サプライ・チェインの設計と管理 第6章 戦略的提携 pp.141-168 音複堂のケーススタディを読んでおくこと! 東京商船大学 久保 幹雄
ここで学ぶこと ロジスティクス活動の処理の方式 戦略的提携の方式 社内で処理 企業買収 外注 戦略的提携(strategic alloance) 戦略的提携の方式 3PL (Third Party Logistics:スリー・ピー・エルと読む) 小売り-納入業者(ベンダー)間の提携 クイック・レスポンス,連続補充戦略,ベンダー管理在庫方式 物流(ディストリビュータ)統合
3PL (Third Party Logistics) 物流機能の外部委託 通常の外部委託 短期的,取引ごとに契約,機能の一部(倉庫,輸送など)の委託) 3PL 長期契約,包括的な契約(丸投げ),一環した物流機能(倉庫,輸送,保管,製造工程)の委託 3PLの利点と弱点 利点 核となる事業(コア・コンピテンシー)への社内資源の集中化 物流業務の柔軟さ 弱点 管理の難しさ 得意分野の外注
3PL業者の選定法 自社の物流関連の費用を把握->活動基準原価計算(Activity Based Costing: ABC)などを利用 輸送会社から発展 大口貨物 小口貨物 倉庫会社から発展 資産をもたない3PL業者(物流コーディネータ)
小売り・納入提携 クイック・レスポンス戦略 小売りが発注,POS(Point-Of-Sales)情報を用いて納入業者は予測の改善,店舗在庫の所有権は小売業者 連続補充(continuous replenishment)戦略 POSを用いて納入業者側が一定の在庫レベルを保つように補充 ベンダー管理在庫(Vender Managed Inventory: VMI)方式 納入業者(ベンダー)側が在庫補充を意思決定,店舗在庫の所有権は納入業者
物流(ディストリビュータ)統合 販社(ディーラー,ディストリビュータ)と製造業者(メーカー)の提携 従来:販社は別会社(販社同士は競合);個別に顧客サービスのための在庫をもつ 物流統合:販社のもつ顧客のニーズに対する豊富な情報を製造業者と共有;共通の在庫(リスク共同管理)による在庫低減&サービスレベルの向上 ->販社側の協力が不可欠