日本語教育学会SIG ビジネス日本語研究会 第7回研究会

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日本語教育学会SIG ビジネス日本語研究会 第7回研究会 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

研究会の活動⇒会の規約 (目的) 本研究会は、「ビジネス日本語(企業での業務活動/い わゆるビジネスを始め、さまざまな仕事の現場で必 要とされる日本語力)」の理念の構築と教育方法論 の研究を行い、それに基づいて教育内容体系・教材 例・教育方法例を提起することによって、日本語学 習者を支援しながら、国内外の社会における日本語 教育・日本語表現教育の質的向上に貢献することを 目的とする。加えて、日本語教育関係者・学習者、 企業、行政等のネットワークづくりを構築することを 目的とする。 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

本日のスケジュール ―授業実践と課題の整理を踏まえて― テーマ: これからのビジネス日本語教育 18:00-18:15 総会   本日のスケジュール   テーマ: これからのビジネス日本語教育     ―授業実践と課題の整理を踏まえて― 18:00-18:15 総会 18:15-19:00  ポスター発表 発表1: 大手電機メーカーのグローバル人材社員に対する日 本語研修の紹介 発表2: Hands-on Businessクラス -ビジネス場面に対応する 日本語力育成の試み-     19:00-20:30  これからのビジネス日本語教育: 課題提起:堀井惠子、春原憲一郎、奥田純子、神吉宇一、品 田潤子、近藤彩  ディスカッション:参加者全員で  第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

1.平成23年度決算報告 (会計監査報告) 2.平成23年度活動報告 3.平成24年度予算案 4.平成24年度活動案   平成24(2012)年度総会 1.平成23年度決算報告          (会計監査報告) 2.平成23年度活動報告 3.平成24年度予算案 4.平成24年度活動案 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

  18:15-19:00  ポスター発表 発表1: 大手電機メーカーのグローバル人材 社員に対する日本語研修の紹介  武田 聡 子・長崎 清美・伊藤 麻友子・小山 暁子(NPO 法人 日本語教育研究所) 発表2: Hands-on Businessクラス -ビジネス場 面に対応する日本語力育成の試み- 内海美 也子・枝松大介・大津修 (公益社団法人国際 日本語普及協会) 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

ディスカッション:参加者全員 課題提起・ディスカッション 19:00-20:30 これからのビジネス日本語教育:                                            19:00-20:30  これからのビジネス日本語教育:      課題提起・ディスカッション   課題提起:堀井惠子・神吉宇一・品田潤子        奥田純子・近藤彩 ・春原憲一郎 ディスカッション:参加者全員 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

5分間課題提起挑戦コーナー 1.堀井惠子:最近の背景の中の? 人材育成のための言語教育……グローバル人材・多文化 共生社会 2.神吉宇一:「グローバル人材」とは: 「日本語の問題」にしな いために 3.品田潤子:ビジネスコミュニケーション教育市場の開拓 4.奥田純子:日本人材へのビジネス日本語教育を! 5.近藤彩:日本語教師は学習者のビジネス課題をわかって いるか? 6.春原憲一郎:労働と言語 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

人材育成のための言語教育実践における課題 キーワード:グローバル人材・多文化共生社会 政策:グローバル人材育成:留学生⇒日本人学生 PBL? 課題提起1:堀井惠子(武蔵野大学大学院) 人材育成のための言語教育実践における課題 キーワード:グローバル人材・多文化共生社会 最近の背景の中での??(課題) 政策:グローバル人材育成:留学生⇒日本人学生 PBL? 予算はどこに? 育成方法?多文化共生社会の構築は? 企業:円高など⇒拠点海外移転⇒G人材ニーズ *英語人材/日本語人材、外国人材/日本人材⇒英語ので きる日本人?企業内研修は? 大学・日本語教育機関:留学生数?教育の目指すもの?  グローバルコミュニケーション学部・・・英語?? 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

人材育成のための言語教育実践における課題 企業のニーズ(G人材)←調査より ⇒①コミュニケーション能力+②問題発見解決能力 +③異文化調整能力 たとえば・・大学教育実践の中で AJ⇒BJ  *ゼミ⇒論文作成の中で:テーマを掘り起こし、情報を収 集し、考察し、仲間と意見交換し、論理的説得力のある  文書にまとめ、PPTによるプレゼンをする(学部2年~4年)     ⇒②+①  +ゼミの中には留学生も多い+③  ⇒内定獲得 *コンテンツはさまざまに可能(どの分野のゼミでも可能) 課題:このような枠組みで授業実践する教師   第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

BJ教育実践における課題 留学生・海外日本語学習者対象のBJ教育 たとえば:アジア人財PBLで企画書を作りプレゼン 企業のニーズ(G人材)←調査より ⇒①コミュニケーション能力+②問題発見解決能力 +③異文化調整能力 留学生・海外日本語学習者対象のBJ教育  たとえば:アジア人財PBLで企画書を作りプレゼン  ⇒情報収集力,情報分析力,チームワーク力,企画力, 異文化調整力,各種文書作成力,情報発信力  ⇒①+②+③    課題1:教授法・教材、教師の役割のパラダイムシフト  課題2:外国人留学生の雇用機会⇔日本人BPの意識 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

課題提起2 神吉宇一 グローバル人材とは 外国人 外国語ができる 海外経験がある グローバルな場で活躍できる 課題提起2 神吉宇一     グローバル人材とは 外国人 外国語ができる 海外経験がある グローバルな場で活躍できる グローバル人材を日本/個別企業に定着させたい

日本語の問題か わかりましたと言ってるけどわかってない,日本語ができ ないから まったく日本語ができなくて仕事に支障をきたしているの で研修をしてほしい    →中級後半レベルだった・・・ 日本語の問題とそうでない問題を切り離して考える必要 があるのかないのか

課題提起3:品田潤子 異業種交流会で耳にしたこと 起業家育成専門の 大学院ができたそうですねえ。           課題提起3:品田潤子 異業種交流会で耳にしたこと 起業家育成専門の    大学院ができたそうですねえ。 外国人? 雇ってますよ。 やる気があって頭がいい  から…。 同じ研修、ラオスで   やってほしいって     言われててさ。 社内コミュニケーション  とか、他社の取り組み、  知りたいですよ…。 何かごいっしょにできそうですねえ。 13 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

強み 弱み 機会 脅威 課題提起3:品田潤子 ビジネスコミュニケーション教育市場の開拓 わが業界のSWOT分析 14 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

課題提起:奥田 日本人材へのビジネス日本語教育を! 人・組織の国際移動:バウンダリーレス    国際労働移動としてのグローバル化    企業のサバイバルとしてのグローバル化 働くヒト環境が、異種混交となる           日本語力=思考力=職務能力=人格 ではない     異種混交(多様性)の中でやっていくには 組織の調整・変革とComm.の質の意識が必要 多文化コミュニケーションは「働くみんなの関心事」 2012©OKUDA COMMUNICA INSTITUTE 15

必要条件は? 日本サイドの 異言語コミュニケーションの意識 コミュニケーションの質の意識 ⇒コミュニケーションはジョイントベンチャー 課題提起:奥田 日本人材へのビジネス日本語教育を! 必要条件は?    日本サイドの       異言語コミュニケーションの意識       コミュニケーションの質の意識        ⇒コミュニケーションはジョイントベンチャー           意味(意図)の共同創造           イノベーションの可能性 16 2012©OKUDA COMMUNICA INSTITUTE 16

2012©OKUDA COMMUNICA INSTITUTE 課題提起:奥田 日本人材へのビジネス日本語教育を! 十分条件は?    ●組織の言語環境の整備        事例:「社内文書」、「ジョブ・ディスクリプション」        バリア・フリーは誰にとっても使い勝手が良い    ●日本人のコミュニケーション調整力       マインドセットの調整       言語調整スキル:やり取りの意識化・見直し                 「一応、ざっと目をとおしておいて」            「資料よろしく、急いでないから」 「任せるから」      必要十分条件を満たすために何から始めるか? 日本人材へのビジネス日本語教育 2012©OKUDA COMMUNICA INSTITUTE 17

日本語教師の仕事とは? 学習者にとって日本語とは? 手段として、道具としての日本語へ 職場の行動に注目する       日本語教師は学習者のビジネス課題を       理解しているか?           近藤彩            日本語教師の仕事とは? 人事担当者:「日本語はうまいが仕事ができない」             ↓      職場の行動に注目する 学習者にとって日本語とは?    手段として、道具としての日本語へ

学習者の行動に着目できるか? 日々の課題は? →課題達成のプロセス どんなことに困っている? →問題解決のプロセス 学習者の行動に着目できるか?  日々の課題は? 何ができないといけないのか?  →課題達成のプロセス どんなことに困っている? マイノリティー!  →問題解決のプロセス  新たな学習活動デザインを!

研究もやってみましょう 日本語教育学会 調査研究推進委員会より 日本語教育世界大会 2012 【研究でつながる広場】In 名古屋 研究もやってみましょう  日本語教育学会  調査研究推進委員会より 日本語教育世界大会 2012  【研究でつながる広場】In 名古屋   8月19日(日): 科研や共同研究に興味がある人への     サポートを致します。(要予約)       http://www.nkg.or.jp/icjle2012/index.html

労働と言語 はるはら けんいちらう ビヂネス日本語研究会 2012/06/08

立岩真也 「しばらく私たちは消費社会を語ってきたのだが、とくにこれから何十年かは労働がもっとも大きな主題の一つとなるだろう」 24 「しばらく私たちは消費社会を語ってきたのだが、とくにこれから何十年かは労働がもっとも大きな主題の一つとなるだろう」                               24 立岩真也 『自由の平等ー簡単で別な姿の世界』         二〇〇四岩波書店 ビヂネス日本語研究会 2012/06/08

「…こうして労働の分配・労働の分割もおもしろい主題としてある。」24 ビヂネス日本語研究会 2012/06/08

言語資本の分有 労働の分有 ⇔ ビヂネス日本語研究会 2012/06/08

労働現場・労働者間での学習環境の実現 言語・文化資本の分有 教育資源の発掘 ⇒ ⇒ ⇒ 慎ましい語学教師の立場 ビヂネス日本語研究会 2012/06/08

19:30-20:30   ディスカッション   ご所属・お名前    発言はシンプルに・・・ 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8

次回研究会 11月10日(土) @APU立命館アジア太平洋大学(別府) ワークショップなど 次回研究会 11月10日(土)    @APU立命館アジア太平洋大学(別府)    ワークショップなど HP:http://www3.grips.ac.jp/~BusinessJapa nese/index.html 第7回ビジネス日本語研究会 2012.6.8