國立高雄大學東亞語文學系 「日本政黨政治」 第3堂 国会 2011年3月22日 教師 石丸雅邦
国会 日本の立法府 両議院制
国会の歴史 明治初期に自由民権運動、国会開設運動を受け、1890年(明治23年)に「帝国議会」開設。 当時は貴族院と衆議院。 1947年3月31日に貴族院は停会。同年5月3日に日本国憲法が施行され、「国会」が開設。 國會開設の詔
会期の種類 通常国会(憲法上は常会)。会期は150日 。延長は1回のみ可能 臨時国会(憲法上は臨時会 )…内閣が必要に応じて召集。いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があるときは必須。 特別国会(国会法で「特別会」 )…衆議院の解散による総選挙の後に召集され、首相を指名。 休会 ・・・会期中において国会あるいは議院がその意思によって自律的にその活動を一時的に休止 。
総理指名など記名式投票用の白票、青票、簡單數えるくん
衆議院 人数…480人 任期… 4年。ただし任期中に解散することも
参議院 人数…242人 任期… 6年。3年ごとに半数改選
衆議院の優越 衆議院可決後の参議院の反応 参議院議決期間A10日/BC30日/D60日 参議院は「再考の府」
衆議院の優越2 衆議院予算先議権。 内閣不信任決議は衆議院のみ。 採決方法は「記名投票」(賛成なら白の、反対なら青の、自分の名が書かれた木のプレート“名刺”を議長に渡す 内閣信任決議…内閣不信任決議を防止 「68条解散」…違憲行為?憲法第59条
参議院の役割と独自性 戦前の「貴族院」の伝統…政党参加禁止 「院内会派」 「良識の府」 参議院のみの権限: 「緊急集会 」…衆議院解散中、「国に緊急の必要があるとき」に、内閣が開催を要求。緊急集会においてとられた措置は「臨時のもの」で、次の国会開会の後10日以内に衆議院の同意が求められ、同意がなければ「将来に向かって」効力を失う。
問責決議 国務大臣個人に対して出す。 拘束力は無い。 しかし菅内閣の仙石官房長官、馬淵澄夫国土交通大臣が問責決議を受け、内閣改造時に退任に追い込まれる。
参議院が衆議院と同質化 理由 1.選挙方法が同じ 2.政党による政争の場に 「衆議院のカーボンコピー」→参議院不要論
ねじれ国会 衆議院多数党と参議院多数党が違う 日本型「分裂政府」≒コアビタシオン、アメリカ大統領任期後半、民進党政権 参議院議決が政局の鍵に→「政局の府」 Ex小泉内閣「郵政民営化関連法案」 参議院を通らないので衆議院を解散 「郵政解散」 参議院の責任を衆議院が取る?!
委員会制 本会議で審議すべき案件の予備的審査のため国会の各議院に置かれる議員の合議体。アメリカに倣って導入。 国会法に名称が明記された常設の常任委員会と、案件ごとに各議院が必要に応じて設けることが可能な特別委員会の2種類。 具体的な議案の付託の有無にかかわらず、長期的な調査を行うための委員会的な組織として参議院にのみ「調査会」を設けることができる。←解散がない強み。
常任委員会 厚生労働委員会 内閣委員会 農林水産委員会 総務委員会 経済産業委員会 法務委員会 国土交通委員会 外務委員会(衆院のみ) 環境委員会 国家基本政策委員会 予算委員会 決算行政監視委員会(衆院のみ) 決算委員会(参院のみ) 行政監視委員会(参院のみ) 議院運営委員会 懲罰委員会 内閣委員会 総務委員会 法務委員会 外務委員会(衆院のみ) 安全保障委員会(衆院のみ) 外交防衛委員会(参院のみ) 財務金融委員会(衆院のみ) 財政金融委員会(参院のみ) 文部科学委員会(衆院のみ) 文教科学委員会(参院のみ)
様々な「多数」 過半数…全議員の半分以上。衆議院は241。 安定多数…全委員会で多数を占める。衆議院は252。 絶対安定多数…全ての常任委員会で委員の過半数を確保し、かつ各委員会で委員長を独占するのに必要な議席数 。衆議院は269。 圧倒的多数…全議員の3分の2以上→秘密会の開催、国会議員の除名(出席議員の3分の2以上)や憲法改正の発議(総議員の3分の2以上)、参議院で否決された場合の衆議院での法案再可決に必要な議席数。衆議院は320。
日本の議会政治の問題点 行政立法がほとんど・議員立法が少ない←社会の複雑化による専門化が進み、議員の手に負えない:19Cに議会制民主主義が誕生した時には想定外 →行政主導・審議の形骸化 Cfアメリカ…大統領は議案提出できない ただし議会に多くの利益代表・業界癒着
日本の議会政治の問題点 議運:正式な常任委員会 ⇔国対:政党の私設機関「表の議運、裏の国対」 →公開の議論でなく、料亭での根回しで決まる:「料亭政治」 →1999年「国会審議活性化法」政府委員制度廃止官僚抜き答弁・党首討論
日本の議会政治の問題点 イギリス型「読会制」からアメリカ型「委員会制」に←敗戦後の米軍占領・米軍主導の憲法制定 特に「委員会制」が「読会制」より優れている理由は無い 「委員会中心主義」→本会議で議論はなく、形式的な投票のみ →審議の形骸化
日本の議会政治の問題点 「会期不継続」原則 与党:強行採決・会期延長 野党:審議拒否・牛歩戦術