*運転実技講習のチェックポイントについて事前に理解を深めます 1.利用者への気配り(利用者擬似体験乗車) 2.運転技術 8章.運転実技 本章のポイント ①安全確認を十分に行いながら運転する ②利用者が安心して乗車できるよう、安全確認の動作ははっきりと 行いながら運転する ③必要に応じて利用者に声かけを行いながら運転する.

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*運転実技講習のチェックポイントについて事前に理解を深めます 1.利用者への気配り(利用者擬似体験乗車) 2.運転技術 8章.運転実技 本章のポイント ①安全確認を十分に行いながら運転する ②利用者が安心して乗車できるよう、安全確認の動作ははっきりと 行いながら運転する ③必要に応じて利用者に声かけを行いながら運転する

(1) 乗降装置による車両の乗降を体験する 1 )乗降装置の可動域を確保する 2 )乗降装置の準備中、利用者を安全な場所で待機させる 3 )リフトのプラットフォーム(又はスロープ)外に 車いすの車輪がそれないよう注意する 段差などで衝撃を与えないように静かに乗車する。 スロープなどの傾斜では勢いをつけ過ぎないように注意する。 同じ車種でもリフト、スロープが異なることがある。 4 )車両に乗り込む際天井に利用者の頭部をぶつけないよう注意する 5 )ヘッドレストの高さを合わせる 1.利用者への気配り(利用者擬似体験乗車)

6 )固定装置で車いすをしっかりと固定する ①(主に車外で)「固定します」と声かけをおこなう。 ②固定が確実に行われていることを確認する。 ③ (主に車外で)ヘッドレストを着用する。 7 )(車内に乗り込み)シートベルトは忘れずに締める <4点式車いす固定ベルト、3点式シートベルトの例> シートベルトの通し方は肘掛 やスカートガードの下と座面 の間及びスポークの間 注) 、 を通し、ベルトが腰(骨)か ら浮かないよう、密着するよ うにかける。 注)スカートガードの下にすき間がな いタイプ、スポークの間を通すと 危険な場合があります。

■ リフトによる乗車の例 車いすのブ レーキをかけ る 。 「車いすを固 定します。」 と声をかけて から、確実に 車いすを固定。 ヘッドレスト を装着。 車いす転落防 止装置のセッ トを確認。 片方の手で車 いすを押さえ、 利用者の頭や 足元などに充 分注意。 ・リヤドアを静かに閉める 「では、リフ トに乗ります よ。」と声を かけてから利 用者をプラッ トフォームに 乗せる。 車内に乗り込 み、利用者に シートベルト を着用。 運転実技講習で行う乗降介助

車いすに後退防止ベルトをかける。 (車内で前部固定ベルトとなる) ■ スロープによる乗車の例 車体がニールダウンするタイプでは、 エンジンをかけたままか、切るのか は、マニュアルに従 う。 スロープを出 す。 利用者の頭やつま先があたらない ように注意しながら車内に入る 。

(2) 車いすから見た車内の前方、後方、および左右の 視界を体験する 視点は、通常の座席の場合よりも高くなる 前方の見通しが悪くなる (3) 車内における頭上の高さを確かめる (4) 車体の揺れ具合を体験する 例・発進や停車時前後の揺れ・カーブでの左右の揺れ ・段差や障害物通過時などに受ける上下の揺れ ・坂道を通過する時の前後への傾き方 など 運転席ではあまり気にならない揺れや衝撃でも、怖いと感じ、 障害がある場合、手や足でからだを支えて、衝撃を受け止めるこ とが難しいこともある。

(1) 発進 急発進を避けながらゆっくりと発進する。 声かけ「では、出発します。よろしいですか?」 (2) 右折・左折、カーブ・曲がり角 手前で十分に減速し、ゆとりを持ったハンドル操作で通過する。 (3) 信号通過、横断歩道 周囲の安全を十分確認し、停止する場合にはゆっくりと停止す る。 (4) 踏切通過 一時停止して、窓を開けて安全を確認する。 声かけ「踏み切りを通過するので揺れます。」 (5) 見通しの悪い交差点 信号の無い交差点や路地裏では一時停止する。 2.運転技術

(6) 曲線コースの通過 (7) 屈折コース、鋭角コースの通過 急激なハンドル操作は利用者が左右に横揺れする 狭い路地の場合は、無理に曲がろうとすると接触の恐れがあ る。 必要な場合は切り返してもかまわない。 声かけ「車両を後退させます」 (8) 坂道コースの通過と一時停止 停止の際には必ず、サイドブレーキを入れる。 固定していても車いす自体が前後に、多少動く場合がある。 声かけ「坂を下りますので、前のめりにならないよう注意 して下さい」

①車を右に寄せて近づく ②右側ボディの延長線を角 α に合わせる ③まっすぐバックし、角 α で止 まる ⑥車を駐車枠に入れる ⑤角 α を基点に、車が駐車枠 に入る角度になるまで前進 とバックを繰返す ④ハンドルを切って角 α の 外周上 50 ㎝内で止まる (9) 方向転換 ・車両後方の乗降装置の可動域が十分か、確認する。 ・小刻みなブレーキのあまり、利用者に振動を与えない。 声かけ 「 後退します 」

(10) 縦列駐車 ・乗降装置の可動域を十分確保できることを確認する。 (リフトやスロープの全長に加えて、1~2mを目安) ・利用者が降車して車道側を移動しなければならない場合、 車いすの通れるおおむね1m前後の幅が確保できるよう駐車 する。 ①スペースは十分か? ②前の車のお尻に合わせる ③後ろの車に注意する ④最後にもう一度ハンドル を切る

(11) 駐停車車両、道路工事など障害物設置場所の通過 ■ 車線変更による通過 変更するおおむね3秒前を目安に方向指示器を点灯させる。 ルームミラー、サイドミラー、目視で確認してから車線変更する。 声かけ「 車線変更します。」 ■ 減速や徐行による通過 段差などの障害物を通過する場合、急ブレーキを避けて減速する。 声かけ 「揺れます。」 (12) 停止 ・利用者に最も揺れと衝撃を与えるのは、車両を停止させる時である。 ・普段通りのブレーキでも、利用者の首や背中・腰などに、運転者が 感じる以上の揺れや衝撃を与えてしまう。 ・アクセルをゆっくり戻しながら徐々に減速を行ない、静かに停止す る。 声かけ: やむを得ない急ブレーキは利用者が身構えられるように声 をかける。

制作:国土交通省自動車交通局旅客課 協力: NPO 等が行うボランティア輸送における運転協力者/運行管理者 に対する人材育成のための教育体制の整備委員会 同委員会ワーキンググループ委員 伊藤正章(移送サービス運営マニュアル編集委員会編集責任者) 山本憲司( NPO 法人移動サービス市民活動全国ネットワーク理 事) (敬称略) 写真提供:社団法人日本自動車工業会 スズキ株式会社、ダイハツ工業株式会社、 トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社、 富士重工業株式会社、本田技研工業株式会社、 マツダ株式会社、三菱自動車工業株式会社 ( 50 音順) 事務局:交通エコロジー・モビリティ財団