食品安全基本法案(仮称)の骨子案 目的 食品の安全性の確保に関し、基本理念及び施策の策定に係る基本方針等を定め、関係者の責務及び役割を明らかにすることにより食品の安全性の確保を総合的に推進 基本理念 ①国民の健康の保護が重要であるという基本的認識の下に食品の安全性を確保 ②食品の安全性の確保のために必要な措置が食品供給行程の各段階において適切に講じられること ③食品の安全性の確保のために必要な措置が国際的動向及び国民の意見の反映に配慮しつつ科学的知見に基づき講じられること 今必要なのはこのような一般論ではなく、「カイワレ」などの一連の騒動が起きた省庁間連携の不備を是正することが大切。たとえば、 「農場から食卓までの安全性確保」(From Farm To Table) ・・・ 獣医療行政の一元化を ・・・ 2001/11/6 をお読みください(赤色背景はリンクされていますので、クリックしてください)。 関係者の責務・役割 ○国の責務 ○食品関連事 食品関連事業者の責務 ○地方公共団体の責務 ○消費者の役割
「食品衛生法」に定められた「食品衛生調査会」および「専門委員会」との関連は? 消費者の責務は? ○消費者の役割 食品の安全性確保に関し知識と理解を深めるとともに、施策について意見を表明するように努めることによって、食品の安全性の確保に積極的な役割を果たす 「食品衛生法」に定められた「食品衛生調査会」および「専門委員会」との関連は? 施策の策定に係る基本方針 ① 「食品健康影響評価」の実施 ・施策の策定に当たっては、原則として食品健康影響評価を実施 ・緊急を要する場合は、施策を暫定的に策定。その後遅滞なく、食品健康影響評価を実施 ・評価は、その時点の水準の科学的知見に基づいて、客観的かつ中立公正に実施 ※食品に係る生物学的・化学的・物理的な要因又は状態が食品を摂取することにより人の健康に及ぼす影響を評価すること ②国民の食生活の状況等を考慮するとともに、食品健康影響評価結果に基づいた施策を策定 ③情報の公開、意見を述べる機会の付与その他の関係者相互間の情報及び意見の交換の促進
President's Council on Food Safety 食品安全委員会(仮称)の設置 ①所掌事務等 ・関係大臣の諮問に応じ、又は自ら食品健康影響評価を実施 ・食品健康影響評価の結果に基づき、関係大臣に勧告 ・食品健康影響評価の結果に基づく施策の実施状況を監視し、関係大臣に勧告 ・調査審議を行い、関係行政機関の長に意見を述べる(緊急時等) ・調査研究の実施 ・関係者相互間の情報・意見の交換の実施及び関係行政機関の事務の調整 ・資料提出の要求や緊急時の調査要請等 ②組織等 ・委員7名で構成(3名は非常勤にできる) ・有識者から内閣総理大臣が任命(任期3年) ・委員長は互選で常勤の委員から選出 ・専門委員や事務局の設置 今必要なのは、屋上屋を重ねることではなく農場から食卓までの一連の対策を包括的に審議する組織である ・委員7名で構成(3名は非常勤にできる) President's Council on Food Safety 大統領直轄 食品安全評議会 ・専門委員や事務局の設置 措置の実施に関する基本的事項 ○政府は、基本方針により講ぜられる措置の実施に関する基本的事項を策定 ○内閣総理大臣は食品安全委員会の意見を聴いて、基本的事項の案を作成
President's Food Safety Initiative 2.米国の経験から何を学び、何を採り入れるべきか? ・ 米国におけるHACCPの効果は上がっているのか? ・ それと関連する「食品安全確保システム」を米国はどのように構築してきたか? ・ それと関連する「食品安全確保システム」を米国はどのように構築してきたか? President's Food Safety Initiative 大統領直轄 食品安全委員会 危険性解析に基づく政策立案組織 1/1997 年頭教書 The federal government, in concert with state and local governments, industry and academia, are conducting research, risk assessments, and cost-benefit analyses to determine how foodborne illnesses occur and can be prevented or controlled in the most efficient and cost-effective manner. どのようにして食中毒が起きるのか、どうしたら最も効果的でしかも対費用効果があげられるのかについて、産官学協力により、研究、危険性査定、対費用効果の解析をする。
President's Council on Food Safety 大統領直轄 食品安全評議会 大統領直轄 食品安全評議会 Charter 憲章 1998年12月16日 Article I: Purpose. 第一条: 目的 第二条: 組織 次の役職者をもって評議会を構成する。 農務長官 商務長官 保健・福祉長官 環境保護庁の行政官 行政管理予算庁総官 科学技術担当大統領補佐官/科学技術政策局総官 内政担当大統領補佐官、そして 政府改革国家委員会総官 Article II: Membership The following individuals shall be members of the Council: Secretary of Agriculture, Secretary of Commerce, Secretary of Health and Human Services, Administrator of the Environmental Protection Agency, Director of the Office of Management and Budget, Assistant to the President for Science and Technology/Director of the Office of Science and Technology Policy, Assistant to the President for Domestic Policy, and Director of the National Partnership for Reinventing Government. 関連省庁の次官級による包括的方針を検討する組織が、今、必要とされている
FOOD SAFETY FROM FARM TO TABLE: A NATIONAL FOOD SAFETY INITIATIVE REPORT TO THE PRESIDENT MAY 1997 Executive Summary A New Interagency Strategy to Prevent Foodborne Disease Foodborne Illness: A Significant Public-Health Problem Sources of Foodborne Contamination The Current System for Protecting Food The Food-Safety System Must Be Prepared for the 21st Century Immediate Actions to Improve Food Safety A New Early-Warning System for Foodborne Disease Surveillance Interstate Outbreak Containment and Response Coordination Risk Assessment Research Improving Inspections and Compliance Education A Blueprint for a Better Food-Safety System Appendix A - Budget Request for Food-Safety Initiative Activities: FY98 Appendix B - Microbial Pathogens 要約 食品媒介疾患を予防するための、省庁を跨る新たな戦略 食中毒: 重要な公衆衛生問題 食中毒菌の汚染源 食物汚染を防ぐ現在のシステム 食物安全システムは21世紀に向けて準備すべき 食物安全を改良する即座の動作 食品媒介疾患監視のための新たな早期警戒システム 州を跨る汚染と連携管理 FDA、CDC(HHSの)、USDA、およびEPA リスクアセスメント 研究 食品検査体制の改善 教育 食品安全システム改善の青写真 付録A- 食品安全委員会活動のための概算要求: FY98 付録B- 病原微生物
United States Food Safety System March 3, 2000 Ⅰ. 統合体: 米国食品安全機構(システム):立法、司法、行政のそれぞれの任務を遂行できる連携・協議機関 Ⅱ. 米国食品安全機構(システム) 序論 A.法と施行規則 B.危険性解析と米国の予防措置 1.危険性解析 2.予防措置 C.新らしい技術、製品、および問題への対処に係る措置 D.透明性 E.システム責任 Synthesis: The United States Food Safety System II. United States Food Safety System Introduction A. Laws And Implementing Regulations B. Risk Analysis And the U.S.'s Precautionary Approach 1. Risk Analysis 2. Precautionary Approach C. Dealing With New Technologies, Products, and Responding to Problems D. Transparency E. System Accountability C.新らしい技術、製品、および問題への対処に係る措置 農場から食卓までの安全性という目標を達成する上で、連邦政府は一部の役割を果たすにすぎません。連邦政府は、州および地方機関、ならびに第三者機関と連携し、食品安全対策を促進し、産業界と消費者の食品安全活動の推進を手助けします。 米国は、食品安全に基本的な役割を果たす第三者機関および当事者として規則に基づく産業界を認知します。法制度は、規則に定められた安全性事項に適合している食品を製造するためにある。政府の役割は、適切な基準を設けること、産業界がそれらの基準とその他の食品安全規則に適合していることを認証するために必要なことを定めることである。 ・・・・・
PRECAUTION IN U.S. FOOD SAFETY DECISIONMAKING: Annex II to the United States' National Food Safety System Paper PRECAUTION IN U.S. FOOD SAFETY DECISIONMAKING: 米国の食品安全に係る政策決定における監視 A .緒言 A.1. 監視構造を伴った食品安全システム A.2. 警告に対する生産者の義務 A.3. 米国法令の下における食品安全規則による監視員の警告 A.4. 危険性解析における警告 A.5. 科学の複雑さと監視活動の多様性 A.6. 食品安全委員会 B .食品安全に係る省庁の施策の概要 食品医薬品局(FDA) 食品安全・検査部(FSIS) 環境保護庁(EPA) 動植物衛生検査部(APHIS ) C .新たな食品安全問題に対する予防措置 D .食品安全の危険性解析における科学的助言 E .経済的要素 Introduction A.1. A Food Safety System with Precaution as its Foundation A.2. Producers' Responsibility for Caution A.3. Regulators' Caution in Food Safety Regulation under U.S. Statutes A.4. Caution in Risk Analysis A.5. Complexity of Science and Variety of Precautionary Approaches A.6. The Food Safety Initiative B. Food Safety Agencies' Caution: An Overview Food and Drug Administration (FDA) Food Safety and Inspection Service (FSIS) Environmental Protection Agency (EPA) Animal and Plant Health Inspection Service (APHIS) C. Precaution in Response to Emerging Food Problems D. Scientific Advice in Food Safety Risk Assessments E. Economic Factors 安全施策においても、対費用効果を踏まえることは当然のこと。 老朽化した機体を更新する費用を節約したことで墜落事故が発生している世の中で、金満日本の消費者論理は、安全のためなら「金に糸目をつけない」かのような「空理空論」に終始している。生産業を成り立たたせるコスト管理が欠けていては・・・・・ E .経済的要素