ケミカルライトを作ろう! ケミカルライトはコンサート会場や夜のイベントで使われるペンライト,釣りや緊急時の非常灯など,幅広く利用されています.これらは一定の時間,化学反応によって発光しますが,全く熱を出しません.どうしてあのようなきれいな光を放つのでしょうか?化学発光を利用したケミカルライト作りにチャレンジしてみましょう. 〈用意するもの〉 ビーカー,試験管,駒込ピペット,フタル酸ジメチル,30%過酸化水素水,サリチル酸ナトリウム,tert-ブタノール,シュウ酸エステル(シュウ酸ビス[2,4,5-トリクロロ-6-(ペンチルオキシカルボニル)フェニル] エステル),ペリレン,ナフタセン,アントラセン,ローダミンB シュウ酸エステル ペリレン フタル酸ジメチル A液 〈方法〉 1. A液の調整 ビーカーにシュウ酸エステル23mg(耳かき1杯程度)とペリレン3.5mgをとり,フタル酸ジメチル2.5mlを加えて溶かす. ★ペリレンの他,アントラセン,ナフタセン,ローダミンBでも試してみましょう! 2. B液の調整 1. とは別のビーカーにフタル酸ジメチル4ml,tert-ブ タノール1ml,30%過酸化水素水を2,3滴入れる. 更にサリチル酸ナトリウム5mgを加えて溶かす. 3. 混合 試験管にA液とB液を2.5mlずつ加え,軽く振る. フタル酸ジメチル tert-ブタノール 30%過酸化水素水 サリチル酸ナトリウム B液 〈参考〉 化学発光とは,化学反応によって生じたエネルギーによって励起された発光分子(ex.ペリレン)が基底状態に戻る際に、余分なエネルギーをりん光として放出する現象です.ここではペリレンなどの励起状態を作り出すための化学反応として,過酸化水素によるシュウ酸エステルの酸化反応を利用しています. A液 B液