教養の化学 第7週:2013年11月4日 担当 杉本昭子
復習:電子配置と元素の周期的性質 (2) 第4週 元素を原子番号順に並べると、原子の最外殻電子数(価電子数)が周期的に変化する。このように元素の性質が規則性をもって変化することを周期律という。 周期律に従い元素を原子番号順に並べたものが周期表であり、周期表から様々な元素の性質を読み取ることができる。 第5・6週 電子は量子化された軌道に存在し、そのエネルギーを持つ。 原子の化学的性質は、価電子数により決まる。 任意の原子の電子配置は、原子軌道の概念に基づき、ルールに従い、簡単に書くことが出来る。 Pauli principle, Hund’s rule
演習の解答と解説 異なる イオンの大きさについて以下の設問に答えなさい。(3X2=6点) A 同じ元素の原子の大きさとイオンの大きさは同じか否か? B Aの答えの理由を説明しなさい。 A 同じ元素の原子の大きさとイオンの大きさは同じか否か? 異なる B Aの答えの理由を説明しなさい。 イオンになる場合、必ず電子の数が基になる原子の電子数より多くなる(陰イオン)か、あるいは少なくなる(陽イオン)。電子の数が変化すれば当然原 子半径とイオン半径は異なるため大きさが異なる。例えば第1族の原子が陽 イオンになる場合は最外殻の軌道の電子が失われるため小さくなる。陰イオ ンの場合は電子が増えることで、陽子とのクーロン力が弱まり、半径は大きくなる。
演習の解答と解説 原子の大きさについて このスライドの動画は以下のURLアドレスにあります。 1S H He このスライドの動画は以下のURLアドレスにあります。 リンクがはってあるので、右クリックして、ハイパーリンクを開けば見えるはずです。 2S Li Be 2Px B O http://www.youtube.com/watch?v=VfBcfYR1VQo 2Py C F 2Pz N Ne
イオンの大きさと原子の大きさ 原子 vs イオン イオンの大きさは下に下がる程大きくなる。(縦) エネルギーレベルは増加する。 エネルギーレベルは増加する。 周期(横)は複雑である。 陽イオンは右に行く程小さい。 陰イオンは、 一番目のイオンは劇的に大。 陰イオンの中では右に行く程 小さくなる。 イオン:グレー 原子:青、赤
演習の解答と解説 イオン 同位体 原子の電子の数が変化したもの。 電子の授受は最外殻の電子で行われる。 同位体や同素体とイオンをくれぐれも混同しないように! イオン 原子の電子の数が変化したもの。 電子の授受は最外殻の電子で行われる。 電子の数が、陽子の数より多いと、陽子と電子の間のクーロン力は減少。 同位体 原子の原子核中の中性子の数が変化したもの。
演習の解答と解説 2. 周期表で第3周期にあたる11Naから18Arまでの電子配置を書きなさい。 書き方: 11Na 11Na 2. 周期表で第3周期にあたる11Naから18Arまでの電子配置を書きなさい。 書き方: 11Na (2X7=14点) 11Na 1s22s22px22py22pz23s 12Mg 1s22s22px22py22pz23s2 1s22s22px22py22pz23s23px 13Al 1s22s22px22py22pz23s23px3py 14Si 1s22s22px22py22pz23s23px3py3pz 15P 1s22s22px22py22pz23s23px23py3pz 16S 17Cl 1s22s22px22py22pz23s23px23py23pz 18Ar 1s22s22px22py22pz23s23px23py23pz2
演習の解答と解説 各軌道への電子の入り方 ルールに従い原子の電子配置を書くことができる! 構成原理(Aufbau principle) どの2つの電子も4種の量子数の全てが同じになることはない。 エネルギーの低い軌道から順に入る。 1つの軌道には最大2個まで入る 1つの軌道に2個電子が入るときには、スピンの向きを反対にしなければならない。(パウリの理論:Pauli principle) エネルギーが同じ複数の軌道に電子が入るときには、スピンの方向を同じにした方が安定である。(フントの規則:Hund’s rule) ルールに従い原子の電子配置を書くことができる! 構成原理(Aufbau principle)
希ガスの電子配置、電子配置と元素の周期的性質 電子配置と元素の周期的性質(3) 希ガスの電子配置、電子配置と元素の周期的性質 第7週講義
周期表の見方
電子配置と元素の周期的性質 周期表を原子軌道でみてみると・・・ 価電子数 遷移元素
原子の電子配置 遷移元素の誕生理由と長周期型周期表 エネルギー順位と軌道の関係
希ガス型電子配置 希ガスの電子配置と安定性 He以外は最外殻電子が全て8個である。Heの場合K殻(最大で電子を2個収容)なので8にはならない。希ガス元素は化学的に安定という事実から、最外殻電子が8個という条件が化学的安定につながるといえる。この最外殻の電子が8個の状態をオクテッドという。
元素の性質と周期性 元素の性質 第18族(希ガス元素)以外の原子は、より安定なものになるため何らかの化学反応を起こし、他の原子と化学結合を形成する。 第18族原子は電子配置が閉殻構造のため化学結合を作らず安定である。 化学結合 イオン結合・・・・・イオン化合物 共有結合・・・・・・・分子 金属結合・・・・・・・金属
元素の性質と周期性 周期表から読み取れる傾向 1.イオンになりやすさ なぜイオンが生成するのか? 不安定な原子が希ガス類の電子配置である閉殻構造をとるために必要な数の電子を放出、又は受容してイオンに変化する。 1個の原子につきイオンは1個か? 原子により異なる
元素の性質と周期性 全ての原子がイオンになることができるか? 原子により異なる 原子は最少のエネルギーを使い安定な状態へと変化する。 原子が安定化する方法――1)陽・陰イオンに変化 2)共有結合を形成する 3)原子の状態を保つ etc. イオン化は、前述したイオン化エネルギー(イオン化電位)の大きさで、陽イオンが、電子親和力の大きさで陰イオンになるなり易さが決まる。 一般的には,価電子数=1,2,3の原子----(価)電子を放出し、陽イオンになる。 =4,5の原子-----安定なイオンにならない。 =6,7の原子----最外殻に電子を受容し陰イオンになる。
元素の性質と周期性 イオンの生成を軌道から考える Na+ の他にNa7-は無いのか? 26Feの原子配置を考えてみよう! 26Feは遷移元素 1s22s22p63s23p63d64s2 イオンになる時、どの軌道から電子の移動が起こるか? Feの場合、遷移金属なので、内殻の3d軌道から電子を放出する。理由はエネルギー順位が最も高く、3d軌道が埋まっていないため。 1s22s22p63s23p63d64s2 1s22s22p63s23p63d44s2 Fe2+ 1s22s22p63s23p63d34s2 Fe3+ Na+ の他にNa7-は無いのか? 基本的には移動電子の数が少ない程エネルギーの出入りが小さいため、少ない方が優先する。Na7-は存在しない。
電子配置と元素の周期的性質 価電子数1,2,3,6,7グループのイオンの形成
元素の性質と周期性 イオンになり易さを周期表からみると傾向がわかる。 価電子を放出して陽イオンになり易い性質を陽性、 クーロン力:大 クーロン力:少 価電子を放出して陽イオンになり易い性質を陽性、 価電子を受け取って陰イオンになり易い性質を陰性という。 この性質は陽子と価電子の引きつけ合う力:クーロン力で説明できる。 周期表にみる陽性・陰性の傾向(除18族) 距離が近いほどクーロン力は大きい:Li>Na 同族比較 陽子・電子の数が多いほどクーロン力は大きい:F>Li 同周期比較
電子配置と元素の周期的性質 陽イオンになるのは金属元素、陰イオンになるのは非金属元素である。 注意:水素Hは特別。 非金属だがH+となる(H-にもなる)。 イオンの電子配置は必ず希ガス元素の電子配置と同じになる。
電子配置と元素の周期的性質 周期表から読み取れる傾向 2.原子の大きさ 原子の大きさを定量的に示す原子半径にはいくつかの定義が あり、場合によって使い分けられる。 原子の大きさの直感的な定義は電子雲の広がりであり、一般には球状とみなされているが、電子雲は文字通り雲状あるいはもや状のものであり、その境界面を定義することは難しい。特に、化学結合をして分子を形成している場合等には、どこまでがある原子に属している電子雲かを定義するのは難しい。また、原子が電子を得るか失うかしてイオンとなった場合には、原子雲の広がりも当然変化し、原子の大きさも異なってくる。 原子半径(atomic radius)とは、分子、結晶内などに存在するそれぞれの原子を剛体球とみなした場合の半径のこと。定義の違いは結合様式によるもので、ファンデルワールス半径、共有結合半径、金属結合半径、イオン半径などが、主に用いられる原子半径である。
電子配置と元素の周期的性質 原子の大きさの傾向 周期が下がるにつれ、最外殻の半径が大きくなる。 =周期表の下の原子程大きさ(原子半径)が大きい。 同周期では、右に行くほど原子番号が大きくなる。 =原子核のプラスの電荷が大きくなるため、原子核と電子間のクーロン力が大きくなり、電子が強く引き寄せられ、原子半径が小さくなる。 原子の大きさ 単位はÅ
電子配置と元素の周期的性質 周期表から読み取れる傾向 3.イオンの大きさ 傾向は原子の大きさの場合と同じ! 陽イオン: 基の原子の大きさより小さくなる。(電子の数が減る) 同一周期の元素の陽イオンでは、原子番号が大きくなるほど小さい。 (プラスの価電子が増えると、原子核と電子間のクーロン力が大きくなる) 陰イオン: 基の原子の大きさより大きくなる。(電子の数が増える) 同一周期の元素の陰イオンでは原子番号が大きくなるほど小さい。 (マイナスの価電子が増えると、原子核と電子間のクーロン力が小さくなる) 両イオンとも: 同族元素の原子のイオン半径は原子番号が大きくなるほど大きい。 最外殻の半径が大きくなるため。 傾向は原子の大きさの場合と同じ!
電子配置と元素の周期的性質 原子の大きさとイオンの大きさ
電子配置と元素の周期的性質 周期表から読み取れる傾向 4.価電子数 価電子数の周期性が基本。その原因は電子配置、その原因は軌道が量子化されていること!
電子配置と元素の周期的性質 5.電気陰性度(electronegativity)の周期性 原子が共有結合を形成する時,共有している電子対を引き付ける程度を表わす数値 例えば2種の異なる原子からなる分子A―Bがある時、これらのAとBの原子の電気陰性度の差が大きいほど、結合にあずかる電子は一方の原子に引き付けられ、結合のイオン性が大きくなる。差が小さいと、共有結合性が強くなる。 共有結合形成の際に重要! この尺度の決定には種々の意見がある。マリケンの定義では、原子のイオン化エネルギーと電子親和力の平均値で表わしている。
電子配置と元素の周期的性質 6.イオン化エネルギー
電子配置と元素の周期的性質 7.電子親和力
電子配置と元素の周期的性質 8.単体の融点
電子配置と元素の周期的性質 9.単体の沸点
元素の性質と周期性 典型元素 典型元素 1、2族、12~18族 常温・常圧で固体 黒字は金属 〃〃液体 青字は非金属 〃〃気体 は半金属 元素の性質と周期性 典型元素 典型元素 常温・常圧で固体 黒字は金属 〃〃液体 青字は非金属 1、2族、12~18族 〃〃気体 は半金属 は半金属 典型金属とする教科書もある
元素の性質と周期性 典型元素 水素 宇宙で最も多い原子:H 水素分子H2は分子量2と最も小さく、最も軽い気体 元素の性質と周期性 典型元素 水素 宇宙で最も多い原子:H 水素分子H2は分子量2と最も小さく、最も軽い気体 宇宙の始まりでは殆どが水素とヘリウムの形で存在していた。今もこの状態は変わらない。しかし宇宙では今までに様々な核反応がおこり、他の元素が作られた。 太陽は水素ガスの巨大な塊で、水素原子がヘリウムに変わる核融合反応でエネルギーを作りだしている。 地球上では、水素は主に水あるいは生命を構成する有機化合物として存在している。 宇宙における元素の存在度 は偶数、 は奇数番号の元素 Si原子を106個としたときの相対原子数
元素の性質と周期性 典型元素 水素 水素の性質 水素原子には3種類の同位体がある。 水素原子は様々な元素と結合して多くの化合物をつくる。 元素の性質と周期性 典型元素 水素 水素の性質 水素原子には3種類の同位体がある。 水素原子は様々な元素と結合して多くの化合物をつくる。 水素化合物 水素が+1価の水素イオンH+の形で存在するもの:HCl, HNO3, H2SO4 これらの物質が水に溶けると、H+となって放出される。 水素は水素化物イオンH-としても存在する。 LiH, NaH, CaH2など 水素の反応 常温でH2は、F2以外の単体とは反応しない。ただし、火気があれば、酸素O2とは爆発的に反応する。
元素の性質と周期性 典型元素 1族元素(アルカリ金属) 理由は? 反応性: Li<Na<K<Rb<Cs<Fr 元素の性質と周期性 典型元素 1族元素(アルカリ金属) 1族元素のうち水素を除いた元素はアルカリ金属と呼ばれる 柔らかい。 最外殻にある1個の電子を失い+1価の陽イオンになりやすい。 激しい反応性を持つ。 リチウム以外は、空気中の水分と爆発的に反応し、水素ガスを発生し、水酸化物となる。 2Na + 2H2O 2NaOH + H2 反応性: Li<Na<K<Rb<Cs<Fr 理由は? Na, K は人体に必須の元素
元素の性質と周期性 典型元素 2族元素(アルカリ土類金属) Mg : 銀白色の非常に軽い金属 元素の性質と周期性 典型元素 2族元素(アルカリ土類金属) 水や酸素と容易に反応するが、アルカリ金属に比べると反応性は高くない。 Mg : 銀白色の非常に軽い金属 実用的な合金の中で最も軽いMg合金は航空機の機体に 用いられる。 Ca : 銀白色の柔らかい金属 常温では水との反応は穏やかであるが、高温では激しく反 応して水素を発生する。 骨や歯の成分として生体には欠かせない。
元素の性質と周期性 典型元素 12族元素 亜鉛、カドミウム、水銀。 最外殻には2個の電子が入っており、+2価の陽イオンになる。 元素の性質と周期性 典型元素 12族元素 亜鉛、カドミウム、水銀。 最外殻には2個の電子が入っており、+2価の陽イオンになる。 Zn : 青みを帯びた白色光沢をもった金属。 空気中では固い膜が表面を覆うので内部が保護される。 鉄板の表面に亜鉛をメッキして鉄板を保護する:トタン 各種の合金に用いられる。(銅との合金:真鍮(黄銅)5円玉に用いる) 生体の微量元素=不足すると味覚が分からなくなる。 富山県神通川流域;イタイイタイ病 Cd : 青みを帯びた銀白色の柔らかい金属 メッキや合金に使われる他、ニッケルーカドミウム電池に利用される。 中性子をよく吸収するので、原子炉の制御材に使われる。人体には有毒。 Hg : 銀色の液体の金属。 水銀は各種の金属を溶かし、“アマルガム”という合金をつくる。 金とのアマルガムはメッキに、銀とのアマルガムは、歯科材料。 有毒、特に有機水銀は水俣病の原因となっている。
元素の性質と周期性典型元素 13族元素(ホウ素族) ホウ素以外の13族元素は全て金属。最外殻に3個の電子を持つため+3価の陽イオンとなりやすい。 B : 黒い硬い固体で、半導体の性質を持つ。ホウ素を含む化合物には超伝導 を示すものがある。 ホウ酸(H3BO3)は弱酸で、消毒剤やうがい薬、ゴキブリ退治などに使われる。 Al : 銀泊色の軟らかい金属で、ボーキサイトから得られる。 水酸化アルミニウムAl(OH)3や酸化アルミニウムAl2O3は酸にも塩基に もなる。これを両性水酸化物及び両性酸化物という。 アルミニウムは空気中で酸化され、緻密な膜をつくるため、耐食性に優 れている。さらに、軽いため、軽合金として幅広く用いられている。
元素の性質と周期性 典型元素 14族元素(炭素族) 常温、常圧で固体。炭素は非金属、ケイ素とゲルマニウムは半金属、スズ、鉛は金属 元素の性質と周期性 典型元素 14族元素(炭素族) 常温、常圧で固体。炭素は非金属、ケイ素とゲルマニウムは半金属、スズ、鉛は金属 C : 有機化合物を構成する元素であり、生命にとって非常に重要な元素である。 最大で4個の原子と結合できるので、数多くの炭素化合物をつくることが できる。 Si , Ge : ケイ素は地殻に多く含まれる元素で、ケイ素とゲルマニウムの構造 はダイヤモンドと同じである。両元素は代表的な半導体である。 Geはトランジスターラジオなどに利用。Siは集積回路の材料で重要。 ケイ酸塩の構造 ゼオライトの例
元素の性質と周期性 典型元素 少し動画を見てみましょう! このスライドの動画は以下のURLアドレスにあります。 元素の性質と周期性 典型元素 少し動画を見てみましょう! このスライドの動画は以下のURLアドレスにあります。 リンクがはってあるので、右クリックして、ハイパーリンクを開けば見えるはずです。 http://www.youtube.com/watch?v=Ft4E1eCUItI
元素の性質と周期性(2) 典型元素 アルカリ金属とアルカリ土類金属の性質の違い このスライドの動画は以下のURLアドレスにあります。 元素の性質と周期性(2) 典型元素 アルカリ金属とアルカリ土類金属の性質の違い このスライドの動画は以下のURLアドレスにあります。 リンクがはってあるので、右クリックして、ハイパーリンクを開けば見えるはずです。 http://www.youtube.com/watch?v=dUbjn3ix3ds
元素の性質と周期性 典型元素 17族元素(ハロゲン元素) ハロゲンは他の元素から電子を奪う性質が強い。つまり電気陰性度が大きい元素である。 元素の性質と周期性 典型元素 17族元素(ハロゲン元素) ハロゲンは他の元素から電子を奪う性質が強い。つまり電気陰性度が大きい元素である。 F2 : 常温、常圧で淡い黄緑色の気体。最も反応性の高い元素。酸素、ヘリウム、 ネオン、アルゴン以外の全ての元素と反応する。 フッ化水素HFが水に溶けたフッ化水素酸はガラスを溶かす。HFの分子同 士で水素結合を形成するので、沸点が高い。 Cl2 : 黄緑色の気体。塩化ナトリウム(NaCl)の溶融電解によって得られる。 殺菌作用、漂泊作用がある。 有機塩素化合物は種々の工業製品に利用されている。 (ポリ塩化ビニル、DDT, ダイオキシンなど。環境問題を引き起こしている。
元素の性質と周期性 典型元素 17族元素(ハロゲン元素) このスライドの動画は以下のURLアドレスにあります。 元素の性質と周期性 典型元素 17族元素(ハロゲン元素) このスライドの動画は以下のURLアドレスにあります。 リンクがはってあるので、右クリックして、ハイパーリンクを開けば見えるはずです。 http://www.youtube.com/watch?v=u2ogMUDBaf4
質問に答えて 4~6週目まで
質問に答えて 電子の動きが止まったら電子雲は無くなってしまうのか。 恐らく電子雲のような形態ではなくなる。 電子雲=各軌道の集合体としてとらえている概念 軌道はあくまでも電子の存在確率を表している。 その基になっている考えは、電子のように運動し続けている粒子の、ある空間での位置と運動量(質量X速さ)とは同時に決定できないため(Heisenbergの理論)。 電子雲=電子は動き回る。電子のスナップ写真を撮ると各々の写真には違う位置に電子がうつるはず。このようなスナップをn枚(nは無限大)撮って、1枚のポジに重ね焼きする。電子が写った回数に応じて点が増え、雲のようになる。
質問に答えて 放射線は通過するのに、人体にどうして影響するのか 放射線はどうして人体に害があるのか 透過の際、線量の全てが透過するのではなく、必ずいくらかは残るため。 放射線はどうして人体に害があるのか 大量の放射線を一度に浴びた場合の例 広島、長崎の原爆の被害:全身の組織、細胞が死滅 中程度の被害:チェルノブイリの原発事故 小児癌(甲状腺癌の多発など 主にDNAの損傷による癌化が知られている。(甲状腺は、I2を組織に取り込む)
皆さんからの質問 放射線の濃度は核種によって異なるのか 原子力発電では、α、β、γのうちどれが主流か 放射線に、濃度は存在しない。 放射線の線量は、放射線の種類(α、β、γ、中性子など)と、その放射線原子の半減期で決まる。 ベクレル: 1 s(秒)間に1つの原子核が崩壊して放射線を 放つ放射能の量が1 Bqである シーベルト:放射線の吸収量に、放射線の種類による人体 への影響を加味した値 原子力発電では、α、β、γのうちどれが主流か ウランの核分裂を利用しているので、主に中性子
質問に答えて 同位体に関して。同位体を1つだけ取り出せるのか。 原子力発電では、α、β、γ線のうちどれが主流か 現在の技術で、全ての元素ではないが同位体は分離できる。 核合成か、天然中の物質からの分離(拡散、蒸留、遠心分離、レーザー分離)但し、質問者の35Clと37Clに関してはできるが、 多分工業化はされていないと思う。 14種は元素の生成以来存在。7種は半減期が1000万年ぐらいのためにすでに死滅した。どうやって分かったのか? 成程!調べているのですが、この質問の解答は分かりませんでした。 原子力発電では、α、β、γ線のうちどれが主流か ウランの核分裂を利用しているので、主に中性子
質問に答えて H-F 電子親和力、電気陰性度、イオン化傾向 電子親和力(Electron affinity) 電子1個が原子に付加して負電荷を持つアニオンを生成する時に放出されるエネルギーをその原子の電子親和力 電気陰性度(Electronegativity) 原子が共有結合を形成する時,共有している電子対を引き付ける程度を表わす数値。つまり分子内の原子が電子を引き寄せる相対的な尺度 H-F 原子として存在している時とは電子の分布状態は異なる
質問に答えて 電子親和力、電気陰性度、イオン化傾向 イオン化傾向(Ionization tendency) 溶液中(主に水溶液中)における元素(主に金属)のイオンへのなりやすさの相対尺度をあらわす。電気化学列あるいはイオン化列とも呼ばれる。 イオン化の容易さではなく、2つの元素のどちらがより酸化され易い(あるいは還元され易い)か、つまり酸化還元反応における化学平衡がどちらに偏っているかの序列である。
質問に答えて イオン化傾向(Ionization tendency) A B+ A+ B 単体Aは酸化され、イオンになる 酸化還元反応 A+ + B 単体 イオン イオン 単体 単体Aは酸化され、イオンになる イオンBは還元され、単体となる 「還元された元素より酸化された元素の方がイオン化傾向が大きい」ということになる。どちらが酸化されどちらが還元されるかは酸化還元電位の大小に依存この電位の順に元素を並べたものがイオン化傾向の順となる。