第13回 レポート(ゼミ論文)作成・講評 2012年1月20日(金)

Slides:



Advertisements
Similar presentations
著作物の利用と使用 開 始開 始 再生時間:3分50秒. 著 作 権 法著 作 権 法著 作 権 法著 作 権 法 利用するには 皆さん、著作物の利用 と使用には区別がある ことを知っています か? 使用するには 作った人の許諾が必要 『著作物の利用と使用』 使うときのルールを 守る必要がある.
Advertisements

11 インターネットの危険 情報セキュリティの視点から 2012 年 7 月 15 日 (日) 駒澤大学 経営学部 教授 西村 和夫 オープンキャンパス/模擬授業.
情報科指導法Ⅰ 第 15 回 模擬授業と総括. 自由利用マーク 文化庁 2003 年~ プライバシーマーク.
身の回りの IT 情報科教育法 後期 10 回 2004/12/18 太田 剛. 目次 1. 最終提出の確認 2. ルータの説明 ( 先週の続き ) 3. 身の回りの IT 1/8 の授業は情報科教員の試験対策です。
コンピュータプラクティ スⅠ 校正 水野嘉明. 本日の内容 「校正」 Word による自動校正  小論文:「校正の必要性」につい て 人による校正  前回作成したファイルを、他の人 と交換して校正 レポート提出  完成したファイルを R0 として提出 2.
情報活用基礎 プレゼンテーション 1日目 2006 年度版. プレゼンテーションの予定: 3 回分 1 日目 : 7 月 10 日 ● テーマを決める(内容は自由) ● アウトラインを作る ( 話す内容も考えながら) 2 日目 : 7 月 24 日 ● アウトラインを練りスライドにする ● リハーサルをしてみる.
< 3 日目内容> 出席点呼 班分けとテーマの確認 HP 更新内容の確認 課題 3 ~ 5 の説明 ( i-sys ) 今後のスケジュール プレゼンテーション方法論の講義 ネタ探し,班討論.
Word で論文を書こう ~論文の構成と Word の使い方~. Word で論文を書く  文章の構成 i. パラグラフ・トピックセンテンスの作り 方 ii.Word で階層化された文章を書く  分かりやすい表現を! i. わかりやすく簡潔な表現 ii.Word の書式設定 iii. もくじをつけよう.
計算機リテラシーM 第 7 回( 2 ) 著作権 伊藤 高廣
看護情報セミ ナー 橋本 永吉 新井 ワードとパワーポイント 使っていますか?. Word を使う時 新規に文書を作成する ◦ 文書の形式を決める 既存の文書を編集する.
情報モラルと著作権 道徳・特別活動・総合的な学習の時間. 目次  情報モラル 情報モラル  著作権 著作権  関連する Web ページの紹介 関連する Web ページの紹介.
情報利用のルール 著作権・引用 インターネット情 報 電子資料の利用. 著作権・引用 「コピペ論文」 ̶ 「丸写し」はなぜいけない? ̶ 他人の著作権の侵害:盗作・剽窃 未公開・無料公開でも → 他人の著作物を正しく利用するに は・・・ 引用 ̶ 出典を明記する:先人への敬意 先行研究を調べたことの証明.
第15回 レポート(ゼミ論文)作成・講評 2014年1月23日(木)
本日のスケジュール 14:45~15:30 テキストの講義 15:30~16:15 設計レビュー 16:15~16:30 休憩
情報モラル.
情報科指導法Ⅰ 第11回 年間授業計画表.
知識情報演習Ⅲ(後半第1回) 辻 慶太(水)
第1回レポートの課題 6月19日出題 今回の課題は1問のみ 第2回レポートと併せて本科目の単位を認定 第2回は7月に出題予定
情報技術と著作権.
<4日目内容> 今後のスケジュール HP更新内容の確認 課題の確認 (i-sys) 発表準備・予行演習の進め方について
第13回 情報操作とやらせ 野原仁(地域科学部)
情報リテラシー(1) ガイダンス 情報リテラシ2003 野村松信・須藤秀紹.
教育学の授業について 具体的事例から自ら課題を.
教育学の授業について 具体的事例から自ら課題を.
ここに一行でタイトルを入れます。 ・箇条書きはこのテキストボックス(行間や字間は調整済み)を使います。 ・段落間隔も調整してあります。
東京経営短期大学 経営総合学科 准教授 玉田 和恵
「インターネット時代の法常識」 伊藤 博文 平成13年度 市民大学「トラム」 豊橋創造大学短期大学部連携講座 講師: 豊橋創造大学短期大学部
著作権.
第1章 情報を理解しよう 第1節 わたしたちの暮らしと情報 1.情報社会とメディア 2.身のまわりの情報機器やネットワーク
2007年12月16日 小笠原 宏 参考ファイル: \\Raid\研究室共通\卒業研究
第3章 第2節 ネットワークを活用した 情報の収集・発信 6 情報の多様な提示方法 7 構造を工夫した情報の表現方法 8 ウエブページの公開
映像技術演習 第8回:課題映像編集.
第6章 インターネットと法律(前編) [近代科学社刊]
小学校における 著作権教育の事例 柏市立土南部小学校 西田光昭
コンピュータ・リテラシーb 第10回 Excel によるグラフ作成.
情報処理基礎A・B 第6回 続・ワープロソフト入門 構造を持つ文書作成と その支援機能の活用
<4日目内容> 今後のスケジュール HP更新内容の確認 課題の確認 (i-sys) 発表準備・予行演習の進め方について
参加者の皆様へのお願い 1「企業ガイド」作成方法
第3章 第2節 ネットワークを活用した情報の収集・発信(4) 情報Cプレゼン用資料(座学35) 担当 早苗雅史
基本姿勢と態度 専門職のビジネススキル レポート作成の基本 ①体裁を整える.
<参考資料> 文章の書き方 1)レポートの基本的構成 ①はじめに(ケースの全体像)・・・研究の動機 ②目的(研究の目的)
第15回 レポート(ゼミ論文)作成・講評 2019年1月24日(木)
情報検索とインターネット 2007/10/30 情報検索とインターネット.
情報科教育法 課題4 「情報科学習指導案」 2003/07/09 千葉佑介 野田誠遼平井亮自
経営工学基礎演習a PowerPointの利用.
市場調査の手順 問題の設定 調査方法の決定 データ収集方法の決定 データ収集の実行 データ分析と解釈 報告書の作成.
ICT活用指導力チェックシート(小学校版)
シミュレーション論 Ⅱ 第15回 まとめ.
 <<卒業論文執筆の進め方>> 人間福祉学演習Ⅱ 鶴野隆浩.
東京経営短期大学 経営総合学科 准教授 玉田 和恵
思考支援ツールを用いた 情報処理技術知識の学習方式
相談支援従事者初任者研修のカリキュラムの改正について
2012年11月1日 CCJPシンポジウム 出版社の新しい著作隣接権 を考えるシンポジウム
情報処理技法(リテラシ)II 第9回:Word (2/2) 産業技術大学院大学 情報アーキテクチャ専攻 助教  柴田 淳司.
情報処理技法(リテラシ)II 第12回:PowerPoint (3/3) 産業技術大学院大学 情報アーキテクチャ専攻 助教  柴田 淳司.
情報技術演習Ⅰ 人文学研究のための情報技術入門 2017/06/08
コミュニケーションと ネットワークを探索する
情報処理基礎A・B 坂口利裕 横浜市立大学・商学部
第一回 情報セキュリティ 05A1027 後藤航太.
総合講義B:インターネット社会の安全性 第14回 授業の総括
ホ-5班 発表タイトル(30字以内) 学籍番号1 名前 学籍番号2 名前 学籍番号3 名前 学籍番号4 名前 …
情報教育論 最終課題 「授業計画書の作成」 2001.1.22
修士研究計画 CGM作成・共有支援基盤(仮)の構築
情報処理基礎 2006年 6月 29日.
情報技術演習Ⅰ 人文学研究のための情報技術入門 2017/04/13
[クラブ名を記入] 会員アンケートの結果.
情報処理技法(リテラシ)II 第1回:オリエンテーション 産業技術大学院大学 情報アーキテクチャ専攻 助教  柴田 淳司 パソコンの基本操作.
情報ネットワークと コミュニケーション 数学領域3回 山本・野地.
情報基礎Ⅰ 情報セキュリティの部 共通認証IDの使い方
著作権とライセンス.
Presentation transcript:

第13回 レポート(ゼミ論文)作成・講評 2012年1月20日(金) 2011年度法情報学演習 第13回 レポート(ゼミ論文)作成・講評 2012年1月20日(金) 東北大学法学研究科 金谷吉成 <kanaya@law.tohoku.ac.jp> 2011年度法情報学演習 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

最終レポート(ゼミ論文) 最終レポート(ゼミ論文) 形式 提出期限:2012年2月3日(金) 各自が選択し報告したテーマをレポートにまとめる 今年度のゼミは基本的に複数人による共同報告であるが、レポートについては各人がそれぞれまとめて個別に提出すること 報告の際、分担を決めて調査・分析をした場合などは、自己の担当部分をまとめることでも、全体を通してまとめることでも構わない 各自が報告したテーマとは別に、ゼミ論文用にテーマを選択し直してもよい 形式 ワープロソフトでA4印刷できるよう作成 電子メールにより電子的に提出 レポート枚数および様式は問わない 個別報告の内容をまとめるだけでも最低2~3ページにはなるのではないか 提出期限:2012年2月3日(金) 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

論文の構成 <例1> 章・節・款・項・目 <例2> はじめに 1. 問題意識 2. 本稿の構成 第1章 ○○○○ 第1節 ×××× 1. <例1> 章・節・款・項・目 <例2> はじめに  1. 問題意識  2. 本稿の構成 第1章 ○○○○  第1節 ××××   1.   2.  第2節 ××××  第4節 小括 第2章 ○○○○ 終章  **総括と今後の課題 はじめに Ⅰ ○○○○  1 ××××   (1)   (2)  2 ××××  4  ×××× Ⅱ ○○○○ Ⅴ 総括と課題 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

論文の構成を考える アウトラインの作成 見出しを付ける フリーライティング 目次を作ったり、図を作ったりするのも効果的 論文を書き始める前に、トピックについて思いつくままに何でも書き出してみる 「私はこう思う」「私が言いたいことは○○だ」というものを見つけ、そこから枝を伸ばして論点を書き出していく さらに、各々の論点の根拠や具体例を挙げていく cf. マインドマップ 目次を作ったり、図を作ったりするのも効果的 見出しを付ける 文章を書き始める前に付ける 文章を書き終わってから付ける 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

表現する 一文一義 主語と述語を対応させる 接続助詞「が」はなるべく使わない 一文はできるだけ短く 一つの文で一つのことをいう 悪い例:「法情報学演習では、情報に関する法律問題について、個別報告を行う。」 主語と述語が対応していない 長い文章では気付かないこともある 接続助詞「が」はなるべく使わない 悪い例:「法情報学演習ではさまざまなテーマを取り扱ったが、どの問題も興味深かった。」 逆接なのか単純接続なのかわかりにくい 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

注の付け方 頁毎 章毎 巻末 第2章 ○○○○ 1. 総説 ~~~~~~~~ ~~~~1)、~~~ ~~~~~~~~~ ~~~~2)。 第2章 ○○○○ 1. 総説  ~~~~~~~~ ~~~~1)、~~~ ~~~~~~~~~ ~~~~2)。 ~~~~~~~~~ ~~~~24)。 注 1) ~~~~~~。 2) ~~~~~~。 3) ~~~~~~。 4) ~~~~~~。 5) ~~~~~~。 6) ~~~~~~。 7) ~~~~~~。 8) ~~~~~~。 参考文献 <第1章>  ○○『××』(△、2007) <第2章> <第3章> 1) ~~~~~~。 2) ~~~。 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

著作物の「引用」について 科学=先人たちの膨大な研究業績の積み重ね 「引用」は、先人に対する敬意であるとともに、後進への橋渡しでもある 自然科学 ニュートンvs.アインシュタイン ニュートン力学から相対性理論へ 社会科学 歴史的所産の蓄積を基礎としてはじめて、新たな知見を築くことができる 「引用」は、先人に対する敬意であるとともに、後進への橋渡しでもある 出典を明示することで、読者が後でその情報にアクセスでき、より深い知識が得られる 引用の仕方や引用元の信頼性に誤りや問題がないかなと、事実関係が調査できる 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

2012年1月20日 著作物の「引用」 「引用」とは 著作権法32条1項「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。 」 2012年1月20日 2011年度法情報学演習 2011年度法情報学演習

公正な慣行に合致するものであり、かつ引用の目的上正当な範囲内で行われるものであること(著32条1項) 適法な「引用」とは 公正な慣行に合致するものであり、かつ引用の目的上正当な範囲内で行われるものであること(著32条1項) カギ括弧を付けるなど、自分の著作物と引用部分を区別すること(明瞭区別性)* 自分の著作物が主で、引用される他人の著作物が従であること(主従の関係)* 出所(出典)を明示すること(著48条) *最判昭和55年3月28日民集34巻3号244頁。 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

法律編集者懇話会 「法律文献等の出典の表示方法」 http://www.law.kobe-u.ac.jp/citation/mokuji.htm 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

2011年度法情報学演習で扱ったテーマ 泉・弓野・菅原「ファイル共有ソフト:これまでとこれから」 青木・伊藤(凌)・鈴木「インターネットと国際訴訟」 伊藤(芳)・東江・幕田「プロバイダ責任法」 吉田・中村・小野寺「インターネットと著作権侵害」 稲葉・上関・加藤「インターネット上の名誉棄損と表現の自由」 浦住・山本(友)・谷澤「電子メールの法律問題」 櫻田・米坂・渡辺「インターネットとわいせつ」 山本(健)・叶「刑法平成23年6月24日改正いわゆるコンピュータ・ウイルスに関する罪(ウイルス作成罪)」 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

情報に関する法律問題 情報のデジタル化、ネットワーク化 情報の価値の高まり 地球規模のコミュニケーション 新たな法律問題 劣化しない 大量のデータを処理することが可能 新たな付加価値が生ずることもある 容易に伝達することができる 地球規模のコミュニケーション 新たな法律問題 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

法律や制度はどうあるべきか 情報化が適切に進展するための制度整備 新たに発生する問題に対するルール整備 標準化、技術開発 既存の法律がデジタル化やネットワーク化の障害になっているような場合は、法律の本来の目的を損なわないようなかたちで障害を取り除く 規制緩和 新たに発生する問題に対するルール整備 現行法によるルールが有効かどうか 新たな法律・制度をどのように整備すべきか 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

今後の課題 今後も新しい問題が生ずる いまはまだ法律や制度が十分に対応しきれておらず、判例等の蓄積も多くない 個々の具体的な事例等について、その都度考えていく必要がある 法律の知識だけでなく、さまざまな分野の知識が必要となる 広い視野を持って問題と向き合ってもらいたい 2012年1月20日 2011年度法情報学演習

2012年1月20日 おしまい この資料は、2011年度法情報学演習のページからダウンロードすることができます。 http://www.law.tohoku.ac.jp/~kanaya/infosemi2011/ 授業アンケートのお願い この場での記入をお願いします。 提出したら退席して構いません。 レポート作成についての質問等があれば、引き続き受け付けます。 2012年1月20日 2011年度法情報学演習 2011年度法情報学演習