女性の働きやすい職場環境 すずかけの木通信 平成26年3月号 平成26年3月1日 副院長 丸山睦子 歯科衛生士とは、どんな職業でしょうか? すずかけの木通信 平成26年3月号 女性の働きやすい職場環境 歯科衛生士とは、どんな職業でしょうか? 歯科衛生士とは、歯科衛生士法に基づく厚生労働大臣免許の国家資格です。近年は大学にも歯科衛生士養成課程が新設され男子学生も在籍するようになりました。資格を取得するには、専門教育課程を終了し、歯科衛生士国家試験に合格しなければなりません。現在は3年以上の専門学校、短期大学が一般的ですが、大学課程(歯学部口腔保健学科など)、大学院課程(修士課程)もあります。 されに、歯科専門学会が認定する専門歯科衛生士制度も存在します。 ・日本歯周病学会認定歯科衛生士 ・インプラント専門歯科衛生士 など また、歯科衛生士として5年以上の実務経験があればケアマネージャーの受験資格も得られます。 非常に需要が多い職業で、毎年7,000人以上の卒業者が出ていますが、離職者も多く、歯科衛生士不足は慢性化している実情です。なぜ、大変な努力をして、資格を取得した歯科衛生士が離職していくのでしょうか? 2012年のダボス会議で発表された「ジェンダーギャップ」の報告書によると日本は男尊女卑が深刻で、調査対象となった135カ国中101位となり先進国の中で最下位でした。その要因は「日本人女性は出産後フルタイム勤務が困難となり、多くがパート・アルバイトに従事している」ことが挙げられました。日本人女性の平均初婚年齢は2010年時点で28.8歳、その後第1子出産が29.9歳、第2子出産が31.8歳と結婚・出産も高年齢化しています。 また、有業率をみてみると、25~39歳の女性は過去最高の69.8%です。そして、最近よく話題にのぼる保育所待機児童は2万5000人(2012年)にのぼります。これらのことから、女性は働きたいのに働けない、または働くために多くのものを犠牲にし、大きなストレスを抱えながら仕事をしていると言えるでしょう。歯科衛生士の平均年齢は31歳、平均勤続年数は6年。仕事が軌道に乗り始め、歯科衛生士としてのやりがいを感じる頃になって、やむを得ず離職する歯科衛生士が多いという事です。 丸山歯科医院では、結婚、出産を経て、なお勤務を継続する女性スタッフが多くいます。お互いに助け合っていくことは大切です。院内の環境を整備することにより、もっと働きやすく、満足できる職場にしていきたいと思います。例えば院内に託児室があって、子供の様子を見ながら仕事ができたら・・・・・・などと、いろいろと夢を語り合っています。夢に終わらず、実現する日が来るよう努力していきたいと思います。 平成26年3月1日 副院長 丸山睦子