オリエンテーション 0 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム オリエンテーション 東京大学空間情報科学研究センター 客員研究員 今井 修.

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地図の重ね合わせに伴う 位相関係の矛盾訂正手法 萬上 裕 † 阿部光敏* 高倉弘喜 † 上林彌彦 ‡ 京都大学工学研究科 † 京都大学工学部 * 京都大学情報学研究科 ‡
III. GIS データの作成. GIS はデータがなければ何もできない III. GIS データの作成 データ入手の二つの方法 1. 既存データの入手 長所:簡単,データの信頼性が保証されて いる 短所:費用がかかる,どんなデータでも入 手できるわけではない.
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仮説の立て方、RQの絞り方 論文を考える根本的思考 担当・柴田真吾
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資料2 介護保険制度改革の方向.
高齢者の救急搬送に係る意見交換会 資料7 1 意見交換会開催に至る経緯と今年度の取り組み  平成26年度    病院連絡会議にて,高齢者の救急搬送に関して,患者及び家族の延命治   療の希望確認ができているかの課題提起がなされた。  平成27年度   (1)介護サービス事業者協議会主催研修会および施設ごとの講演会の開催.
開発担当者:東京大学空間情報科学研究センター 特任教授 今井修
開発担当者:東京大学空間情報科学研究センター 特任教授 今井修
第2回 福祉の現在・現在 厚生労働省(2018) 障害者白書 厚生労働省(2016) これからの精神保健福祉のあり方に          関する検討会資料.
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若年性認知症支援コーディネーター設置等事業
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高齢者の救急搬送に係る意見交換会 資料7-1 1  意見交換会開催に至る経緯  平成26年度    病院連絡会議にて,高齢者の救急搬送に関して,患者及び家族の延命治療 に関する意向確認ができているかという課題提起がなされた。  平成27年度   (1) 介護サービス事業者協議会主催研修会・施設ごとの講演会(救急課)                  
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オリエンテーション 0 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム オリエンテーション 東京大学空間情報科学研究センター 客員研究員 今井 修

オリエンテーション 1 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム 目次 GIS (地理情報システム)とは何か GIS を知る基礎概念(データ,レイヤー,重ね合わ せ) 空間的思考 高齢者福祉分野の地理空間情報は? 研修の流れ

オリエンテーション 2 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム GIS とは何か:福祉分野との係わり( Snow のコレラ地 図) 町医者の John Snow はコレラの発生源を 地図で発見したわけ ではなく、説得(コ ミュニケーション) の手段として地図を 作成した。 仮説の裏付けとして、 彼は 1 日 70 人以上の患 者家族に聞き取りを して問題の井戸が利 用されていた事実を つきとめた(ジョン ソン (2007) 『感染地 図』) 1854 年にロンドンで流行したコレラの感染源が井戸水であることを示 し、井戸を閉鎖する対策をとるきっかけとなった地図(コレラ菌発見 以前) 出典: Longley et al. (2005) 出典:スタンプ (1967) 『生と死の地理学』 出典:(国土交通省)地理空間情報人材育成プログラム若林芳樹先生テキス トより

オリエンテーション 3 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム GIS (地理情報システム)とは何か (コンピュータ処理19 60年以降) GIS とは  地理空間情報を用いて,情報管理,加工,分析を行い,地図として表示でき る道具 GIS の強みと弱み  紙地図: IT リテラシーを必要としないが、目的別に主題図を作成しなければ ならない(多大な労力).また電気や通信環境が絶たれた大規模災害時にも 利用できる  GIS :必要な情報を表示させ,正確に相手に伝えることができる  リアルタイムの写真,動画,センサー情報などの情報を地図上の位置に結び つけて表示させることができ,地域の理解を促すことができる 行政における GIS の位置づけ  地図の代用として,効率化の道具として使う  地域課題を簡単に可視化し、課題解決に向けて試行錯誤を行う道具として使 う 使い方の理解  新たな分野で活用するための基本的な考え方:「空間的思考」の理解が不可 欠

オリエンテーション 4 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム GIS を知る基礎概念1:身の回りのことを GIS データ にする 形が見えるもの形が見えないもの 形をその まま利用 形をシン ボルに 建物 道路道路 領域動き回 る場所 行政界 統計界 鉄道 ・ 道路網 例示 GIS データ 面 データ + 属性 点 データ + 属性 線 データ + 属性 面(領域分割) データ + 属性 ネットワーク データ + 属性 画像 ラスター データ + 位置属性 写真・衛星画像

オリエンテーション 5 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム GIS を知る基礎概念2:レイヤーの概念 位置 形 属性 地形 写真 建物 道路 樹木 デジタルデータ GIS

オリエンテーション 6 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム GIS を知る基礎概念3:(レイヤー)情報の重ね合わ せ 3.5 案 1案 3案 2案 3案 5案 4案 6案 5案 言葉の話し合い内容の絞り込み A案A案 GIS レイヤーの重ね合わせ B案B案 最終案 場所の絞り込み C案C案 補完

オリエンテーション 7 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム 空間的思考 地理空間情報の理解  道路,公園,河川,建物,行政界など, 地図情報として扱われてきたものは, すべて地理空間情報である.  さらに,「場所」や「位置」に紐付けられる 情報もすべて地理空間情報である (ほとんどの地公体の業務が対象) 空間的思考  空間的思考は、身の回りで起こる現象を、 「場所」や「位置」を利用して整理し、現象の規則性 や特別な性質を見つけ出し、意思決定を支援する考え方(空間概念 、表現、推論)  必ずしも特別な考え方ではなく,誰もが,近道を探す時に,無意識 に行ったり,紙地図を見ながら,頭の中で行われていることである 出典: NRC(2006)Learning Think Spatially

オリエンテーション 8 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログラ ム 空間的思考:分析 情報の数値化  個数,延長,面積などの計量値を作成し,密度などに直して,地域 の比較を行う.  多様な情報を,地理空間情報に変換するために,住所の情報から緯 度経度の情報に変換する(アドレスマッチング)手法が重要である 情報の重ね合わせ  異なる情報を重ね合わせ,地域ごとのそれぞれの情報の影響を探る 領域の分割,緩衝領域,カーネル密度  施設配置検討などの際に,距離の影響を分析する  分布状態から密度分布図を作成する ネットワーク解析  最短ルートなど,時間的変化を考慮した現象の分析を行う 時空間分析  3 次元データ,時間データを活用して現象の変化の分析を行う

オリエンテーション 9 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログ ラム 空間的思考に気づく:身近な言葉から空間的な意味を意識す る 標高面積距離 集計 / 密度 延長 (数値) (イメージ) 高い / 低い 高いところ に避難する 広い / 狭い 受け持ち 区域 遠い / 近い 歩いてい ける施設 多い / 少ない 人の多い所 を重点に 長い / 短い 最短の道 を探す (言葉) (意味) 空間的思考:言葉をデータに変換し論理的に組み立てる

オリエンテーション 10 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログ ラム 空間的思考の事例:アドレスマッチングと重ね合わせ

オリエンテーション 11 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログ ラム 高齢者福祉分野の地理空間情報は? 介護サービス基盤 施設系サービス 介護老人福祉施設 住居系サービス 特定施設住居者介護 在宅医療推進協議会 訪問介護ステーション 在宅医 後方支援病床 認知症疾患医療センター 認知症個人,家族 医療機関 地域包括支援センター 高齢者住宅 高齢者施設 特別養護老人ホーム 有料老人ホーム グループホーム 介護福祉士 社会福祉士 介護福祉専門員 訪問系サービス 施設・住居系サービス 起業・就労の支援 シルバーハローワーク 高齢者 在宅医療の推進認知症対策 高齢者の住まい介護人材対策地域の担い手

オリエンテーション 12 介護・福祉業務における GIS 高度活用人材育成プログ ラム 研修の流れ オリエンテーション(興味の喚起) 介護・福祉分野における GIS 活用の方法(理解の導 入) 地理空間情報関連の個人情報保護等 演習( GIS 活用の理解) 介護・福祉分野における GIS 活用推進に向けて (ディスカッションを通じた理解の深化) ラップアップ(知識の定着)