカフェ」を新しい視点 として 政策提言へ

コミュニティカフェの活用につ いて 22 住民のニーズに あったコンセプ ト (自治体、地域 住民 ) 既存不適格建築物 ( 特に空き家) コミュニティカフェ 地域コミュニティの活性 化

空き家の活用について 23 空き家問題 平成 25 年 空き家率 13.5% 過去 最高 所有者の管理意識が低い 相続を契機に管理責任が不明確 所有者が空き家の撤去を躊躇する 空き家をコミュニティカフェに 活用

政策について 24 著者作成

具体的な費用について 25 震災後にかかる住宅 への費用 復興住宅 約 1200 万円 仮設住宅 平均 603 万円+ 50 万円 解体費 100 万円 コミュニティカフェ にかかる費用と年会 費 開業費約 400 万円 改修工事費 平均 211 万円 年会費 3000 円 ×400 人 = 120 万円

モデル地区導入について 26 住宅密集度 66 棟 /ha 人的被害予想約 5,300 人 建物倒壊数推計約 640,000 棟 危険な密集市街地あり 人的被害予想約 400 人 建物被害予想約 6,000 棟 N市N市 N区N区 さら に

今後の課題と展望 被害軽減により安全な日本へ 【課題】 ・市区町村での空き家 の 実態把握 ・既存不適格建築物と 空 き家の数を把握した上 で、 コミュニティカフェの 分布 図の作成 【展望】 ・より具体的な分布図 の 作成 → 効果的な防災 マップの作成 ・モデル地区導入を経 て 全国展開に

参考文献 (1/2) 内閣府「平成 18 年度版防災白書」 6/html/honmon/hm html ( ) 内閣府「我が国で発生する地震」 ( ) 国土交通省 近畿地方整備局 震災復興対策連絡会議 ( ) 国土交通省「住宅・建築物の耐震化率の促進『政策の効 果等』」 ( ) 国土交通省「住宅・建築物の耐震化の促進」(平成 23 年 度 政策レビュー結果(評価書)) ( ) 28

参考文献 (2/2) 国土交通行政モニターアンケート調査( 2009) 大分大学福祉科学研究センター (2011) 「コミュニティカ フェの実態に関する調査結果」 東北地方に美しい村を復興するための応急仮設住宅に代 わる “ 地場工務店による『村』再生 ” プロジェクト ( ) 仮設住宅 1 戸当たりの建設費 higashinihon j-01-w590 ( ) 愛知県防災会議 ( ) 防災科学技術研究所 ( ) 29

ご清聴ありがとうございまし た。