2013 横浜 バリオン間相互作用とEOS  核・核散乱、ハイパー核、中性子星核物質 山本安夫 共同研究者: 古本、安武、ライケン.

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2013 横浜 バリオン間相互作用とEOS  核・核散乱、ハイパー核、中性子星核物質 山本安夫 共同研究者: 古本、安武、ライケン

研究アクティビティをいかに獲得するか (時間)×(身分的安定)×(馬力)×(モチベーション) ポスドク 僻地研究者 定年退職者

G-matrix interactionを使うことの意味 核力に基づく理解 核模型における有効相互作用      核力に基づく理解      核模型における有効相互作用 核内での核力の特徴がG-matrixを通して現れる たとえば、 nuclear saturation property density-dependent effective interaction central/LS/tensor components

G-matrix folding modelによる NA scattering problems 現象論的OPを凌駕する成功 Nuclear matter approach to finite systems G-matrix calculation in nuclear matter G(r;ρ), G(r;kF), G(r;kF,E), … Applications to finite systems LDA, fixed kF, … G-matrix folding modelによる NA scattering problems 現象論的OPを凌駕する成功

Density- and Energy-dependent interactions G(r;kF,E)     folding potential    NA散乱 Brieva and Rook, Nucl.Phys. A291 (1977) 299      given only numerically Yamaguchi, Nagata and Matsuda, P.T.P. 70 (1983) 459 given in an analytical form : CEG

G行列相互作用に基づく核間相互作用 NA系(single folding)の成功をベースに AA系(double folding)に展開する 古本による 勢力的展開 G-matrix interaction自体には近似・不定性や未確認部分が含まれる 3体斥力 効果の発見 Model Approachのエッセンスは各結節点で 現象とリンクさせることである

16O + 16O elastic scattering E/A = 70 MeV Effect of three-body force T.Furumoto, Y. Sakuragi and Y. Yamamoto, Phys.Rev.C79, (2009) 011601

3体斥力効果 核力に基づいたから見えた (純現象論では不可能)

新たなパラダイム 核・核散乱から中性子星核物質EOSへ 3体斥力効果を手掛かりに 「古本解析からEOSを作れ」・・・上坂氏の提案

暗然たる反論 低エネルギー現象から高密度核物質の相互作用が分かるはずがない!? Frozen-Density approximationの成立 Momentum spaceで離れたフェルミ球がパウリに妨げられず重なり高密度を作る

先行研究 EOS determined from folding-model analyses of nuclear scattering data Preceding study with DDM3Y by Khoa et al.

Kの値だけではstiffness of EoSの指標にならない !?

古本

バリオン間相互作用模型ESC08c NHC-D/F, NSC89, NSC97 それぞれに含まれる深刻な問題点は 基本的に全て解決 最近完成(論文投稿へ) バリオン間相互作用模型ESC08c    NHC-D/F, NSC89, NSC97    それぞれに含まれる深刻な問題点は    基本的に全て解決    クォーク模型の特徴を踏まえている    ハイパー核・多体系の情報からの    フィードバックが決定的な役割

ESC08c(湯川理論以来の模型構築の結果)は LQCD potentialと定性的には良く似ている 両サイドから見て極めて意義深い これからの道筋には方法論が重要

Universal TBR in ESC modeling Multi-Pomeron exchange Potential (MPP) SU(3)-singlet 新たな模型の導入は実体論的段階における最大の特徴である

ESC08c + MPP + TNA MPP strength determined by analysis for 16O+16O scattering TNA adjusted phenomenologically To reproduce E/A(ρ0)~-16 MeV

Neutron-Star masses derived from ESC+MPP+TBA with pure neutron matter 相互作用を決めるのに使ったデータ   16O-16O 散乱角度分布三体斥力の強さ   E/A(ρ0) 引力部分の調整 2Msolar を出すためのパラメータは含まない   (4体斥力の有無の不定性は残る)

Shapiro delay measurement for PSR J1614-2230

with neutron-matter EOS

ハイパー核と中性子星 「つながり」は相互作用に集約される

ハイペロン混合によるEOSのソフト化

Hyperon-mixed Neutron-Star matter with universal TBR (MPP) EoS of n+p+Λ+Σ+μ system ESC08c(YN) + MPP(YNN) +TBA(YNN) BΛ values of Λ-hypernuclei should be consistent ! NYTでは考慮されていない、この世とあの世

kF dependence

Y-nucleus folding potential derived from YN G-matrix interaction G(r; kF) G-matrix interactions Averaged-kF Approximation calculated self-consistently +Δ Mixed density obtained from SkHF w.f.

TBAは偶然ではあるがTNAと同じで良い MPPはもちろんユニヴァーサル

β-stable n+p+Λ+Σ- matter

with EOS of n+p+Λ+Σ- matter YNN switch off

Hyperon MixingによるEOSのソフト化-----相互作用依存???

相互作用模型の特質とバリオン物質 ESC08c 完璧・最終(?)バージョン 中性子星核物質は意外に「ふわふわ」 ND/NF  hard cores ND strong odd-state attraction NSC89 abnormal ΛN-ΣN coupling, attractive UΣ NSC97 strong odd-state repulsion, attractive UΣ ESC04 attractive UΣ ESC08c 完璧・最終(?)バージョン 中性子星核物質は意外に「ふわふわ」

中性子星の最大質量:2Msolarをめぐって ESC08c+MPP+TBAによる計算 MPP & TBAの調節に用いたのは 現時点での結論 中性子星の最大質量:2Msolarをめぐって ESC08c+MPP+TBAによる計算 MPP & TBAの調節に用いたのは  O16-O16 散乱角度分布(古本解析)  E/A(ρ0)=-16 MeV  BΛ values 合わすためのパラメータなしに2Msolarが出せそう   (MPPの4体斥力部分が重要かもしれない) 中性子星バリオン物質の性質の相互作用依存性は大きいかも