~変貌する国際通貨体制の中のルピーとアジア通貨~ 2017/3/11 2009年7月 BTMUセミナー 世界及びアジア、インドの経済・為替動向 ~変貌する国際通貨体制の中のルピーとアジア通貨~ 【本日のテーマ】 ① 戦後が問われる米経済とドル基軸通貨体制 ② 底入れが始まった日中経済 ③ アジア通貨を取り巻く環境 ④ インドルピーを見極めるポイント 三菱東京UFJ銀行 金融市場部 チーフアナリスト 高島 修
米国の財政赤字は戦後最大規模まで拡大 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ 2017/3/11 米国の財政赤字は戦後最大規模まで拡大 (テーマ①)戦後が問われる米経済とドル基軸通貨体制 (1)外国人投資家の日本株買いの一方、円高が中々進まない。 (2)注目されているのは、本邦からの資金流出。 特に外貨建投信の著しい伸び。 (3)2001年以降、投信全体が伸び悩む中、外貨投信は着実に増加。 足許では月間5,000億円規模。投信の伸びの殆どが外貨による。 (4)公募投信では、残高ベースで投信全体の35%を外貨投信が 占める状況となっている。 (4)デフレ脱却=円高のイメージ強いが、 景気回復・株高を受けて、個人マネーがリスク志向を強めている。 デフレ脱却=円安のフローがあることに注意が必要。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page1
積極的な財政措置のシワ寄せはドル相場と米国債に・・・ 2017/3/11 積極的な財政措置のシワ寄せはドル相場と米国債に・・・ (テーマ①)戦後が問われる米経済とドル基軸通貨体制 (1)外国人投資家の日本株買いの一方、円高が中々進まない。 (2)注目されているのは、本邦からの資金流出。 特に外貨建投信の著しい伸び。 (3)2001年以降、投信全体が伸び悩む中、外貨投信は着実に増加。 足許では月間5,000億円規模。投信の伸びの殆どが外貨による。 (4)公募投信では、残高ベースで投信全体の35%を外貨投信が 占める状況となっている。 (4)デフレ脱却=円高のイメージ強いが、 景気回復・株高を受けて、個人マネーがリスク志向を強めている。 デフレ脱却=円安のフローがあることに注意が必要。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page2
1年半で6百万人が職を失った米雇用調整の激しさ 2017/3/11 (テーマ①)戦後が問われる米経済とドル基軸通貨体制 1年半で6百万人が職を失った米雇用調整の激しさ (1)外国人投資家の日本株買いの一方、円高が中々進まない。 (2)注目されているのは、本邦からの資金流出。 特に外貨建投信の著しい伸び。 (3)2001年以降、投信全体が伸び悩む中、外貨投信は着実に増加。 足許では月間5,000億円規模。投信の伸びの殆どが外貨による。 (4)公募投信では、残高ベースで投信全体の35%を外貨投信が 占める状況となっている。 (4)デフレ脱却=円高のイメージ強いが、 景気回復・株高を受けて、個人マネーがリスク志向を強めている。 デフレ脱却=円安のフローがあることに注意が必要。 Page3 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ
IMF改革と国際通貨体制の変貌 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ (テーマ①)戦後が問われる米経済とドル基軸通貨体制 2017/3/11 IMF改革と国際通貨体制の変貌 (テーマ①)戦後が問われる米経済とドル基軸通貨体制 (1)外国人投資家の日本株買いの一方、円高が中々進まない。 (2)注目されているのは、本邦からの資金流出。 特に外貨建投信の著しい伸び。 (3)2001年以降、投信全体が伸び悩む中、外貨投信は着実に増加。 足許では月間5,000億円規模。投信の伸びの殆どが外貨による。 (4)公募投信では、残高ベースで投信全体の35%を外貨投信が 占める状況となっている。 (4)デフレ脱却=円高のイメージ強いが、 景気回復・株高を受けて、個人マネーがリスク志向を強めている。 デフレ脱却=円安のフローがあることに注意が必要。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page4
「景気減速≠円安」、「景気回復≠円安」の理由 2017/3/11 「景気減速≠円安」、「景気回復≠円安」の理由 (テーマ②)底入れが始まった日中経済 (1)更に購買力平価の観点からも115円は重要。 (時間があれば、4Pで購買力平価を説明) (2)購買力平価とはインフレ・物価を考慮した上での為替相場の適正水準。 (3)ただ、物価と言っても色々ある。図中の線で言えば、 ①消費者物価ベース・・・150円前後 ②生産者物価・卸売物価ベース・・・115円前後 ③輸出物価ベース・・・70円前後 ④②と③の中間(②と③を足して2で割ったもの)・・・93円前後 (4)重要なのは②。98年、02年とドルの行く手を阻んだ。 一方、96年以降、ドルの下値を支えているのは③ (5)過去②の上で定着したのは、レーガン政権前期のみ(81年~)。 米国が強いドル高政策を唱えていた頃。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page5
日本企業の海外留保利益は20兆円 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ (テーマ②)底入れが始まった日中経済 Page6 2017/3/11 日本企業の海外留保利益は20兆円 (テーマ②)底入れが始まった日中経済 (1)外国人投資家の日本株買いの一方、円高が中々進まない。 (2)注目されているのは、本邦からの資金流出。 特に外貨建投信の著しい伸び。 (3)2001年以降、投信全体が伸び悩む中、外貨投信は着実に増加。 足許では月間5,000億円規模。投信の伸びの殆どが外貨による。 (4)公募投信では、残高ベースで投信全体の35%を外貨投信が 占める状況となっている。 (4)デフレ脱却=円高のイメージ強いが、 景気回復・株高を受けて、個人マネーがリスク志向を強めている。 デフレ脱却=円安のフローがあることに注意が必要。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page6
中国の在庫投機と危うい原油・商品相場 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ (テーマ②)底入れが始まった日中経済 2017/3/11 中国の在庫投機と危うい原油・商品相場 (テーマ②)底入れが始まった日中経済 (1)外国人投資家の日本株買いの一方、円高が中々進まない。 (2)注目されているのは、本邦からの資金流出。 特に外貨建投信の著しい伸び。 (3)2001年以降、投信全体が伸び悩む中、外貨投信は着実に増加。 足許では月間5,000億円規模。投信の伸びの殆どが外貨による。 (4)公募投信では、残高ベースで投信全体の35%を外貨投信が 占める状況となっている。 (4)デフレ脱却=円高のイメージ強いが、 景気回復・株高を受けて、個人マネーがリスク志向を強めている。 デフレ脱却=円安のフローがあることに注意が必要。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page7
中国は外需依存から内需牽引へ梶を切った Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ (テーマ②)底入れが始まった日中経済 2017/3/11 中国は外需依存から内需牽引へ梶を切った (テーマ②)底入れが始まった日中経済 (1)更に購買力平価の観点からも115円は重要。 (時間があれば、4Pで購買力平価を説明) (2)購買力平価とはインフレ・物価を考慮した上での為替相場の適正水準。 (3)ただ、物価と言っても色々ある。図中の線で言えば、 ①消費者物価ベース・・・150円前後 ②生産者物価・卸売物価ベース・・・115円前後 ③輸出物価ベース・・・70円前後 ④②と③の中間(②と③を足して2で割ったもの)・・・93円前後 (4)重要なのは②。98年、02年とドルの行く手を阻んだ。 一方、96年以降、ドルの下値を支えているのは③ (5)過去②の上で定着したのは、レーガン政権前期のみ(81年~)。 米国が強いドル高政策を唱えていた頃。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page8
新興国通貨は堅調地合い継続を見込む グローバル経済の減速 → 原油商品相場の下落 ↓ ↓ ↓ 2017/3/11 新興国通貨は堅調地合い継続を見込む (テーマ③)アジア通貨を取り巻く環境 グローバル経済の減速 → 原油商品相場の下落 ↓ ↓ ↓ 新興国通貨の下落 → 貿易収支の改善 実質消費の改善 ↓ ↓ 新興国通貨下げ止まり (1)更に購買力平価の観点からも115円は重要。 (時間があれば、4Pで購買力平価を説明) (2)購買力平価とはインフレ・物価を考慮した上での為替相場の適正水準。 (3)ただ、物価と言っても色々ある。図中の線で言えば、 ①消費者物価ベース・・・150円前後 ②生産者物価・卸売物価ベース・・・115円前後 ③輸出物価ベース・・・70円前後 ④②と③の中間(②と③を足して2で割ったもの)・・・93円前後 (4)重要なのは②。98年、02年とドルの行く手を阻んだ。 一方、96年以降、ドルの下値を支えているのは③ (5)過去②の上で定着したのは、レーガン政権前期のみ(81年~)。 米国が強いドル高政策を唱えていた頃。 【3つのフィルター】 ① 資源輸出国→× ② 高インフレ国→× ③ 対外債務大の国→× Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page9
アジア諸国の輸出、貿易黒字は急減したが・・・ 2017/3/11 アジア諸国の輸出、貿易黒字は急減したが・・・ (テーマ③)アジア通貨を取り巻く環境 (1)更に購買力平価の観点からも115円は重要。 (時間があれば、4Pで購買力平価を説明) (2)購買力平価とはインフレ・物価を考慮した上での為替相場の適正水準。 (3)ただ、物価と言っても色々ある。図中の線で言えば、 ①消費者物価ベース・・・150円前後 ②生産者物価・卸売物価ベース・・・115円前後 ③輸出物価ベース・・・70円前後 ④②と③の中間(②と③を足して2で割ったもの)・・・93円前後 (4)重要なのは②。98年、02年とドルの行く手を阻んだ。 一方、96年以降、ドルの下値を支えているのは③ (5)過去②の上で定着したのは、レーガン政権前期のみ(81年~)。 米国が強いドル高政策を唱えていた頃。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page10
アジア諸国は外貨準備の復元に動いている Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ (テーマ③)アジア通貨を取り巻く環境 2017/3/11 (テーマ③)アジア通貨を取り巻く環境 アジア諸国は外貨準備の復元に動いている (1)更に購買力平価の観点からも115円は重要。 (時間があれば、4Pで購買力平価を説明) (2)購買力平価とはインフレ・物価を考慮した上での為替相場の適正水準。 (3)ただ、物価と言っても色々ある。図中の線で言えば、 ①消費者物価ベース・・・150円前後 ②生産者物価・卸売物価ベース・・・115円前後 ③輸出物価ベース・・・70円前後 ④②と③の中間(②と③を足して2で割ったもの)・・・93円前後 (4)重要なのは②。98年、02年とドルの行く手を阻んだ。 一方、96年以降、ドルの下値を支えているのは③ (5)過去②の上で定着したのは、レーガン政権前期のみ(81年~)。 米国が強いドル高政策を唱えていた頃。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page11
強化されるアジア地域金融 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ (テーマ③)アジア通貨を取り巻く環境 Page12 2017/3/11 (テーマ③)アジア通貨を取り巻く環境 (1)外国人投資家の日本株買いの一方、円高が中々進まない。 (2)注目されているのは、本邦からの資金流出。 特に外貨建投信の著しい伸び。 (3)2001年以降、投信全体が伸び悩む中、外貨投信は着実に増加。 足許では月間5,000億円規模。投信の伸びの殆どが外貨による。 (4)公募投信では、残高ベースで投信全体の35%を外貨投信が 占める状況となっている。 (4)デフレ脱却=円高のイメージ強いが、 景気回復・株高を受けて、個人マネーがリスク志向を強めている。 デフレ脱却=円安のフローがあることに注意が必要。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page12
インド経済は緩やかな底入れへ Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ (テーマ④)インドルピーを見極めるポイント 2017/3/11 (テーマ④)インドルピーを見極めるポイント インド経済は緩やかな底入れへ (1)更に購買力平価の観点からも115円は重要。 (時間があれば、4Pで購買力平価を説明) (2)購買力平価とはインフレ・物価を考慮した上での為替相場の適正水準。 (3)ただ、物価と言っても色々ある。図中の線で言えば、 ①消費者物価ベース・・・150円前後 ②生産者物価・卸売物価ベース・・・115円前後 ③輸出物価ベース・・・70円前後 ④②と③の中間(②と③を足して2で割ったもの)・・・93円前後 (4)重要なのは②。98年、02年とドルの行く手を阻んだ。 一方、96年以降、ドルの下値を支えているのは③ (5)過去②の上で定着したのは、レーガン政権前期のみ(81年~)。 米国が強いドル高政策を唱えていた頃。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page13
インドを巡る国際収支環境は悪化した Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ (テーマ④)インドルピーを見極めるポイント 2017/3/11 インドを巡る国際収支環境は悪化した (テーマ④)インドルピーを見極めるポイント (1)更に購買力平価の観点からも115円は重要。 (時間があれば、4Pで購買力平価を説明) (2)購買力平価とはインフレ・物価を考慮した上での為替相場の適正水準。 (3)ただ、物価と言っても色々ある。図中の線で言えば、 ①消費者物価ベース・・・150円前後 ②生産者物価・卸売物価ベース・・・115円前後 ③輸出物価ベース・・・70円前後 ④②と③の中間(②と③を足して2で割ったもの)・・・93円前後 (4)重要なのは②。98年、02年とドルの行く手を阻んだ。 一方、96年以降、ドルの下値を支えているのは③ (5)過去②の上で定着したのは、レーガン政権前期のみ(81年~)。 米国が強いドル高政策を唱えていた頃。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page14
年内のUSD/INRのメインシナリオは45~50レンジ 2017/3/11 (テーマ④)インドルピーを見極めるポイント 年内のUSD/INRのメインシナリオは45~50レンジ (1)更に購買力平価の観点からも115円は重要。 (時間があれば、4Pで購買力平価を説明) (2)購買力平価とはインフレ・物価を考慮した上での為替相場の適正水準。 (3)ただ、物価と言っても色々ある。図中の線で言えば、 ①消費者物価ベース・・・150円前後 ②生産者物価・卸売物価ベース・・・115円前後 ③輸出物価ベース・・・70円前後 ④②と③の中間(②と③を足して2で割ったもの)・・・93円前後 (4)重要なのは②。98年、02年とドルの行く手を阻んだ。 一方、96年以降、ドルの下値を支えているのは③ (5)過去②の上で定着したのは、レーガン政権前期のみ(81年~)。 米国が強いドル高政策を唱えていた頃。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page15
中長期的にはインフレがINRの最大のリスク要因 2017/3/11 中長期的にはインフレがINRの最大のリスク要因 (テーマ④)インドルピーを見極めるポイント (1)更に購買力平価の観点からも115円は重要。 (時間があれば、4Pで購買力平価を説明) (2)購買力平価とはインフレ・物価を考慮した上での為替相場の適正水準。 (3)ただ、物価と言っても色々ある。図中の線で言えば、 ①消費者物価ベース・・・150円前後 ②生産者物価・卸売物価ベース・・・115円前後 ③輸出物価ベース・・・70円前後 ④②と③の中間(②と③を足して2で割ったもの)・・・93円前後 (4)重要なのは②。98年、02年とドルの行く手を阻んだ。 一方、96年以降、ドルの下値を支えているのは③ (5)過去②の上で定着したのは、レーガン政権前期のみ(81年~)。 米国が強いドル高政策を唱えていた頃。 Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ Page16
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