学生のシステム提案における 見積もり法提案 湯浦研究室4年 70110006 飯田真矢

Index 01 背景と目的 02 研究概要 03 研究内容 04 実験 05 結論/課題

プロジェクトマネジメントの授業－システム提案 01 背景と目的 プロジェクトマネジメントの授業－システム提案 システム提案に見積もりはつきもの！ だが ・学生の自身の経験則 ・提案の規模を考慮せずネットの数値をそのまま使用 根拠に基づく簡便な見積もり方法を提案 1

02 研究概要 研究の位置づけ 2 高 見積もり精度 低 根拠に基づく 簡便な見積もり 項目数 学生の見積もり 高度な手法 過去のデータ 青→　が精度の高さを表す。 低 学生の見積もり 根拠に基づく 簡便な見積もり 高度な手法 過去のデータ 蓄積された経験 による見積もり 2

02 研究概要 見積もり手順 3 or プロジェクト立案 DFD ソフトウェア規模(FP) FP計測 IFPUG法 開発コスト 工数 ソフトウェア規模(FP) コスト 開発コスト DFD FP計測 IFPUG法 02 研究概要 見積もり手順 COCOMOⅡ WBS or データに基づく 見積もり 3

03 研究内容 DFD 機能の図式化 4 － システム間のデータの流れを示す図 パスワードファイル （ファイル） ログイン （処理） 学生 （外部実体） 4

03 研究内容 FP数計測 IFPUG法 ＋ データ・ファンクション トランザクション・ファンクション 5 －ソフトウェアの持つ機能の数をもとに 　　そのソフトウェアの規模を測定する手法 データ・ファンクション 利用者 が認識できるマスターファイルに相当するデータのまとまり ＋ トランザクション・ファンクション 計測対象のアプリケーションに対するデータの出入りを伴う処理 5

03 研究内容 COCOMOⅡ 6 工数 = 2.94 × 規模^E ×（EM1 × EM2 × … × EM17） 　規模 ＝ FP数 × ソフトウェア規模換算係数 　　　　　　　　　　　　　　　Java = 0.053 COBOL = 0.091 　　　　　　　　E = 0.91 + (0.01 × スケールファクタの総和) EM1 ～ EM17 はそれぞれコストドライバ 6

03 研究内容 データに基づく工数の算出 参考文献：経済調査会 算出したFP数をFP生産性の中央値で割る 7

03 研究内容 WBSから全体の工数を算出 8 指導教員との協議および経済調査会のデータを参考にし、決定した

①例を挙げ、本研究の手順で見積もりを出す 04 実験 ①例を挙げ、本研究の手順で見積もりを出す ②学生に手順ごとの理解度をアンケート ③専門家に御意見を聞く 9

04 実験 ①実験概要/結果 会員登録システムの例で見積もり法を試した 10

04 実験 ①実験概要/結果 FP数：37 大きな開きができた 11 COCOMOⅡのパラメータをすべて既定値で計算したことが原因

04 実験 パラメータをCOCOMOⅡで使用 ①実験概要/結果 提案するシステムが.. 委託による開発の場合 → 経済調査会の生産性を使用 委託による開発の場合　→　経済調査会の生産性を使用 学生が自分たちでシステムを開発する提案の場合 　　　　　　→　指導教員との協議により決定した 　　　　　　　 パラメータをCOCOMOⅡで使用 12

04 実験 ①実験概要/結果 13 学生がソフトウェア開発の未経験者であるという前提 ・学生たちが決定するのはTEAMと要員の要因のパラメータのみとする ・要員の要員については「非常に低い」「低い」の二択とする 13

04 実験 ②アンケート結果/分析 14

トランザクション → DETの数え方が難しい 04 実験 ②アンケート結果/分析 トランザクションと COCOMOⅡの理解度が低い トランザクション　→　DETの数え方が難しい 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 著者も最も難しいと述べている　 COCOMOⅡ　 →　代入自体は簡単だが… 　　　　　　　　　　　　　 　 　 パラメータの要因が把握できない 一方で、その他の項目の理解度は高かった 15

04 実験 ③専門家からの御意見 「プロが行っている見積もり方法との違い」 16 よく似た事例システムのデータがないこと NECソリューションイノベータの中村氏 「プロが行っている見積もり方法との違い」 　　　　 よく似た事例システムのデータがないこと 手法が1通りであること(プロは複数の手法で見積もりをする) 学生向きにWBSや工数の算出が簡略化されていること 16

04 実験 ③専門家からの御意見 「簡便な方法でも、若い時期に経験することの意義はあるか」 17 → 大いに意義がある →　大いに意義がある 簡便な方法でも見積りをする過程を経験しておくことが重要 　ER図やDFDを作成し見積もりをする 　　 システム分析・設計につながり、システムそのものの理解につながる 　　　 さらには、作業工数、工期、コストを算出しプロジェクトチームの創設をするなど、 　 プロジェクトマネジメントの理解にもつながる 17

「簡便な方法でも、若い時期に経験することの意義はあるか」 04 実験 ③専門家からの御意見 「簡便な方法でも、若い時期に経験することの意義はあるか」 －将来システム開発コスト見積もりのプロになる場合 　開発経験を積めば、たいていのSEはある程度のコスト見積りができる しかし若い時期に見積りの仕組みやプロセスを理解しておくことは、早期に見積りができるようになるばかりでなく、どうしたら予算内に抑えることができるかを創意工夫するようになる。このことは、システム開発やプロジェクトマネジメントの進化を推進していることになるので、大いに意義があるといえる。   －将来システム開発以外のコストの見積もりやマネジメントを行う場合 WBSの考え方はシステム開発以外のプロジェクトでも、そのスコープを明確にし、コスト見積りの精度を高めるので、大いに役に立つ。  またビジネスの企画を行う場合、企画内容と同時にそのコスト見積りも重要なファクタとになる。若い時期に見積り経験をしておき、常にその視点でプロジェクトを推進していれば、なにか企画しようとする場合でも最小コストで最大限の効果を発揮する企画を目指すことが自然なことになる。 18

システム開発やプロジェクトマネジメントの進化を推進する 04 実験 「簡便な方法でも、若い時期に経験することの意義はあるか」 将来システム開発コスト見積もりのプロになる場合 早期 チャレンジー システム開発やプロジェクトマネジメントの進化を推進する 18

04 実験 「簡便な方法でも、若い時期に経験することの意義はあるか」 最小コストで最大限の効果を発揮する企画を目指すことが自然に 19 将来システム開発以外のコストの見積もりやマネジメントを行う場合 スコープ 見積もりの精度↑ プロジェクト 最小コストで最大限の効果を発揮する企画を目指すことが自然に 19

「COCOMOⅡと経済調査会の生産性の差」 04 実験 ③専門家からの御意見 日立製作所の初田氏　本研究の参考文献：本当に使える見積もり技術の著者 「COCOMOⅡと経済調査会の生産性の差」 COCOMOⅡはアメリカで作られたもの アメリカはユーザ企業が開発を行うことが多く、 そのことがCOCOMOⅡのパラメータに加味している 経済調査会のデータは日本のベンダー企業のデータ 一般的にベンダー企業の方が生産性が高い傾向であるため、 COCOMOⅡの基準値と経済調査会のデータでは後者の方が生産性が高くなる 田中先生も仰っていた 20

05 結論/課題 「若いうちに簡便な方法であっても 見積もりの手順を経験することには大きな意義がある」 21 精度の向上のためIFPUG法やCOCOMOⅡを取り入れた →難化により学生のニーズから遠ざかった トランザクション・ファンクションやCOCOMOⅡのパラメータの設定を 除く必要がある 一方で、トランザクション・ファンクションやCOCOMOⅡのパラメータの設定以外の 理解度は高かったため学生のシステム提案の見積もり手法として有用である 専門家の意見 「若いうちに簡便な方法であっても 　見積もりの手順を経験することには大きな意義がある」 やはり学生が体系化された方法で見積もりを行うことは重要である 21

05 結論/課題 「 35 × ILFの数 ＋ 15 × EIFの数 」 ①トランザクション・ファンクションを 　 使わない手法を選定する必要がある FP計測において　　　　IFPUG法　→　試算法 データ・ファンクションをILFとELFに分解 　「 35 × ILFの数 ＋ 15 × EIFの数 」 22

05 結論/課題 ②実際に学生に授業やビジネス提案の中で この手法を試してもらう ③工期もプロジェクトにおいて非常に重要である ②実際に学生に授業やビジネス提案の中で 　 この手法を試してもらう ③工期もプロジェクトにおいて非常に重要である 　 次のステップとして工期の見積もりも加えていく必要がある 23

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