入門 計量経済学 第02回 ―本日の講義― ・マクロ経済理論(消費関数を中心として) ・経済データの取得(分析準備) ・消費関数の推定 入門 計量経済学 第02回 ―本日の講義― ・マクロ経済理論(消費関数を中心として) ・経済データの取得(分析準備) ・消費関数の推定 ・Excelによる回帰分析 ・SPSSによる回帰分析 清水千弘(Chihiro SHIMIZU) cshimizu@reitaku-u.ac.jp
本日の講義の目標 本日の講義の目標 -経済データに親しむ -Excelで回帰分析 -SPSSで回帰分析 -経済データに親しむ -Excelで回帰分析 -SPSSで回帰分析 *実際に消費関数を推定してみよう!!!! cshimizu@reitaku-u.ac.jp
1.マクロ経済理論(消費関数を中心として) 1.1.計量経済分析の手続き モデルの構築 データの収集 関数推定 モデルのテスト 予測 or 政策シミュレーション 1.2.モデルの構築 計量経済学と統計学:統計学を基礎とする 計量モデルの構築:モデルとは→現実の社会の動きを単純化して表現するもの 1.3.経済理論=モデルの構築 基本的競争モデルにおける家計 家計における消費の決定 家計における貯蓄の決定 基本的競争モデルにおける企業 企業の供給決定 企業の労働需要と資本需要 基本的競争モデルにおける市場均衡 労働市場 生産物市場 資本市場 cshimizu@reitaku-u.ac.jp
経済モデル構築の意義と憂鬱 →経済モデルの構築・計量経済学的接近法の重要性 日本政府は,財政赤字を削減すべきか,財政赤字を増やしても公共投資を拡大させるべきか? 政策論争:経済的な価値観の相違。政策評価の相違 実証経済学(positive economics) 「……である」 経済がどのように機能しているのか 規範経済学(normative economics)「……であるべき」 種々の行動仮定の望ましさ 実証経済学の憂鬱 適切な経済モデルはどのようなモデルか→モデルの不一致 政策効果はどの程度か→量的な不一致 規範経済学の憂鬱 部分的に有益でも部分的に有害なことが存在する →一般均衡 政策論争:意見の不一致が, モデルの相違によってどの程度生じているか 推定の相違によってどの程度生じているか 価値観の相違はどの程度か →経済モデルの構築・計量経済学的接近法の重要性 cshimizu@reitaku-u.ac.jp
伝統的経済モデル/古典派経済学 と ケインズ派経済学 伝統的経済モデル/古典派経済学 と ケインズ派経済学 ・経済理論体系は,均衡への接近法が異なる。 ・ケインズ派と古典派の2つのモデルがかなり重複している。 ・新しい経済理論の登場 例.実証分析・M.フリードマンの恒常所得仮説等 古典派 ケインズ派 貨幣 ・ケインズは,古典派の取引需要に加えて,貨幣に対する投機的需要を付加 ・ケインズは,労働供給関数を除いて硬直的な賃金を仮定 ・ケインズは,貯蓄(消費)が利子率よりも所得に依存することを仮定 生産関数 利潤最大化条件 労働供給関数 貯蓄 利子率 cshimizu@reitaku-u.ac.jp
2.経済データの取得(分析準備) 経済データの収集/経済データへの精通 Webでの収集+データベースの利用 国の統計:http://www.esri.cao.go.jp/ 麗澤大学のデーベース:http://www.ie.reitaku-u.ac.jp/~tak/reistat_index.html データ収集→分析用データベースへの変換(Excelの教材に) cshimizu@reitaku-u.ac.jp
3.消費関数の推定 消費の決定:所得によって決定される 平均的に高い所得家計ほど多く支出する But.各家計の嗜好.経済環境に応じて行動は変化する →標準的な(均質的な)家計を想定 : モデルの前提 消費関数(consumption function) 限界消費性向(marginal propensity to consume:MPC) 独立(基礎)消費(autonomous consumption) PC = a + m (YDP) PC:消費((実質)民間消費支出) YDP:可処分所得 消費関数の推定 まずはグラフを作成しよう:データの確認 折れ線グラフ 伸び率のグラフ 散布図 回帰分析(詳細は,第3回講義以降:まずは体験しよう!) Excelによる推定 SPSSによる推定 理論と実際の違いに注意→モデルの改善 cshimizu@reitaku-u.ac.jp