一般財団法人 愛媛県廃棄物処理センター 井関 龍

Slides:



Advertisements
Similar presentations
5.資源の循環.
Advertisements

フロー式イムノセンサを用いた PCBの簡易迅速モニタリング法の構築
1.会社概要 当社は受変電設備・計装設備・発電設備等の多くの設備の施工・点検を行っており、豊富な
資料3 平成23年度 産業廃棄物処理実態調査について 大阪府、大阪市、堺市、高槻市、東大阪市 .
PCBに関する台湾の報告 ロバート ・ リン  林 学淵 台湾環境保護連盟.
廃棄物問題の基礎知識.
(独)国立環境研究所 循環型社会・廃棄物研究センター 山田 正人
ごみの排出抑制・減量化の推進 生ごみ処理容器貸与事業 生ごみ処理機器購入補助事業 段ボールコンポスト普及啓発事業 貸与実績 H20 以前
ごみゼロ推進委員研修 横浜市職員3万人の挑戦 作成:資源循環局 一般廃棄物対策課 市役所ごみゼロ「ごみゼロ推進委員」の研修を始めます。
東日本大震災により生じた災害廃棄物の試験焼却について
「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画」 まえがきの構造化検討
作成:TeamCleanHokkaido
睦化工株式会社 省エネ・節電の取り組み 睦化工が考える環境に配慮した成形工場 睦化工 株式会社 管理本部 本間 信吉
平成17年度 卒業論文発表資料 ゼロエミッションをめざした 産業ネットワークの形成に関する研究
第3班 C07011 奥田愛 C07012奥野智也 C07013 奥山唯香 C07014 片山貴詞
建設材料のリサイクルの方法について 考えてみよう。
静脈物流活用による 建設現場の廃棄物回収について ~ パナホームECOセンター設立に伴う コスト合理化、及びCO2削減 ~ 概 要
ごみゼロ推進委員研修 横浜市職員3万人の挑戦 作成:資源循環局 一般廃棄物対策課 「ヨコハマ3R夢(スリム)!」マスコット
~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 廃棄物処理工学 ~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 第9回:H27年12月7日.
1.環境汚染の防止と改善 2.産業廃棄物の処理と健康
大阪ガス㈱開発ニーズ説明会(平成28年8月23日(火))
~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 廃棄物処理工学 ~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 第8回:H27年11月30日.
社団法人大阪府産業廃棄物協会 Osaka pref. Industrial Waste Association
市役所ごみゼロの目的・方針等 廃棄物処理にかかる事業者の責務.
オオノ開發(株) POPs対策事業部 徳 山 崇 彦
    平成23年の海洋汚染の状況        平成23年1月1日~平成23年12月31日                   第三管区海上保安本部.
資料3 地独法人 大阪健康安全基盤研究所 (平成26年4月設立予定) ➣公衆衛生領域における公的な科学的・技術的中核機関(地衛研)
有害廃棄物管理棟(旧廃棄物管理施設) 指導教官: 町田 基(教授),天野 佳正(助教),鮫島 隆行(技官) 研究分野:
注意 ごみには、「産業廃棄物」と「一般廃棄物」があり、処分方法が異なります
パッシブエアーサンプラーにおける各ピークのサンプリングレート 算出の試み
横浜市職員3万人の挑戦 ごみゼロ推進委員 研修会 説明:資源循環局 一般廃棄物対策課 「ヨコハマはG30」マスコット へら星人 ミーオ.
横浜市各職場の主な廃棄物処理委託契約を1本化し 全職員が共通のルールで分別・排出する方法
~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 廃棄物処理工学 ~imai/haikibutsu/haikibutsu.html 第1回:H29年10月2日.
循環型社会と環境経営システム ~利益を生みだす資源・廃棄物対策~
資料 3-4 熊本地震における災害廃棄物処理の検証 平成30年3月13日 環境再生・資源循環局 災害廃棄物対策室.
環境再生・資源循環局 災害廃棄物対策室 災害廃棄物処理計画の策定状況 平成30年3月13日 資料3-1
ごみゼロ推進委員研修 平成 26年度 作成:資源循環局一般廃棄物対策課 「ヨコハマ3R夢(スリム)!」マスコット イーオ
廃プラスチックとは ケミカルリサイクル サーマルリサイクル マテリアルリサイクル マテリアルリサイクルのメリット
鉄筋コンクリート構造の材料(1) ・図解「建築の構造と構法」     91~93ページ ・必携「建築資料」   材料:78~79ページ.
特別管理産業廃棄物の 処理・処分の最適化.
自然・環境ブック 新潟県 廃棄物の適正処理 <内容> ・家庭から出てくるごみの処理について 3ページ
2007年7月 株式会社 ケー・イー・エム.
株式会社 ケー・イー・エム.
廃棄物処理施設を中心とした自立・分散型の
低炭素型廃棄物処理支援事業 平成25年度予算 ○○百万円 背景・目的 期待される効果 事業スキーム <間接補助事業> <委託事業> 事業概要
再エネ水素を活用した社会インフラの低炭素化促進事業
環 境 省 地方公共団体カーボン・マネジメント強化事業
日本製粉、無許可業者に産廃委託 5/15/2003 朝日新聞
省CO₂型リサイクル等高度化設備導入促進事業
新聞発表 2003年4月16日 大和田・鈴木・菅原・山中.
PROJECT <循環資源活用型太陽光発電所> 平成貝塚事業の概要 株式会社日本環境カルシウム研究所.
事業目的・概要等 イメージ 脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業 背景・目的 期待される効果 事業スキーム 事業概要
省CO2かつ低環境負荷なバイオマス利活用モデルを確立し、低炭素社会と循環型社会の同時達成に貢献
シュウ酸による焼却残渣中のカルシウムの再生
廃PVC中有害金属の 最適な処理方法の評価
平成30年11月16日 環境局資源循環部産業廃棄物指導課
香港環境ビジネスセミナー 三重県企業国際展開推進協議会 環境部会
直接通電による抵抗発熱を利用した 金属粉末の半溶融焼結
海外展開事業名: 「○○○○○」 (添付資料1) 業務概要資料
鉄筋コンクリート構造の材料(1) ・図解「建築の構造と構法」     91~93ページ ・必携「建築資料」   材料:78~79ページ.
一般廃棄物の現状と問題点 班名 メンバー 9班棚橋AA C08042 伴野 祐大 C08044 藤原 成吾 C08045 松井 拓也.
海外展開事業名: 「○○○○○」 (添付資料1) 業務概要資料
リサイクル工学特論 ~imai/recycle/recycle.html
3班 メンバー C09003 大村 優人 C09007 海藤 豊 C09013 清水 麻衣 C09015 杉本 英治
リサイクル工学特論 ~imai/recycle/recycle.html
○○○株式会社 1.企業概要 当社は、優れた機械加工技術及びエンジニアリング技術、発酵技術を核技術として、△△から排出される汚染物質○○○を短時間に無害化処理し、残渣も堆肥として利用することができる装置を開発、製造している。また、コンサルティング、設計、設置、維持までトータルで行っている。 日本国内では大規模工業団地で導入されているほか、○○国、○○国などに輸出して、現地の環境問題に対して貢献している。
リサイクル工学特論 ~imai/recycle/recycle.html
環境学 第9回目 (H ) 環境法と循環型社会 p.68~
大阪府生活環境の保全等に関する条例に基づく水銀の大気排出規制のあり方について
次期循環型社会推進計画について 現行計画の概要 ● 目指すべき循環型社会の将来像(長期的視点) ● 施策の基本方針 現状と課題
Presentation transcript:

一般財団法人 愛媛県廃棄物処理センター 井関 龍 第11回 PCB講演会  平成28年6月21日  低濃度PCB廃棄物の処理について 一般財団法人 愛媛県廃棄物処理センター               井関 龍

廃棄物処理センターの沿革 設立 平成5年9月1日 大臣指定 平成5年11月25日(廃棄物処理センター) 施設稼動 平成12年1月17日 設立     平成5年9月1日 大臣指定  平成5年11月25日(廃棄物処理センター) 施設稼動  平成12年1月17日 出捐者    愛媛県      2,500千円         県内20市町   2,500千円 民間団体 5,000千円  目的     廃棄物の適正な処理の確保及び廃棄物         の排出の抑制を図り、もって県民の生活         環境の保全と公衆衛生の向上に寄与す         る。

廃棄物処理センターの体制

廃棄物処理センターの概要 主な事業 一般廃棄物及び産業廃棄物の処理 (中間処理施設) 処理量 22,396トン(平成27年度) 主な事業  一般廃棄物及び産業廃棄物の処理         (中間処理施設) 処理量    22,396トン(平成27年度) 微量PCB汚染廃電気機器等の無害化処理施設認定         平成22年6月11日(全国初)         平成25年3月29日(対象物追加)

東予事業所全景 所在地:新居浜市磯浦町18-78

環境省との焼却実証試験 ① 第1回 ② 第2回 ・実施日:平成18年3月20日、22日、23日 ・廃棄物:絶縁油 ・濃 度:52ppm ① 第1回    ・実施日:平成18年3月20日、22日、23日    ・廃棄物:絶縁油    ・濃 度:52ppm    ・試料の量:1.8kl       ② 第2回    ・実施日:平成19年2月21日、22日、23日    ・廃棄物:紙くず、木くず    ・濃 度:4.9~13ppm    ・試料の量:3.66t      

③ 第3回 ・実施日:平成20年3月25日、26日、27日 ・廃棄物:コンデンサ ・濃 度:509ppm ③ 第3回    ・実施日:平成20年3月25日、26日、27日    ・廃棄物:コンデンサ    ・濃 度:509ppm    ・試料の量:40台(約400㎏、絶縁油量約270L)     

東予事業所の無害化処理システム(1) 焼却・溶融施設 処理能力:100トン/日(50トン/日×2系列) 型   式:ロータリーキルン直接溶融炉方式 焼却温度:1,100℃以上(2秒以上滞留) 低濃度PCB廃棄物の処理方法 低濃度廃PCB等(絶縁油):炉内噴霧 低濃度PCB汚染物:直接投入 低濃度PCB処理物:直接投入

低濃度PCB廃棄物処理対象物(1)      絶縁油 紙くず 木くず 小型電気機器 他に廃プラスチック、 金属くず、陶磁器くず、 繊維くず、汚泥

処理工程(1) 1,100℃・2秒以上 金属くず (有価売却) 溶融スラグ (アスファルト舗装材) 低濃度PCB汚染物 低濃度PCB処理物 低濃度廃PCB等 低濃度PCB 専用タンク 金属くず (有価売却) 溶融スラグ (アスファルト舗装材) 10

処理(1) 小型電気機器の焼却・溶融処理

無害化処理システム(2) 加熱分離施設(排ガスを焼却溶融炉へ導入) 処理能力:28トン/日(800kg×35トレイ/日) 型   式:ローラーコンベア式連続炉方式加熱炉 焼却温度:炉内温度900℃(下限温度870℃)            :処理時間4時間以上 低濃度PCB汚染物の処理方法 金属くず:トレイに載せ、炉内に連続的に搬送 抜油済みの変圧器類:上記に同じ 12

低濃度PCB廃棄物処理認定対象物(2)  変圧器 ドラム缶 蓄電器

処理工程(2) 14

処理(2) 変圧器の焼却処理後

東予事業所の特徴 ゼロエミッションの達成 (埋立物ゼロへ) 溶融飛灰 → 山元還元処理 運転廃棄物 ゼロエミッションの達成 (埋立物ゼロへ) 運転廃棄物    溶融スラグ→ 道路アスファルト骨材に再生利用            溶融飛灰 → 山元還元処理            非鉄金属を回収し、残渣をセメント            骨材に再生利用  

低濃度PCB廃棄物の処理実績 (平成22年度~27年度) 低濃度PCB廃棄物の処理実績            (平成22年度~27年度) 絶縁油    17,308トン 汚染物(紙くず、小型電気機器等)                 174トン 汚染物(変圧器等)  2,561トン

御清聴ありがとうございました 18