地域連携パスについて 京都府における 2012年3月9日 京都理学療法士会 平成23年度 京都府介護支援専門員

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Presentation transcript:

地域連携パスについて 京都府における 2012年3月9日 京都理学療法士会 平成23年度 京都府介護支援専門員 平成23年度 京都府介護支援専門員  医療連携知識の理解と連携に関する研修会      京都府における   地域連携パスについて   2012年3月9日   京都理学療法士会

はじめに 2012年4月の報酬改定 早期の在宅療養への移行や地域生活の復帰に向けた取組の 推進など医療と介護等との機能分化や円滑な連携を強化するとともに、地域生活を支える在宅医療の充実を図る。 京都府 2025年 京都式地域包括ケアシステム  各地域包括支援センターを窓口とした  医療・介護・福祉・行政の一体化による  365日24時間安心して暮らせるシステム  リハの課題…地域と密着した        包括的かつ継続的(一貫した)提供体制

はじめに 京都府では、 2007年より包括的かつ継続的(一貫した)提供体制構築ツールの一つとして、  『脳卒中連携パス』 『大腿骨頸部骨折パス』を      府内共通パスとして運用開始

より良い地域連携にむけての きっかけとなる 本日の目標 リハビリテーションについて 知っていただく 京都府で運用されている 地域連携パスについて 知っていただく より良い地域連携にむけての きっかけとなる

2.地域連携クリニカルパスとは(厚生労働省による) 本日の流れ     1.リハビリテーションについて      2.地域連携クリニカルパスとは(厚生労働省による)      3.京都府における地域連携パスについて                        脳卒中   大腿骨頚部骨折     4.用語解説     5.今後の地域連携にむけて

リハビリテーション(Rehabilitation)の語源 リハビリテーションとは リハビリテーション(Rehabilitation)の語源 中世ラテン語の habilis(適する)に 接頭語のre(再び)が付いた合成語。 『再び適したものにする』という事で 権利・名誉・資格を取り戻すという 意味を持っている。

能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するためのあらゆる手段を含んでいる。 リハビリテーションとは WHO(世界保健機構 1981)の定義 リハビリテーションは 能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するためのあらゆる手段を含んでいる。 障害者が環境に適応するための訓練を行うばかりでなく、 障害者の社会的統合を促すために全体としての環境や社会に手を加えることも目的とする。 そして、障害者自身、家族、彼らが住んでいる地域社会が、リハビリテーションに関係するサービスの計画や実行にかかわり合わなければならない。

Wikipediaでは… リハビリテーション ( Rehabilitation) リハビリテーションとは Wikipediaでは… リハビリテーション ( Rehabilitation) 身体的、精神的、社会的に最も適した生活水準の達成 を可能とすることによって、 各人が自らの人生を変革していくための手段を提供 していくことを目指し、且つ時間を限定した過程                       である

単なる機能回復訓練ではない!! 包括的かつ継続的=リハチーム&連携 リハビリテーションとは 個人が抱える心身の障害および種々の制約に対し いいかえると… リハビリテーションとは  個人が抱える心身の障害および種々の制約に対し  全ての病期における患者・家族を中心とした  保健・医療・介護・福祉等あらゆる分野の人々、  関係機関・組織の連携により在宅生活・社会活動  を支援する包括的かつ継続的な活動過程のすべて。 単なる機能回復訓練ではない!! 包括的かつ継続的=リハチーム&連携 9

共通目標:『実生活』の支援!!(予防/復帰・改善/維持等)  リハビリテーションの役割 予防 廃用 障害悪化 疾患管理 再発予防 治療 機能回復 能力改善 QOL向上 環境 調整 人的整備 物的整備 連携調整 指導 支援 技術支援 心理支援 経済援助 (制度利用) 啓発 教育 個人 集団 社会 共通目標:『実生活』の支援!!(予防/復帰・改善/維持等)

リハビリテーション体系 体 系 分 類 内 容 制 度 施設(病床)種別 目 的 予防的リハビ リテーション 予防リハ 健康増進 体   系 分  類 内  容 制  度 施設(病床)種別 目      的 予防的リハビ リテーション 予防リハ 健康増進 寝たきり予防 転倒予防 老人保険 事業 主に 保健所 その他 医学的(医療) リハビリテーション 治療リハ 急性期リハ 医療保険 急性期病院 廃用予防 早期離床 機能回復 実用ADL獲得 環境調整 回復期リハ リハ病院 維持リハ 維持期リハ 終末期リハ 療養病院 活動性(向上)維持 指導 生活期リハビ 通所リハ (生活期) 介護保険 介護施設 評価・指導 活動性(向上)・維持 チェック 訪問リハ (在宅) 自宅 職業的リハ 教育的リハ 社会復帰 への援助 医療・介護 福祉サービス 病院・施設・学校 社会生活の獲得 他

入院(医療) 入所(施設) 在宅・通所 個別リハ 個別リハ 集団リハ 生活リハ 生活リハ 急性期 回復期 生活期(維持期) (終末期) リハビリテーションの流れ  急性期 回復期 (維持期) (終末期) 生活期(維持期) (終末期) 個別リハ 生活リハ 個別リハ 集団リハ 生活リハ 生活リハ 個別リハ(訪問等) 集団リハ(通所等) 入院(医療) 入所(施設) 在宅・通所 畑野栄治;リハ医学43(5):281、 (2006:高橋改変 2008田後一部改変) 12

個別リハ・集団リハ・生活リハに ついては後程・・・

疾患そのものの治療が最優先 自然回復を妨げないこと。 主な 目的 病院におけるリハビリテーションについて 基本 原則 リスク管理/評価 病院におけるリハビリテーションについて  基本 原則 疾患そのものの治療が最優先 自然回復を妨げないこと。  主な  目的      リスク管理/評価 より安全に より繊細に      症状緩和(特に疼痛)  不要な廃用をおこさずに        廃用防止         機能回復  できるかぎり機能を高め   意思疎通・栄養・排泄の獲得 「できる」ことを「している」に   基本動作・移動能力の向上    生活関連・応用動作の向上 生活環境を整えて        補装具適応     自己管理・自主トレ指導 無理のない社会復帰を  環境整備    家族指導 14

最期まで尊厳をもって人らしい姿で人らしく送る 病院におけるリハビリテーションの流れ     早期離床 不必要な廃用防止    回復期へとつなげていく   急性期リハ    最大限可能な生活機能・活動の獲得     在宅生活へとつなげていく 回復期リハ 生活期リハ (維持期) QOL維持 本人・家族指導と地域との連携 医療リハから生活リハへとつなげていく 終末期.緩和リハ    最期における家族を含めた癒しの提供 最期まで尊厳をもって人らしい姿で人らしく送る   15

病院におけるリハビリテーションの流れ(脳血管障害での例) 病院におけるリハビリテーションの流れ(脳血管障害での例)   安全管理 / 評価 / 廃用防止 / 早期離床 ポジショニング 麻痺側ROM 健側筋力 全身調整   急性期     点滴抜去 / 離床促進 / 嚥下評価     座位(ギャッジアップ 車椅子座位) (亜急性期)   機能回復/活動性向上/環境調整    高次脳機能評価・訓練 筋再教育   ADL訓練 生活関連動作訓練 歩行訓練 応用動作   補装具適応    回復期 在宅準備   家族指導 家屋評価 家屋改修     外出・外拍   各種サービス調整 手続き(介護保険等)    生活期 (維持期)  医療リハから生活リハへの移行 /本人・家族教育  機能維持 他分野、他施設スタッフとの連携 16

不協和音があると迷惑をこうむるのは対象者!! 補足 チームリハビリテーションの考え          医療としての全体像(方針)の把握         リハビリテーションとしての全体像、目標の把握・共有           各療法士としての役割は何なのか!       (評価/治療/動作訓練/環境整備/指導 など)        結果をどう情報提供し、どう連携していくのか! チーム&連携が重要 不協和音があると迷惑をこうむるのは対象者!!

作業療法(OT)Occupational Therapy リハビリ専門職について 身体に障害のある者に対し、 主として その基本的動作能力の回復を図るため 治療体操その他の運動を行なわせ、 及び電気刺激、 マツサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。 (S40年 理学療法士法より抜粋) 理学療法(PT) Physical Therapy 作業療法(OT)Occupational Therapy 身体又は精神に障害のある者に対し、主として  その応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を 図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせることをいう。 ( S40年 作業療法士法より抜粋) 音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者について その機能の維持向上を図るため、 言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、 指導その他の援助を行うことを(業とする者を)いう。 (H9年 言語聴覚士法より抜粋 ) 言語聴覚療法(ST) Speech Language Hearing Therapy 18

心身の障害および種々の制約を有するに方に対し リハビリ専門職について 心身の障害および種々の制約を有するに方に対し 理学療法 身体機能回復(呼吸、循環、運動器など)や 基本的動作能力(起きる~歩く)の改善を促す 作業療法 ADL(食事、更衣、排泄、整容、入浴等 )や APDL(家事動作等)、社会適応能力の改善を促す 言語聴覚療法 意思疎通手段や食事(摂食嚥下)機能の改善を促す 意思疎通手段、移動手段、栄養摂取手段、排泄手段の早期確立と、適切な生活設定、 環境整備、ご家族も含めた心理面でのサポートにより在宅復帰、社会参加を支援 19

PT・OT・STだけではない! 保健・医療・介護・福祉等あらゆる分野で 関わる人々のすべてがリハスタッフ リハビリテーションスタッフについて リハビリテーションは 患者・家族を中心に、在宅生活・社会活動を 支援する包括的かつ継続的な活動 PT・OT・STだけではない! 保健・医療・介護・福祉等あらゆる分野で 関わる人々のすべてがリハスタッフ

地域連携クリニカルパスとは (厚生労働省による) 

地域連携クリニカルパス (以後 地域連携パス)とは 厚生労働省によると 急性期病院から回復期病院を経て (以後 地域連携パス)とは 厚生労働省によると 急性期病院から回復期病院を経て 早期に自宅に帰れるような診療計画を作成し、 治療を受ける全ての医療機関で共有して用いるもの 診療にあたる複数の医療機関が、役割分担を含め、 あらかじめ診療内容を患者に提示・説明することにより、 患者が安心して医療を受けることができるようにするもの

地域完結型医療を具体的に実現するものである 地域連携パスとは   施設ごとの治療経過に従って、診療ガイドライン等に  基づき診療内容や達成目標等を診療計画として明示する これにより、医療連携体制に基づく 地域完結型医療を具体的に実現するものである

利用者が安心して医療を受けることができるよう 地域連携パスとは 少し言い換えると・・・ 利用者が安心して医療を受けることができるよう 診療にあたる複数の医療機関が役割分担をふまえ 施設ごとの治療経過や診療ガイドライン等に基づき 診療内容や達成目標等を明示した共通の診療計画書 医療連携体制に基づく地域完結型医療を 具体的に実現するためのツール

京都府における地域連携パスについて

京都府における地域連携パス 脳卒中 大腿骨頚部骨折 電子媒体(CD-ROM) 紙媒体 □ 患者・職員パス □ 経過報告書  京都府における地域連携パス 大腿骨頚部骨折 脳卒中 電子媒体(CD-ROM) 紙媒体 □ 患者・職員パス □ 経過報告書 □ FIM・BI経過 □ 長谷川式 □ 介護情報 □地域連携診療計画   (オーバービュー) □診療情報提供書   (地域連携用紙) □回復期病棟パス 大腿骨頚部骨折 地域連携パス運営会議 脳卒中 地域連携パス運営会議

京都府における脳卒中地域連携パス

地域連携診療計画(書) 診療情報提供書 回復期病棟クリニカルパス  京都府における脳卒中地域連携パス 各病院ごとの 経時的な治療・処置を記載した 詳細診療行程表 京都府医師会を中心に検討し公開した 急性期、回復期、生活期を通しての  地域連携診療計画(書) さらに下記を加えて・・・ 診療情報提供書 回復期病棟クリニカルパス で運用する。

脳卒中連携パスで使用する書類 1 地域連携診療計画書(オーバービュー) 患者様・ご家族様に対し、   脳卒中連携パスで使用する書類 1 地域連携診療計画書(オーバービュー) 患者様・ご家族様に対し、 各期における治療の概要やリハビリテーションの内容、目標・ゴールなどの治療計画を説明するもの 各急性期病院の診療計画書と併用して用い、 急性期病院での入院日数、回復期リハ病院での入院日数の予定日数を記載患者様もしくはご家族様の署名、説明日、説明者の署名をする。   これは、連携病院に添付し情報として伝え、 連携病院も最初の説明時に使用する

脳卒中連携パスで使用する書類 2 診療情報提供書(連携シート) 紹介時に 医師項目・MSW項目・看護師項目の可能な範囲の事項を記載し 脳卒中連携パスで使用する書類 2 診療情報提供書(連携シート) 紹介時に 医師項目・MSW項目・看護師項目の可能な範囲の事項を記載し 紹介状として使用。 最終的には転院・退院時に完成させ、連携する医療機関等に伝える。  <使用シート>  シートA  急性期⇒回復期  シートB  回復期⇒生活期&急性期  シートC  急性期⇔生活期 

①急性期病院(管理病院)から、回復期リハ病院への情報提供書 脳卒中連携パスで使用する書類 2 診療情報提供書(連携シート)運用 シートA ①急性期病院(管理病院)から、回復期リハ病院への情報提供書  シートB      ①回復期リハ病院(連携病院)から生活期の医療機関等への情報提供書      (連携シートA のコピーと一緒に提供)      ②回復期リハ病院から管理病院への報告書  シートC    ①急性期病院(管理病院)から療養型(連携病院)、開業医等の     生活期の医療機関への情報提供書    ②療養型(連携病院)から管理病院への転帰報告書    ③生活期での医療機関同士での情報提供書

脳卒中地域パスで使用する書類 3 回復期病棟 クリニカルパス (担当) 記載責任者が 脳卒中地域パスで使用する書類 3 回復期病棟 クリニカルパス いわゆる日単位での「クリニカルパス」ではなく 回復期における各ステージごとの各項目達成「チェックリスト」的内容 「本人」「ADL」「移動」「合併症」「栄養・服薬」「退院支援」                 における期間目標の達成可否を記入         (担当) 記載責任者が      ステージごとの目標達成時orステージ終了時(未達成)時に      達成日(未達成時にはその原因、達成予定日、バリアンスコード)を記載 連携先施設・連携元施設に情報として提供

京都府における脳卒中連携パスの流れ 生活期 急性期 生活期 急性期 回復期 A B C かかりつけ医 回復期 (在宅) 脳卒中地域連携診療計画の交付および連携先への送付 急性期 診療情報提供書の記載と連携先への送付 脳卒中地域連携診療計画に基づく説明 回復期 診療情報提供書の記載と連携先、元への送付 回復期クリニカルパスの使用と連携先、元への送付 脳卒中地域連携診療計画に基づく説明 生活期 診療情報提供書の記載と連携元、先への送付

京都府における 大腿骨頚部骨折地域連携パス

京都府における大腿骨頚部骨折地域連携パス 京都府医師会を中心に検討し公開した 経時的な治療・処置を記載した 詳細診療行程表 (患者・職員用 クリ二カルパス) 経過報告書 FIM・BI 長谷川式 介護保険情報 電子媒体(CD-ROM)  で運用する。

京都府における大腿骨頚部骨折地域連携パス

京都府における大腿骨頚部骨折地域連携パス

京都府における大腿骨頚部骨折地域連携パス

京都府における大腿骨頚部骨折地域連携パス

京都府における大腿骨頚部骨折地域連携パス

京都府における大腿骨頚部骨折地域連携パス

京都府における大腿骨頚部骨折地域連携パス

京都府における大腿骨頚部骨折地域連携パス

用語解説

京都府における連携パス 用語解説 1.横文字解説 (脳卒中連携パスのみ) 2.内容解説 JCS GCS /Br-stage /MMT  京都府における連携パス 用語解説 別紙 資料参照 1.横文字解説 (脳卒中連携パスのみ) 2.内容解説   JCS GCS /Br-stage /MMT    HDS-R MMSE    BI FIM mRS 3.その他  日常生活機能評価  日常生活自立度 【寝たきり度】 【認知症度】

今後の地域連携にむけて

京都式地域包括ケアシステムとは 1

京都式地域包括ケアシステムとは 2

すべての地域住民に関わる従事者の連携構築 医療・介護・福祉・住まい・生活支援の連携必須 今後の地域連携にむけて すべての地域住民に関わる従事者の連携構築 予防 急性期 回復期 生活期 緩和期 医療 介護 福祉 生活支援 住まい 『地域包括ケア体制』構築にむけた 医療・介護・福祉・住まい・生活支援の連携必須

『相互理解』と『ネットワーク作り』 地域連携にむけてのキーワード (介護支援専門員のみなさまへ)  ケアマネ 『リハの理解→リハ資源の有効活用』   地域生活支援におけるコーディネーター     病院リハ従事者 『生活支援活動への参画』   生活機能のアセスメントと計画、相談・指導  ネットワーク 『顔の見える関係つくり』   窓口の明確化 相談方法のルール化 など

 最後に より良い、地域連携体制の 構築にむけて関係者の皆様の ご協力をお願いいたします。

ご清聴ありがとうございました。

参考 パス運用における現状と課題 (山城北圏域アンケートより)

 京都府における連携パスの課題 本来、地域連携パスは, 単に診療報酬のためではなく 地域住民はもとより関連職員にも還元されるような 地域全体の継続的、包括的な診療・支援活動が パスという形になって表われたものであるべき。

なぜ?? 『医療施設』の間では 少しずつ使用されるようになった。 『医療』⇔『在宅関連施設』の 間では、診療報酬に関与しない限り  京都府における地域連携パスの現状  連携・管理病院に登録している  『医療施設』の間では  少しずつ使用されるようになった。 しかし・・・ 『医療』⇔『在宅関連施設』の 間では、診療報酬に関与しない限り ほとんど使用されていない なぜ??

*2009年度 山城北圏域 連携パス試行後のアンケートより抜粋  地域連携パスの対する現場の声 (否定派) *2009年度 山城北圏域 連携パス試行後のアンケートより抜粋  ○自己完結施設では使う場面がない ○やり取りが手間(紙媒体) ○煩雑で記載する時間がない(書き手) ○知りたい情報が書かれていない(受け手)  *個人の全体像が見えてこない  *医療と介護の生活視点にギャップがある コスト関係以外ではなかなか・・・ しかし・・・こんな意見もありました

○ネットワーク構築ツールとしての役割 ○共通(共有)指標としての役割 地域連携パスの対する現場の声 (肯定派) ○連携相手の顔がみえた 地域連携パスの対する現場の声 (肯定派) ○連携相手の顔がみえた (問い合わせ窓口が見えた) ○診療全体の流れが見えやすい (地域連携診療計画書) ○FIM、HDS-Rなど共通に点数化されたものは  経過を追いやすいので情報として有効  ○ネットワーク構築ツールとしての役割  ○共通(共有)指標としての役割

「実務手段(連携ツール)」としての普及を!! (特に急性期・回復期病院⇔開業医、ケアマネ等)  よりよい地域連携パスにむけて  「コスト書類」ではなく  「実務手段(連携ツール)」としての普及を!!  *医療・在宅間での重要     (特に急性期・回復期病院⇔開業医、ケアマネ等)  施設間の努力による連携には限界が・・・ いずれは、保健・医療・介護・福祉における 官・民による地域ネットワーク体構築が必要 (=京都式地域包括ケアシステム)

地域特性をふまえた「ツール」「ルール」の熟成 「手間なく」 「切れ目なく」「有効に共有できる」  地域連携パスの今後にむけて  地域特性をふまえた「ツール」「ルール」の熟成 「手間なく」 「切れ目なく」「有効に共有できる」 <例>  ツール・・・記載情報の整理  ○共通・・・基本的情報+準基本情報+共通指標 *文末参照  ○フリーコメント・・・各期からの情報     「伝えたいこと」 「知りたいこと」の整理 *文末参照 ルール・・・運用の簡素化  ○利用者に帰属(リハ手帳・自分カルテ)  ○IT化(進行中)

地域連携パス普及にむけての課題(私見) ○ 顔の見える関係つくり(ネットワークつくり) 包括的・継続的な在宅支援をおこなえる土台つくり ○ 顔の見える関係つくり(ネットワークつくり)   包括的・継続的な在宅支援をおこなえる土台つくり   (トータル&シームレス)   分野、職種での垣根をはずし、閉じこもりをなくす。 ○ パス達成目標の共有   地域視点での達成目標を共有  ○ 臨床指標に基づく評価と効果検証&フィードバック   目標達成にむけての指標と検証   例) 在院日数/合併症率/在宅復帰率/ADL改善度/医療費      利用者満足度/施設満足度 等   ○ 診療・支援過程(計画)および役割分担の共通理解   目標達成にむけての診療・支援過程(計画)を共通理解(点でなく線に!)   そのうえで病院で行うべきこと、診療所で行うべきこと、   施設でおこなうべきこと、在宅でおこなうべきことの役割分担を共通理解。 ○ 情報共有ツール、運用ルールの構築   各施設での結果を何でどう引き継いでいくのか  IT化も視野  60

 参考  記載情報(案)

「生活維持期リハビリテーション 医療リハから生活リハへの架け橋」 高橋守正 より抜粋   基本情報(案)   準基本情報(案) ・経過 ・処方 ・検査値 ・処置 ・併存疾患の安定性 ・高次脳機能障害 ・身障手帳/介護保険 ・再発リスク ・禁忌訓練 ・機能予後 ・キーパーソン ・在宅の意思 ・医師の説明(患者、家族) ・紹介先 ・名前 ・年齢 ・性別 ・主診断名 ・発症日 ・入院日 ・感染症など 第8回京都府地域リハ研修会  「生活維持期リハビリテーション 医療リハから生活リハへの架け橋」 高橋守正 より抜粋 62

□ 基本項目(概要) 意思疎通/移動/栄養/排泄 共通指標(案)     □ 基本項目(概要) 意思疎通/移動/栄養/排泄    □ ADL(FIM、BI、mRS)  上記に関連する 必要に応じて □主な機能障害  □問題点     □経過 □特記事項    63 63

「生活維持期リハビリテーション 医療リハから生活リハへの架け橋」 高橋守正 より抜粋 「受け手」の知りたい情報(案) 急性期病院 【入院時】  1.発症前の機能  2.発症前の介護サービス 【退院後】  3.今何処に 回復期病院 【入院時】  1.急性期のリハ情報  2.発症前の機能  3.発症前の介護サービス  4.介護保険申請したか  5.どんな説明を受けてきたか 【退院後】  6.今どこで、どうしている 第8回京都府地域リハ研修会  「生活維持期リハビリテーション 医療リハから生活リハへの架け橋」 高橋守正 より抜粋 64 64

「生活維持期リハビリテーション 医療リハから生活リハへの架け橋」 高橋守正 より抜粋 「受け手」の知りたい情報(案) 療養型病院 老人保健施設 1.機能回復はどれくらいあったか 2.在宅の意思 3.在宅の準備は進んでいたか 4.どんな説明を受けてきたか 5.これからも機能はアップするか かかりつけ医 1.機能回復はどれくらいあったか 2.介護サービスは組まれたか 3.どんな説明を受けてきたか 4.これからも機能はアップするか 第8回京都府地域リハ研修会  「生活維持期リハビリテーション 医療リハから生活リハへの架け橋」 高橋守正 より抜粋 65 65

「生活維持期リハビリテーション 医療リハから生活リハへの架け橋」 高橋守正 より抜粋 「受け手」の知りたい情報(案) 訪問看護 介護 1.機能回復はどれくらいあったか 2.どんな説明を受けてきたか 3.薬の注意点 4.褥瘡、再発の危険 5.介護上の注意点 6.認知症、高次脳機能障害、嚥下機能 7.訪問リハは必要か 8.訪問リハサービスがない→看護師ができるか 9.身障手帳はあるか 訪問リハ 1.機能回復はどれくらいあったか 2.どんな説明を受けてきたか 3.再発の危険 4.訓練上の禁忌、注意点 5.認知症、高次脳機能障害、嚥下機能 6.これからも機能はアップするか 7.身障手帳は? 第8回京都府地域リハ研修会  「生活維持期リハビリテーション 医療リハから生活リハへの架け橋」 高橋守正 より抜粋 66 66