現代の大学入試問題に、 文法訳読式授業はどれだけ対応できる か ― 高校英語授業改革プロジェクト発表その1 ― 関 静乃(静岡大学) 加藤 和美(静岡大学) 茶本 卓子(神戸市立葺合高等学校) 永倉 由里(常葉学園短期大学) 三浦 孝(静岡大学) 亘理 陽一(静岡理工科大学)
1. はじめに 研究の名称: – 生き方が見えてくる高校英語授業改革 プロジェクト ― より良い世界を創造でき る市民を育てられる intelligent な英語授 業を! – 研究の目的: – 人格と知性を高めあう英語授業の、教 材と具体的授業方法のモデルの提案 2
1. はじめに 研究の方向: – 1)大学入試問題(抽出 33 大学・ 2008 、 2009 年度入試)の傾向分析(今回発表) 「大学入試問題で文法訳読式授業に合致した出題 が何%あるか」を調査 「生徒を志望大学に合格させるには、文法訳読式 授業が最も効率的だ」という belief がどれだけ通用 するかを検証 – 2)名作教材集(意味がわかった後でも聞 き・読みたい教材、暗唱に値する教材集)を 編集 – 3)「生き方が見えてくる」英語授業の提案 3
2. 入試問題分析方法 分析校 – 33 大学(北海道・東北・東京・一橋・名古屋・京 都・大阪・九州・東京工業・上智・早稲田・慶 應・明治・立教・青山学院・中央・法政・日本・ 東洋・駒沢・専修・南山・中京・名城・愛知・関 西・関西学院・立命館・同志社・京都産業・近 畿・甲南・龍谷), – 2008 年度・ 2009 年度,文系・理系 分析項目の解説 A型問題の定義と典型例 – 別資料 A B型問題の定義と典型例 – 別資料 B 4
3. 分析結果と考察 分析の概要 A型入試問題・B型入試問題の割合 B型問題の特徴 B型問題から見たグルーピング B型問題の広がり 5
表1:分析の概要 _ 記述統計 (1) n=91 試験 時間 総語数 FRE 小問数 A 型 問題数 B 型 問題数 M SD MAX MIN
表2:分析の概要 _ 記述統計 (2) 文章のスタイル 論説 67.12% 学術 (39.35%) エッセ イ (27.76%) 物語 5.12% 会話 18.87% その他 8.89% 出題文・指示文言語 J/E 1.86% E 22.06% J 76.08% 解答言語 E 90.79% J 9.21% 解答形式 記述 11.36% 抜出 0.47% 選択 88.17% 7
図3:出題形式構成割合(全 体) 空所補充 内容確認 文法・語 法 8
図4:タイプ別問題数(全体) 9
図5: B 型問題の出題形式内訳 Skimming Making Inferences Scanning Problem-solving Expressing Understanding paragraphs Organizing Summarizing 10
図6:出題・解答言語(問題タイ プ別) 11
図7:「検索範囲」(問題タイ プ別) 12
図8:「 B 型割合 -A 型割合」 × 総語 数 (入試別 ( n =91) ) 13
図9:「 B 型割合 -A 型割合」 × 総語 数 + B 型問題数バブル 14
図8:「 B 型割合 -A 型割合」 × 総語 数 (入試別 ( n =91) ) B 型寄り(表9) A 型寄り 15
4. まとめと展望 : Cf. 図4:タイプ別問題数(全体) 16
4. まとめと展望 : Cf: 図7:「検索範囲」(問題タイ プ別) 17
4. まとめと展望 : 「生き方が見えてくる」英語授業に よって B 型対応の授業 18
ご清聴ありがとうございまし た。 生き方が見えてくる 高校英語授業改革プロジェクト