西日本インカレ2010 「商店街の魅力を追及!」 中村学園大学 流通科学部 明神ゼミ 商店街研究チー ム 湯下利樹 佐藤翔太 坂本寛純 西尾光矢 1
本発表の主張 2 商業者や消費者の狙いと 異なる結果が偶然に生まれ、 それが今までになかった関 係を生み出し繋がった。
目次 1. 題材と理由 1 - ⅰ身近な問題 1 - ⅱ景況感の推移 1 - ⅲ商店街の抱える問題 1 - ⅳ商店街に魅力はないの か 1 - ⅴ事業者の意識 2. 「商業の外部性」 2- ⅰ「商業の外部性」とは 2- ⅱ 「商業の外部性」 の 例 2- ⅲ 商業集積のタイプ 2- ⅳ キーワード 3 3. 事例 3- ⅰ ケース 中洲商店 街と 博多めんたい 3- ⅱ ケース 川端ぜん ざい 3- ⅲ 事例考察 4. 結論 4- ⅰ商店街の魅力 5. 参考文献
1. 題材と理由 1 - ⅰ身近な問題 1 - ⅱ景況感の推移 1 - ⅲ商店街の抱える問題 1 - ⅳ商店街に魅力はないのか 1 - ⅴ事業者の意識 4
1- ⅰ身近な問題 ニーズに応えたり努 力したりするも、大 きな売り上げにはな らない。 創意工夫はしている が、大きく変化はし ない。 何か役立てることは ないだろうか? 5 メンバーの実家の商店では、
1- ⅱ景況感の推移 1995 年度 2000 年度 2003 年度 2006 年度 繁栄している 2.7%2.2%2.3%1.6% 停滞して いる 停滞しているが 上向きの兆しが ある 43.6% 5.9%4.7%4.8% まあまあである (横ばいであ る) 16.9%21.0%22.9% 停滞しているが 衰退の恐れがあ る 29.4%26.2%37.6% 衰退している 51.1%38.6%43.2%32.7% 無回答 2.6%6.3%1.2%0.4% 石原武政, 竹村正明編著 (2008) 『 1 からの流通論』碩学舎 73 頁【表 5-2 景況感の推 移】 6
1 - ⅲ商店街の抱える問題 1995 年度 2000 年度 2003 年度 2006 年度 1位1位大規模店舗に 客足がとられ ている 魅力ある店 舗が少ない 経営者の高 齢化等によ る後継者難 魅力ある店 舗が少ない 2位2位後継者難大規模店舗 に客足がと られている 魅力ある店 舗が少ない 商店街活動 への商業者 の参加意識 が薄い 3位3位大規模店出店 ラッシュに押 され気味 商店街活動 への商業者 の参加意識 が薄い 経営者の高 齢化等によ る後継者難 周囲の環境要因 → 事業者自身の要因 7
1 - ⅳ商店街に魅力はないのか 個々の商店で は、魅力の為 の努力は行っ ている 商店街全体に 広がる衰退感 商店街の魅 力は何所に ある? 8
事業者の意識 魅力のあ る店舗が 少ない! 店舗の 魅力は ある! 私たちの意識 9 1 - ⅴ事業者の意識
2. 「商業の外部性」 2- ⅰ「商業の外部性」とは 2- ⅱ 「商業の外部性」 の例 2- ⅲ 商業集積のタイプ 2- ⅳ キーワード 10
「商業の外部性」とは 個別の商業者は、周辺の店舗に品揃え をカバーしてもらっている。つまり、個別 の小売店は、品揃えに関して、自分の外部 と関わりをもつことになる。 この外部との関わりをもつことが「商 業の外部性」である。 (石原武政・竹村正明『1からの流通論』碩学舎 208 頁) ⅰ「商業の外部性」とは
2- ⅱ「商業の外部性」の例 (例)八百屋は野菜、肉屋は肉、豆腐屋は豆腐を品揃えする。すき焼 きのための買い物をしたい消費者がいたとき、個々の業種店はその ニーズを満たすことはできないが、集積全体ではニーズを満たすこと ができる。 八百屋 肉屋 豆腐屋 消費者 おいしいすき焼 きが食べたい!
13 自然発生型管理型 依存関係成り行きに期待自ら設計 競争成り行きに期待自ら設計 統一性低い高い 多様性高い低い 環境変化へ の対応 多元的、ダイナ ミック 一元的、計画的 (例)商店街ショッピングセンター 2- ⅲ 商業集積のタイプ (石原武政・竹村正明『1からの流通論』碩学舎 220 頁【表 12-2 商業集積のタイプの長所と短 所】)
2- ⅳ キーワード 偶然性 ・・・管理者がいな いことで様々な行動を 行う。 これが誰も想定してい ない偶然を起こすとい うこと。 関係性 ・・・偶然が生んだ 事柄が事業者・消費者 を含め、多次元の方向 を有した繋がりが生む。 また、それは最も柔 軟で企業の画策では実 現できない関係である こと。 14 偶然 関係 魅力魅力
3. 事例 3- ⅰ ケース 中洲商店街と 博多めんたい 3- ⅱ ケース 川端ぜんざい 3- ⅲ 事例考察 15
研究を重ねて商品となった明太子は口コミで評判 となり遠方のお客さんに売れたが、「商店街の入 口から4件目」という口コミで広まった為に、よ く店舗を間違えられた。 ⇒間違って尋ねられる店「明太子を卸してくれ」 明太子の生みの親でふくやの創業者、川原俊夫氏 の「いろんな味の辛子明太子があっていい」とい う考えがあり、商標登録や製造特許を取得せずに 各店舗へ作り方を教えた。 商店街の周囲の店舗が様々な明太子を作った。 多様な関係性を生み明太子が生まれ 商店街の活性化となった。 結果、全国に知られる名産品となった。 3- ⅰ ケース 中洲商店街と博多めんたい
3- ⅱ ケース 川端ぜんざい 昔、川端ぜんざいというお店があったが、 空襲や後継者もおらず閉店した。 その後、次第にそのお店を懐かしむ声が高まり、 川端商店街が主体となって再度開店することに。 店舗の奥の空きスペースを「ぜんざい広場」とし、山笠 を展示することで有効活用した。 この店舗を中心として商店街自体が山笠ムードに 結果、ぜんざいを食べながら山笠を見れると いう博多の観光スポットとして活性化
3- ⅲ 事例考察 商店街 関係性 商業者 消費者
4. 結論 4- ⅰ商店街の魅力 19
4- ⅰ商店街の魅力 20 商業者や消費者の狙いと 異なる結果が偶然に生まれ、 それが今までになかった関 係を生み出し繋がった。
5. 参考文献 21
参考文献 石原武政, 竹村正明編著 (2008) 『 1 からの流通論』碩学舎 石原武政 (2006) 『小売業の外部性とまちづくり』有斐閣 「海路」編集委員会( 2006 )「ふくや取締役社長 川原正孝氏 に聞く--博多への恩返しを 辛子明太子づくりと文化事業」 『海路』 Vol . 3 、 頁 博多中洲 味の明太子 ふくや「ふくやヒストリー 漫画味の 明太子物語」 〈 〉 博多川端商店街 川端ぜんざい 〈 〉 インタビュー記録 株式会社ふくや 網の目コミュニケーション室 宗 寿彦 様 ( 2010 年 11 月 29 日) 22