数楽(微分方程式を使おう!) ~第5章 ラプラス変換と総仕上げ~ 数楽(微分方程式を使おう!) ~第5章 ラプラス変換と総仕上げ~ 平成19年10月3日 技術1課 佐藤 強
第5章 ラプラス変換 ラプラス変換とは 指数における掛け算または割り算が、 対数に変換すると足し算または引き算になるように 微分式がラプラス変換で掛け算に 積分式がラプラス変換により割り算になる 要は複雑な微分積分方程式を簡単な代数計算で 求めることができるように変換するのがラプラス変換
第5章 ラプラス変換 ラプラス変換は、ホップ・ステップ・ジャンプで解く。 ホップ ラプラス変換する ステップ 変換式(代数式)を解く ジャンプ ラプラス逆変換を行い、求める解を導く
第5章 ラプラス変換 課題1:質量mの自由落下 質量mの物体をt=0で高さy0から初速0で落下させたときのt秒後の位置を求めなさい。但し、空気抵抗は無視。 これは、2回目の講義ですでに解いています。 そのときは、「速度を求めよ」でしたが、今回は位置 (距離)です。簡単ですねえ~
第5章 ラプラス変換 これをラプラス変換表を用いて ラプラス変換して解いてください ホップ 左辺 右辺
第5章 ラプラス変換 ステップ Y(s)について解くと ジャンプ ラプラス逆変換 左辺 右辺 答え
第5章 ラプラス変換 課題2:演習問題その1 を解いてください。 これが答え!
第5章 ラプラス変換 課題3:演習問題その2 を解いてください。 これが答え!
第5章 ラプラス変換 ラプラス変換の正体 ある関数 f(t)をラプラス変換するということを ラプラス変換の定義式
第5章 ラプラス変換 ラプラス逆変換 sの関数 F(s)をラプラス逆変換するということを ラプラス逆変換の定義式
第5章 ラプラス変換 ラプラス変換を確認しよう!(証明してください) もとの関数 ラプラス変換
第5章 ラプラス変換
第5章 総仕上げ セミナーの総仕上げ 微分の定義式 なぜ、微分記号にdを使うのか 微分を英語では、differentiateというから その頭文字を取って、dで表します
第5章 総仕上げ 位置(距離) → 速度 → 加速度 ← ← →方向が微分、 ←方向が積分 三角関数なら 指数関数なら
第5章 総仕上げ 微分方程式を解くとは、積分すること 微分の回数が何回含まれるかで**階 微分の次数が何次含まれるかで〇〇次 2階2次微分方程式とは… また、線形というのは1次式のことを云います
第5章 総仕上げ 変数を等号の左右に分離する方法を 変数分離法 積分定数Cを変化させてtの関数C(t)に一般化する方法を 定数変化法 斉次式の一般解
第5章 総仕上げ で、皆さんは既に以下の微分方程式は解けます!
第5章 総仕上げ 微分方程式 一般解 特殊解
第5章 総仕上げ 微分方程式 一般解 特殊解 T=t0でy=y0として 計算してみて下さい
第5章 総仕上げ こういった数学的ツールと解法テクニックを擁して、巷にあふれる自然現象を解いてきました。 ・空気抵抗のない自由落下(現実にはあり得ない) ・人口増加予測 ・放射性物質の崩壊と半減期 ・RC回路 ・燃料噴射ロケット
第5章 総仕上げ ・ロジスティック方程式 ・空気抵抗を考慮した自由落下運動 ・コンデンサーの充電回路 ・ラプラス変換 これらは電気工学から航空宇宙工学に至るまで 幅広く活躍する微分方程式の基礎の基礎ですから すべて理解して、覚えておいてください。 いつかきっと役に立つ日が来るはずです!
第5章 総仕上げ 1回2時間の講義を5回計10時間行いましたが、いかがだったでしょうか。やはり、自分で使ってみないと自分のものにはなりません。余暇を利用して、解けなかった問題などを解いてみるとそこにまた新しい発見があるかもしれません。それでは、これで全日程を終了します。ご清聴ありがとうございました。
第5章 総仕上げ お・わ・り