これだけでわかる日本の金融 第8章1~8 「株式市場と株式投資」 08BD047F 神野光祐
◇日本の株式市場 日本の証券取引所 →札幌・東京・名古屋・大阪・福岡+ジャスダック 第一部と第二部に分かれる 上場するには、株主数・売買高・時価総額・純資産等の基準 を満たしていなければいけなく、第一部の上場基準は第二部 のそれよりも厳しい。 ベンチャー企業は東証などの伝統的な証取の基準を満たすこ とが難しい →マザーズ・セントレックス・ナスダックジャパン(現ヘラ クレス)等の新興企業用の市場が開設された。
◇株価指数 株式市場全体の状況を知るには・・・平均値を計算? 5,000+200+100+100+100/5=1,100 3,000+200+100+100+100/5=700 →価格の大きな1つの株の値動きが平均値へ大きな影 響を及ぼしてしまう。 TOPIXなどの時価総額で加重平均した指数が良く使わ れる。 並んで、日経平均株価も使われる。
◇様々な株式 株主の持つ3つの権利 ・配当を受け取る権利 ・残余財産を受け取る権利 ・経営に参加する権利 原則として、すべての株式は配当受取金や投票権にお いて同等の権利が与えられている(普通株)。 しかし、これらの権利を様々に設定した種類株も存在し ている。
様々な種類株 ・優先株 →配当を受け取る権利を優遇。代わりに議決権は無 い。公的資本注入の際に使われた。 ・子会社連動配当株 →連結子会社の業績に連動した配当を行う。親会社 が赤字でも、子会社の業績が良ければ配当が支 払われる。
様々な種類株 ・議決権制限株式 →本来、普通株で1株あたりの議決権は同じだが、こ れを制限したり、無くしたりした株式。経営に関心の ない投資家等には、議決権の無い代わりに安価な 株式を発行できる。 ・黄金株 →株主総会での拒否権を行使することのできる株。 敵対的買収者の提案の否決など、敵対的買収の 防衛策として使われる。
◇株価を予想するには? 個々の企業の業績に影響を与える要因 ・マクロ経済環境 →インフレ率、経済成長率、金利、為替レート等 個々の企業の業績に影響を与える要因 ・マクロ経済環境 →インフレ率、経済成長率、金利、為替レート等 ・特定業界に関する要因 →ex.自動車に関する税制、排ガス規制、ガソリンの 価格等の自動車業界への影響 ・個別企業レベルでの要因 →個別の企業の実績 ex.製薬会社の新薬開発
◇企業業績の読み方 企業の業績を示すもの:会計資料 ・貸借対照表 →決算期末など一時点での資産・負債・自己資本の 内容を説明したもの ・損益計算書 →会計期間中に企業がどれだけの利益を上げたかを 示したもの ・キャッシュフロー計算書 →営業活動・投資活動・財務活動によるキャッシュフ ローを示したもの
◇株式投資の基本指標 ・PER →株価を1株あたり利益で割ったもの。これが高いほど、利 益に比べて利益が割高、逆に低いほど、割安である →株価を1株あたり利益で割ったもの。これが高いほど、利 益に比べて利益が割高、逆に低いほど、割安である ことを示す。会社の収益力を判断する指標。 ただし、現在のPERが高くても、将来大きな利益を上げる 可能性があるかもしれないので、必ずしも割高であるとは限らない。 ・PBR →1株あたり株主資本(借入金を除いた資本金・法定準備 金・剰余金の合計)で割ったもの。会社の資産内容や財務 体質を判断する指標。 ・配当利回り →配当額を株価で割ったもの。
◇価格決定の理論 市場取引が公正に行われていることを前提とするならば、 市場価値がその株式の真の価値とするのが普通。 しかし、市場価値が真の価値と大きく乖離することがある =バブル 真の価値と乖離した市場価値が真の価値に戻る =バブルの崩壊 →真の価値を知っていれば、バブル時に大儲けできる。
真の価値を判断する最も標準的な方法 =配当割引モデル →将来の配当の現在価値を、その株式の価値と考える しかし、将来の配当は様々な要因によって左右されるので 予測は困難である。
◇固有リスクと市場リスクの区別 ・CAPM(Capital Asset Pricing Model、資本資産価格モデ ル) 効率的市場、合理的投資家、同質の期待等の条件の 下で、個々の株価あるいは収益率は、企業固有の要因 と市場全体の要因とに分割できる。 企業固有の要因においては、ある企業のリスクが非 常に大きいとしても、打ち消し可能なリスクがその大半 を占めているならば、分散投資によって事実上そのリス クをなくすことができる。 →細かくポートフォリオを組めば、リスクとして捉えら れるのは市場リスクの部分だけであり、この市場リスク の大きさはβで表わされる。
論点: ベンチャー企業の資金調達容易化として エンジェル投資家を増やすべきか
感想 論点について細かいところ(特に導入した企業の具体例 や他国との比較等)を突っ込まれたときに答えられな かったので、次回からはもっと詳しく調べて議論の材料と したい。 レジュメもスライドも文字が多すぎたので、次回から気を つけたい。