ラスタグラフィックス (raster graphics)

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ラスタグラフィックス (raster graphics) 2D デジタル画像の生成 現状,3D-CG といっても実際は 2D 表示 投影変換:3D ポリゴン → 2D 三角形 離散化:画像 → 画素の集合 実数座標(連続線) → 整数座標(離散点) 走査変換(scan conversion,rasterize) →

画像生成の効率(速度) ポリゴン描画速度 高いほど良い:微細な形状,滑らかな動作の表 現 数M ポリゴン/秒 (プレステ2) 数G ポリゴン/秒 (プレステ3) 数10G ポリゴン/秒(プレステ4) (1キャラではなく,1シーン全体の処理速度) (描画だけでなく,座標変換などの処理も含む) 高速描画アルゴリズム 目的:計算量を削減 → 品質(ポリゴン数)を向 上 「チリも積もれば山となる」 チリ×ギガ→少しの工夫で大きな効果

高速化のポイント(1) インクリメンタルな計算 差分を活用して反復計算 漸化式:f(x) = f(x-1) + Δ 整数の加減算のみ使用 コンピュータが最も得意とする演算 (ま,最近の CPU では実数演算も高速だけどね ...) 実数と乗除算は不使用 例外:2n 倍は OK.シフト演算で高速計算可 能.

高速化のポイント(2) 無駄な計算を排除 当たり前?意識しないと気づかない! 特に,同じ計算を何度も実行しないこと!! sin(x)*sin(x) ➜ y=sin(x), y*y for(i=0;i<strlen(s);i++) { ... } ➜ n=strlen(s); for(i=0;i<n;i++) { ... }

高速描画アルゴリズム 線分,円,多角形,等の高速描画 DDA(Digital Differential Analyzer) デジタル微分解析器 直線の方程式→差分化(実数) Bresenham のアルゴリズム DDA の差分方程式→整数化 ...と結果は同じ アプローチは異なる 円への応用も可能 教科書 pp.45-47