インフルエンザ・ノロウイルス勉強会 基礎編 感染症対策委員会 インフルエンザ・ノロウイルス勉強会 基礎編 松木ユキ子 吉藤孝義 土屋志穂 北島裕紀 乙部隆宏
風邪との相違点 インフルエンザの診断基準
【風邪との違い】 全身 風邪 インフルエンザ 発熱 無いか微熱 突然の高熱 主な症状 上気道に症状があらわれる に症状があらわれる 発症 に症状があらわれる 発症 ゆっくり 急激 合併症 ほとんどない 気管支炎、肺炎など 発生状況 通年 流行性(冬期) 全身
【診断基準】 ①突然発症・急激な症状の悪化 ②38度を超える発熱 ③上気道炎症 ④全身倦怠感などの症状
感染経路 ・飛沫感染 ・接触感染 ・空気感染
飛沫感染 感染者の咳やくしゃみによって飛散し浮遊するウィルスを吸い込む
接触感染 ウィルスの付着したドアノブ、手すりなどに触れた手で、自分の鼻や口を触る
空気感染 飛沫核(=飛沫から水分が蒸発し、微生物だけになった状態)空気中を漂い、吸い込む
潜伏期間と感染期間
【潜伏期間・感染期間】 1
【潜伏期間・感染期間】 8時間 1 100 ×100
【潜伏期間・感染期間】 8時間 16時間 1 100 1万 ×100 ×100
【潜伏期間・感染期間】 8時間 16時間 24時間 1 100 1万 100万 ×100 ×100 ×100
1週間~10日 感染期間は ①潜伏期間 ②発症期 ③回復期 【潜伏期間・感染期間】 感染! 感染! 感染! 1~2日 ウイルスが体内に侵入してから症状を発症するまでの期間。ウイルスが100万個に増えると発症。 1週間~10日 感染期間は 感染! ②発症期 3~5日 症状を発症してからウイルスが体内で活発に活動する期間。 ③回復期 2~3日 感染! 症状が収まり、体調が回復する期間。
感染者への対応 日常生活の予防
湿度が低い感染状態だと 生存期間が長くなる 【感染者への対応】 インフルエンザウイルスの 表面生存期間は2~8時間 湿度が低い感染状態だと 生存期間が長くなる
【感染者への対応】 ・隔離 ・アルコール、エタノールでこまめに除菌 ・余計なところは触らせない ・患者、看護者ともにマスク着用 ・衣類、シーツ類はそのまま洗濯 ・鼻水などがついてすぐに洗いたいときは、 塩素系の消毒液に30分以上つけてから洗濯 ・布団は天日干し ・食器類は普通に洗剤で洗うだけで十分 ・部屋の喚起を行う
① こまめに手洗いをする ② うがいをする ③ マスクを着用する ④ 湿度を50%以上に保つ ⑤ 温度を21~24度に保つ ⑥ 栄養をとる 【日常生活の予防】 ① こまめに手洗いをする ② うがいをする ③ マスクを着用する ④ 湿度を50%以上に保つ ⑤ 温度を21~24度に保つ ⑥ 栄養をとる ⑦ 睡眠をとる ⑧ 予防接種を受ける ・・・・・・
ノロウイルスの基礎知識
【ノロウイルス】 【特徴】 ・感染力が強く、少量でも発症 ・大規模な食中毒になりやすい ・感染力が強く、少量でも発症 ・大規模な食中毒になりやすい 食中毒1件当たり・・・ノロ(36.8人)その他(13.6人) ・発生時期は冬期にピーク 【症状】 ①下痢や嘔吐がひどい ②腹痛が起こる ③37~38℃台の熱 【感染経路】 ・経口感染・・・牡蠣などの二枚貝や、汚染された食物を摂取 ・飛沫感染・・・吐しゃ物などから飛沫を吸収する ・接触感染・・・汚染された食品や便・吐しゃ物に 接触した手を介して感染 ・空気感染・・・残存した便・吐しゃ物が乾燥し、空気中に舞い上がる
【ノロウイルス】 日常生活の予防 ①帰宅時に正しい手洗い・うがい ②食事前、トイレのあとに正しい手洗い ③85℃、1分以上加熱した食品の摂取 ④調理場や調理器具の消毒・除菌 ⑤タオルなどの共用を避ける ⑥下痢や嘔吐がある人は、調理等を行わない ⑦便や吐物の処理は手順に従う
第2部 食中毒委員会勉強会へ続く ご清聴ありがとうございました。